今年は波乱万丈な一年だった。
愛犬のリン、大好きな作家の中島らもさん、そして親戚のおじさんが、 遠い遠い国へと旅立って行ってしまったし、 5年勤めた派遣先から突然(でも無いけど)解雇されてしまったし、 他にもいろいろ大変な事が続いて、ストレスで身体を壊すなんて目にも遭ってしまった。 (ちなみにストレスに依る咳は、職場を変えた途端にピタリと治まってしまったが、 先日の歯痛は過労とストレスが原因だった(←それは単なる遊び過ぎだろ!))
その代わりに、今まで憧れていたある方と沢山お逢い出来たり、 大好きな舞台も沢山観られたし(実は半ばヤケクソで観ていた)
自分自身も素敵な仲間と一緒に舞台に出演させて頂けたし、 ペット・ロスに耐えられなくなった母が新しい犬を飼い始めたので、 リンが死んで以来静かだった我が家も随分賑やかになった。
終わってみれば『正負の法則』通り、悪い事が沢山起こった分、 良い事も沢山有った年だった。
だが日本列島を見舞った災害はとても多かったし、辛い別れの続いた哀しい年だったと想う。
だが、それももうすぐ終わる。
さらば厄年
どうか来年は良い年になりますように……
(あ、でも来年は『本厄』だった(汗))
退社後、衝動的に『GODZILLA FINAL WARS』を観に行く。
今までゴジラにも怪獣映画にも全く興味が無かったのだが、 予告編が何だかパンクっぽくて面白そうだったのと 松岡昌宏さん(^^)が出演なさっていたので……
夜9時からのレイトショー(1000円で観られるのだ)なので、 てっきりガラガラだろうと思っていたが、 予想外に子供連れのお父さんが多かった。
(まぁ、本来子供が観る映画だからなぁ……)
私の後ろの席に座っていた小さな男の子が、 事有る事に画面に出て来る怪獣の名前を説明してくれたり、 また映画が始まる前には「お父さん、ちゃんと携帯電話のスイッチ切らなあかんで」とか、 映画が終わった後に「お父さん、ちゃんと客席が明るくなるまでは席立ったらあかんよ」と、 いちいち隣のお父さんに注意しているのが微笑ましかった(^^)
それにしても主役のゴジラが予想以上にチャチだったのは、 予算の都合なのか?それともわざとなのだろうか?
ゴジラや宇宙怪獣ガイガーよりも、チョッピリだけ出たモスラの、 大きな羽根を羽ばたかせて黄金色の燐粉を撒き散らしたり、 全身を炎に包まれたまま敵の怪獣に特攻して行く姿がとても綺麗だった。
あと松岡昌宏さん(^^)が、 アクションを決めているシーンは勿論、 ただ座って操縦桿を握っているだけのシーンでも、とってもカッコ良かった。
また敵役『X(エックス)星人』(爆笑)の首領役の北村一輝さんも、 自分のトコの怪獣がやられているのにも関わらず、 「フン!やっぱりマグロばっかり喰ってるヤツ(怪獣)はダメだな」とか、 負けているのに何故か強気だったり、 やたらキーッ!と奇声を上げてくやしがる処がヘンテコで面白かった。
やはり北村一輝さんはこう云う『世にも奇妙な悪役』をやらせたらピカイチだと改めて思う。 (ほめてます(^^;)↑)
全体的に映画の内容は良い意味でも悪い意味でもB級テイスト。
ゴジラを始め、怪獣が出現した原因は人間に依って自然破壊が行われた所為だと云う。
ゴジラや怪獣を現実の台風や地震に置き換えて考えると、 悪しき未来の地獄絵図が描かれたパズルのピースが“カチリ”と音を立てて嵌まる様な イヤな符合感を覚えてしまう。
だが街が破壊されたり、人が沢山死ぬ残酷なシーンを観ても、 あまりピンと来ないのは怪獣やセットが嘘臭い所為だろうか?
また南極から敵の怪獣が居る日本の真鶴まで、 ゴジラを徒歩で移動させたりするのには爆笑してしまった。 (途中、泳いだりもしただろうが……)
たまには自分の範疇外の映画を観るのも、良い刺激になるなぁと思いつつ、 映画館を後にする。
明日はようやく仕事納め(涙)
『さいごのたたかい』……じゃなかった、今年最後の仕事、頑張るぞ〜!! (と、闇に向かって咆哮するワタクシ)
| 2004年12月21日(火) |
ロミオとジュリエット |
『日生劇場』にて『ロミオとジュリエット』を観劇。
怒涛の観劇月間もこれが最後、 今年はこの作品で観納めだが、それにふさわしい舞台だった♪
実は当初あまり期待していなかったのだが(スミマセン(涙)) 特に主役のお二人がとっても良かった。
お二人の演技が初々しく、とても素直だったので、 観ているこちら側も容易に感情移入させられてしまう。
藤原竜也さん演じるロミオは、 一目惚れしたジュリエットに突然バルコニーで告白されてしまった嬉しさの余り 有頂天になってピョンピョン飛び跳ねたり、もうとにかく元気でメチャメチャ可愛いvv
ジュリエット役の鈴木杏さんも予想以上に素晴らしかった。
実際に観た鈴木さんは手足がとても長く、ウエストも細くて可愛いvv
(藤原竜也さんも身長が高くて肩幅が有るのに、頭が小さくて手足が長い所為だろうか? 何だか女の子みたいにスラリと華奢に見えた)
スタイルだけでは無く、演技もすごく上手で、 10代の少女が生まれて初めての恋に身を焦がす感情表現を体当たりでなさっていて 物凄く圧倒されてしまった。
純粋に愛し合う二人があまりに一途だったので、 原作を無視してハッピーエンドに終わってくれないかな?と何度も何度も願ってしまった。
もちろん終わらなかったけど・・・・・・・
それにしても、 「君(ジュリエット)と会う時、僕(ロミオ)は下校する生徒の様に心が弾み、 別れる時は登校する生徒の様に心が沈む」とか、
「ロミオなんてパリス様に比べたら、まるで雑巾ですよ!」とか、
「何て哀しい!生まれてなんか来なきゃ良かった!」 (ジュリエットの死体を発見して嘆く乳母の台詞)等の台詞は、 元のシェイクスピアの脚本に有るのだろうか?
かなり面白過ぎる(^^;)
知り合いのS君の出演する舞台を観に中野へフラフラ行く。
舞台のタイトルにもなっている『赤報隊(せきほうたい)』と云うのは、 幕末に『新政府』側(薩摩藩・長州藩・土佐藩を中心とした団体)の兵士として 活躍した団体だそうで、 西郷隆盛の命令により関東へ進軍し、 幕府方の諸藩を制圧し、年貢半減令を拡める事で、 それまで徳川幕府によって虐げられて来た農民を助けていたのだそうだ。
(要は「『新政府』が勝ったら年貢が半分になるから、 農民の皆様方『新政府』を応援して下さい!」と言いながら全国を廻っていたのだそうです)
しかし間も無く『新政府』のエライ人達の間で『年貢半減令』を取り下げる事になってしまった。
(『年貢半減令』を謳い文句に掲げたものの、 実際に施行したら大赤字になってしまうからと云う理由…… 全くエライ人達のやり方って、昔から変わってないんだなぁ、チクショウ(涙))
だが、一度言った事を取り消すと『新政府』のイメージが悪くなってしまうと云う事から、 『新政府』は何と『赤報隊』を“偽者”として処罰してしまう事にしたのだ。 そうすれば『年貢半減令』も“偽者”が言った嘘にしてうやむやにしてしまえるから……
こうして虐げられて来た農民を救うべく、 魂の限り奔走し続けた『赤報隊』は賊軍の汚名を着せられたまま、 慶応4年(1868年)3月3日、相良総三隊長(享年30歳)を含む8名は 何一つ弁解する事も許されず処刑されてしまった。
『赤報隊』だけに限らず、 こんな風にエライ人達の勝手な都合の犠牲になった人達は沢山いらっしゃるのだそうで、 自分が平和な時代に生きていられる事はありがたい事だなぁ……としみじみ痛感した。
普段、自分が抱えている悩み事なんて、何て些細でちっぽけで愚かなのだろう。
舞台は若干話の筋や人物の詳細が判り辛い処が有ったが面白かった。
若い役者さんばかりな所為か、全体的に元気が良くてエネルギーが有るので好感が持てる。
作・演出・主演の堀口とんぼさんの指導が良いのか『殺陣』はすごく上手だった。 この方の教室には私も習いに行きたいと思っているのだが、忙しくてなかなか叶わない。
S君は相変わらず、舞台の上でも下でも元気の良い柴犬の様だ。 フリスビーを投げたら尻尾を振って取って来そうな位に可愛らしいし、 もちろん『殺陣』も格好良い!
しかも今回は身重の姉を救う為、『赤報隊』の仲間を裏切らされ、『新政府』に殺されてしまうと云う、切ない(役者としてはオイシイ)役処。
全体的に堀口さん始め、役者全員の熱が伝わって来る良い舞台だった(^^)
終演後、帰りにまたまたまた……『ラーメン』を食べてしまう。
昨夜もとおのさん(^^)ととんこつラーメンを食べたばかりなのに、しかも替玉までして……
太るのも嫌だが、体脂肪の増加は、それ以上に心配だ(なら食べるなよ)
話は変わるが、今朝から歯が痛くて堪らない。
この忙しい時期に虫歯なんて・……
一体いつ歯医者に行けると云うのだ!!
体重増加も虫歯も自分の不摂生が招いた不徳である、自分のバカバカ!!
こんな悩みなんて、本当に些細でちっぽけで愚かである(−−)
| 2004年12月18日(土) |
きみの宇宙で暮らそう |
今日はとおのさん(^^)と一緒に『ZABADAK』のライブに行った。
『ZABADAK』は民族音楽的な楽曲と男女のツインヴォーカルが美しいバンドで、 学生の頃大好きだったのだが、 女性ボーカルの上野洋子さんが脱退されてから、 風の噂で『活動休止』したと聴いて以来、てっきりもう活動していないのかと 勝手に思い込んでしまっていた。
だが実はインディーズレーベルでずっと活動なさっていたのだそうだ。
『ZABADAK』FANであるとおのさん(^^)に、わざわざチケットを取って頂いて、 吉祥寺のライブハウスに足を運ぶ。
(こう書くと呑気そうだが、 実はこの日は休日出勤だった上、しかも、いつまで経っても仕事が終わらず、 仕方無く5時半に上司に頭を下げ下げして無理矢理帰らせて貰ったのだった(涙))
初めて生で聴く『ZABADAK』の音は本当に美しく、 会場が小さい所為も有り、音の密度が濃く伝わって来て、うっとり聴き惚れてしまった。
男性ボーカルの吉良知彦さんが登場した途端に、 「あ…ちょっと待ってね」と慌ててバタバタセッティングし直したり、 (『ヤフオク』で衝動買いしたギターにマイクが仕込んで無く、 全く音を拾わない事が本番になって判明したのだそうです)
またラスト間際の曲のイントロで失敗してしまい、 「ああ格好良くキメたかったのに!」と本気でくやしがっている様子が、とても可愛らしかった。
(「吉良さんて、いつもああなんですか?」と、とおのさん(^^)に尋ねたら 「いつもああなんです」との事、テンパってる吉良さんはカワイイvv)
昔、自分が大好きだった曲を予想以上に沢山演奏して下さったのがすごく嬉しかった。
学生の頃、ヒソカに好きだった人に偶然再会出来た時の様なときめきを覚えながら聴いた。
また機会が有ったら、是非ライブに足を運びたいと思う。
帰りにとおのさん(^^)と二人でとんこつラーメンの店に行った。
其処では『替玉』を頼めて、 麺の硬さも『バリカタ』『かため』『普通』『やわらかめ』とお好みで指定出来るのだが、
“はい!タマ!カタいの入ります!”
“タマ!やわらかめでお願いします!”
“タマ!熱いの入ります!お気を付け下さい!”等と云う店員さんの言葉を聴いて、
とおのさん(^^)曰く、
「もしクラピカが聴いたら、耳まで真っ赤になっちゃいますねvv」
……レオリオのタマはきっと『バリカタ』に違いない(あ、ラーメンの話ですヨ(^^;))
| 2004年12月16日(木) |
ぼくの宗教へようこそ |
帝国劇場にて『歌う上川隆也』(違)では無く 『劇団★新感線』のロック・ミュージカル『SHIROH』を観劇。
相変わらず大した事は書いていませんが、観覧予定の方はご注意下さい。
時は、三代将軍徳川家光の治世。幕府は鎖国をご定法としていた。
九州は島原、重税と度重なる飢饉に苦しむ農民は、 島原藩キリシタン目付・津屋崎主水(池田成志)らに迫害されながらも、 キリシタンを信仰し続けていた。
隠れキリシタンの中心的存在の益田甚兵衛(植本潤)、 その娘レシーナお福(杏子)らは農民を武士達の拷問から救い出し、 天主デウスの言葉を伝える救世主『天の御子』が現れると説き、 さしも甚兵衛の息子である益田四郎時貞(上川隆也)であるかのような噂を流して、 民衆を扇動し時代を動かそうとしていた。
しかし四郎はかつて『奇跡の子』と呼ばれていたような奇跡を起こす力を既に失っていた。 その原因になったリオ(大塚ちひろ)と云う少女の幻が四郎の前に時折現れる。 その頃天草にもシロー(中川晃教)と名乗る少年がいた。
シローはバテレンと日本人との間に生まれた混血児で、 幕府からは国外追放の憂き目に合ったものの、船が嵐で難破してしまい、 この天草の入り江に流れ着いたのだった。
シローは不思議な力を持っていた。
シローが歌うと人々の心は彼の『歌』に操られ、役人達も彼を捉えることができないのだった。
その頃、四郎の父と姉が捕らえられたとの知らせが入る。 この暴挙に四郎はキリシタンの反乱軍を率い、囚われた人々のいる牢獄へ攻め入った。
そこには捉えられた天草のシローもいた。 (何故彼が歌わずに捕まってしまったのかと云うと、 逃げ様としたシローの瞳の前にリオが現れて「今はまだ歌ってはダメ」と嗜めた為)
いよいよ進退窮まったキリシタンの囚人たちに、 「もうダメだ!死のう!殉教(まるちり)だ!」と説く甚兵衛に、 シローは「死んだら何もならない!生きて自分達の力で勝ち取るのだ!」と云う事を 『歌』で訴える。 キリシタンの人々はシローの『歌』に奮起せられて武器を取り立ち上がるのだが……
25分の休憩を挟んで上演時間4時間(!)の長さを全く感じさせない面白さは、 さすが『劇団★新感線』なのだが、どうもイヤな後味の悪さが舌に残る内容だった。
元々『島原の乱』が、かなり陰惨な史実なので、 舞台を観ながら何だか胃の辺りがキューッと収縮する様な感じを覚えた。
人々があんなにも信心深く神の名を唱え、祈り続けたと云うのに、 実際の神様は忙しいのか、無情なのか、決して救いの手を差し伸べては下さらない。
(深作欣二監督の映画『魔界転生』の天草四郎が、 そんな神様にさっさと見切りを付けて “エロエム・エッサイム”と悪魔に求め訴えてしまう気持ちがとても良く判る)
『宗教』に縋る人々は一途で純粋なのだと想う。
人生が辛くて、哀しい事ばかり多くて、誰の助けも得られない絶望的な時に、 人は神に祈り、経典の言葉に縋るのだろう。
最初シローの『歌』で勇気付けられて 『まるちり』では無く、生きて戦う道を選んだキリシタンの人々に対して、 戦いの最中に愛する者を失ってしまったシローは狂乱しながら高らかに歌い上げた。
「我らの神は3万7千人の血を望んでおられるのだ! 銃弾を潰して十字架を造って天に掲げろ! 『まるちり』だ!『まるちり』するぞ!!」
『歌』に高揚したキリシタンの人々は政府軍の銃弾に向かって行進して行き、 神の名を唱えながら次々と殺されて行く……
白装束を身に纏い、笑顔で死んで行くキリシタンの人々の姿には、 ハメルンの笛に操られるネズミや集団自殺するレミングの群れを想起してしまい、 鳥肌が立った。
自分は『新興宗教』は大嫌いだし、神様なんていないと想っている。
だが『キリシタン』を辞めれば命は助かると政府の役人に言われていたのにも関わらず 『キリシタン』を辞めずに神の名を唱えながら死んで行った彼らの行く先に、 『はらいそ(天国)』は有っただろうか?
せめて彼らが『はらいそ』に辿りつけていたら良いな……と心から想った。

写真は劇場に飾られていた『天使仕様ギター』 『歌』で人々を導く天草四郎のイメージ・オブジェらしいです。 実物は土台が地獄っぽい暗いイメージで造られていたり、 かなり凝っていてスゴく綺麗でした★
| 2004年12月13日(月) |
一郎ラーメン(辛口) |
夏の舞台で共演した知り合いのM君が出演している舞台を新宿にて観劇。
かなり長く活動している劇団だそうなので割と期待していたのだが、 これが予想に反してつまらなかった。
『コメディ』の筈なのに役者さん達のテンションが低いし、 演技も下手では無いけれど決して上手いとは云えないレベル(←お前ごときが言うな)
脚本も『良い話』ではあるのだが、全体的に平坦で全く盛り上がりが無い。
(う〜ん、つまんないよぅ・・・・・早く終わらないかなぁ)と半ば眠気をこらえながら観ていた。
と・こ・ろ・が!!我らがM君登場のシーンで思わず瞳が覚めた。
この劇団では新人なので出番はたった1シーン、
ラーメン批評家役の彼が、 主人公の作ったラーメンを啜って、 「う、美味い!」と一言言うだけなのだが、その芝居が一番上手くて面白かった。
ふかわりょうさん風の髪型に無精髭を生やした、怪しいキャラクターも絶妙!!
終演後、 「M君が一番上手くて格好良かったよ!」と本心からの感想を述べたが、 ちっとも信用して貰えなかった。
ラーメン屋さんの話だった所為か、無性にラーメンが食べたくなり、 偶然会った知り合い達(夏の舞台の共演者)ラーメンを食べに行く。
下北沢にある私の『お気に入り』のお店の支店が有ったので、 皆に我侭を言って半ば無理矢理その店にして貰ったのに、 同じ店のチェーン店でも店に依って創り方や味が違うと云う事実を痛感する。
スープは同じ味なのだが、麺が全く違ったし、 (下北沢の店は細くて柔らかいのに、この店のは太くて硬い麺だった) 私の『お気に入り』の『餃子』もメニューに無くて残念(涙)
でも、まぁまぁ美味しかったのでヨシとする。
それにしても最近、舞台を観終わった後、必ずラーメンを食べてしまうので太りそうで怖い。
大体ラーメンに入っている『ネギ』だけが夕食で摂っている唯一の『野菜』ってどうよ?
今月は舞台を9本観る予定。
舞台FANの自分でも1ヶ月の間にこんなに沢山観るのは初めてだ。 (普段は多くても1〜4本程度)
自己新記録更新!と云っても別に偉くも何とも無いが・・・・・・
なるべくきちんと感想を書かねばと思うのだが、 最近体力が落ちてしまった所為かなかなか捗らない。
舞台を沢山観られるのは本当に嬉しいのだが、 きちんと舞台を観るのって、何だか物凄くエネルギーが必要な気がする。
大量の情報を短時間で受け止め続ける所為だろうか? それとも単に年齢の所為だろうか?
だが、結局は遊び呆けている訳だ(^^;)
(『更新』も出来ていなくてスミマセン(涙) 『リンク』工事も滞ってしまって、大変申し訳ないです)
今日は岬くん・・・・・じゃ無かった、 とおのさん(^^)と二人で『演劇集団キャラメルボックス』の『SKIP』を観覧。
相変わらず大した事は書いていませんが観覧予定の方はご注意下さい。
今回は北村薫さんの小説が原作。 17歳の女子高生一ノ瀬真理子は、 ある日、昼寝から目覚めると何と42歳になってしまっていた。 しかも夫がいて、17歳の娘がいて、自分は高校の教師をしているのだと云う。
彼女は25年という月日を一瞬で『スキップ』してしまったのだ。
恋愛と結婚と出産を経験した筈なのに、その記憶は真理子の中には無い・・・・・・
だが、夫や娘に助けられながら、真理子は立派に困難に立ち向かい前進して行く、と云う物語。
偶然だが、昨夜観劇した『消失』も記憶の話だった。 (ロボットの弟を独占する為に、 弟の恋人を殺害して、彼女達の記憶を弟の記憶から永遠に消去してしまうと云う行為を繰り返していた兄の悲劇)
本当に『SKIP』(精神のみのタイムスリップ?)してしまったのか、それとも記憶喪失なのか、どちらにしても『記憶』って本当に不思議だなぁ・・・・・・と想いを巡らせながら観る。
“明日は母さまと一緒に『クルタの星祭』の歌を練習するのだよ”と想いながら就寝し、 朝瞳を覚ました時、もし傍らに全裸の毛深いイタリア男が寝ていたら、どうなるのだろう?
『記憶』が無くても、瞳の前に恋人が居れば、 『愛』は其処に生まれるのだろうか?
恋人と共に過ごした年月の『記憶』の果てに『愛』が在るのだろうか? ではその『記憶』が失われた時には『愛』も失われてしまうのだろうか?
それにしても噂通り『キャラメル・ボックス』は、爽やかな舞台だった。
高校演劇の話の所為か、演技も高校演劇っぽく初々しい(演出なのだろうか?)
「アダルト・ビデオって何ですか?」と主人公に質問されて、照れる周囲の人々・・・・・なんてシーンを観ていたら、何だか自分までこっ恥ずかしくなってしまった
普段観ている舞台では、 「チ○コもげろ!」とか「う〜ん、ガ○ン汁vv」なんて台詞が飛び交ってるからなぁ・・・・・(^^;)
私信:とおのさん(^^) 『あのこと』は二人だけの『秘密』にして、そっと胸にしまっておきませうね。
『ナイロン100℃』の舞台『消失』を観覧。 大した事は書いてませんが、観劇予定の方はご注意下さい。
『ナイロン100℃』を観るのは初めて。
先日友達に借りた『カメレオン・リップス』のビデオが物凄く面白かったので、 頑張ってチケットを取り、劇場に足を運ぶ。
出演はみのすけ・大倉孝二・犬山イヌコ・三宅弘城・松永玲子・八嶋智人(敬称略)と 少数精鋭なのでレベルが高くて観応え充分!!
特に八嶋智人さんの存在感の大きさは流石!と想ってしまった。 また大倉孝二さんの身長の大きさにもビックリしてしまった(^^;)
チャズ・フォルティ(大倉孝二さん)は子供の頃に死なせてしまった弟チャズ(みのすけさん)のロボットと二人で仲睦まじく暮らしている。
チャズは弟を愛するが故に、弟の恋人達を殺して、 弟の記憶回路から彼女達の記憶を削除して『最初から無かった事』にし続けて来た。
だがスタンに新たな恋人スワンレイク(犬山イヌコさん)が現れて……
兄は愛する弟を失いたくないが為に犯罪を犯すのだが、 愛ゆえに犯す犯罪は、やっぱり罪なのだろうか?と少しだけ首を傾げてしまった。
チャズの想いが判るだけに、たとえ身勝手な行為でも何処か切なさを感じてしまう。 結局『ヒトゴロシ』は『ヒトゴロシ』で、許せない行為である訳なのだけれど……
また『記憶』と云うのも個人的に好きなテーマだったので大変興味深く観させて頂いた。
スタンはロボットだから、 記憶回路から『削除』されてしまった『記憶』は『永遠に無かった事』になる筈なのに、 「兄さんはたまに『有った事』を『無かった』と言い、『無かった事』を有ったと言う、 それが僕には変だと感じる」と疑問を抱く。
そして、壊れたガス管からかつての恋人ビビの腐乱した腕が現れた時、 スタンはこう叫ぶのだ。
「ビビさんだ!あの腕はビビさんだ!僕があげた指輪をしてるよ!」
『ロボット』でも『人間』でも、 『記憶』から決して消す事の出来ない『何か』が有るのかもしれない、
そしてそれは、やっぱり『愛』とか呼ばれる感情なのだろうか?
“寒い時にはより寒い想いをしましょう”と云う訳では無いのだろうが、真冬の怖い話。
それも怖いのはやはり人間だと云うパターンの哀しい話だった。
余談だが、 “このお芝居の上演時間は2時間45分、途中休憩はございません。頑張って下さい!”とか “なおトイレは是非ともお済ませ下さい!”と云う開演前のアナウンスが面白かった(^^)
実際の処、上演時間の長さは全く気にならなかった。
帰りの電車の中で吊広告をぼんやり眺めていたら、 何と!12月発売のジャンプコミックスの一覧の中に、 『HUNTER×HUNTER』21巻の文字を発見した。
12月発売・・・と云う事は、もう既に発売されている筈。
何で、こんな事に頭が廻らなかったんだ!くそっ!(←懐かしいフレーズだなぁ))
だが、電車を降りた時刻は既に深夜12時近く。
普通の書店はもうとっくに閉店してしまっている。
慌てて駅前の『コンビニ』に数件行ってみたのだが1冊も見付からない。
(きっともう全部売れちゃったんだ(涙) 表紙は一体誰かしら?まさか表紙も下書きだったりしないでしょうね?)
自責の念を抱き、悶々としつつも、その日は就寝。
翌日、出勤途中に『キオスク』に立ち寄ったのだが、 『HUNTER×HUNTER』21巻は何処にも置いていない。
発売から数日経過しているから、完売してしまったのだろうか?
だが『キオスク』は毎日立ち寄っているのだし、 発売日を知らなくても置いてあれば絶対に気付く筈なのに・・・・・・と、 首を傾げながら、会社の近所の書店に入って壁に貼られていた 『12月発売のコミックス』と云う一覧表を見てみたが 『HUNTER×HUNTER』の文字は何処にも書かれていなかった。
(代わりに『ガラスの仮面』の最新刊発売の告知を発見して驚いた。 何年振り?と云うより、もう永遠に発売されないと思ってましたヨ(^^;))
では、私が見たあの車内吊り広告は何だったのだろう?
その車内吊りの絵柄は『幽遊白書』愛蔵版の宣伝で、 牛頭・馬頭を背後に従えた幽助がトゲの付いた棍棒を背負って ニヤリと微笑っていた。
“お前は楽しい幻を見たんだよ、現実は・・・・・・来週も休載だ”
・・・・・・と云うフェニックス一輝サマ(『聖闘士★星矢』)の声が脳裏にこだまする。
単に間違った告知が載った車内吊りを見ただけなのかもしれないが、 もしかしたら知らない間に『鳳凰幻魔拳』を喰らっていたのかもしれない。
余談だが『リングにかけろ』のアニメ版は面白い♪ だが何故菊姉ちゃんは「ウチは○○だっちゃ!」と云う喋り方なのだ? ラムちゃんかよ?!
2011年7月24日、 現在の地上アナログテレビ放送が終了し、地上デジタルテレビ放送に完全移行する(予定) 地上波デジタルに対応していない今までのテレビだけでは、 テレビ放送の受信が出来なくなってしまう。
「だから・・・・・・」とウチの母はこう言った。
「ちゃんと買える様に頑張ってお金を貯めなきゃね・・・・・・『イナズマ・テレビ』!」
一瞬、全く違和感を覚えなかったよ、母さん(^^;)
黒谷都さんと云う方のソロ・パフォーマンス 『半月〜利己的物体と奉仕的肉体によるグロテスク〜』を観に西荻窪へ行く。
キャリア30年の人形遣いの方に依る “『一人芝居』だろうか?『人形劇』だろうか? 『人形遣いと人形とが演じる一人でいながら共演者の在る芝居』”と云う 公演のチラシの文章と幻想的な写真にに心惹かれて足を運んだ。
元々『人形』はとても好きなのだが、 今年の初めに平常(たいらじょう)さんの『人形劇版・毛皮のマリー』を観て以来、 個人的に『人形劇』に興味を抱いていた所為も有る。
会場の『西荻窪 がざびぃ』はとても狭くて天井も低い『アート・スペース』だが、 10年前に小劇場で芝居を観始めた頃の様な懐かしさと安堵感を覚える。
入場時は桟敷席の端に座ったのに、 その後にご来場なさった沢山のお客様を会場整理でギュウギュウに詰め込んだ所為で、 結局1番前のど真中で観る事になる。 (ワタクシはチビなので、それはそれで良し(^^))
本物の枯葉が散らされた舞台上、 上手(客席から観て右側の事・反対側が下手)に置かれた 流線型の蔓草を想起させるオブジェの上部に、 散り終えた華が結んだ種の様に珠がぶら下げられている。
まるで秋の夜空に浮かぶ月の様な球に灯りが燈ると……
下手から白いドレスに黒いケープを羽織った金髪の美しい女性(黒谷都さん)が現れる。
彼女は背負って来た鞄から少女の人形を取り出すと、 その周囲にクリーム色の布のハギレを並べて行く。
そのハギレの一枚、一枚を取り上げて、人形に巻き付けて行くと…… それは人形のドレスになった。
最後に取り出した赤い頭巾を被せられた人形は、 まるで女性の手で生命を吹き込まれたかの様にふわりと立ち上がって歩き始める。
もちろん背後から操っているのだが、人形の動きが、とてもリアルで驚かされる。
赤ずきんを被った人形が森の中を歩いていると、狼に声を掛けられる。
“何処へ行くの?”と尋ねられて、
「ばぁちゃんとこ」と答える都さんの声があどけなくて可愛らしい。
狼に騙され、花畑に寄り道した後、 祖母の家を訪ねた赤ずきんは祖母に化けた狼に言われるまま服を脱ぎ、
「ばぁちゃん、おおきなみみだね……くすぐったい」
そして狼に犯されてしまう。
「おおきなて、おおきな……」
別に露骨な性表現をしている訳では無いのに、 赤ずきんが惨たらしい目に遭わされているのが判ってしまう。
だが行為が終わった後、赤ずきんは狼にこう告げる。
「いっしょにいく」
赤ずきんは狼の咆哮が響く夜の森の中へ消えて行ってしまった……
上記の『赤頭巾の血族』と云う作品の他に2本有ったのだが、 やはり最初のこの話に最もインパクトを感じた。
赤ずきんの運命を勝手に想像して哀しくなってしまったり……
黒谷都さん自身も瞳が大きくてお人形の様に可愛らしい方なので、 まるで月の光が細い糸になって人形を操る黒谷さんの身体を、 別の誰かが操っている様な錯覚を覚える。
(と云っても所謂『人形振り』や『ロボット・マイム』をなさっているのではありません)
もしかしたら『神様』も黒谷さんみたいに誰かの糸に操られていて、 「本当はあなたをこんな惨い運命に導きたい訳ではないのに……」と言わんばかりの 憂いを含んだ哀しい顔で人間達を操っているのかしら?と想ってしまった。
人形遣いの技術も卓越していらしたが、 黒谷都さんの少女と老婆が同居している様な存在感が切なく魅力的だった。
月の灯りの下で見た、秋の夜の人形幻想……
劇団『大人計画』の舞台・『イケニエの人』を観劇。 相変わらず大した事は書いていませんが、観覧予定の方はご注意下さい。
嗚呼、面白かった!!代は大満足じゃ(*^^*)
・・・・・・で終わってしまったら書き始めた意味が無いのだが、本当にそうだったのだ。
こう云う『サイコ・ホラー』的な話は個人的に物凄く大好きvv
(しかし人が刺されたりする怖いシーンで客席に爆笑が起こると云うのはどうなんだろうか?)
幾つかの『事件』が起こる時間軸が巧みに交差して、 結局は同じ『事件』の中をループしているのだが、 その中で喪われてしまった大切な者はもう永遠に取り戻せない・・・・・みたいな物語。
松尾スズキさん(^^)の頭の中身は本当にスゴイなぁ・・・
(すみません、文章力が皆無なので意味が伝わらないのが歯痒いです)
どの役者さんも良かったけれど、 個人的には田川たがめさん(^^)の澄んだ声にうっとりさせられた。
あと宮藤官九郎さん(^^)の女装が、とっても可愛かった。 特に美男子・・・・・・と云う訳では無いのに、仕草がとてもキュートだったし、 ラストの台詞には号泣させられてしまった。
以前、宮藤さん(^^)がエッセイで 「松尾さんは舞台の本番が近くなると、 「舞台上のキスシーンでは稽古中も本当にキスしてくれないとわからないんだよね」と、 言い出すので、 稽古中から本番終了まで40、50回はキスする事になって本当に疲れて来る。
だから他人の舞台でキスシーンを観ても、そう云う事情を知ってるから、 「あ、今こいつら、かっさかさでキスしてんだろうな」と思う」と書いていらしたのだが、 今回の阿部サダオさんとのキスは、 やはり『かっさかさ』でなさっていらしたのだろうか?
(別の舞台で橋本じゅんさんともキスなさっていたなぁ(^^;))
全体的には『事件』の時間軸があまりにも沢山動き過ぎた事と私の頭が悪い所為で 細かい伏線の繋がりが判らなかったのが残念。
もし可能で有ればもう1度観直して、 “『アレ』は『アソコ』に繋がっていたのか!”等、改めて納得したいのだが、 東京公演は完売済みだし、当日券を取る為に並ぶ根性も無いし、何よりお金が無いので 『戯曲』か『DVD』の発売を待ちたいと思う。
それにしても『大人計画』の様にちょっと『癖』の有る舞台が、 一般にも受け入れられる様になって来たなんて何だか不思議な気持ち。
私は自分の事が物凄く大嫌いだ。
『自分嫌い』と云う感情が『自己愛』の裏返しだと云う事も含めて大嫌いだ。
最低な人間の癖に実は“そんな自分ってカワイイ?”とか考えている奴なんて、ますます最低である。
顔はブスだし、背はチビだし、O脚だし、頭は悪いし、気は利かないし、失言は多いし、料理は出来ないし、手先は不器用だし、流行に疎いし、趣味はマイナーだし、躁鬱症で、おまけに性格は暗い。
先日、ある作家の方の『ワークショップ』に参加させて頂いた。
自己紹介の時に、それぞれ『自分の夢』を発表しなければならなかったのだが、
「自分の事が大嫌いなので、少しは自分に自信を持ったり、自分を好きになれるのが『夢』です」と言った処、他の参加者の方々は見事に引いていた。
ちなみに他の参加者の方々の『夢』は“『野菜ソムリエ』の資格を取る”とか“『鍼灸師』になる”とか“『イタリア料理の店』を開く”とか、堂々と前向きに胸を張って発表出来る『夢』ばかり・・・・・・
(私も一応、胸を張って発表はしましたが)
主催の作家の方は、 「そう云う事を恥ずかしがらずに、ちゃんと言えるのは偉い」と誉めて下さったが、そうなのだろうか?
他の人達の方が、よっぽど偉いと思う。
最近、とても良く落ち込む。
今日も演技の稽古中、 全然上達しない自分に嫌気が差してしまい、大泣きしてしまったら、 稽古中にコンビを組んだSちゃんが「ななかさん(仮名)には、いつでも明るく元気でいて欲しいんだよぅ」と慰めてくれた。
Sちゃんは演技もアクションもとても上手で、しかも美人。
ななかさん(仮名)は内心ジェラシーを抱いているのだが、彼女は性格もかなり別嬪さんなので、憎み切れない(むしろ大好きなのだ)
そんな彼女からは、 『いつでも明るく元気な人』に私は見えるのだろう。
本当は決して『明るく元気』では無い私なのだが、 なるべくSちゃんの前では『明るく元気』でいたいなぁと思った。
蛇足
『宗教が往く』(松尾スズキ著)メチャメチャ面白いっすよ(^^)
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