風紋 もくじ / この前 / この後
昨日は、日記を書きたいと思いながら、どうしても書くことができなかった。その理由は、書く時間が取れなかったわけではない。うまく言えないのだけれど、書くのが怖かったから。それは、このような公開の場所(一応…)に書くからということではない。誰にも公開せず自分のフロッピーに残すということでも書けなかったと思う。自分の思っていることを言葉にすることそのものが意味もなく怖いような感じだった。なのに書きたい気持ちがどこかに残っていて、昨夜は随分気持ちが悪かった。 「現代の詩人12 吉原幸子」(中央公論社,1983年)を図書館で借りた。 「あのひとは 生きてゐました あのひとは そこにゐました ついきのふ ついきのふまで そこにゐて 笑ってゐました あのひとは 生きてゐました さばのみそ煮 かぼちゃの煮つけ おいしいね おいしいねと言って そこにゐて 食べてゐました」 「あのひと」の一部。私はこれを合唱曲にしたものを聴いて、ぼろぼろ泣いた。 「ついきのふまで そこにゐて 笑ってゐた」人が、今日はどうなっているかわからない、という恐怖に似た感覚が私には常にある。だから余計に、今日出会えたことをありがたく思うし、我儘なのかもしれないけれど、伝えたいことは迷わずに伝えたいと思うのだった。それでも伝えきれないような気がして、何かを忘れているような気がして、人と別れる間際には、一度言ったことをもう一度繰り返して言ってしまったり、さようならと言ってから、もう一度呼び止めたりすることがよくある。 行きしなに、100円ショップと百貨店の地下に寄って、いろんな買い物をしてきた。100円ショップで買ったのは、収納ケースとチョコレートとスプーンとフォーク。百貨店の地下で買ったのは、昼食のパンと、昼食のごぼうのサラダと、おやつのスコーンと(←食べ過ぎ)、紅茶の葉を30g。 「ティースプーン」というのがどんなものを指すのかが気になる今日この頃。「コーヒースプーン」とは違うのだろう。 メモ:読みたい本 ・「子どもが出会った転機」(清水弘司,新曜社…からもう出版されているのだろうか) ・「命日」(小池真理子,集英社,2002年)
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