2002年06月27日(木) 無題(タイトルがないんじゃなくて、無題って言うタイトルなの←ややこしい?)

本日お休み。
隣町の美術館に行くことにしました。
おいらが急性胃腸炎男になったため、ゆずは何とかおいらにリフレッシュをしてもらいたかったらしく、いろいろと計画を頭の中で練ってくれていたようです。
その計画はドライブであったり、自然探索であったり、という、本当においら向きのモデルであったようです。

さて、行った先は某湖の湖畔にある美術館。
そういや、ゆずと美術館などいったことないなあ、と思いながら、出かけましたとも。
というか、女とデートするときに美術館は選ばなかった気がする。
映画もさることながら、あれほど好き嫌いの好みが別れるものもないだろうから。
けど、今日はなんとなく頭の中を全部洗い流したかった意味もあって、美術館にした。

いろいろな展示があったけれども、三つの作品に非常に心を奪われた。

●ルドンの覚めない夢

原画はフランス語で書かれていて、それを日本語に訳したコメントのようなものが絵に描いてある。
あくまで絵本そのものを紹介するのではなく、絵本の挿絵を紹介しているので、話が途切れ途切れになってしまっているが、それでも、流れ込んでくる負の感覚ははっきりと伝わってきた。

●氷に閉ざされた亡者たち

圧巻。
水につかった氷付けの死者たちが、徐々にこちらに迫り来る。
何かを訴えかけているが、具体的にはよくわからない。しかし、それが漠然とした負の感覚として伝わってくる。

●無題

これは、常時展示品。
何本もの鉄の長方体があるが、その先端が、押し出されたところてんのように一部ふにゃふにゃになっている。
見る限り、やわらかいんだか、固いんだかわからん錯覚に駆られる。
ちょうど、何かを手にするとき、手のとった瞬間の固い触覚を期待するが、予想外にふにゅっとして驚く感じ。
かつて、マージャン牌の白がうまそうだと言ったことがある。
もちろん固いのだが、視覚的に非常にやわらかそうで甘そうな感じがしませんか?
ちょうどそんな感じ。
それが非常に面白かった。

美術館、たまにはいいのう。
でも、毎日行くと、おそらく魂を吸い取られるだろうなあ…。
そのせいか、ところどころに座っていたお姉さんが、みんなうとうとしていた…。
絵画。彫刻。
それは、おいらが到底到達できるものではない、至高の芸術。
すげえよなあ。


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彩葉 [MAIL]

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