Monologue

2004年11月25日(木) さるまたしっけい

映画『笑の大学』の感想です。
相変わらず大した事は書いてませんが、かなりネタバレしておりますのでご注意下さい。



暗く不景気な時代には『コメディ』が流行すると云う。

現実が哀しい分、庶民達は舞台や映画に明るく楽しい夢を求めるのだろう。

そんな夢の中の『笑い』の部分を削除しようとする検閲官と向坂睦男(役所広司さん)と喜劇作家・椿一(稲垣吾郎さん)の闘いと友情(?)の物語。

昭和15年、戦争への道を歩み始めている日本。
“このご時世に喜劇など上演する意味が無い!”と考えている向坂(さきさか)は椿の劇団『笑の大学』の舞台を上演中止にする為、『検閲』と称して台本の書き直しを命じる。

当初『外国』の話だった筈なのに、
“舞台を『日本』にし、登場人物も全員『日本人』にしろ!”と言ったり、
“「お国の為に死にます!」と云う台詞を3回入れろ!”等、無理難題を吹っ掛けるのだが、椿が向坂の要求を飲みながらも『笑い』を増やす抜け道を必死に考えた為、皮肉にも台本は書き直される度にどんどん面白くなって行く。

やがて向坂も椿と共に台本を面白くする事に夢中になり始めるのだが、
ついに台本が完成した日に、椿の元に『召集令状』が届いてしまう。

「お国の為になんか死ぬな!生きて帰って来い!
 もっと君の書いた台本が読みたい!君の創った舞台を観て笑いたい!」と云う向坂の言葉に見送られて、椿は戦場へ旅立って行く。

こんなに美しい話だとは想っていなかったので、このラストでは大泣きしてしまった。
(最近ますます涙腺の弱くなったワタクシ)

本来は椿が無事に帰って来て、再び彼が創る喜劇の舞台に向坂も参加して・・・・・・と云うのが理想的な続編なのかもしれないが、それはやはりお伽話の様な気がする。

現実には、おそらく椿はあのまま戦場から二度と戻らず、向坂は上演される事の無かった台本をボロボロになるまで読み返して、泣き笑いしながら余生を送ったのだろう。

でも、それではあまりにも寂し過ぎるから、せめて数十年後に向坂の孫がその台本を発見して上演するみたいな救いが有っても良いかも・・・?

帰宅後、パンフレットを読んだら、椿一には実在のモデルが居るそうだ。

喜劇王エノケンこと榎本健一の座付作家・菊谷栄。

作家としての全盛期に召集され、喜劇への想いを抱いたまま戦死、享年35歳。
菊谷の残した台本は、今でも永遠の名作として語り継がれていると云う。

この菊谷栄をモデルにした椿一は三谷幸喜さんにとって理想の脚本家の姿だそうだ。

映画の監督である星護さんは当初、椿が戦場から無事に帰って来る姿をラストシーンにしようと提案したそうだが、三谷さんは断ったそうだ。

映画としても実話としても美しい話である。

美しいが・・・・・・・笑えない物語だ。


(元が舞台脚本なので少々くどいと感じられるシーンも有りましたが、個人的には大好きな映画の1本です(^^))



2004年11月21日(日) シュート!(某サッカー漫画とは無関係)

お友達のA野さんに頼まれて、某タップ・スタジオの発表会の受付をお手伝いに行く。

お手伝い・・・と云っても、仕事は楽チンだし、お弁当は昼・夜ともお茶付きで出るし、
本番も無料で観られた上、打上げにも無料で参加させて頂けて、しかも何と『謝礼金』付き!

下手なバイトよりもずっと割が良い。

だが頂いた『謝礼金』に見合う程の働きが出来たとは思えないので、却って恐縮してしまう。
(と言いつつ『謝礼金』は、しっかり頂きましたが(^^;))

普段、知り合いの劇団の手伝いに行っても、お礼はお弁当が貰えて、本番が無料で観られる位。
自分はそれで充分だと思っているが、たま〜に、とんでもなくこき使われる現場では、
「これじゃ給料貰わなきゃ割に合わないよ!」と大憤慨する事も有る。

たとえば、早朝現場に入ったらデカいゴミ袋が3つも有って、その後始末をさせられたりとか・・・(たま〜に、ですヨ)

話は戻って、無料で参加させて頂いた打上げ会場にて、
たまたま照明スタッフの方々と同席になったので、以前から疑問に思っていた事を尋いてみた。

「あの・・・『シュート』って何ですか?」

舞台の本番前に行う『通しリハーサル』の事を『ゲネプロ』と云うのだが、

(語源はドイツ語のGeneral(総合という意味)とProbe(稽古の意味)を足して
「総合的な稽古」という意味で付けられたそうです。
和製ドイツ語・日本だけで使われている造語。

だが『ドレス・リハーサル』なんて言葉も有るので、だったら『ゲネプロ』も『リハーサル』で良いじゃん!とヒソカに思っている『閑話休題』)

『ゲネプロ』の前後に「音響スタッフの方が『サウンド・チェック』をするので舞台を空けて下さい」と言われるのと同様に「照明スタッフの方が『シュート』をするので」と言っていたのを聴いて、ずっと疑問だったのだ。

他にも「今『シュート』中です!」とか「まだ『シュート』終わってないです!」等と云う言葉を照明スタッフの方は良く使われている。

『サウンド・チェック』の意味はすぐ判るのだが『シュート』って何?


「『シュート』と云うのは、デザイナーが作った照明プランを実際に舞台上で創っていく作業です」と瞳の前の照明スタッフの方は、あっさり答えて下さった。

「“的を合わせる”と云う『シューティング』と同じ意味ですか?」と隣席のA野さんが尋ねると照明スタッフの方は“ええ”と肯いた。

するとバスケットやサッカーのゴールを決める『シュート』と意味はほぼ同じだ。

そう云えば昔、私がアマチュア劇団で芝居を始めたばかりの頃のスタッフの方は『明かり合わせ』と云う言葉を使っていた。

そっちの方がピン!と来るんだけどな・・・

さて、疑問が解けてスッキリした私の顔を見ながら、照明スタッフの方はニヤリと唇の端を上げて微笑った。

「そう云えば、照明の舞台用語って結構エッチなんですよね・・・」

本来女性はこう云う時には恥らう生物の筈だが、ななかさん(仮名)は迷わず身を乗り出してしまった。

「ど、どんなのが有るんですか?」

「例えば、舞台面から天井に吊ってある照明器具を操作する時に使う長い棒が有るでしょ?
アレ『棹』と言うんですが、それを準備して貰う時に“おい!ちゃんと『棹』立てとけよ!”

・・・・・・で『棹』を立てた方は、

“準備出来ました!前から行きますか?後ろからですか?”」

ちなみに『前』とは『舞台前方』『後ろ』は『舞台後方』だそうだ。

「ほ、他にはどんなのが有るんですか?」

「あとはね、
 照明器具を直結するジョイント部分は主に2種類有るんだけど、
凸の方は『オス』 凹の方は『メス』って云って、
“おい!『オス』出しとけよ!”とか“『メス』ちょうだい!”とか“『メス』足んねェよ”」

何も知らない人やクラピカが聞いたら、吃驚して頬を赤らめてしまいそうな言葉だが、
「もっと他に無いんですか?」と恥じらいもせずに身を乗り出したななかさん(仮名)はスタッフの方々に引かれてしまった。


ななかさん(仮名)に足りないのは『メス』・・・つまり女性としての恥じらいですから!残念!!



2004年11月20日(土) ッポイ

(ただいま休日出勤中・嗚呼早く帰りたい(涙))

昨夜とおのさん(^^)とお会いして、今まで発見した『レオクラ・・・・・ッポイ』カップリングの登場する漫画やドラマ等の話を沢山した。

(だって二人とも本編に登場してないですから・・・・・・・残念!!)

たとえばとおのさん(^^)は『空色勾玉』シリーズ(荻原規子著)三部作の『薄紅天女』やドラマ『相棒』の水谷豊&寺脇康文を薦めて下さった。

冷静沈着、頭脳明晰な水谷豊と熱血漢の寺脇康文のコンビだなんて設定を聞いただけで『レオクラ・・・・・・ッポイ』
既にワタクシはビデオレンタルする気満々である。

私は現在コレと云った『ッポイ』カップリングは発見出来ていないのだが、
先日観た『Drコトー診療所』みたいに豊かな自然に恵まれた場所で小さな診療所を二人で開設して欲しいなと思う。

(あとレオリオの診療所の中身はどうなっているんだろう?と云う話も楽しくさせて頂きました)

もうずっと長い間『ッポイ』カップリングを探してレオクラの面影を追っているが、早く本編にも登場して欲しい。

『旅団』が立ったのだから、レオリオも立ち上がって、サザンの毒に侵された人達(『旅団』除く)を助けて欲しい。

もちろんアオリ文句は、

『ついにレオリオ勃つ!!』

・・・・・・・大変失礼致しました。

でもレオリオが勃てばクラピカを悦ばせられる・・・・・・・じゃなかった、
レオリオが立てば皆が喜ぶのだし(う〜ん無理が有るなぁ(^^;))



2004年11月19日(金) ず〜らん日記

今日はとおのさん(^^)と二人で『刀削麺』を食べに行った。

一応予約してあるにも関わらず今夜の私達の席は何と『カウンター』(涙)
(華の金曜日の夜に二人組と云う少人数の為)

ますますいたたまれない立場に追い込まれて行く私達……
次回の席はやはり『床』だろうか?

さて前回の遺恨(?)を果たすべく『牛肉のズ〜ラン炒め』を注文する。

ちなみに『ズ〜ラン』の正体とは
『シルクロードから来る砂漠の木の実のスパイス、どこかイスラムの香りが漂います』と云う
代物だったのだが、運ばれて来た『ズ〜ラン炒め』はとてもとてもとても辛かった。

この辛いスパイスが『ズ〜ラン』なのだろうか?(美味しかったですが)

首を傾げつつ『麻辣刀削麺』を食べた後、
前回初めて食べて美味しかった『ヤンル〜ポ〜モ〜』を注文する。

味も良いのだが、まず食べる前に自分達の手でナンを細かく千切る作業をさせられるのが、
とても楽しい♪

前回食べたナンは硬くて冷め切っていたのだが、今夜のは触れない程に熱かった。
今夜は金曜日で混んでいるから、焼き立てを運んで来てくれたのだろうか?

最終的にはスープと一緒にお粥状に煮込んでしまうので出来上がりの味に大差は無いが、やはり熱々の方が何となく嬉しい。

温かくて美味しい食事をたらふく食べて
『レオクラ』の事をたらふく話したお陰で、二人ともお腹がパンパンに膨らんだ。

素敵な晩餐でありました(^^)



2004年11月16日(火) あしくび日記

整体に行ってマッサージをして頂いた処、先生曰く、
「ななかさん(仮名)は身体が硬いです、特に足首が異常に硬いです」と言われてしまった。

自己流とは云えストレッチは行っていたつもりだったので、かなりショック(涙)

以前から足首が硬いのは悩みだったので、
先生に教えて頂いたストレッチを試してみる事にする。

やり方はとても簡単♪

厚い本か丸めたタオルを床の上に置き、その上につま先を乗せて2〜3分キープする。
(この時、お尻はギュッ!と締めておく、
上手くバランスが取れない時は両掌を壁に付くか、何かに掴まって行う)

最初、先生は傾斜のある板に足を乗せてアキレス腱を伸ばす
『足首ストレッチ板』と云う器具を薦めて下さったのだが、
この器具の最低角度20度の板に足が乗せられなかったのだ。
(ちなみに最高傾斜角度は35度・『東急ハンズ』等で購入可)

つまり10度位しか曲がらないと云う訳だ。
こうやって数字で提示されると改めて硬さを認識させられる。

だがこの機会に足首の硬さを改善したいと思う。

何しろ足首が柔らかくなると、足首が細くなるそうなのだ、頑張るぞ(^^)



2004年11月14日(日) クラピカのレモン日記

『キスマークを消すにはレモンスライスや馬肉が効果的である』と、
松尾貴史氏の著書『犬も猫舌』に書かれていたので、早速レモンを購入して来た。

ご存知の通り『キスマーク』とは唇で強く吸われた事に依って出来る内出血の事だが、
私の同居人レオリオはこの『キスマーク』をやたら私に付けたがるのだ。

“服で隠れない処には付けるな!”と何度も何度も何度も注意しているにも関わらず、
襟が高目のタートルネックでも隠し切れない首筋に幾つも鬱血痕が残されている。

全く、あれ程口を酸っぱくして言っていると云うのに!!
(だからレモンを買って来た訳では勿論無いが……)

お陰で買物に行く時も、わざわざマフラーを巻いて隠さなければならなかった。

大分肌寒くなって来たとは云え、マフラーを着用するにはまだ早過ぎる。


「さて、と……」

濡らして軽く絞ったタオルを電子レンジで温めている間に、
買物袋から買って来た普通の物よりもかなり大きなレモンを一つ取り出す。

それにしても珍しく大きいレモンだ。

まるでグレープフルーツの様に大きなこのレモンは、
先刻行ったスーパーのフルーツ売場で普通のレモンの隣に並べられていた。

表示には『プルチダ・レモン』と書かれていたが、あのプルチダ地方のレモンだろうか?

確か1センチ程もある厚い表皮のみを使用してレモン酒を作る種だった筈だ。

この辺ではあまり見掛けない珍しい品種だが、値段は普通のレモン2個分より安い。

大きくても効能は同じだろうし、
どうせ多量に使用する事になるのだから……と考えて、このレモンを購入した。

半分に切ったレモンの片方をラップに包んで冷蔵庫にしまってドアを閉めるとほぼ同時に、
“チン”と電子レンジが軽快な音を立てて鳴った。

まず本に書いてあった通りに首筋の『キスマーク』の有る箇所を蒸しタオルで温めてから、
その後に半分に切ったレモンの切り口をそっと押し当てる。

皮膚から立ち上る水蒸気に温められたレモンの酸味の強い匂いが鼻腔をツンと刺激した。


“ガチャ”

ノブが廻る金属音と共にキッチンのドアが開いて同居人のレオリオが入って来た。

「ただいま、何か軽く摘めるモン有る?」

パッ!と反射的に首筋に押し当てていたレモンを離すと、私は慌てて居住まいを正す。

「ず、随分早かったのだな?」

「ん?今日は早番だって言ってったじゃねェか?」

「そ、そうだったか?」

まるで悪戯を見付かった子供の様に鼓動が大きな音を立てて鳴り始める。

別に疚しい事をしていた訳では無いのに……


「……あれ?」

“クンクン……”と何か匂いを嗅ぎ付けたかの様に鼻をヒクつかせる。

こちらに近付いて来ると、
ふと、私の掌に握られている半欠けのレモンに瞳を留めた。

「それ、もしかして『プルチダ・レモン』じゃねェか!?」

「え?」

呆然としている私の右手首を軽く掴んでレモンごと私の顔の前に持ち上げ、
懐かしそうに黒紺色の瞳をすぃ……と細めた。

「やっぱ、そうだ!ガキの頃、ダチと一緒によく畑から盗んで喰ったっけな……」

「盗んで、だと?」

“何と恥ずべき行為を……”と言わんばかりにキッ!と睨み付けると、

「だってよ、畑のおっさん、皮だけしか使わねェで中身は全部捨てちまうんだぜ!
ちょっと酸っぱいけど、普通のレモンよりも汁が多くてスゲェ美味いのに……」

“ホント懐かしいなァ”

そう呟く彼の表情はまるで少年の様にあどけなくて……


「お前も喰ったの?」

「あ、ああ……」

「そっか、
 
 それで、か……」


やけに嬉しそうに微笑うと、私の頭を抱き寄せて髪に顔を近付けながら小声で囁いた。


「お前もレモンの匂いがする……」


“ドク…ン!”と鼓動が高鳴る。


「まだ冷蔵庫に半分残ってるから、取って来……」


冷蔵庫の方へ行き掛けた私の左肩をレオリオの右掌がグイと捕えた。



くくっ……と喉を鳴らして微笑いながら、レオリオは私の首筋に唇を近付ける。

おそらく最も強くレモンの匂いが強く残っているであろう左の耳朶の真下に……


「……ッ!」


湿った舌が耳朶の下に這わされて、

レオリオの唇が首筋の皮膚を“キュッ”と強く吸い上げる……





………明日は馬肉を買って来よう(涙)



2004年11月12日(金) ガラスの動物園

演劇の稽古の一環として『戯曲』を沢山読みましょう!と云う課題が出たので、
図書館で借りた『戯曲』を皆で廻し読みしている。

その内の一冊、テネシー・ウィリアムズ氏の『ガラスの動物園』を読んだのだが、
内容よりもあとがきに書かれていたテネシー・ウィリアムズの境遇にショックを受けている。

テネシー氏のお姉さんは心を病んでしまい
「お父さんが私を殺しに来る!」と叫び続けていたそうだが、
それを見兼ねた父親が姉に『前頭葉切除手術』を受けさせたと云うのだ。

しかもテネシー氏が家にいない間に・・・・・

手術に拠って廃人になってしまった姉の面倒を看ながら、
テネシー氏は数々の『戯曲』を書いたのだそうだ。

最愛の姉をモデルにして書かれたと云う『ガラスの動物園』のヒロインであるローラは
ガラスの様に繊細で傷付き易く、ほとんど家から出る事が出来ない臆病な少女。

テネシー氏自身を投影したと思われるローラの弟は何とか姉を救おうとするが、叶わない。

テネシー氏の代表作、
『欲望と云う名の電車』のヒロイン、ブランチも生き方が不器用で世間に上手く適応出来ずに
崩壊してしまう可哀想な女性だった。

初めて『欲望と云う名の電車』を舞台で観た時、その面白さにすっかり引き込まれてしまい、
3時間強の上演時間の長さを感じさせられなかったのだが、それは男性とは思えない程、
繊細に描かれたヒロインの心理描写に依る処が大きいと思う。

だが、この『戯曲』を廃人になってしまった姉を見ながら書いたと云う
テネシー氏の気持ちを考えると堪らなく遣る瀬無い。

作家は自分を削って作品を書くと云うが、
テネシー氏が削られた心の痛みはどれ程深かったのだろうか?


いっそ彼の悲劇もお芝居なら良かったのに・・・・・・



2004年11月10日(水) とりびあ日記

今夜の『トリビアの泉』で紹介されていた『牛乳を浄水器に通すと透明になる』と云う

『トリビア』を聴いて、ふと想う。


人間の涙腺にも『浄水器』みたいな物が付いているに違いない。


だって胸の中で渦巻いているのはドロドロした膿みたいな醜くて穢い感情の筈なのに、

溢れ出て来る涙はちゃんと透明になっている。


泣いても泣いても泣いても、

胸の中にドロドロした膿が残っている様に感じられるのは、

きっとフィルターの調子が悪い所為なのだろう。



2004年11月06日(土) おのぼりさん 新宿でへこむ

知り合いのT田君に教えて貰った
安くて綺麗な写真を撮ってくれると云う『写真館』を探す為に一人新宿へ行く。

「『アルタ』の脇の道を入って、一本目の曲がり角を右に入った『100円ショップ』のすぐ近く」と云う彼の言葉を頼りにウロウロする。
だが『100円ショップ』は見付かったのに肝心の写真屋さんが見付からない(涙)

迷うのに疲れて、偶然に立ち寄った『アロマ・グッズ』のお店で店員さんから薦められた
『ハーブ・ティ』を試飲する。

レモンに似た酸味が利いてなかなか美味vv

すると店員さんが「簡単なアンケートにお答え下さい」と称して、瞳の前の席に座った。

「最近疲れてませんか?」等と言いつつ、
妙に『アロマ・マッサージ』の効能を説明して来るので、
(これは、もしや・・・・・・)と身構えていたら、案の定『エステ』の勧誘だった。

日頃イライラしてるし、心身共に疲労が溜まっているので『エステ』と云う単語は魅力的だが、
60分で2万9800円と云う価格はどう考えてもぼったくりである。
(私が知っている限りのマッサージ料金の中では最も高額である)

「結構ですっっっ!!!」と卓袱台・・・・・・じゃ無かった
テーブルを引っ繰り返したい衝動に駆られなくもなかったのだが、
瞳の前の店員さんの外見がとても純朴そうだったし言葉の感じも良かったので、
ついつい話を聴いてあげてしまったのだ。

(この娘、上手く勧誘出来なかったら後で裏で怒られちゃうのかしら?)とか、
つい余計な事を考えてしまった訳だ(涙)

(いつも私は店員さんの気持ち・・・・・とか、
どうせ正しくは察してあげられないバカなのにも関わらず、つい考えてしまうのだ。
勿論最終的にはキッパリ断ってしまうのだが(閑話休題))

延々と話を聴いてあげてしまった末、何とか区切りを見付けて席を立って店を出る。

『ハーブティ』は美味しかったし、
置いてあったハーブ石鹸やオイルなどの商品は魅力的なのだから、
普通の『ハーブ・ショップ』として営業して頂けないだろうか?

それならちゃんと『お客様』になってあげられるのに・・・・・・・
(やはりそれでは採算が取れないのだろうか?)

結局、T田君に教えて貰った『写真館』は発見出来ず。

帰りに洋服でも見て帰ろうと思い『アルタ』に行ったが、無情にも閉店されてしまった。

生まれてからずっと関東圏に住んでいると云うのに、
『新宿』等の混雑した街を歩くのは、どうも苦手だ(−−)



2004年11月04日(木) おのぼりさん 下北沢で迷う

人形作家春野園実さんの教室展を観に下北沢へ行く。
(何だか最近人形観に行ってるか、芝居観てるか、図書館行ってるか、だなぁ・・・・・・
あとは稽古だし)

DM&都内地図を持っていながら、早速道に迷ってしまう(涙)

『本多劇場』のすぐ近くに会場が有る筈なのだが『本多劇場』は入口が二つ有る為、
会場との位置関係が全く掴めない。

おまけに地図上で目印に書かれている小田急線が、
自分が歩いている道路のすぐ隣を走っているこの線路の事なのか、
はたまた少し先の高架線上を走っている線なのか判らず、ますます混乱する。
(どんだけバカなんだ)

仕方無く住所を頼りにぐるぐる……歩き廻って会場を探す。

ふと『本多劇場』の向かい側に有る『劇・小劇場』と云う劇場のポストを観てみると、
何とDMに書かれた人形展の会場と同じ番地だった。

(え?何で『劇・小劇場』で『人形展』をやっているの???)

冷静になってDMを見直してみると、会場名『ギャラリーGeki』と明記されているではないか!


もぅ〜『劇・小劇場』にアートスペースが有るなんて知らなかったっスよ!

そんなら、そうと判り易くDMに書いて下さいっスよ!

あたしゃ『劇・小劇場』で芝居観た事無いんっスから・・・・・・・と、

いつもの『日記』と違うキャラ口調になってしまう程、拍子抜けしながら会場へ入る。


春野園実さんの人形教室はスタートして2年半だそうで、
生徒さん達は習い始めて1年位の方がほとんどだそうだが、
到底そうは思えない程、皆さん上手だったし、
何よりも小さな会場に飾られたどの人形達も作り手の方の想いを懸命に体現しているのが、
胸に迫った。

私が『創作人形』に惹かれる最も大きな理由は、
作り手の方の感性や想いがダイレクトに表現されているのを観るのが好きだからだ。

私は人間とコミュニケーションを取るのが大変不得手なので、
作家の方と直接お話したりするよりもその方が造られた人形達を観ている方が、
その方の感性や想いが伝わって来る様な気がする。

狭い小劇場で観る舞台の方が好きなのも、その所為なのだろう。

春野園実さんの人形教室は雰囲気が良さそうだったので通ってみたかったのだが、
教室が有る町田は自宅から物凄く遠いので泣く泣く諦めた。

我流で人形を自作出来る器用な方も沢山いらっっしゃるが、
そんな方は本当に尊敬に値してしまう。
不器用で頭の悪い自分なんぞ、たとえ習いに行ったとしても×××……(自主規制)



帰る途中『本多劇場』のすぐ近くて松尾スズキさんにソックリな人を見掛けたので、
こっそり後を追け様としたが、間違っていてもいなくても、大変失礼に値するので止めた。


あれは御本人だったのかな?


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