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2008年08月09日(土)

メグリ、メグル


『ちいさなごしゅじんさま』がぼくをぼっくすからだしてくれた。
いつもみたいなまちがいとか、わらにもすがるおもいじゃないみたい。

なんだか…



なきそうなおかお、してる・・・?


「瓜…。」

おおきなてでぼくをなでる『ちいさなごしゅじんさま』。
『ちいさなごしゅじんさま』がこんなにもやさしくぼくをなでるのははじめてで。なんだかとってもここちよかったのでおおきなごしゅじんさまにしていたようにぼくはそのてにすりよった。

「今までサンキュ、な。お前が俺のボックス兵器で本当に良かったぜ…。」

おぉ!?よーやくぼくのすばらしさにきづいたのですねっ!?
そーですともそーですとも!!『ちいさなごしゅじんさま』はきづくのがおそすぎますよ!!おおきなごしゅじんさまはさいしょからぼくのすごさにきづいてとってもたいせつにしてくださっていたのに。

「お前にはもう逢えねーかもしれねぇのか…。俺は『この』未来に来ないかもしれねーもんな…。」

…ごしゅじんさま?
どっか、いっちゃうの…?
だめだよぅ、よーやくへいわになったんだからぼくとあそんでくれなきゃ。
むかつくけど、『ちいさなじゅーだいめ』もいっしょでいいからさー!!

ぼくのうったえなんかつたわらなくて『ちいさなごしゅじんさま』はひとりごとをつづける。

「ま、お前にしたら元の持ち主の…大人の俺の方がいいんだろーが。」

くしゃっ。
むりやりにつくったようなえがおをして『ちいさなごしゅじんさま』はまたぼくのあたまをなでた。

「じゃぁ…また、な…?次に逢えたら…そんときは……。」




大切に扱ってやるから。




ぼひゅんっ!!

『ちいさなごしゅじんさま』がそういいおえるとどうじにおおきなばくはつおんとけむりがでて…。

けむりがすっかりなくなったらいままで『ちいさなごしゅじんさま』がいたばしょには『おおきなごしゅじんさま』がいた。


「…瓜、有難う、な。」

おおきなごしゅじんさまにだきあげられて、ごしゅじんさまのみぎかた(ぼくのとくとうせき)にとうちゃく。
『ちいさなごしゅじんさま』よりもおおきくてごつごつしたおててでなでられる。

「『俺』はガキだったから素直に言えなかったけど、お前に逢えて良かったと本当に心から思ったんだ…。」

なでられるては、やさしく、やさしく。
『ちいさなごしゅじんさま』みたいなぶきようさはほとんどなかった。



そして、ぼくはわかったんだ。
もう、『ちいさなごしゅじんさま』にはにどとあえないんだって。

もちろん『おおきなごしゅじんさま』のほうがなんばいもかっこよくてやさしいからだいすきだし、『ちいさなごしゅじんさま』はいっつもいっつもじゅーだいめじゅーだいめっていってかっこわるいしいらいらしててやさしくないからあんまりすきじゃないんだけど。

でも、いっしょうけんめいで。
まっすぐで。
いっぱいどりょくして。


そんな『ちいさなごしゅじんさま』をみてるのはだいすきだったのに…。




「にょぉん…。」

なんだかむねがぎゅーっとあつくなって、ぼくはちいさくちいさく。

「ばいばい」

と、いまはもういない『ちいさなごしゅじんさま』にいった。





獄寺君、瓜とのお別れのとき寂しがるんだろうなぁと思って書きました。
なんだかんだ言って瓜のことγ戦で認めてますし。

えーと、大人獄は瓜を大切にしています。最初から。
それは14歳のときに瓜に助けられてできた信頼から来るものだという。
だから瓜は優しい大人獄にはなついてるけど、てんでガキな14獄には最初懐かず。γ戦で信頼関係を築いて段々お互いを認めてきて。
そしてサヨナラがきて獄は瓜との別れがあって。大きくなって出会えたら大切にしてあげようと心に誓う。で、大人獄は最初から大切にしているという。
そんな...loop設定。



      

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