a Day in Our Life


2006年04月25日(火) やさしさナンバーワン。(丸雛)


 万人に好かれるというのは、なかなかムツカシイ。

 好きな人に好かれるかどうかも分からへんしね。 
 俺の場合、子どもと動物によう好かれるけど、例えば大好きな年上の人が振り向いてくれるかと言ったら、そうでもない。類友なんかなぁ?俺自身が弱いから、弱いものに仲間意識を持たれるんだろうか。まぁ、子どもや動物がみんな弱いかと言ったら、中には強いのもおると思うけど。
 強い人は好きやと思う。
 生まれた時から強い人は稀やと思うから、そういう人はきっと、努力して強くあるんやろうと思う。戦おうという、そういう意思を持った人に憧れる。
 例えば、ほら。
 目の前の村上くんは、腰に手を当てて野菜ジュースをゴクゴク。透明のペットボトルに見える液体は紫色で、最近新発売になった「紫の野菜」というやつだ。そういえば村上くんのパーソナルカラーやんって、まさか意識した訳とは違うやろうけど。
 仕事に一切の手を抜かない村上くんは、体にも心にも気を配る。大胆と神経質を合わせ持つAB型の彼は、一度始めた習慣だから、そうしないと落ち着かないと言って、朝晩の野菜ジュースと毎日の腹筋を欠かさない。日々生活をしていれば体調の悪い日もあるし、気分の乗らない日もあるに違いないけれど、そんな時でも必ず遂行する。その辺りが融通が利かないというか、たまには気を抜いてもいいのに、とは思うけれど。
 最近は、花粉症が発症して結構な鼻声になってたり、万全の体調ではありえないんだろうけど。今日も野菜ジュースを飲む村上くんはいいと思う。真面目に強い、村上くんが好きだと思う。
 あまりにじろじろ見ていたら、コップ一杯分を飲み干した村上くんと目が合った。
 「マル。何やねんな、じろじろ見て」
 言いながら口周りを手の甲でごしごし。未だ左手は腰に当てたまま。そのポーズがあんまり似合うから、嬉しくなってしまった。
 「頑張ってる村上くんが大好きです」
 言えばはぁ?と言わんばかりの呆れ顔で村上くんが見返してくる。けれど吐き出された言葉は違って、
 「それもええけど、お前も頑張れ」

 言われてその通りだとまた、嬉しくなった。



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紫の野菜ジュースは美味しい。

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