沢の螢

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招かざる電話
2002年12月18日(水)

セールスの電話が、かかってくることがある。
うちは、電話帳に番号を載せていないが、どこで調べるのか、あるいは、無差別にかけているのか、時々襲来がある。
知らない人だから、頭ごなしに切るようなことはしないが、話しを聞いているうちに、たいてい何かのセールスだとわかるので、お引き取り願う。
たいていは、それで引き下がる。
ところが昨日の電話は、引き下がらないばかりか、不愉快きわまりないものであった。
今月初めにどこそかの団体名で、絵の案内状を送ったが、見たかという問い合わせである。
覚えがないというと、「それは特別の紹介がある人だけに宛てたものだから、是非話を聞いてほしい」という。
どこでうちの住所や電話番号がわかったのか訊いたら、さるやんごとなき人の筋だという。
もし、ほんとにそうなら、その「やんごとなき人」が、あらかじめ家に何か言ってくるはずである。
重ねて、話しを聞く意志のないことを伝えると、今度は、脅かしめいた口調になった。
「紹介した人に悪いと思わないのか」というのである。
「家の知り合いで、勝手に人の住所や電話番号を教えたりする人はいないし、こちらが頼んだことではないからお断りします」というと、「じゃ、オタクがそういう人間だと言うことを、先方によく伝えるから自覚するように」と言って、やっと電話を切った。
「どうぞどうぞ」と言ってやったが、全く不愉快であった。
こちらの都合も聞かずに、勝手にしゃべりまくり、こちらが応じないとなると、今度は、嫌みたっぷりの捨てぜりふを残して電話を切る。
たとえ、誰かの縁があってかけてきたにしても、礼儀に反している。
第一、自分の名も名乗らず、私が、かけた先の人間かどうかということを確かめもしないのである。
顔が見えないからと言って、相手を不愉快にさせていいものだろうか。
念のため、連れ合いに、その団体に心当たりがあるかどうか訊いたら、全くないという。
そして、やはり何日か前に、同じようなしつこい勧誘の電話があり、丁度台所で火を使っていたこともあって、思わず怒鳴ってしまったと言うことだった。
「じゃ、向こうもその憤懣があったのね」とわかったが、いずれにしても、はじめから、セールスのやり方が悪いのである。
買う意志のない人間を、ねじ伏せて買わせようとするのは、下手なやり方である。
しかも、相手の人間性を冒涜するようないい方をするのは、もっともマズイやり方である。
言われた方は、不快になるだけだからだ。
ちなみに、電話の主は女であった。


忙中の閑
2002年12月17日(火)

昨日今日は暖かい。
2,3日前のひどく寒い日、夜遅くに入った風呂のあと、しばらく起きている間に体が冷えたらしく、軽い風邪を引いたようだった。
昨日あたりは、少し喉がいがらっぽく、そのうちに、なぜか夫まで、風邪気味だと言い出して、早々と寝てしまった。
私は、今連句の付け合いの途中で、それを眺めたりしたが、共倒れになるといけないので、いつもより早く寝た。
おかげで喉の痛みはなくなり、気分がいい。
夫も、熱はなさそうなので、外出をやめて静かにしていれば治るだろう。

なま暖かい風が吹いている。
朝顔の種をぜんぶ取り、ビンに詰め、枯れた茎を、今日のゴミに出した。
2,3日前、私はある人に、メールを送った。
4ヶ月近く、交流が絶えていた。
前からその人は、自分のオームページで、ネット句会をやっていて、夏まで私も参加していた。
ネットの上のことだから、別人格と割り切って、素知らぬ顔で入っていたが、それが私だと言うことは、その人にはわかっていた。
でも、7月にあることで、断絶してから、お互いにリンクをはずし、そのまま、一切のやりとりを絶っていた。
その句会は、とても面白く、魅力があるので、私は、横から眺めていて、時々参加したい衝動に駆られることがあった。
しかし、素知らぬ顔で入っても、向こうはわかるだろうし、そんなことで、有耶無耶になるのも私の気が済まないので、そのまま時間が過ぎた。
最近になって、その人は、句会の枠を広げ、いろいろな人に声をかけて、メンバーを増やしたようだった。
その中には、私が日頃仲良くしていて、いつも顔を合わせる人もいる。
その人たちと話していると、自然、句会の話題も出る。
そこで私は、句会ボードの中で「テーマを公開してください」と投稿した。
ネット掲示板では、パスワードでも設定してない限り、誰でも書き込めるようになっている。
私の書き込みに対して、掲示板上に返事があり、「参加希望があれば、これこれのメールを」と言うことなので、その通りにメールを送った。
俳号しか書かなかったが、私だということは、メールアドレスでわかる。
わかっていても、そこで、ほかの人と違った対応は出来ないはずである。
返事が来なければ、私は、それきり、もう句会を見ることさえも、やめようと思っていた。
次の日、返事が来た。
あくまでもネット上の、必要にして十分な私のメールに対して、向こうも、ネットの上の一投稿者に対する返事としての、礼儀正しい内容だった。
句会の投稿要領、締め切り、課題についての知らせだった。
私の俳号に当てて「いらっしゃい」と書いてあった。
実生活では、私はその人を許していないし、その人も、私に対してこだわりはあるはずだ。
しかし、ネットでは、お互いに別の仮面をかぶって、文芸上の交流をするというゲームを、暗黙の遊びとして続けてきた経緯がある。
そのことは、その人も、否定はしていないのだとわかった。
当分、顔を合わせて、話しをすることはないだろうし、私も望んでいない。
虚構の世界で付き合うのには、最高の相手、その人の詩的センスや、文芸的な知識の深さ、それは今でも認めている。
短歌を俳句で詠んでみるという課題、20日の締め切りに、送ってみようと思った。


あやかし
2002年12月15日(日)

今日珍しい人からの電話。
2ヶ月前まで、私の連句ボードに参加していて、途中からやめた人。
何が気に入らなかったのか、突然プツッとボードから居なくなったのだった。
それまでは、毎日のように電話をかけてきていたし、夏には、私の山荘にも来て、仲良くしていた。
ネット連句で、私の捌き方に不満を言ってきたが、ネットはネットの世界、彼女だけがメンバーではないのだから、いろいろ考えて、捌いたつもりだった。
それが気に入らぬからといって、挨拶もなしで消えたのだから、ずいぶん失礼な人だと、私も、こちらから何かを言う気はせず、放っておいた。
ご機嫌を取ってまで、ボードに参加してもらう必要はないのである。
なぜ急に今頃になって、電話をかけてきたのかわからないが、2ヶ月の間、彼女なりに、気にはなっていたのかも知れない。
先月、連句関係の人たちが20人ばかりで、何かの行事に出かけ、私は誘われていなかったが、彼女も、そのメンバーに加わっていたということをきいた。
声をかけてくれてもいいのにと、あまりいい気持ちはしなかったが、要するに友達甲斐のない人だったのだと思うことにした。
自分の得になるようなつきあい方しかできないのだなと、思った。
今日の電話は、あるパーティーに行きましょうという誘いだった。
でも、話している内に、誘いのほうは口実で、私から、何かを引き出そうとしていることがわかった。
そんな風に人を疑うことも、今まで私は、あまりしなかった。
でも、連句の世界は、頭のいいすばらしい人がたくさんいる反面、インテリ特有の詐術に満ちた意地悪や、弱者を侮る悪さも存在するところがある。
それは、人間の集まるところでは、どこにでもあることかも知れないが、表向き紳士淑女を装っている人たちのそれは、まことに始末が悪い。
私は、ストレートにものを言うので、誤解されやすく損な質であるが、ひとには、誠実に尽くしているつもりだし、偽りの人間関係は持ちたくないと思っている。
自分で言うのも変だが、かなりのお人好しだと、思っている。
だから、サービス精神がありすぎて、誘導尋問に引っかかりやすく、訊かれたことは、つい正直に言ってしまうところがある。
私の言ったことが、すり替えられたり、逆に、言いもしないのに、その場にいたために、私のせいになっていたり、なんてことはざらである。
人を疑うことをしないので、そういう結果になるのだが、このごろ、そんなことでさんざんイヤな思いをしたので、今日の電話にも、つい、あれっと思ってしまったのだった。
彼女は、私から、この2ヶ月間、私がどんなところで連句をやっていたか、それとなく聞き出して、満足したらしく、長い電話を切った。
久しぶりのおしゃべりで、こちらも、つい、以前のように気を許してしまったが、あとには、苦いものが残った。
パーティーの誘いを、曖昧にしてしまったことが悔やまれる。
メールで、簡単に、断りを入れることにした。


雪が降る
2002年12月10日(火)

15年ぶりという仲冬の雪。
昨日、かなり積もったかのようだったが、今日の昼頃の日差しの中で、ほとんど解けてしまい、雪掻きをするほどではなかった。
前の冬は、ほとんど雪を見ずに終わったが、この冬は、寒さも厳しいようだから、雪も多いかも知れない。
アダモの「雪が降る」は、好きな歌だ。
日本でもいろいろな人が鵜唄っているが、私は尾崎紀代彦の歌唱が好き。
彼の歌は、シャンソンとしては、ちょっとダイナミックすぎるかも知れないが、カンツオーネ風にたっぷり聴かせてくれる。
日本語の訳詞は、これもいろいろあるが、私は安井かずみの詞が好き。

あなたは来ない
いくら呼んでも
白い雪が
ただ降るばかり




厳冬
2002年12月08日(日)

今日はひどく寒い一日だった。
冷暖房嫌いの私は、室温が10度ぐらいあれば、暖房もせずに平気な方だが、今日はさすがに、床暖房ぐらい入れた。
動いているときは、あまり感じないが、机に向かったりしているときは、足先がしんしんと冷えてくる。
連れ合いが、一昨日、深大寺に行って、植物公園の中の写真をたくさん撮ってきたので、私のホームページにも、2,3枚取り込んでアップした。
いずれも薔薇である。
薔薇ならどんな色でも好き。
二つのサイトに、いずれも薔薇をサイト名にしたり、ページの表題にしている。
三つ目のサイトは、ホームページビルダーを使って、今までと違うジャンルのものを扱おうと思っているが、どうも、ビルダーの使い方が、飲み込めず、何度も削除を繰り返しているうちに、混乱してきたので、今日は、ソフトそのものを、もう一度インストールし直した。
私には、コンピューターの中の、ファイルの構造が分かっていないのである。
おまけに、ftpソフトのライセンスを購入したのはいいが、この使い方が、またよく分からない。
ftpからは、無料のホームページスペースを五メガもらったので、それをビルダー専用に使おうと思っているが、いつになったら、出来るやら・・。
使い慣れた制作王Vで公開している二つに、つい気が向いてしまう。

連れ合いの助けを借りながら、今日は、一日パソコンと付き合ってしまった。
年末が近い。
家の中もやることがたくさんある。
夕食後は、たまったアイロンかけ二時間。
連れ合いは、明日ゴルフに行くそうな。
地域によっては、雪が降っているというのに、参加者が誰も「やめよう」と言わないらしい。
テレビで、五〇歳過ぎてのゴルフは、危険だと言っていた。


あなたへ
2002年12月07日(土)

もしこころの掛け違いがなければ、そして私がもっと寛容な人間だったら、きょう、第一土曜日の午後、顔を合わせていたであろう場所に、あなたはいるはずだ。
その存在を、一日も忘れたことはないけれど、もはや、決して交わらない座標軸に、あなたと私がいる。
インターネットのサイトから、かすかに窺い知るあなたは、前と変わらず、元気に、自分の伝えるべきことを、発信している。
あなたのほうからは、私の姿は見えないが、その意志さえあれば、私も変わらずに、同じ発信をしていることがわかるはずだ。
それを、知りたいとは思わない。
やがて、お互いの記憶の中で、形を変えて、忘れ去られていくだろう。
二人の共同作品が、確かな形で残っているとしても・・・。


連詩の楽しみ
2002年12月05日(木)

夏に、ある女流詩人の連詩についての講座があった。
私は連句をやっているので、それに関連して、詩や句歌の連作というものに、興味がある。
詩については、20年以上前に、今は故人となった女流詩人について、2年ほど勉強しただけである。
受講生が合同で2冊詩集を出し、私もその中に6編ほど加えてもらった。
でも、私の詩は、散文的で、詩的精神に乏しいような気がして、そのまま遠ざかってしまったが、今、また興味が出てきている。
サイトには、連句用のボードを二つ置いて、常時付け合いをやっている。
これは、大変愉しいし、大体が知っている連句仲間なので、やりやすい。
連詩は、夏の三日間の講座で、一つの連作が出来た。
とても面白い経験だった。
機会があればまたやりたいと思うが、なかなか同士もいないので、試しにネットでやってみることにした。
そして一月になる。
今までに三編の作品が出来た。
たまたま、夏の連詩で一緒だった人に言ったら、参加したいというので、パソコンを持たない彼女からは、ファックスで投稿してもらった。
プロの詩人たちの間でも、連詩をやる人は、多くはないようだ。
詩人は、一国一城の主だから、共同作品などには、なじまないかも知れない。
どういうことになるのか。
細々と続けばいいと思っているが・・。


ブルーな気分
2002年12月04日(水)

昨日は、いい天気だった。
天気の日には、少しばかり働く。布団を干したり、掃除機をかけたり・・。
家事は、いくらやってもキリがない。さぼれば家の中は、どうしようもなくなる。
年末は、だんだん周りがあわただしくなるので、憂鬱である。

今朝、あるサイトを覗いて、ますます憂鬱になってしまった。
これは、夏頃まで私も参加していた俳句のページ。
句会がちょっと変わっていて面白いので、はじめから参加していた。
でも、このサイトの主と、あることで訣別してから、私は参加していない。
一度だけ、それとなく誘いのメールが来たが、私がピシャリと拒否してしまったので、いたくプライドを傷つけられたらしく、それきり何とも言ってこない。
「あら、どうも有り難う」とでも言って、受け流していれば済んだかも知れない。
ケジメのはっきりしないことの嫌いな私の性格が、そんなところにも出た。
昨年も、私はこの人とケンカして、そのときは、私のほうが悪いと思ったので、謝った。
すると「あなたは、ケジメのきちんとした人ですね。それはいいけど、へへへーと、さらっと話しかけてくれた方が、ニクめないですよ」と言うメールが来た。
今回も、向こうは、そんな風に流して済ませたかったのだろう。
しかし、昨年のことは、1対1の話。
今回は、第三者が絡んでいる。
1プラス1対1の話である。へへへーで済むことではない。
私が、一番怒っているのは、この点なのに、ちっともわかっていない。

だから、そんなサイトなんか無視して、覗かなければいいのだが、まだ、覗いてみたい私がいる。
ネットの上だから、誰が参加してもいいはずだが、顔が見えなくても、パソコンの向こうで拒否しているのがわかるので、眺めているだけである。
疎外されるのはイヤなものだ。
そう思いながら、指を銜えて見ている私がいる。
愉しそうな縄跳びの輪に入れずに・・・。
それを知って、これ見よがしに、私の知っている人たちを、くまなく勧誘して、ずいぶん思いやりのない人だと思う。

「自分が思うほど、人は他人のことは気にしてないから、イヤなことは忘れた方がいいよ」と、慰めてくれた人がいた。
その通りだと思いながら、気分はますます落ち込んでいる。



冬ぬくし
2002年12月03日(火)

午前中は暖かかったので、布団を干し、洗濯をする。
パソコンを付け、時々覗きながら。
連句の付け合いが始まったので、管理人としては、一日何回か、進行状況を把握したり、書き込んだりで、忙しい。
連句メンバーの一人が、「連詩」のボードを見たいというので、URLを教える。
「見るだけじゃなく、参加してね」と言っておいた。
夜、連れ合いは、呑み仲間との会へ。
私は、夕方のウオーキングを兼ねて、日用品の店に行き、ファイルブックや、洗剤などを買った。




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