しゃぼん暮らし
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2004年06月21日(月) ビフォア・ザ・レイン

このところ
『ビフォア・ザ・レイン』(マンチェフキー監督)を観ていたな


「雨がくる」、と


三時ごろはまだ あつい空で
歩きながら気配を感じた
ぽつりぽつり、雨粒が草の葉にあたるのを横目に

ユイの学校へ

裏道から校庭を横切るときには
すでにつよい雨が降っていて

ゆきかう下校の子供たちは
胸の前で手をあわせるように
傘を おりたたみの傘をお皿のようにまあるくして
それが色とりどりで可愛いのだ


させない


玄関でユイをみつけて歩きだすけれど
しばらくすると 背面の布がぴたりとカラダに張りついてしまう
汚れてもいい洗濯しやすい衣服を
いつも着用している故である

途中 数人の女の子たちが一列に並んで
「しっかたないー♪しっかたないー♪」と唄いながら歩いていた
ずぶぬれ

たけだけしい笑顔


(センパイッ、すごいっすよ!)
誰にともなく呼びかける

雨上り決死隊、って誰がつけたの?
お笑いのひとたちだっけ?
なんの隊?

などとぐるぐる考えながら 帰宅

着替えてから
きょう歯医者さんどうしようね、と言いながら
三人でバスに乗る
姉妹、わくわくしている

バスから降りたとたん

傘ごと
もっていかれる子供たち

横っ面をひっぱたかれるように
小動物はひっくりかえって歩道にうずくまった

笑っている

もっていかれることの
なんて見事なことだ

見惚れてるくやしがってる

場合じゃない


ほんのすこしの距離なのに
まるで海難事故にあってきたような私達
受け付けのひとのみならず 看護婦さんたちも総出で
拭いてくれて
冷房のスイッチを切ってくれて

しろいタオル


みんなお母さんのようだった




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