夢見る汗牛充棟
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2003年08月24日(日) 本読メモ【本陣・親切・ニック・イリヤ・迷宮】

【本陣殺人事件】 横溝正史 角川文庫
〜読んでいない、ではすまされない。
全人類必読の名作。綾辻行人〜


と、同時に金田一耕助もも骨を抜かれたようによろめいたが、
その背中を、強い、逞しい腕が来てしっかりと抱きしめた。
「耕ちゃん、しっかりしなきゃ駄目だ」
いうまでもなく風間俊六であった。…


「そうですよ、署長さん」
金田一耕助は風間俊六に抱かれたまま、ものうげな声でいった。


……。こーゆーところで脊椎反射で、萌えたり、妄想してしまうってあたりが、
BL属性と申しましょうか、救いようがないですな。

…は、置いておいて、仮に、聖書や経典の帯でも、全人類必読とかいわれたら、
なーにを図々しいことふいておるんじゃ、と思ってしまいそうです。
好きですけど。横溝さん。
久しぶりに金田一さん読みましたが、やっぱし彼は不謹慎でい〜感じ。


【イリヤの空UFOの夏】 秋山瑞人 電撃文庫
〜そして感動完結……!

痛くて苦い。他人を責めるのも自分勝手だし、自分を責めるのも自分勝手だし。
無力感で憤るのも、知らされない人を責めるのも、でもなんつーかどーしょーも
ないなぁと思って割り切って暗い気分になるのも自分勝手。卑怯です。

【親切がいっぱい】 神林長平 ハヤカワ文庫
〜神林ファンの皆様、ごめんなさい。
宇宙空間も、仮想世界も、戦闘機も
まったく出てこない今回の物語では
たいしたことは何もおこりません〜


でも猫は出てくるし。ほのぼのと安心できる、したたか〜なお話。
ど〜いう世界になっても、ど〜ゆ〜国家になっても人は人だなぁ
と思えるような。
泥棒稼業の武井さんがとっても渋くてかっこよかったです。
禁止してもなくならないものを、国家の免許制にして認めちゃう
のは素晴らしいなぁ…、そんな国には住みたくないけど。
ストーカー免許とか殺人免許とかもあるのかなぁ…。
ホームレス免許、とかもあるかもしんない。なくせないから。

【怪盗ニック登場】 エドワード・D・ホック ハヤカワ文庫
【怪盗ニックを盗め】    同上      ハヤカワ文庫
〜貫井徳郎氏(作家)慟哭す。
「ニック大好き!」〜


(作家)って注が振ってあるのがちょっと悲しい。
貫井さん『慟哭』の、とか枕詞によく書いてありますね。
慟哭、はそらもう身も世もなく嘆き哀しむことをいうのじゃなかろか。
これに関しては、謎の帯だと思いました。

別に帯で貫井さんが慟哭していたから購入したのではなく、
新刊案内で役に立たないものを盗む怪盗ニックとあって、
怪盗ニックが盗まれる、じゃあ怪盗ニックは役に立たない
ということなのか!?と気になったせい。

価値のないものなんてないのに、変な基準設けてるな、と思った。
実力派ってより、幸運の女神様を肩にしょってるように見えて
特攻野郎Aチームのフェイスマン(だっけ?)思い出した。
偽名を使うでなし、変装するでなし。でもなんとなく上手くいっちゃう。
依頼人は何故そんなもん要るんだろう、のオチの部分が楽しいのであって
泥棒の部分はおまけなのかもしれない。短編だし。

【迷宮遡行】 貫井徳郎 新潮文庫
〜『慟哭』の次は、これを読め!〜

もとの『烙印』とやらは未読です。
テンポが良く剥がれて行く日常。絵に描いたようなドラマチック。
遡ってゴールにたどり着いたからって幸せになるとは限らんし。
地道に歩いてるうちは面白いんだけど、結末でぶっとばしはじめると…。
なんかこの人の話は、考えとか計算とかあって地道に活動してる
努力家が(行為の合法違法問わず)計算外のイレギュラーの暴発で
計算倒れして力尽きるってのが印象的です。修羅の終わり…とか。



明日は給料日ではありませんか。幸せだなぁ、ぼかぁ。
所用あり自転車で東静岡駅あたりを目指したけど、面倒になって
総合運動場あたりでUターンして帰った。ま、今度でいいや。
昼は暑いけど夜は涼しい。外では秋の虫が鳴いてます。
リリリリリリリリ。


恵 |MAIL