しゃぼん暮らし
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2005年11月03日(木) オーヴァオール



オーヴァオールが

とても似合っていたひとがいて
彼女が着ると色っぽくて粋な感じなのだ

手足がながくて絵画のモデルさんだった

はじめて会ったときから
ずっとオーヴァオールで一度だけ仕事帰りの正装をみたような記憶があるのだれど
印象に残っているのは
その姿



ヌードだと
すこし料金がいいの



コスチュームと
ヌード

2種類あるのだとおしえてくれた



第七の制作部屋で
制作の仕事の、いろんなこと、

劇団第七病棟はいつも既製の劇場ではなかったものだから
開場前にねんいりにトイレ掃除をしたり
ずぶぬれになりながらお客様の傘札を受けとったり
折込みにゆくときは
いつも重いほうのチラシの束をもったり


そんなふうに

教えてくれた



まいにち終演後
制作チームはビールを飲みながら上野駅まで歩く


いつだったか


帰りの電車で
彼女がさきに降りて

手をふるとき


紙袋から
オレンジをほおってくれた



閉まるドアのすきまから

果実が届く



すこし訛りがあって

その音でわたしの名前を呼んで




投げた





(あのときのあなたと同じくらいの歳になったよ)



オーヴァオール

着てみようかな



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