うなごと
nyauko



 【或る電話】のコト。

「俺 俺〜」 脳天気な 声が 電話口で 響く。
「何? 生きてんの?」 何気ない フリで 答える。
「お? 俺だけで 分かんのか?」

そんな 些細なことで 嬉しがるの やめようぜ。

忘れた 頃に 電話が鳴る。
教えてもらった 番号は 
次に掛けると 繋がらない。

弱気に なった時 しか
電話鳴らさない くせに。 阿呆め。

「今度は どうしたのよ」
「いい加減 その性格 直せばぁ?」なんて。

聞いて やるのも 慣れちゃったよ。 馬鹿め。

「奥さんがさ×××」 ハイ。
「子供が産まれて×××」 ヘェ。

思えば 此奴の 為に 新幹線に 乗って
遠くまで 行ったんだわ私。

夜中に 着いて すぐ 他の女の話。
全くもって なんでやねんな。

そういや 此奴 捜して 
半狂乱に なったり したんだわ私。

行方 眩ますの 得意技。
なんて ホント 勘弁 してくれよ。

憎んだし 恨んだし。 
でも もう いいや。 声明るいから。

暴れたし 躰壊したけど。
もう なんでも いいや。

あんなに 好きに なるのは
もう ないかも しれないから。

あれだね。 故郷の 母の 気持ち。
便りが ないのは 良い 証拠。

もう 心が 大暴れで 待ったり してないよ。
泣いたり するもんかい。

遠くから 想うだけ。 時々ね 時々。

「今度 東京に 行くから 会おうぜ」 
今度って 一体 何時なんだい。

「いやぁ やっぱお前って いいよなぁ」
今頃 遅いんじゃ。ボケ。

まぁ 元気で 居なさいよ。
昔の よしみって ヤツで 聞くからさ。

頼むから 元気で 居てくれよ。
私より 先に 死んだら 許さないから。



2000年12月19日(火)



 トイレでのコト。

身体は 正直だと 思う。
それが 無意識な 時なら 尚更。

トイレットペーパー世代 ですか?
 (いきなり 何を?)
んー 改め。 トイレは洋式ですか?
 (これなら 良しか)
まぁ ほとんどの お家の トイレは
そうでしょ。 ね。

一人暮らし 8年。 
マンションの トイレは 洋式 ばかり。

トイレットペーパーって 左 右 
もしくは 前に 設置されて いる筈。
うん。 家も そうです。 
転々と したけど 全部 そう。

友達とも 仲良しで。 仕事も 順調で。
スケジュールは 詰まってる けど まぁ 健康。
万事 うまく いってる と思ってた
そんな 時期。

トイレに 入りました。よいしょっと 座りました。
トイレットペーパーに 手を 伸ばす。
無意識に 後ろに。

手が 空を 泳いだ・・・・
もちろん 其処に 紙が 有る 訳ないのに。

後ろに 紙が 置いてある トイレ。
それは 実家だ。

ペーパー じゃないよ。 
便所紙って ゆう ヤツ。
四角くて ごわごわの。
「富士川」とか そんな 名前の。

今も 使ってる 家 有るのかな。

一人で 苦笑い。
8年も 東京に 居るのに?今更?
楽に なれる場所を 無意識に 探してるの?
アタシ 実は 疲れてんの かも。 なんつって。

トイレで 気付く なんて なんだかなぁ。
無意識の 習慣って 恐ろしい。

ちなみに 実家の トイレ では
電気 つけちゃいます。 昼間 でも。

ユニットバスの 東京のお家とは 違って。
窓が あって 明るいのに ね。



2000年12月08日(金)
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