2004年04月26日(月) 日々の変化

事務として入りなおした直後。
はげやほかの人間に、たてつかぬよう、自分の仕事の効率化を優先させた。
特に怒りを買った禿や大型ガス馬車御者あがりの所長、そしてくそじじい。この辺に対する対応はずっと困難だった。
二時間おきに目が覚め、体は壊れ、皮膚は荒れた。

自分で言うのもなんだが、この数年で強靭な精神力を手に入れたように思う。
家を出て、全く知らぬ人のすむ世界に入り、何の後ろ盾もないまま、自分の力だけで自分の存在を主張し、生きていかねばならない。

・●●の息子
・●●の親戚
・●●の友達
・●●の……
etc

そういった肩書きをすべてなくし、単身『なん』という名前だけを持ち、群馬に乗り込んできた。
一度はマイナスにまで評価を下げ、もう一度立ち上がってきた。

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今、新しいガス馬車御者が入ろうとしている。
彼は、すぐ隣の営業所から移ってきたわけだが、やはりはげからの反発は多い。
隣のガス馬車会社が締め付けが厳しくなったから抜け落ちてきた。
そう思われたのだ。
彼は、「堕落した会社の人間と同じに見られるのはいやだ」と主張する。
そして、自分が乗せたお客に、新しいうちの会社のティッシュを配ることをし、うちの会社に呼び寄せている。
普通に考えたらありえない。しかし、大型ガス馬車御者上がりの所長に取り入るためか、それとも、手土産のつもりなのか、彼はそれをしている。

その評価ははっきりいって分かれるだろう。
常識知らずだといわれればそれまで。
会社のために動いているといわれてもそれまで。
客を呼び寄せる行為そのものは、それで終始するが、そこから与える印象は限りなく多岐にわたる。

彼は良かれと思ってしているその行為。
それが彼の首を絞めている。
彼に言われた。

「俺は、自分の行動に対して、同時期に両極端の評価を受けている。迷ってしまっている。導いてほしい」

いや、おいらに導くなんて高尚なことはできません。
ただ、愚痴は聞くよ。
こうしたらいいんじゃない? ってことはいえます。
ただ、それすらも正解じゃないってことだけは覚えておいてください。
あくまで指標に。よきにせよあしきにせよ。

そう答えた。
人間、年齢は関係なく、追い込まれればすがりたくなるものなのだろうね。
52の男に人生相談される、十八歳十一年目残りあとわずか。
不思議な感覚だ。

愚痴る側から愚痴られる側へ。
一年は長いようで短い。短いようで明らかに変化がある。
学生生活以上に、社会人生活の先輩というのは、後輩にとって大きな存在なのかも。


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彩葉 [MAIL]

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