エロ日記☆絶望という名の射精(追記あり)

※注意!!:今日の日記は少し特殊な性癖を持った人の「実話」です。
暴力に対して何らかのトラウマをお持ちの方は、精神を害する恐れがありますので、読まないことをお勧めいたします。
ディープな性癖に対して気持ち悪いと思われる方も、なるだけ読まないほうがよろしいかと思います。
「そういう人も世の中にはいるのだ」というくらいの気持ちで読める方のみ、お読みになってください。




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私は昔(十代後半頃)、よくテレフォンセックスをしていたのです。
ある時は見知らぬ高校生の男の子と。
ある時は当時付き合っていた遠距離恋愛の彼氏と。
両方ともド○ーム○ャストのインターネットで知り合ったのでした。
テレフォンセックスとは言っても、向こうが一方的に欲情しているといった感じで、私はそれを盛り上げてあげるのが好きだったのです。
彼氏の方はまぁ、ただのオナニー実況中継・ヴァーチャルセックスの間に「会いたいね」「愛してる」なんて湿っぽい言葉をはさむと言う極々ありふれた(?)テレフォンセックスで、別に楽しくてやってるわけではなくて、会いたいのに会えない気持ちが募ってそうしてしまっただけなのですが、高校生の男の子は違いました。
インパクトが強かったのでたまーにこの日記にも出てきますが、彼は16歳にして
「筋肉質の女の人に、ボコボコにされたあげく、首を締められ、首を折られて殺される。」
というシュチュエーションに性的興奮を覚える、変わった男の子でした。
彼自身は「お姉ちゃーん」なんてかわいく甘えたり、どこかに出かけたと言っては私にそのお土産を贈ってくれるようなとても可愛らしい男の子だったのですが、心の中では人知れずそんな欲望を抱えていて、それの良さを、顔も知らない私にとくとくと語るのでした。
彼が電話をかけてくると、いつも二時間くらい長電話をしました。
最初は他愛もない話。
誰それがムカついただとか、彼が大好きな野球チームの話だとか、くだらなくてあまり行っていないらしい高校の話だとか。
彼はとても甘えたな口調で、私にとても敬意を払っている話し方だったので、礼儀正しいのだなぁと思っていたら、ムカついた話や高校の話や、母親の話になると途端に、こっちが引くくらい邪悪な一面を覗かせて
「あんな奴ら死ねば良いのに。」
なんて子供のような口調で言うのでした。
私は正直、困惑していました。
彼には、私に
「これ以上は近づいてはいけない」
と思わせる、闇が沢山あったのです。
彼自身の表面はまるでお花畑のようなファンシーさで彩られていましたが、お花畑の中でスキップをしていたら、花の隙間に古井戸があって、いきなり闇に落ちて行きそうな空恐ろしさがあったのです。
ずっと電話をしていると、彼は
「ねぇ、お姉ちゃん、今日もいじめてよぅ。」
と甘えてくるのです。最初は好奇心も手伝って、どうして欲しいのか、彼から引き出して、彼の期待している言葉を吐き、それは、私からしたら「性的」なものからまったくかけ離れた言葉だったというのに、彼は性的に反応して、それが面白かったのでした。
彼の言う「いじめる」とは、
「どうしておチンチンがたってるの?ふふふ。」
なんていうエロっぽいものではなく
「何なよなよした事言ってんだよゴラァ!ぶっ殺すぞ!」
なんていう、本当に街中で危険な人に絡まれた時のような「いじめる」だったのです。
つまり彼は、「羞恥」といういじわるに対して性的興奮を覚えるのではなく、「暴力」によって性的興奮を覚える男の子だったのです。
電話でそれを表現するのは、私にとっての羞恥であり、とても難しい作業でした。
私も何故、そんな事をしていたのか。私もその時、寂しかったのかもしれません。
自分の言葉に性的興奮を覚える人間がそこにいるという安らぎのためだけに、そんな事をしていたのかもしれません。
私は彼が所望する通りのストーリーを組み立て、口頭で彼を殴る表現をする時は、彼は特に興奮し、
「ねぇねぇ、どこをどんな風に殴るか、骨は折れるのか、痣はできるのか言って!」
と私にお願いをするのでした。
私は緻密にそれを描写し、それに対しての性的なものが理解できない私は淡々と、そしてまったくエロくなく、
「そうだなぁええと、今殴ったのでほっぺに青たんが出来たよ。」
なんて彼の鏡になったように話し、しかし彼はそんな言葉にも興奮している様子で私はますます困惑するのでした。
彼は子供がゲームソフトを親にねだるようにして私に「お願い」をし続け、殴る時の効果音まで言わされるのでした。
彼の欲望は次第にエスカレートし、私が「そんな事できないよ」と引こうが、子供の狡猾さで、泣きながら私に言いました。
「首を折って殺されたいんだ。ねぇ、ボキって言うだけで良いの。お願い・・・」
そう言ってシクシク泣き、私を困らせるのでした。
困った私は、
「ねえ、いくつくらいの時からこんな事に興奮するようになったの?」
と話をはぐらかすように聞くと、彼は
「覚えてない。ただ、昔から、ボディービルの女の人とかを見ると、ドキドキしてた。あ、女の人のボディービルダーで、おっぱいも男の人みたいにすごくムキムキで、なのにすごく顔がかわいい人がいるの!今度見せてあげるね!」
と無邪気に答えるのでした。
ビルダー専門雑誌が彼にとっての「エロ本」だったわけです。
何度かそうやってはぐらかしてきたものの、私は彼の話を聞くにつれ、彼に対して同情にも似た気持ちが芽生えていったのでした。
彼は特殊な性癖を持ったせいで、猿のごとくオナニー真っ盛りの時期に、オカズにする材料が彼の脳内にしかなく、私にこうして甘えてきているのですから。
最初はまっとうな性癖に軌道修正できないものかと思いましたが、それはまったくの無駄である事を、彼の少年であるがゆえの純真で真剣な語り口から悟ったのでした。
ここで書くと、話がディープになりすぎて帰ってこれなくなるので、あえて触れませんが、彼の信念はそれほど「本気」だったのです。
私は彼に、「現実と、電話や妄想はまったくの別物だ」という事を認識する事を条件に、彼の所望どおり、彼に暴力的な言葉を吐き続けたのでした。
彼はいつも、自分が半殺し、もしくは殺されるシーンで射精しました。
いつも、泣きながら。
「そんなに泣いてさ・・・死にたいの?なんかあるんだったら話してよ。」
居心地の悪い思いをしながら、電話の向こうで事後処理をしている彼に聞くと、
「んー死にたいわけじゃないよ。逆に、死にたくなんて、ないんだと思う。だからこそ、その極限の状態に興奮するんだと思う。」
と、またいつもの無邪気さで鼻をすすりながら言うのでした。





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彼と電話をするたび、そのディープな世界に居心地悪くいさせられ、トーキング人形のように毎回同じような効果音を口にしているうち、私はだんだん彼が疎ましくなり、彼とはなんとなく関係が離れていってしまったのですが、今頃彼はどうしているのでしょうか。
そんな特殊な性癖は彼独自のものだとずっと思っていたのですが、彼と話さなくなって数年たった頃、「殺し屋1」という漫画を読み、その漫画の中で
「動けない状態で足から輪切りにされて行くのを絶望しながら見続けるというシュチュエーションに性的興奮を覚える女」(漫画の中でも実在せず、結局架空の人物ですが、その女性に対して究極のSである主人公、イチは性的興奮を感じるのである)
という人物が出てくるのを見て、数年ぶりに彼を思い出し、特殊ではあるけれど、世の中にはこういう人間もいるのだという事を認識させられたのでした。
もう、あの闇を覗きたいとは思わないけれど。



追記:そうそう、思い出した。彼はその後、めでたく彼女ができたと言ってたんだ。私と同じく、ネットで知り合ったらしい年上の女性だった。
「彼女にあの性癖の話はしたの?」
と聞くと、
「まだしてない。セックスもしたけど、普通のセックスだよ。いつか、話して首締めて欲しいな。」
なんて無邪気に話していた。
どうなったのか気になる所ではあるが、知りたくない気もする。


隊長メモ
・話がディープになり過ぎそうでずっと書かなかったけど、書いてみたら・・・案の定ディープな話になってしまった。
嫌悪感を抱かせたならごめんなさい。
世の中にはそんな人もいるのだってくらいの広い気持ちで捉えていただけたら本望です。
2004年08月02日(月)

エロバカ日誌☆ / リカ隊長

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