Leonna's Anahori Journal
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2003年02月10日(月) 猫だましい

先週、本好きの友人のHPを閲覧していて、ギャビン・ライアルが亡くなったことを知った。

私も大好きだった、ライアルの『深夜プラス1』。冒頭のシーンはパリ、黄昏時のカフェ、ドゥ・マゴ。最高に“小股の切れ上がった”、洒落た、そして手応えのあるミステリだった。

それで、そういや今は亡きコメディアンの内藤陳さんのやっていた酒場の名前が『深夜プラス1』だったな、なんてことを考えながら、ヨシそれでは追悼ギャビン・ライアルということで何かライアルの未読本でも買って読むか、と、仕事帰りに書店へ寄ったが、あいにく『本番台本』も『拳銃を持つヴィーナス』も『死者を鞭打て』も置いていなかった。残念。
で、手ぶらで帰るのもさびしいので、そこいらを物色して文庫本を3冊購入。

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1. カート・ヴォネガット『タイムクェィク』。あ、もう文庫本になってら、などと思いつつ。

2. パウロ・コエーリョ『アルケミスト』。これってもしかして、カスタネダの『イクストランへの旅』みたいなんじゃないのか?などと思いつつ。

3. 河合隼雄『猫だましい』。おっ、感想マンガ by 大島弓子が付いてるじゃないか、と思いつつ。

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『猫だましい』はユーミンの感想マンガもさることながら、最終章にコレットの『牝猫』を取り上げているところが素晴らしい。

この作品を取り上げるにあたり河合隼雄は、“コレットは二十世紀フランス文壇の女王と呼ばれた人で、そのような大家の描く猫の姿はさすがに興味深く、猫を素材とした文学のなかでも名作中の名作と言ってよい。本書の掉尾を飾るにふさわしいものである”と章のはじめで述べている。

うんうん、さすがにこのオジサンはわかっていると大いに気をよくした私。あとは私自身が件の『牝猫』を入手して読むだけか。(未読なんです)
   
   


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