しゃぼん暮らし
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嬉しいしらせふたつあり
そのひとつは 春先に行方不明になっていた本が 見つかったとの電話
駅のコンビニのひとからぶっきらぼうに告げられる
息せききって取りにゆく
いま発見されたということは
どういうことだろう 大掃除の成果であろうか
あのとき
街中のひとびとをかき分けつつ思う
あのとき、
わたしあの頁をコピーしていてお店に忘れたのだった、と 思い当たる
小林敏也さんの画、パロル舎の本
レジでバイトらしき若者達がぱたぱたと忙しそうにしている おしゃべりをしながら後ろの高い棚になにかをのせながら
「あの、本を」といいかけると
そのうちのひとりがくるっとふり向いた、マスカラでさらにひらかれたおおきな瞳がわたしをみた
「あ、ぎんがてつどうのよるですね」と言った
□ □ □
今年は
これから
まだ忘れ物が出てくるかもしれませんよ。
思いがけない贈り物がたくさんあった2006でした。
よく、ふってわいてきた。
しゃぼん読者のみなさま、ありがとう。
よき旅を、よき冬を、あたたかいときを。
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