検索HPなどから飛んでこられた方へ。このページは最新です。
お手数ですが目的のものは、日付を確認の上、BNリストからお探しください。
今日の私
BNリスト|昨日|明日
「2月中は観劇が忙しいから目指せ残業ゼロ!」 とか言ってたら、本当に残業1.5でした(^^;有休消化4日。 危うく実働100時間切りそうなくらい。社会人なめてます。 まあ、2月のうちのチームはほぼ全員そんなものなので、 今回に限っては、私だけが恨まれる心配はないのですが。
が、わが職場の優雅な日々もオリンピックと共に去り、 そろそろ総集編も終わったかという3月に入った1日から、 早速、番組改変期どんと来いメニューにモード変更され、 連日残業&連週休出と、仕事に追いまくられております。 1か月間怠けきった頭はマジメに丸一日働くと飽和状態で、 帰宅したら何もせずに、ぱったり倒れて寝てしまう日々。
というか、頭働いてないので、間違ってテレビつけちゃうと 何も考えないでボーッと何時間でも座っているので危険なんですね。 ここ数日でまともに見た記憶あるのは『バタフライはフリー』だけ。 またしてもDVDの残量が残り3時間と危険になってきたので、 見たら消すつもりのものだけでも、とにかく流そうと見始めたら、 主役の男性が、とても井上君に印象の近い人で驚いたり。 彼女役も由美子ちゃんっぽい雰囲気で、結構映画を意識した キャスティングだったのかなと今更ながらに思ったりして。 心情が丁寧に描かれた映画で、まったりテンポなのに全く飽きず。 舞台も前に観た時は、井上君の演技力に、悲しい思いを抱きながら 退屈していた覚えがあるけれど、今なら違うんじゃないかなぁ。 あ、でも、演出家は絶対変えてほしいけれど。
そんな感じで、家に帰るとロクなことをしていないので、 明日また観劇してしまう前にネットカフェに飛び込んで、 とにかく、舞台の分だけでも感想を書いてしまいました。 2/28の日付で『Ohダディー!』です。
| 2006年02月28日(火) |
『Oh ダディー!』(再演) |
初演時、大好きな役者さんばかりが出演で、 チケット取ったのに行かれず、泣いていた舞台です。 再演では弁護士&色っぽいダンサー役のシルビア・グラブさん、 バーのママ&田舎のおばさん役の春風ひとみさん、 組織のドン&田舎のおじさん役の石鍋多加史さんが 出られず残念ですが、それでも今回もなかなかのメンバー。 リベンジを楽しみに、行ってまいりました。
『Oh ダディー!』
<場所>東京芸術劇場A-14番 <時間>全1幕19:00〜20:45 <出演>誘一:川平慈英、ビアンカ:堀内敬子、 マダム・ロペス&リンダ:花山佳子、プチ・コルレオーネ&ベン:平澤智、 バーテン&クラブのマネージャー&田舎町のポリス:藤浦功一、 キャサリン&ミランダ:高嶺ふぶき、ドン・コルレオーネ&ジョー:佐藤輝 <作・作詞・演出>福田陽一郎 <作曲>三木たかし
内容的には、久々のあったかほんわかミュージカル。 しかも、1時間45分休憩なし。9時前に終演しちゃう。 最近は真っ剣に観なくちゃの3時間超の大作ばかり観ていた頭に ホッとする幸せ感を運んできてくれるのが、ありがたく。 何となくフリーターな26歳が、他にやることもないからと、 長年会わなかった父親(声の出演:村井国夫)からの遺書に 記された人々を訪ね歩き、新たな絆に気づいていくという物語。 きれいな音楽と、優しく温かい笑いがふんだんに盛り込まれて、 オチはすばらしく強引で、をいをい(^^;って感じのコメディ。 笑って楽しんで癒やされて。なかなか好みのタイプ。
・・・のはずなんだけど、なぜか、 内容に比して高め(S席¥7,800-)と感じたことも確か。 印象としては、¥5,500〜¥6,500ぐらいかなという感じ。 贅沢メンバーで、歌も踊りも演技も満足してるってのに、 簡易なセットの印象のせい?奥の一段上がったところに バンドの人たちがいたから、彼らを入れるとなると無理だけど、 基本は、博品館ぐらいでちょうど良さそうなサイズの 小さなセットや椅子や木程度が出し入れされるのみだし。 何もない舞台に1人で立っても存在感ある人だとしても、 舞台奥に作られた3畳?ぐらいのセットに座ってちゃ苦しいし。 前回のアートスフィアなら似合っていたのかな? でも何となく、それだけではないような気も。
キャスト的には、本当に大満足。 最前列センターなんか取れてしまったことを心から後悔するくらい。 平澤さんと藤浦さんと慈英さんに同時に歌い踊ったりされると、 1人ずつしか見られなくて、勿体ないお化けが出そうで泣けてくる。 特に赤いネクタイの平澤さん@プチなんて、視線ロックオン状態で 観たいほどかっこいいのに、1人で離れて演技しないでよぉぉ(泣) 博品館で少し離れた席からで、やっと満足して観られるぐらいの メンバーだってのに、なんでこんな、贅沢な悩みがあるの・・・。 慈英さん&敬子ちゃんのデュエットに見とれていてふと気づくと、 いつからか舞台の反対の隅に花山さんが立ってたりするし。
ちょっと物足りなさを感じつつ観ていたのですが、 最初「あ、村井さん。でも、慈英さんパパとしては声の感じが あまりにも違いすぎないかい?」と思った同じ声を聞きながら、 エンディングでは「あ、ハリソン・フォード。冒険家だしね」と、 妙な納得をしていた辺り、話にもストンとはまっていたのかな。 何となく後一歩のようで、満足もしたような。多分、私個人は、 初演からのキャスト同じで再々演されたら、また行きそうだけど、 人を誘うかと言われたら、ちょっと悩む。そんな感じの舞台でした。
| 2006年02月26日(日) |
『アンナ・カレーニナ』東京楽 |
『アンナ・カレーニナ』東京楽。(楽日だ〜♪と思っていたら、 挨拶で役者さんたちが「中日気分」と言いまくったので、 まだまだ続くんだと、思わされて、ちょっと言い直し) マチネ観た後は、戸井さんパーティーに行ってきましたが、 とりあえずは、こちらの方だけ感想をば。
『アンナ・カレーニナ』東京楽
<場所>ル・テアトル銀座9列12番 <時間>1幕13:00〜14:30、2幕14:50〜16:05 <演出>鈴木裕美 <出演> アンナ・カレーニナ:一路真輝 アレクシス・ヴロンスキー伯爵:井上芳雄 コンスタンティン・レイヴィン:葛山信吾 スティーバ(アンナの兄):小市慢太郎 キティ・アレクサンドロヴィーナ(アンナの義理の妹):新谷真弓 プリンセス・ベッティ(ヴロンスキーの従妹):春風ひとみ ニコライ・カレーニン(アンナの夫):山路和弘 乾あきお、佐久間義也、中山昇、縄田晋、ひのあらた、伽藍琳、 高畠ゆうみ、中村友里子、福麻むつ美、BELLE、ももさわゆうこ
東京楽にして、観劇2回目。よくなってた〜! 初日はどうしてくれようかと思った一路さんと井上君がよくなって、 話の芯が通った。1幕最後、家を抜け出したアンナとヴロンスキーの 初めての逢瀬とかも、かったるいなぁと思った初日はどこへやら、 すっかり「伯爵、うっとり〜(*^^*)」モードで見惚れられたし、 同じく初日は「あー、分かったから早く次へ行こう」とまで思った アンナが飛び込む寸前のロングソロも、あまり他所に気を取られず 切実さを感じながら観られた。
やっぱり、共感できるかどうかはともかく、 この2人がきちんと存在してこその舞台だよなぁ、これは。 伯爵によろめく気持ちが分からないと、話にならないんですよね。 その点、今日のヴロンスキー伯爵は、若さと強引さが煌めいて魅力的で、 もう、彼の姿が見えるたび、近づくたび、ときめいちゃう自分がいて。 こうでなきゃ〜(*^^*)と思っていましたわ。さいとうちほな気分。 嵐のように私をさらって〜♪ってか(笑)
おかげで、初日にはただひたすら「こっちの方が百万倍 いい男じゃん・・・」と感じてしまった山路カレーニンに対しても、 嫌悪を感じるアンナが、感覚的に理解できたりする瞬間も。 アレクシスの率直さや情熱に惹かれていってしまうと、その分、 カレーニンの、分かりにくく不器用な愛情なんか見えなくなるよね。 そして、何を言われても全てが苛立つ。近くにいるだけで腹が立つ。 自分への愛情なんて、これっぽっちも信じられなくなってしまう。 ついさっきまで、アレクシスに抱きしめられていたその場所に、 カレーニンが触れようとしたら、拒否反応で払いのけてしまったり。
でもやっぱり観客としての私は、 カレーニンの小さな優しさの表現に一つ一つ切なくなったりもする。 旅行から帰って「今日ぐらいは2人で食事したい」と言うアンナに、 それは無理だと応えておきながらも、何か不安げな彼女に対して、 「よく帰った」と付け加える姿に、ものすごい努力を感じるし、 2幕になると、セリョージャとマメに接するようになったおかげか、 不器用なりに少しずつ感情の出し方を覚えたような表情や、 「夜だけ思い出す・・・」と歌う姿に、胸が痛くなったりも。
彼らの話がしっかり芯が通ったから余計に、 初日から好きだったレイヴィンとキティの話にも泣けました。 社交嫌いのレイヴィンも、少しずつ前向きに変わっていくし、 キティの中には新しい命が宿っている。そんな、たくましく 生きる2人がたたずむ同じ時間に、アンナは既にこの世になく、 ヴロンスキーは、ただ1人に見送られて死にに行こうとしている。 同じように自分に正直になっていただけのはずだったのに、 どうしてこうも違ったんだろうと思うと、更に悲しみも増して。
アンナたちに関しては、本当にタイミングさえ悪くなかったら、 こんな悲劇にはなっていなかったろうと思ってしまうだけに、 カーテンコールで笑顔のカレーニン一家で、ホッとさせられます。 アンナのセリョージャへの執着には、かつての、愛を信じていた 平和な生活の象徴としての思いが非常に強く感じられていたし、 カレーニンも「戻るなら受け入れる」なんて、最大級の思い。 セリョージャはもちろん、母が帰ってくるなら嬉しいだろうし。 ヴロンスキーだけが悪いわけではなく、アンナの中にもともと、 何か違和感があったからこそ起きた事件だったとは思うけれど、 もう少しずつでも何か違っていたら、こうでいられただろう姿が カーテンコールで描かれているようで、嬉しくも悲しくもあり。 大泣きした後、泣き笑いしながら、最後まで見終えました。 満足。さらに成長した舞台を観られる人、羨ましいなあ。
| 2006年02月25日(土) |
『アルジャーノンに花束を』 |
以下、「===」で囲まれた部分は、前回更新分です。 珍しく「後から書きたいな」を、真面目に果たしました。 現在2/27。今ごろ書くなという感じですが、日付にあわせて 橋本じゅんさん、誕生日おめでとうございます〜(*^^*) 先日の舞台がすごく好きだったので、ちょっとラブモードで。
=========================
『アルジャーノンに花束を』観てきましたが、 友人が泊まりの手土産にシャンパン持ってきてくれたため、 ソワレ観て食事して帰ってきてから飲んでいたので、 もうデロデロ酔っ払いで、4時近くという有様です。 明日は『アンナ・カレーニナ』楽日とTOYパーティー。 (誕生日パーティー結局、行かれることになりました)
諸事情で、家を10時前には出なくちゃいけないのに、 睡眠3時間、取れるかな・・・? 朝起きた時、きっとまだ自分が酒臭そうな感じ。 きっと、目の下クマだらけで楽日に行きそうな。 だから何をやっているんだよ、一体。 そんな状態なので、文章イマイチですが、 とにかく忘れたくないので必死で、 岡田浩暉さんの『ラヴ・レターズ』感想書きました。 2/23(木)のところにあります。
『アルジャーノン…』超簡単感想。 意外なほど良かったです。 心配していた浦井君が良かったのが一番かな。 懐かしの歌謡曲っぽい楽曲が多いのが気になったけど、 途中、ボロボロ泣かされたりもして。結構、好き。 あとは、明日、帰ってきてから書けたら書きたいな。
=========================
『アルジャーノンに花束を』
<場所>博品館劇場K列6番 <時間>1幕18:00〜19:30、2幕19:45〜20:55 <脚本・作詞・演出>荻田浩一 <作曲>斉藤恒芳 <出演> チャーリィ・ゴードン:浦井健治 アリス・キニアン、ローズ(幻想):安寿ミラ ジェイ・ストラウス博士、アーサー・ドナー、マット:宮川浩 ハロルド・ニーマー教授、ギンピイ:戸井勝海 バート・セルドン、フランク、リロイ:永山たかし アルジャーノン、アーニィ、チャーリィ(子供):森新吾 フェイ・リルマン、ジョー:小野妃香里 ヒルダ、ファニィ、ローズ(回想)、ノーマ:朝澄けい ルシル、エレン、ノーマ(回想):小田島クリスティン
世の中の多くの人たちと違って、 私は、この小説に特に思い入れはありません。 ミュージカル版を観ると決まった時点で、どうしようか悩んで、 たまたま本屋で目に留まったから、まあいいかと買った。 そして、通勤電車の中で3分5分と細切れで、しかも、 半月近くの中断を挟みながら「読み終わった」だけで。 切ない話だし、確かに名作と呼ばれるだけのことはあると 思いはしたけれど、繰り返し読みたいとまでの思いはなく。 (と友人に言ったら、まとめて読んでこその話だと怒られました)
少なくともそんな人間にとって、このミュージカル化は大成功。 もちろん、主演の透明感や真摯さ、細かな表現力、歌唱力が 想像をはるかに超えてよかったことは非常に大きいのですが、 何よりやっぱり私にとっては、森アルジャーノンの存在かな・・・。 真っ白な衣装を身につけて、頻繁にチャーリィの傍にいる。 賢くなったチャーリィが見る「小さなチャーリィ」でもある彼。
特に衣装を変えることもなく無言で踊り続ける彼の存在は、 チャーリィの少し未来でもあり、過去でもあり、不思議でした。 最初に現れた時なんて、傲慢なほどの強い踊りで驚いたけれど、 そうか、今はアルジャーノンが最も賢い時なんだと気付いたら、 そこからもう、切ない気分に満たされてしまったりしたし。 だんだん知能が戻っていくアルジャーノンを演じる森君が、 同時に、かつてのチャーリィとして現れるという構成は ミュージカルならではの分かりやすさで見事だと思います。
文句があるとしたら、ストラウス博士とニーマー教授かな。 ものすごく単純に、いい人と悪役に分配されているようで、 特にニーマーは、ほぼ絶滅種のような、どこを切っても悪役。 もしかするとチャーリィから見ればそうだったかもしれないけれど、 この話って、主役に感情移入するよりは、外からの視点で、 感じるものだという気がするので、あまり現実にはいそうにない 人物像が、気持ち悪くてムズムズしてしまいました。 宮川さんも戸井さんもハマってしまっているだけに、特に。 ちなみにバートは、役者の年齢的には合っているはずですが、 異様に若く見えて違和感ありました。演技ではフォロー効かず。 歌は、上手なのか下手なのか・・・。曲によって差がありすぎ。
その音楽。1幕後半のキニアン先生のソロが顕著でしたが、 30〜40年前の懐メロのような古臭いフレーズが多く感じて。 もちろん、妙に洗練されたり今どき風であっては困るのですが、 「日本の」懐かしの歌謡曲と感じる曲が多いのが、非常に嫌。 全くそんな雰囲気を感じさせず、場に似合った曲もあるのに、 どうしてこう、落差が激しかったのでしょう?2幕に全員で歌う ♪ウォレン・レクイエムなんて、すごく切実で好きなのに。
女性陣は、何役も演じているせいもあると思うけれど、 実はキニアン先生以外、ほとんど区別つかなかったのが残念。 多分1人、すごく宝塚メイクが濃い人がいるなと思った程度で。 安寿アリス・キニアンは、アリスというよりキニアン先生でしょうか。 チャーリィを男として見ている印象は、最後までなかったと思う。 けれど、人間としての彼に非常に惹かれている部分と、 教師として後悔にさいなまれている部分がバランスよかった。 最初から最後まで、チャーリィに対して憧憬のようなものが あったのかな・・・、と思わされたところが好きでした。 浦井チャーリィには、そう思わせるだけのものがあったし。
とにかく、2個も3個も4個も、 不満を挙げていったら実は切りがないかもとは思うのですが、 不満があってもなお、いい舞台だったなあという印象です。 観終えた今は、この満足の相当割合が原作の力だと思うのですが、 原作の良さにミュージカルならではの表現方法を加えて、 より訴えやすく、分かりやすいものにした功績は大きいと思う。 エンディングの美しさまで、心に残る舞台でした。
| 2006年02月24日(金) |
あれ?(+『オペラ座の怪人』) |
昨日観てきた『LOVE LETTERS』の感動を語りたいと 思いながらも、諸事情があって頭がまとまらないのと、 今日中に書いておかなければならないことがあるので、 とにかく今日の日付の日記を先に書いてしまいます。 驚かされっぱなしで素晴らしかったんですけれど。
戸井勝海さん、お誕生日おめでとうございます〜(*^^*)
・・・言ってから、ふと思い出した。 そういえば私、誕生日パーティーの受付葉書が来てない。 というか、それ以前に、申し込み用紙の投函、した? 葉書を買った覚えはある。が、別件に流用したような。 数日前に「申し込みそこなった人はどうぞ」の字を 見かけた覚えはあるにはありますが、さすがに、 「明日」という日に申し込むのは無理ですね・・・。
そんなわけで、今年は誕生日パーティー不参加です。 公演中だけに話を聞けないのは残念ですが、仕方なし。 (主旨が「誕生日」であることを忘れてるらしいし・苦笑) ブログによると、今日はキャストさん&スタッフさんで ケーキ準備してもらって、楽しかったようで羨ましく。 今年は遠くからパチパチと拍手してお祝いしています。
『オペラ座の怪人』
<場所>四季劇場・海、17列6番 <主な出演> ファントム:高井治、クリスティーヌ:苫田亜沙子 ラウル:北澤裕輔、カルロッタ:種子島美樹 メグ・ジリー:荒井香織、マダム・ジリー:戸田愛子 ムッシュー・アンドレ:寺田真実、フィルマン:小林克人 ピアンジ:半場俊一郎、ムッシュー・レイエ:深見正博 ムッシュー・ルフェーブル:鈴木周(俳優座)、ブケー:岡智 <指揮>西野淳
ちなみに今日の私は、会社の観劇会でした。 17列だと、像の上でいろいろ話したり「行け〜!」とか 言ってるファントムは見えないんですね。さすがA席。 男性の方が多い職場だし、子供連れてくる人もいるし、 絶対CFYの方が良かったのに・・・とか思いつつも、 前回の高井-佐渡が悪くなかったので、少し期待もしつつ。
が、クリスティーヌが、あまりに見事な歌大根でした。 最初から最後まで、彼女が何を考えているのか 一瞬も分からなかった。決まりどおり動いてるだけ。 私は この演目では、クリスティーヌに感情移入して、 ファントムの歌の色気に溶かされたいと思うので、 彼女が大根だった時点で、8〜9割は不満。
しかも演技だけでなく、踊りも見事にダメ。 「♪ハンニバル」で1人だけ素人より下手な人がいて、 あまりの破壊力で裸眼でも目立っていたのですが、 ふと不安を感じてオペラ使ったらバレエシューズでした。 トウで立てないんだ。まあ、あれだけ下手なら当然か。 歌声は丸みがあってキンキンと超音波化せず、 クリスかどうかはともかく、安定して良かったけれど、 ちょっと太めのこともあって、「♪マスカレード」で ラウルがリフトした瞬間よろめいてしまうほどの、 絶望的ダンス力といい、My史上最悪クリスティーヌ。
ラウルも、単純バカを演じているというよりは、ただ ストンと立っているだけでて、うんと良く見てあげれば おバカの演技をしているのかも?というレベルに見えて。 高井ファントムが、少し垢抜けて知性的になっていたのと、 「ブケーは好きかも」と思っていたら、岡智さんだった という事実だけは、ちょっと嬉しいものでしたが、 観劇後「これが好きなの〜?」と聞かれて躊躇するような、 そんな舞台を作らないでくれ。お願いだぁぁぁ!(泣)
| 2006年02月23日(木) |
『ラヴ・レターズ』(岡田浩暉&彩輝直) |
<場所>パルコ劇場F列4番 <時間>19:00〜 <出演>岡田浩暉、彩輝直
ものすごく驚きました。 正直、実は「岡田浩暉」を観に行ったんです。 プレレミのイベントで彼に一目惚れしてから、 結構、岡田マリや岡田飛行士も気に入っていながらも、 基本は「岡田浩暉」が好きなんだなと自覚していましたし。 でも、この人実は、役者としても好きなのかもと思わされて。 既に何度かこの演目は観てきていたはずなのですが、 初めて、最初から最後までマルッと納得できてしまって。
1幕でまず、驚かされました。 こんなにも本当に手紙を必要としていたアンディって初めてで。 メリッサよりも むしろアンディの方が、安定感に不安がある。 内向的で、自分を表現することが苦手なアンディにとって、 誰かを想定して文章を書くことが、どれほど必要だったか。 「書く」ことで自分のなりたい姿を理解していた彼にとって、 「メリッサ」という読んでくれる存在がどれほど大きかったか。 今まではメリッサの方こそが、感受性豊かで不安定で、 芸術肌の人間として描かれていたのに対して、 今回のメリッサは比較的「普通」の共感できる人間で、 アンディこそが、内気で自己表現が苦手な人物と描かれて。
2幕に入ると、その彼が、他にも 手紙や、手紙代わりの法律を書く相手を見つけたり、 安定を与えてくれる女性を見つけたりもし始めたことで、 逆にメリッサが、「自分が必要とされている」自信をなくし、 不安定になっていく話の展開。それでもアンディは変わらず 彼女を必要とし続けていると私たちには見えるのですが、 それに気づくことなく死に至ってしまうエンディングまで、 見事に一言一言納得できて。今まで知っていた作品と ほぼ逆の展開なのに、こちらの方が納得できるのが不思議。
最後の、アンディのメリッサの母に対する手紙も、 今までは「そんなこと言ったって、あんたはどうせ、 メリッサがいなくても平気で生きていくんだろうに」と、 少々ひねくれ気味に観つつもメリッサで泣いていたのですが、 今回は、メリッサを失ったアンディが、一体、この先、 どうやって生きていくのかと不安になってしまう展開でした。 多分、彼には政治があって、多くの支持者がいて、 思いを言葉にして伝える相手に不自由はしていないから、 大きく崩れることはないだろうけれど、メリッサほどの 読み手には、巡り会えていないのだろうと感じられてたから。
アンディが、実はこれほどメリッサを必要としていたのだと 切なる思いを綴る手紙で、メリッサは死後とはいえ幸福だろう。 けれど、彼女に逝かれたアンディの今後はどうなのだろうか? 今までのアンディには「あんたの身勝手がいけないんじゃん!」 という怒りを感じていましたが、今回は心からの同情を感じて、 以前とは全く違う物語を、非常に納得して観終えました。 アンディのシグナルに気付いて上げられなかったメリッサとの バランスも良く、非常に満足した舞台でした。また観たい。 あ、でも、2人とも相当かんでいたから、それは減らして、 咳き込みがちだった彩輝さんの体調の良い時に、ぜひ。
<場所>シアターコクーンA-4番 (位置はXB列で、実際は2列目の稼動席でした) <時間>1幕19:00〜21:05、2幕21:20〜22:25 <作・演出>ケラリーノ・サンドロヴィッチ <出演> 堤真一:牧田/ゼリグ、小泉今日子:ミミ/リュカ 松尾スズキ:黛/ランプ/父、秋山菜津子:モリィ/ユードラ/母/教師4 犬山イヌコ:ミドリ/サキ/ロラン夫人/社長 田中哲司:目崎/クラウス/窓口の男 明星真由美:花本ミサオ/ハンナ/ニセ小泉/教師3 貫地谷しほり:アヤカ/レナータ/妹/教師5 池田鉄洋:益子/トマッソ/ニセ堤/ギョタン博士 今奈良孝行:三島/ダントン/看守の男 篠塚祥司:宇田/ピエンタ/教師2 山崎一:森/ポタージュ/教師1
分からなかった。 まだパンフレットも何も読まないで書こうとしていますが、 あらすじも掴めてないし、登場人物すら理解しきってないと思う。 役名を入力しながら「これ誰だった?」って人もいる始末だし。 近未来と現代、2つの話が交互に進められる形だったんだけれど、 冒頭で紙のお面をかぶって出てきた、ニセ小泉&ニセ堤の 説明によると「うどんと そばが、うどん、そば、うどん、うどん、 うば、そどん、そどん・・・という感じで出てきます」状態のうえ、 「肝心の台詞や肝心の場面が、欠損している場合もあります」 のため、場面が変わるたび「この人、さっき何してた?」とか 悩んだり、悩む間にまた変わるという具合で、何が何やら。
基本的にケラさんの舞台は、 理解できなくても納得はしちゃうものだと思ってるんですけど。 私にとっては海外旅行並みに異文化体験のようなもので、 「えっ、この状況でこういう反応する人がいるものなの?!」と 思ってしまう人ばかりの違和感が気持ちいい感じというか。 理性や習慣は否定するけれど、感情の流れとしては、 「ありえなくはないの・・・かな」と、納得して終われる感じ。 ストーリー云々よりも、違和感を楽しむための舞台かな。 それが今回は、それ以前の時点でストップしてしまって。
まだ現代の事務所編の方は、ついていけてたかもしれない。 人生相談所のかたちを借りた、ネズミ講の事務所。 そこで働いているのは、かつて自殺しそうになったりで ここの事務所に電話してきた人ばかり。全員頭文字はM。 やっぱり、うつ病の人や、妙にいつもハイテンションの人や、 騙すつもりで客に逆に騙されてしまう人など、どこかしらで 普通に会社勤めするのが難しい状態の人たちばかりで、 こちらだけなら、いつもの感じで観られたかもと思ったり。
でも、近未来編の方は、割と普通の人々の話。 姿なき最高責任者Mの一言で、管理者側と収容者側が 次々に入れ替わるとか、生きてるか死んでるか、見た目では 判断のつかない土星人が暗躍したかもしれなかったりとか、 状況は異常だけれど、人々の反応は、理解の範疇にある感じ。 人間が普通なら、状況の違和感を描くのかなと思っていたら、 状況説明を終えただけで、いきなり終了(と私には感じられた)。
この近未来編が、私にとってガンだったんだろうな・・・。 「一応、全員出してみました」程度と感じた役も多かったし、 メインのリュカは、Kyon2が演じきれていないと感じたし。 堤さんも秋山さんも、コスプレは似合ってかっこよかったけど、 彼らですら、それ以上の面白みを感じさせてくれなかった。 現代編と表裏になる、何かリンクするものがあるのに、 私がたどり着いていないだけかもしれないのですが、 「面白そうだから思いつきでやってみたけれど、結局 こなせないまま舞台に上げちゃった」のかもとまで感じて。
全編3時間半、寝もせずに観終わっても、見事に完璧に 「何だったの?」という感想しか持てなかった自分がいました。 終わって、呆然。心から、連れがいてくれて良かった。 いなかったら、暴れていたかもしれないぐらい分からず、 「はあ?」以外の感想がない舞台でした。初めてだよ。 池田トマッソとか、松尾@父の拷問シーンの遊びとか、 記憶に残る場面はあるので勿体ない気もするけれど、 近未来編なしで書き込んでくれた方が好きだったかも。 最後に公平に。役者さんのおかげか、結構笑いはしました。 イヌコさんの「二度見」とか、忘れられないです。
2/22 22:00追加 気がつけば、宣伝チラシは近未来の格好でした。 つまり「先に現代編があって思いつきで近未来編を加えた」 という可能性は、ほとんどゼロだろうと思われます。でも じゃあなぜ、近未来の方があんなにグダグダに感じたんだろう?
|