しゃぼん暮らし
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あるいは、熱いれもんの夜
(置くのだ、投げるのではなく)
と遠い昔に教わったおぼえがある マイ・ボール、マイ・シューズのひとだった
左利きのユイを見ているのは面白い 力任せで自分の重心がうまくとれないようだ 鋭いスピンを繰り返して あっちこっちにぶつかって
午後 公園で二列に子ども会のひとたちを並ばせて コヤマさんはふわふわの毛の上着を着ていて 「このしろいおばちゃんについといで」と言った
レーンの連なる遊技場にきた私たち わたし、何年ぶりかなあ、置くの、と思いつつ
小さい子用の発射台、なんてあるんですね 原色、びっくり レイの番がくるたびに五年生の健人君が据えてくれた 一投目が終わると残ったピンに角度を定めて
二時間、みんなで投げまくる
夕方解散 急いで子供達にごはんを食べさせて ドレス、とかを着る
幼稚園の夜のクリスマス会 もう今年でさいご
蝋燭も聖歌隊もちいさな劇場も サンタさんたちも
東方の三博士は空の星にみちびかれた だからうえをむいて、みなさん、 と若い牧師さま このひとは講話としてのネタを いくつお持ちなのであろうか、とすこし考える 博士が運んだという、香りのするものがお母さん達のあいだをまわる くんくん、と くんくん、
もっと遊んでいたかった
夜
門から庭へはじまるひろがるしろい電飾のひかり 誰もいない教室の窓や木の椅子に映っている
そとのものがすべて内に映りこんで そしてわたしがそれを見ていた
わたしがひとりで あの中にいるような感覚におそわれる
だれか
いたでしょう
ね
帰宅して きょうは忙しかった、 楽しかったね、と
レモネードを飲んだ
ちっさい子がふざけて はうっと息をふきかける
れもんくさい
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