バカ日記★体臭

今日は天気もあんまりよろしくないし、地味に、コインランドリーで洗濯でもしにいったんだけど、コインランドリーで本読んだりしてくつろいでる時に、すっごいのが来たのです。


その人は、一見普通のイラン人で、作業服を着ていて、手にこれから洗濯する汚れ物が入った袋を持ってたんだけどね、微妙な体臭が鼻についたわけです。
まぁ、でも、私は体臭嫌いな方ではないので、平気な顔して本読んでたんですよ。


つい先日だって、ダーリンが生傷にずっと貼っていた絆創膏はがしたときに、なんちゅうか、細胞が死んだ匂いが鼻をついたんですが、決して嫌いでなく。むしろ好きと言うか。
まぁ、この話はまた別で書きますが、私はどちらかというと、「臭いもの好き」な方に入るのではないかと思うのですよね。


で、話は戻りますが、そのイラン人は、私に、
「ここ大丈夫ですか?」
と流暢な日本語で、私の斜め後ろにある洗濯機が開いているか聞いてきたので、私は、
「あ、大丈夫ですよ。」
と、答えてまた本を読みだしたのです。この時点では、私もダーリンも、平気な顔で本を読み続けてたんですが、彼(イラン人)が、汚れ物の入った袋を開けて、洗濯機に詰め込んでいる時に、それは起こったのです。


やたらめったら臭ぇ。


んー、なんだろう。
唾液を鼻の下にこすりつけられた、あの臭さの100倍?
いや、んー、24時間、安全ブーツを履き、試合で走り続けたラグビー部員の足の爪の垢のエキスを抽出して、濃縮5倍にしたものを、部屋中スプレーで撒いたみたいな?
濃縮人間臭と言いますか。
外国人独特の、その国の食べ物を象徴するようなにおいでなく。
とにかく、脳みそがしみるような匂いだったのです。
しかし私は、持参の小説を読んでいたので、どこにも逃げ場はありません。
ダーリンは席を立ち、うろうろし始めました。
彼は、洗濯物が回る様をじっと見続けています。
て言うか、もう洗濯機に密閉されて(ドラム式だったので)、洗剤と一緒に回ってるってのに、匂いがまだ消えないのは何故!?
ダーリンは、遠くにある雑誌の棚に雑誌をしまいに行って、それとなくその匂いから非難しておりました。


たのむー!助けてけれー!


と、彼が立ち上がり、外に出て行きました。ほっ。
しかし匂いは消えません。
と、その時、私達の洗濯が済み、ダーリンはものすごい勢いでその洗濯物を乾燥機に放りこむと、
「車に戻ってタバコ吸いに行こうか。」
と言ったので、私達はそそくさと車に戻りました。
「凄かったな。あれは。殺人的やで。」
と、ダーリンが言いました。ダーリンも結構、臭い物好きな人なんですが。
「そうやなー。私、結構臭いもの好きとか思ってたけど、やっぱダメやったわ。」
とか何とか話して、タバコを吸い、まだ鼻に残る匂いを、煙の匂いでごまかしました。


で、車の中から、コインランドリーを出入りする人を観察しつつ、洗濯物が乾くのを待っていたのです。
なんだか、いたずらを仕掛けた気分でした。入って行く人は、皆、一様に変な顔をし、しばらくはそのコインランドリーでくつろぐお客さんはいませんでした。
それから約一時間。
乾燥機が止まり、私達はコインランドリーに戻りました。
匂いはもうだいぶ薄まって(それでもほのかにしていたが)、まぁ、この程度ならここにいれるなという感じでした。で、洗濯物が皺にならない様にたたみだした時、彼が戻ってきたのです。
さっきとは違い、混雑して来たコインランドリーの中にもかかわらず、彼はまたしても私に話かけてきました。
「%&#〜*@?」
私は、動揺のあまり、彼が何を言っているのかよく聞き取れなかったので、曖昧に答えました。彼はちょっと変な顔をしました。
で、動揺を抑えつつ、彼を観察すると、彼は、さっき着ていた作業服から着替え、こざっぱりしたかっこをしていました。匂いも気になりません。誰も、この、ほのかに香る体臭が、彼のせいだとは思わないでしょう。
私は安心して洗濯物をたたみ、コインランドリーを後にしたのでした。


久々にものすごい匂いをかぎました。
ものすごいにおいの元を持ってきた彼を、私はものすごく警戒しました。
「バカドリル」という本で、「においのかぎ方」という項目があって、友達のにおいをかいで、「悪い匂いがしたら悪い友人です。」と書いてあって爆笑したけど、実際、こうして悪いにおいの人に出会うと、なんとなく「悪い人なのではないだろうか」と脳みそが警戒信号を出している事に気づき、匂いというのは、動物的本能を引きだすものなのだなぁと、ちょっと感心したりしたのでした。


追記:親友Mがこの日記を読んで、メッセで発した言葉。
「動物的本能より、生命の危険をかぎ分ける本能だったのでは???」
・・・ほんまや!!(ががーん!!)
2002年11月17日(日)

エロバカ日誌☆ / リカ隊長

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