Leonna's Anahori Journal
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2009年12月15日(火) ちゃん付け

 
ところで。

12月から姓を旧姓に戻した。
正確には去年の9月に改姓の申し立てをして二ヶ月ほどでOKをもらっていたのだが、そのOKの手紙が役所(家裁)から届いたのが今の会社に入社して二日目。いくらなんでも、間が悪すぎる。
それで、一年くらいしたら改姓して、仕事場でも元々の名前で呼んでもらうようにしようと思っていたのだった。

今年8月に三日間夏休みをとって、その三日目に市役所へ改姓手続きに行った。
家裁から改姓許可がおりても、そのままでは姓は変わらない。許可書類を持って市役所の戸籍課へ行き、改姓手続きをしてはじめて姓が変わるのだ。
休みでも取らない限り平日の昼間に市役所へ行かれる機会なんてそうはない。ここで重い腰を上げなければ、また名前を戻すチャンスが遠のいてしまう。それで、残暑厳しい夏の午後に革サンダルをつっかけて出かけて行ったのだった。

しかし。戸籍課での改姓手続き自体は簡単なものだけれど、いったん姓を変えるとなると、その後には、面倒くさーい手続きが山をなして待っている。
銀行口座、クレジットカード、社会保険、生命保険、入院保険、電気ガス等の公共料金、NTT、携帯電話、プロバイダー、スカパー、生協、楽天、amazon、免許証、パスポート、etc、etc…
これらすべての名義変更を優先順位をつけて片付けて行かなければならない。実際、これが面倒で改姓を一日延ばしにしてきたようなものなのだ。

それで、8月下旬に戸籍上の改姓が済んだあともしばらく会社にはそのことを言わずに、銀行口座から始めて、その他諸々の名義変更を粛々と進めていたのだった。何しろ給与振込口座の名義変更が済まないうちに会社へ改姓を届け出てもかえって話がややこしくなる。
結局11月(入社二年目)から社内でも呼び名を変えてもらうつもりが、年も押し詰まった12月からになってしまった。最後の最後は、どのように社内に伝えるかということで軽く悩んだのだったが、さらっとした挨拶文を作って一斉メールで済ませることにした。いつも顔をあわせている上司と同僚には事前に根回ししておいたので、困るような反応にも出会わずにすんだ。
 
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で、その後の展開。
私の旧姓は漢字二文字で、その最初の字は動物のなまえなのである。たとえば、「猫田」さんとか「鹿内」さんという名前と同じパターンだ。でもって、猫田さんは「ネコちゃん」とか「ネコさん」と呼ばれ、鹿内さんは「シカちゃん」とか「シカさん」と呼ばれるケースが多いと思う。

今、わたしは会社で、この、動物のなまえ+ちゃん付けパターンで呼ばれているのだ。
内線電話をとると「あ、○○ちゃん?」と言われ、直接話しかけるときも「ねえねえ、○○ちゃん!」と呼ばれる。これがなかなか嬉しい。
旧姓には生まれた時から慣れ親しんできたけれど、この、ちゃん付けのニックネームで呼ばれるというのは子供の頃にもなかったことで、とても新鮮な体験である。嬉しいのでニコニコしながら返事するからか、徐々にちゃん付けで呼びかけてくれる人が増えてきた。

ニックネームで呼ばれるようになるというのは予想外の展開だったが、このことだけとっても名前を元に戻してよかったな、と思う。おかげさまで、この年末、いつになく明るい気分で過ごしている。







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