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今日の私
BNリスト昨日明日


2004年11月27日(土) 『リンダリンダ』(KOKAMI@networkVol.6)

<作・演出>鴻上尚史
<出演>
ヒロシ:山本耕史、マサオ:松岡充、荒川:大高洋夫、
ミキ:馬渕英里何、大場:北村有起哉、アキコ:SILVAほか

<感想>(ラストまでネタバレ有り)
楽しむために行って、楽しんで帰ってきました。
「山本耕史かっこいいー!」「松岡、歌ってると万倍かっこいいー!」
「やっぱブルーハーツ好きー!」「大高さんもいいぞー!」って。

ブルーハーツって、こっぱずかしい言い方をすれば、
野郎どもの夢や青春の熱について語っちゃってる歌ですよね。
でもそれは、その真っただなかに居る若者の歌じゃなくて、
ちょっと過ぎてしまった人が振り返った時、一抹の寂しさや
ほろ苦さとともに、最も良さを感じられるような歌だと思う。
だからこそ、「夢」に熱さを持ったことがない私のような人間も、
容易に共感し、好きでいることを許してもらえる気がしている。

その雰囲気が、山本耕史の、何でも器用に出来ちゃうが故の
微妙な醒め感に ものすごく合っていたような気がする。
『RENT』の時の、熱を持った仲間の1人でありつつも、
外から彼らの映像を撮る側であり、ナレーターでもあるという、
客観的立場であり続けるマークをほうふつとさせる彼の姿。
実際に、暗いステージの中で1人、落ちるスポットライトを浴びて
ナレーションをする彼の姿に、とにかくハマったかもしれない。

バンド「ハラハラ時計」のボーカルでもあった自分の弟が、
J−POPデビューのために引き抜かれたことで、
「本物のロックって何だ?!」と、いきなりぶっちぎれてしまい、
無茶な干拓工事を行った堤防を破壊しようと提案するヒロシ。
学生運動に参加して抜けられず、人生30年を闘争に費やし、
今、何とかそれを終わらせたいと強く願っている荒川。

作り上げた爆弾は、機動隊に追い詰められる中、風船によって
運ばれ、遠い沖合いで爆破、証拠隠滅となってThe ENDで、
結局かなわない夢が、風船とともに消えるだけなのだけれど、
結果じゃなくて経過が問題なんだ、どれだけ走り続けられたか、
それが夢の価値なんだと思える辺りが、ブルーハーツらしい。
話としては、何もない。何が解決したわけでもないけれど、
勢いのままにガンガン歌いまくる舞台が「らしくて」良かった。

難を言えば、若干、ダレたソロがあったことは確か。
SILVAは、時代を感じさせる服装や演技の下手さもあいまって、
いかにも「ロッカーの長年つきあってる年上の彼女」っぽかった。
「某アイドル8年越しの彼女」として写真週刊誌に写っていた、
自分が若かった頃いけてた服装をまだ着ている「元アイドルの卵」
的ダサさが、逆に妙にリアルだっただけに、あまり共感できず、
彼女のソロは、少なくとも私にとっては、ちょっと辛いものだった。
同様に、「独りでイっちゃってる系外してるヤツ」大場のソロも、
面白いと思える時間よりはちょっと長かったかなという印象。
その辺りをもう少し削って短くしてくれても良かったかな。

あと、メインの、バンドがこれからどうなるかという話が、
ヒロシを中心に後の人物は巻き込まれ型だった上に、
巻き込まれた側の演技力が若干足りなめだったためか、
W主役だというのに、マサオ側の葛藤が、いまひとつ
感じられなかったのが残念だったかな・・・。
そのせいで、本来ならヒロシの彼女とどうなるか問題と、
マサオの人前で歌えないぞ問題ぐらいが並び立つはずが、
マサオ側が弱くなってバランス悪くなっていた気はした。
いっそマサオの話はカットしてもいいかもと思ったけれど、
保育園ミュージカルの場面は好きなので、勿体ないかな。

とにかく、山本・大高・松岡が良かった。
ブルーハーツに負けない力強さと 突っ走り感があった。
できればもっと観ながら動きたかったなー。座って観るにしても、
多少、指を動かすとかぐらいだけでもノリたくて、辛かった。
最後のアカペラ(だったよね?盛り上がりすぎて記憶あいまいだけど)
での♪リンダリンダ合唱だけでも立ち上がって動けて楽しかったです。


2004年11月26日(金) 筧さんinTV

テレビをつけっぱなしていたら
『あなたも挑戦!ことばゲーム』が始まった。
まだ8時。もっと深夜にやっていた気がしたけど
気のせいだったのか、好評につき移動したのか。
男女のチームに分かれて言葉に関するクイズで
得点を競い合う『連想ゲーム』形式の番組で、
男性チームのリーダーは筧さん。

もともと、筧さんの頭の良さや真面目さが
とても発揮されている番組で好きなんだけど、
今日は一目で「エンジニアだ!」と思ってしまって。
まだサイゴン公演中に撮影したんだろうけれど、
おひげが立派なエンジニア顔。見た瞬間に思わず
「帰ってきてぇぇぇ」と思ってしまったのは、
立派にハマってるってことなのかもしれない(^^;

最後のゲームではテーマの「時代劇ヒーロー」が
苦手なのか、筧さん、冴えが消え気味だったけど、
結果は9連敗中だった男性チームの勝利!
くす玉を割ったり泣きまねしたりではしゃぐ筧さんに、
逆に、サイゴン筧楽での泣きそうになりながらも
奥歯かみしめて我慢してる顔が思い出されたりして、
なんかいろんな意味で切なくなってきてました。
来週、おひげが消えてたら また寂しいかなぁ。
でも筧さん、次の舞台話聞こえないし、
TV観ないと会えないしなぁ・・・。


2004年11月25日(木) 書き逃げてみる。

11/26お昼休みに変換ミスとかのみ手直ししました。
今更、「舞台」が「部隊」に変換されてたのは、
FE話をした直後に書いたからかなぁ・・・。


やっと少し余裕ができて、雑誌とか読み始めました。
コバヤシノートとかも一切読んだ事がないのです。
舞台観てる時は、観てるだけでいっぱいいっぱいだし。
買い損ねた雑誌とかもいっぱいあるんだろうなー。

今まだ発売中の雑誌の中で、
某キムが言っていたことで、今さらのように納得。
「ミス・サイゴンみたいな、ザ・エンターテイメント
という舞台」。私は、彼女が作り上げたキムなら
途中で悩まず観られた理由が分かった気がした。

始まったばかりの時に彼女は「これは恋愛もの」的な
発言をしていて、作品の舞台となる戦争の部分ばかり
気になっていた当時の私にとっては、違和感があった。
でも、舞台となるものなどを気にしなければ、
本来の私にとっては単純にエンターテイメントとして
一度だけ観て楽しんだだけの方が良かった気も。

「♪キムの悪夢は、ライトが派手で きれいだから好き。
♪アメリカンドリームは勿論、この舞台で一番好き。
真っ赤な人たちを背に、センターでトゥイが歌う場面とか、
死んでるトゥイに3人バラバラと駆け寄ってくる場面とか、
きれいだよねー。見とれちゃう」とかの私の感想なんて、
ほとんど新感線ノリみたいなものなんだし。

そのうち「いや、それだけじゃいけないぞ!」とか
思う日が来るかもしれないけど、今はそれだけで
「キム、可哀想だったよねー」と笑顔で語り、
「派手で楽しい舞台だったねー」でいいかなという気が。
今はもうこれ以上考えるの、しんどいんだもん。はあ。
という訳で、ちょっと書き逃げ感想。


2004年11月23日(火) 『ミス・サイゴン』終わり

今月ってサイゴンの話しか書いてませんね。
でも絶対私、ハマってません。
ここ3日で4回も観てるけど、この作品嫌いだし。
別に、舞台は最後に幸せになれなきゃ嫌だとか、
そんな好みでは全くないけれど、これは、
「何だか理由が分からないのに」不愉快だから嫌。
観終えて毎回、ものすごーーい疲れてるんだもん。

だけど、気持ちの悪い作品なら作品なりに、
納得のいく形で出来上がったものを観たくって、
この役はこのキャストで、組み合わせはこっちで、
席はこの辺りから・・・とか選ぶうちに回数がかさんで、
今月、サイゴン9回。東宝にハメられてるわ、私。

好きな人が演っていて、一目で気に入ってしまい、
絶対に外すもんかと思った役柄がトゥイだってのも、
毎回観るたびに疲れてしまう原因なのかも。特に
戸井トゥイ、何も納得せずに劇中で死んでしまうし。

更に松キムとの組み合わせだと、殺すつもりもなく
殺されるつもりもない双方の間で銃が発射されて、
お互い何が起こったか分からないという作りが辛い。
「パン助だった過去を持つため、逃げ回らなくては
ならないキムを3年も見つけられず苦労かけてしまい
本当にすまなかった。これから幸せにするからね」と
思っていただけなのにと思うと、不憫で不憫で(泣)
しかも相手が「ダメ男」クリスじゃ、浮かばれない。

ジョンがお節介さえしなきゃ、迎えに来たトゥイに
感謝して一緒になってたかもという印象が辛いです。
ただ、今日の楽で井上クリス以外と組んだ松キムを
久々に観たら、ちょっと可愛さ少なめ怖さ多めで、
トゥイに対しても厳しめだったので「男と生まれれば
こんな女性を守り癒されて生きていきたい」と、
つい思ってしまうような可愛く優しく従順な松キムは
井上クリス相手限定だったのかも?という気も少し。

ああでも、もういいや。
終わったんだもん、今更、組み合わせなんて考えない。
そのままパーフェクトに揃っては観られなかったけど、
多分、一番好きな組み合わせは以下の感じでした。
「筧・松・井上・岡・(エレン欠番)・戸井・(ジジ不明)」
エレンは高橋さんが好きだったけど、組み合わせなんて
考え始める前に終わってしまったので、よく分からず。
ジジは、違いに気づく前に終わってしまったので。

エンジニアは、さとしさんも好きなんだけど、
とにかく井上クリスと組んだ松キムが好きで、
その汚れない無邪気なキムと組み合わせるのなら、
同じ無邪気系の さとしより、いんちきや差別など
遭ったことを全て記憶している筧エンジニアかなと。
トゥイは、狂気よりも、自然に人間として生きていて、
その過去を短い出演の間に見せてくれる戸井トゥイ。
ジョンは対照的に、公私の自分を見事に使い分けて
「欧米社会に生きる文明人の鏡」のような岡ジョン。
ANZAエレンの、強者であるが故のような余裕の慈悲は、
完成したら、このジョンといい対になっただろうに。

「こんな演じ方もありか〜。」とか楽しむ前に、
自分にとっての『ミス・サイゴン』基本形を探して
出会いきれず納得できないうちに終わってしまった感じ。
私にとっては3週間公演だったというのもあるけれど、
まあとにかく、終わって良かった。これ以上、
振り回されて体力・気力使い切らずにすむわ。助かる。

最後に、観た日と席番一覧だけ。
残りの感想は、書けたら明日以降に。
今日はとにかくとにかくとにかく疲れているので。
戸井・筧・井上が多いのは選んで取ったからだけど、
3か月一度も観なかった今井さんに、楽の3日で
3回当たってるのには笑ったかも。これって優遇?

あ、後もう一個だけ。
知ってる人の方が多いかもしれないけれど、
パンフレット戸井トゥイ版、21日に発売されました。
4カットだったかな?衣装全部分で、載ってます。
これを待ってたんで舞台写真パンフは初買いだけど
見開きでの4アメリカンドリーム写真は最高!
私が全編通してダントツで好きな曲ってのもあるけど、
今回、エンジニアのレベルが平均して高かったと、
しみじみと感じられる写真群でした。うん、いい。
ではでは。


08/14(土)12:30、C-42、め組
  別所・知念・石井・坂元・ANZA・tekkan・平澤
08/14(土)17:15、2階C-34、つ組
  市村・ 松 ・井上・坂元・石川・ 泉見 ・高島
08/22(日)17:15、A-34、め組
   筧 ・新妻・井上・坂元・ANZA・泉見・平澤
09/03(金)12:30、C-35、め組
  橋本・笹本・坂元・ 岡 ・高橋・tekkan・高島
09/05(日)17:15、L-26、め組
  市村・新妻・石井・ 岡 ・高橋・泉見・平澤
10/02(土)17:15、E-34、つ組
  市村・笹本・井上・石井・高橋・泉見・杵鞭
10/31(日)17:15、F-29、つ組
  別所・知念・井上・石井・高橋・泉見・平澤
11/02(火)12:30、B-40、め組
   筧 ・ 松 ・石井・ 岡 ・ANZA・戸井・杵鞭
11/02(火)17:15、I-13、つ組
  市村・笹本・坂元・今井・石川・戸井・平澤
11/11(木)12:30、C-18、め組
   筧 ・笹本・石井・ 岡 ・ANZA・戸井・平澤
11/13(土)12:30、H-24、め組(石井さん休演日)
  橋本・笹本・井上・ 岡 ・ANZA・戸井・高島
11/17(水)17:15、H-31、つ組
  市村・ 松 ・井上・ 岡 ・ANZA・戸井・高島
11/21(日)12:30、F-28、つ組
   筧 ・ 松 ・井上・今井・石川・戸井・平澤
11/22(月)12:30、1階補助25、つ組
  橋本・笹本・坂元・今井・ANZA・戸井・平澤
11/22(月)17:15、H-28、め組
   筧 ・新妻・井上・ 岡 ・石川・tekkan・杵鞭
11/23(火)12:30、W-48、つ組
  市村・ 松 ・石井・今井・ANZA・戸井・高島


2004年11月18日(木) キム。

もし、いきなりこの日記にたどり着いた方がいらしたら、
昨日の分の前半、キムに関する部分だけでいいので
先に読んでいただけると、非常に嬉しいです。
珍しい事ですが、話が昨日から続いていますので。

いや、友人から ものすごーーい抵抗を受けまして。
「子供の親はクリス?」と聞かれて、「照れたように
嬉しそうに答えた」という感覚が本っ気で理解不能だと、
?と!マークを山が数個できるほどつけて言ってくれて。
彼女には一生懸命説明したけれど、同時に、昨日の
文章を読み返してみて説明不足だったなと思ったので、
昨夜から今日にかけてこの文章を読んで「はあ?!」と
思った方々のために、一生懸命言い訳などを。

多分、キムに感情移入している人にとっては、
「笑顔」は、理解しがたくて当然だろうと思います。
私も昨日、そこで微笑んだキムにボロボロ泣きながら、
「やっぱりキムって、捨てる側に都合のいい理想というか
幻想の固まりなんだな」と、頭の隅っこでは思ってましたし。

この話の展開で、人間としてキムの感情を追っていけば、
「微笑めるわけなんかないじゃないよ!」が正しいと思う。
でもそう思うからこそ余計に、「こんなに汚れなき少女が
死んでしまうなんて」と泣くために作られた舞台だと感じた。
そのためには、キムはどんなに不当に扱われても怒らない。
エレンに対しても、相手を信頼しての願い・祈りだけで、
はっきりと拒絶された後にも怒りではなく悲しみのみ。

あの場面で微笑んで答えられるくらい「人を疑ったり憎んだり
嫉妬したりというマイナスの感情を一切持たずに、ただ、
彼を愛することだけで生きている女性を襲った悲劇」なんて
ありえないものを描きたかった話なんだなと思ったんです。
1幕では「はあ?!」とか言ってたジョンが、2幕でキムと
ちゃんと話した途端「こんな愛に生きる女を〜」になるし。
本来、この話の「キム」にリアリティなんかはない。
彼女に感情移入しようとして観ていけば、途中で必ず
理解できない部分が出てきて「ありえない」と思って当たり前。
私はそう思いながら、同時に素直に製作者側の意図に乗って、
「こんな子がなぜ死んでしまうなんて・・・」と泣けたんです。

ただ、私にとっては、そういう解釈をすることで初めて、
この話の展開を ようやく齟齬なしで納得できたし、
それが今まで私が読んできた感想文とも噛み合ったことで、
「これこそが本来の『ミス・サイゴン』だ」と理解したけれど、
もしかしたらそんなの大いなる勘違いかもしれないし、
それが正当だとしたって、アジアで上演するからこその
「キム」に人間性を持たせた作り方は有りだと思う。
やっと1つ、自分の納得のいく『ミス・サイゴン』が
見つけられたんだから、別Versionも理解し易くなるといいな。


2004年11月17日(水) やっと『ミス・サイゴン』。

『ミス・サイゴン』17:15〜、H−31
市村・松・井上・岡・ANZA・戸井・高島・内田

うわ〜すごい。
私、今日、ちゃんとキムの物語だと思って観終えた。
「何故こんな子が死ななければならなかったの・・・」
なんて、ボロボロ泣きながら思ってた。何だか不思議。

ドリームランドで踊ってるキムを観ながら、
やっぱり松さんは動きがきれいすぎて変だと思っていた。
腰の回し方なんかも堂に入ってるし、やたら目立つし。
でも、サクソフォンの曲が流れ始めて、一度は通り過ぎた
クリスが振り返った瞬間、同じタイミングでキムが
鏡みたいに振り返り、2人が見詰め合ったわずかの間。
それが本当に「映画のような」出会いで、良かった。

松さんって、もともと、恋を演じるのはうまいと思う。
でも、ちょっとイっちゃってる感じが強すぎて、
8月からずっと、「怖い系キム」の筆頭だった。
でも今日は、最初から最後まで、とにかく
一生懸命クリスを好きで、可愛い小さなキムだった。
映画のように出会った王子様(ちょい語弊あるけど)しか
すがるものを持たず、純粋に全身で愛していたキム。

3年後、ジョンと再会したときの曲なんて、いつもは
「うわぁ、ここまで思い込みの強い女、キッツ〜」って
感じで、すっかり逃げ腰で観ている私なんだけれど、
今日は「ここまで無邪気に信じ込まれると言えない・・・」。
やってることは同じなのに、何が違うのかというと、
要は、「物は言い様」なんだろうとしか言えないけれど。
今日のキムは確かに、俗世間の汚れが全く感じられない、
澄んだ水の上に浮かぶ真っ白な蓮の花という印象。

確実に他キムとの違いを感じたのは♪キムとエレン。
自分はクリスの妻であると言ったばかりの女性から
「子供の親はクリス?」と聞かれた時の反応に驚いた。
ちょっと照れて、でも誇らしげに嬉しそうに答えたキム。
普段はあまり言えないけれど、彼の子供を産んだことが、
本当に嬉しくて仕方ないんだろうなと思えて、泣けてきた。
他のキムたちが「何?あなた、違うとでも言いたいの?!」
と、ケンカごしなのに比べて、あまりにいじらしくて切なくて。

エレンの存在にショックを受けてはいるけれど、彼女本人に
悪意を持ったわけじゃないのなら、最後の行動も分かる。
クリスやエレンに悪印象を持っていたら、死ねないもの。
エレンから自分に対する悪意(事実か否かはともかく)を
感じ取っておきながら、彼らに任せて死ねるのが疑問だった。
でも、真っ白に疑いなく信じているというのなら分かる。
「あなたの命決めるのは、誰でもないわ、この私」も、
「他の人たちなんかには決めさせないわ」ではなく、
「他の人じゃなくて、あなたの命を決めたのは私という
人間なの。お願い、覚えていてね」という感じなのかな。

何しろ、初めて、好意を持って観られたキムでした。
「なんでこんな子が死ななくちゃいけないの!」と思っても、
誰を責めたらいいのか分からなくて、やたら腹が立った。
これがきっと、『ミス・サイゴン』を観た人の感覚なのね。
やっとそこまでたどり着いたけれど、全然幸せじゃない。
改めて この作品が嫌いになってしまったかもしれないけれど、
でも、一応の理解にたどり着けたのは本当に嬉しいです。

しかし、このキム相手だと、トゥイの悪度は最大値かも(^^;
最近はすっかり、「頑なすぎるキムを何度も何度も何度も
説得しようとする非常〜に辛抱強いトゥイ」という構図が、
頭に染み付いていたのに、久々に今日は強権的イメージ。
いや勿論、一生懸命説得してくれる姿は見えるんだけど、
なんか、「NO」と言いたくなる雰囲気を感じるのは・・・、
私が単にキムに同化して感じているからだけか?

後は、細かいことをパラパラと。
松キム、全体的にはとにかく良かったんだけれど、
独白っぽい歌は苦手なのか、説得力が少なかったと思う。
♪今も信じてるわ は特に、最初もリプライズも一本調子。
「ああクリス、今でも信じてる、二人の愛は離れはしな〜い」
なんて、ヘリが降りて来る寸前の緊迫したいい場面で
感情が乗っていないまま歌われた時は、こけました。

井上クリス&岡ジョン。すっかり私の一押しさんたち。
岡ジョンについては先日熱く熱く語りましたが、
井上クリスはやっぱり、若くてどうにもバカなところが最高。
こんな話を観終えた後でも「こいつを責めても仕方ないか」
と、溜息とともに思ってしまう辺りが好きかな(苦笑)
彼は彼なりに誠実であろうとしてるのよね、きっと。

文句があるとしたら、靴を履く速度が遅いことくらい。
いつも、結婚式で見知らぬ男が何か言ってる間、
それを聞きもしないで必死に靴を履いていて、
下手すると彼らを追い出した後も、必死に祈るキムを
放置して、ひたすら靴紐に専念してたりするのはどうよ?

あと、声が相当ヤバい域に達しているようなのは不安。
そのかすれ具合が♪エレンとクリスなんかでは、
ちょっといい感じだけれど、やっぱり怖いから治って。
ついでですが、♪Why God Whyの歌い出しは大好き。
この舞台ではあまり使っちゃいけない声なんだろうけど、
「なぜ」の2文字を聴くだけでいつも「今日この舞台を
観に来て良かった!」と思うほど、大好きで溶けてます。

キムが主役、エンジニアは裏主役と思っているのですが、
何となく市村エンジニア、表に出すぎているような気が。
しかも「市村さん」として目立っちゃってるような気も時々。
♪アメリカンドリームの1本のドラマとしての完成度などは
本当にすばらしいと思うけれど、エンジニアとしては・・・、
筧さんや さとしの方が、私にはエンジニアに見えるかも。

今日、本格的に受け付けなかったのは、エレン。
のども本格的に厳しそうなんだけれど、演技も相当。
妻として、夫の子供を産んだ人への複雑な思いなんかは
ほとんど出さないという形は有りだと思うんだけれど、
リアリティを持たないまま成長せずに4か月終わった感じ。

あと、アンサンブルうるさい!
今日の組は、H列まで離れても細かい声が聞こえてくる。
それぞれ色々考えて役を作り込むのはいいんだけれど、
観ている側の感情の流れを妨げる演技はしないで欲しい。
新生レミゼを観ているかのようなアンサンブルだったかも。
ひそかに応援している人が こっちの組にいるのですが、
ホーチミンの体操ダンス3人組も未だにそろわないし、
選べるなら、もう片方の組がいいと思うのが悲しいです。

そんな感じ。
松・井上・岡・戸井がそろってるのは、今の一押し。
でも、もう無い。買い足す回がないのはいい事かな。
さとしエンジニアは単体でももう一度確認したいけど、
ウイークデイ(今週も土曜は仕事)マチネ男なので無理。
気がついたらMy笹本楽も坂健楽も終わってました。
4か月公演も、残りあと6日だもん、当然かな。
サイゴン、8月3回、9月2回、10月2回、11月7回。
さあ、ラストスパート、残りチケット頑張って観よー。


2004年11月13日(土) 『ミス・サイゴン』My橋本楽

『ミス・サイゴン』12:30〜、Cー28
橋本・笹本・井上・岡・ANZA・戸井・平澤・足立

2日前の発表により、急遽、一孝さんの代わりに
井上クリス出演日。3日に楽を迎えたはずの
笹本&井上の若いペアが再会、相変わらずの
互いが見えない暴走恋っぷりを披露してくれて。
私にとっては初の井上クリスvs戸井トゥイでもあり、
キムどころかクリスとも一回り年の離れたトゥイが、
格好だけは一人前に決まってるけれど、トゥイ同様
人を撃ったことはなさそうなクリスと同じレベルで
震える手で銃を握っている姿とか面白かったのですが、
一応個人的メインは、自分の橋本エンジニア楽でした。
で、今更やっと、彼の良さに思い切り気づいて、
泣きたくなりながら帰ってきたので、それだけメモ。

「絶対成り上がってやる」という筧エンジニアが好き。
橋本エンジニアは、やはり、そういう感じではない。
でも、代わりに今日強く感じたのは、彼の人種性。
アンサンブルのグループが、前と違ったのかな?
今日は、彼がニョキッと背が高いのが目立っていた。
これだけ見るからに違えば、さぞや小さい頃から
迫害されてきたんだろうなという感じが強かった。

だから「成り上がれる国・アメリカ」でなくても、
「誰もが平等に扱われる国・アメリカ」という夢は、
強く持っているんだなという感じで、素直に観られた。
そしてまた彼が、何でこんな環境で・・・と感動するほど
ひね曲がらず素直に育っているもんだから、切ない。
筧エンジニアは、万が一アメリカに行ける事があれば、
挫折しつつも張り切って成り上がろうとするだろうけど、
さとしエンジニアは、万が一行けてしまったりしたら、
自分の居場所がここにもない事に傷ついてしまいそうで。

「子供いると知ったら逃げる」とか、人を疑うことは
知っていても、気づかないうちに だまされてそう。
こんな社会で育ったのが奇跡のような無邪気さですよね。
よほどお母様に慈しまれて育ったんだろうなって感じ。
♪生き延びたけりゃ 辺りでは、ちょっと歌詞との間に
違和感もあったけれど、可愛く魅力的なエンジニア。
なんで楽日に今更、魅力に気づいちゃうかなぁ(泣)
勿論、気づかないよりずっといいのは当たり前だけど。

あと1人、今現在の私は岡ジョンにもとけてます。
4ジョンを観てきて思うのは、私にとってジョンは
ドライさが必須だって事。だから、感情の少ない
坂健の歌い方が、逆に効果的に見えたのかもと思う。
ベストは「ここで裏切るものは彼女だけじゃないのだ」
かな。はっきりと「裏切り」と認識しながらも、
今、何が必要か瞬時に判断して切り捨てられる感覚。

ドリームランドではちゃんと遊んじゃうし、友人と
電話していると、一瞬の間に「はあ?!」とか、
くだけたモードの声が出ちゃったりもするけれど、
基本的に、仕事とプライベートはパーフェクトに分離。
クリスに対し、キムの事をどう切り出すか迷ったり
エレンを気遣う優しさなども表情に表れているだけに、
仕事との切り替えや大人の判断の酷薄さが素敵♪

その冷静さは、橋本エンジニアの甘さと好対照でした。
下手に身長や体格バランスなどの姿形が近いだけに、
2人が並び立つと、軽いめまいを覚えるほど違う。
再会の場面、夢に一歩近づいた思いに無邪気にはしゃぐ
エンジニアに対して、お仕事モードジョンの冷たさ!
切り捨てられる側になれば、たまったものじゃないけど、
さすが欧米社会の大人の男だな〜と、うっとり。

今日はとにかく、橋本エンジニアと岡ジョンを中心に、
戸井トゥイ、井上クリスばかり観ていたものだから、
ふと気づいたらキムが死んでた、という状態でした。
彼女が倒れた瞬間「ちょっと待て?!何だよ、おい!」
と思ったもんなぁ。多分、視点は、橋本エンジニア。
結局 今のところ、キムが理解できた気がしたのは、
別所楽の知念キムが最初で最後だったような・・・。
これでいいのか?私の10数回のサイゴン観劇歴。

まあ、どうにもこの話は性に合わないんだなと諦めて、
主人公以外だけ観ながら楽を迎えてもいいかという
気分になりつつもあります。だって、何と言っても、
たぶん唯一、作者が意図したとおりの「お月様」な
キムだと感じる新妻さんが、最悪に苦手なんだもん。
残りチケット3枚。果たして本当に、ストーリーを
理解することを放棄できるか否か?悩んでみますー。


2004年11月12日(金) 『ミス・サイゴン』11/11マチネ

なんと、トップが100,000hits!
4年半ですよ〜。どうしましょう?って感じ。
いえ、「どうしましょう?」とか言ってる場合じゃなくて、
ホント、ただただ、「有難うございますm(_ _)m」です。
100,000踏んだ方なんて、カウンターのgifファイルを
添付で送って下さったので、私も見せてもらえました。
なんか、感動で思わずウルリ、ホロリです。
何もお礼はできませんが、とにかく、サボりがちな
更新をマメにマメに。感謝の気持ちをそこに注いで、
頑張ります。今後ともよろしくお願い申し上げます〜。


『ミス・サイゴン』11/11マチネ、C-18番
(筧・笹本・石井・岡・ANZA・戸井・平澤・足立)

帰宅後に驚く話を聞いたため、感想が少し、
観たままの記憶から、すり替わってしまっています。
「明日から3日、石井一孝さん休演」。理由は発表なし。

確か私は、今日の舞台を観ている間、
「一孝さん、丁寧な演技をしているなぁ」と思っていたはず。
一つ一つ抑えて優しく。キムに対しても、いつもより更に、
愛情というか、もはや慈しみともいうような視線が印象的。
私にとってそれは、クリスとしては嬉しくない方向性ですが、
「冷静に選ぶなら、どう考えてもトゥイの方だろ?」と
つい思ってしまう今回のサイゴンの中で、少しだけ、
「この人なら(クリスなら、ではないけど)選ぶ気持ちも
分かる」と思えるような人だったと思います。

♪「世界が終わる夜のように」でも、
普段ならパーッと張り上げられた石井クリスの声しか
聞こえないのに、笹本キムの声も聞こえてきて驚いた。
玲奈ちゃんの歌自体が最近 相当 荒れているので
デュエットとして美しい印象は全くなかったけれど、
それでも、双方の歌詞が聞こえるのは嬉しくて、
思わず石井クリスに「偉い!」と言いたくなったり。

でも、休演の話を聞いてしまってから思いだすのは、
一孝さんにはありえないような声のひっくり返りが
あったこととか、伸ばしがいつもより短かったこととか。
きっと、そんなふうに思われるのは何よりも一孝さん
本人が不本意だと思うから、考えないようにするけど
確かに、思い返せば、のどは相当辛そうだった。
でもその分 勢いに任せない演技が私には良かった。
そっちの方が印象に残ってたもん。本当に。

さて、他の人たちですが。
笹本キムは、やっぱり最初のうちの方が好きでした。
もっと器用な役者さんかと思っていたけれど、今は、
力に任せて押し切っている荒い印象が強くて勿体ない。
でも、今日みたいに守り保護する度が高いクリスとなら、
思いっきりの年の差カップルとして観られなくないかな。
でも、できるんだから、もう少し丁寧に歌ってほしいです。
動きや歌に流れや美しさが感じられないのが「素朴」
ではなく、「雑」に見えてきたのは何故なんだろうなぁ。

年の差といえば、戸井トゥイとも年齢差大きく。
私は今月最初のうち、席の関係もあって、落ち着いて
彼のトゥイを観られなかったのですが、やっと素直に
観られるようになってみたら、ものすごく辛抱強いトゥイ。
「君が何をしても許すよ」度、こんなに高くていいの?(笑)
もはや父親かい?!ってほど「それでもいいんだ」を
繰り返す再会の場面は、観ていて辛くなるベスト場面。
キムなんか見捨てれば、もっと、あなたを大事にしてくれる
相手が、いくらでもいるだろうに・・・(泣)

C列18番からだと微妙に顔が見えづらかったため、
最期の表情がまたしても見えなかったのは悔しいけれど、
初見の印象から、どんどんイメージが変わってきています。
自分の最も望むことを知って、きちんとやっている人で、
この舞台の中で最も自然体で生きられる大人だよなー。
3年後、上り詰めて人に命令することに慣れてもなお、
(周囲の人への「出て行け」の言い方の違いがすごい)
地面を感じさせる素朴さが消えきれないのも、いい。
「見た目は怖くて安らげないけど、話をしてみると、
安定感と意外な大人っぷりに気持ち与けたくなる」感じ。
(知ってる人は笑ってくれという形容詞。私的ですみません)
「選ぶなら当然、トゥイだろ」度が高すぎるのは困るけど。

『ミス・サイゴン』で好かれる男をトゥイと二分するジョン。
岡ジョン、どんどん貫禄が出てきて「愛人体質」と言われる
私なんかは、思わずよろめいてしまう雰囲気のエリート(*^^*)
♪「ブイドイ」での政治家っぷりは もちろん一族の血だし、
電話の場面、生まれつき命令する側のような雰囲気もツボ。
ドリームランドでの女性の抱き方は、やっぱりまだ少し
違和感あるけれど、でも、相手の女性になりたいなとか、
間違って思ってしまうくらいいいです。<観方間違ってる(^^;

筧エンジニア。やっぱり好きだ。
某雑誌で、彼を散々形容した直後、他のエンジニアを
「でも私はエンジニアはこれくらい上品な方が好き」と
言った評論家がいたけれど、全く逆のことを私は感じる。
ある意味の下品さ、底辺の層にいる者の したたかさ、
ギラギラ感があることこそが、私にとってのエンジニアで、
筧エンジニアはそれを、唯一と言ってもいい位に感じさせる。
ただ、最近はちょっと足取りが細かすぎて少しうざい。
そういう意味のテンポは、あまり良くない方が好きだなぁ。

平澤ジジは、今日は歌詞が割と聞こえました。席の違い?
ANZAエレンは声がそろそろ限界のようで、必死の印象。
8月は良かったのに、どんどん悪くなっているような。
一孝さんよりよほどANZAの方が厳しそうと感じました。
あと、今日の席位置からだとドリームランドでの
乾さんがメチャ目立ってかっこよかったです〜。
某友人が乾さんの二の腕はチェックポイント!と
書いていたけれど、ものすごく納得してしまったかも。

そんな感じかな。とにかく、あと残りわずかの公演期間、
役者さんの限界に挑戦するようなスケジュールですが、
これ以上、どこかこわす人が出ず良い舞台が作れるよう、
ひたすら祈っています。早く帰ってきてね、一孝さん。


最後に、ほとんど関係ない話ですが、
アラファト議長に追悼の意を表明します。
私が生まれる前からPLO議長をやっていた人で、
きっとその頃は本当に多くの人を殺してたんだろうけど、
私にとっては、歴史的対話で平和賞をもらった人だから。
同世代のシャロン首相がピンピンしてることを思うと、
そういう近代生活を謳歌している人々と戦い続けるのは、
どれほど過酷な人生だったんだろうと思ってしまう。
「生き残った者が勝ち」は戦争のルールだけど・・・。
なんとも言えない気分です。


2004年11月11日(木) カウンター

今(11:13現在)、トップのカウンターが99949です。
トップは一日80ぐらい回っているので、多分、
今夜私が帰ってくる頃には100000超えてると思います。
が、カウンターの桁数を上げようと、設置以来で
設定のページに行ってみたところ、すっかり様変わり。
一応、指定はしてみたものの、トップが変わらないのは
・・・やっぱり、できてないからかなぁ?

そんなわけで。
99999の後は00000になるか、100000になるのか、
その辺りは、なってみてのお楽しみというか、状態(^^;
99999近辺の数字を見られた方は、何時ごろだったか
後でこっそり教えていただけると個人的に嬉しいです。

始めた頃は、6桁なんてあり得ない数値でした。
今でも、特に最近サボりがちなのにクルクルと回る
カウンターを見ながら、とてもとても不思議な気分です。
自分のためだけなら、こんなに続かなかった。絶対。
このカウンター数とメールが、私を後押ししてくれてます。
本当に、有り難うございます。


2004年11月06日(土) 『ミス・サイゴン』ソワレ

(以下、11/9記)
相変わらずバタバタしています。
テレビも全然見ていなくて『新選組!』に関しては
まだ私にとっては平助が生きているという状態。
職場では逆戻りして山南さんも生きているから、
もう頭の中グッチャグチャですが。放っておくと、
TVはともかく舞台は次の回が来てしまうので、
ダッシュで簡単感想文を。


さて。友人に当日になって譲ってもらった
2階K列30番(どセンター)から観劇。
どんなに離れてもこの舞台はセンターから観たいと、
改めて心から、感じました。残りの端席どうしよう?
端から観たくはないけど、端から観るくらいなら
観ない方がいいというまでは思いきれない・・・。

今回の目的は再び戸井トゥイ。
でも正面から初めて観たら、なんか甘くて、びっくり。
正面から観たから?それとも、回を経て変わった?
登場シーンでも「やっとキムの居場所が分かったのは
サイゴン陥落直前の『こんな時期』。だけど、とにかく
何もかも放り出して駆けつけてきた」という印象が強く。
「たまたま運悪く」村が焼けた時にはいなかったけど、
直後に駆けつけてショックを受けて、その後も
必死で探し続けていただろうトゥイの物語が見えた。

確かに初回から、キムを見た瞬間はホッと、
優しい顔を見せるのが印象的だったけれど、
何かこう、もうちょっと古い意味で「男」だった気が・・・。
愛する対象としての意識もあるだろうけれど、初日は、
それよりも、保護すべき対象としての意識が強いように
感じられた気がしたんだけど、気のせいかなぁ?

「保護したい気持ち」というと、
私が井上クリスに感じて、好きな部分でもあるけれど、
クリスは、保護することで自分が救われたい感じ、
トゥイだと、それが「当然」のことであるという違いがある。
どっちにしても手放しで歓迎したい感情ではないけれど、
クリスの場合、理由はどうあれ自発的行動で、対する
トゥイは、昔からの価値観に従っているという対比は欲しい。
それが薄まってキムにラブラブするのは嫌かなぁ、少し。

橋本エンジニア(9/3以来2回目)
 かっこいいですねぇ・・・・、ホントに。まずはそれ。
 思わずそれだけで満足しちゃうくらい、かっこいい。
 作りとしては、話を知っていると悲しい感じがするかな?
 「かなわない夢」って思って追ってるように見えてしまって。
新妻キム(9/5以来3回目)
 目に見えない壁のようなものは消えて、逆に、
 押し付けがましいまでの演技が見えるようになっていた。
 彼女の作るキムが好きな人にとっては、進歩だろうけれど、
 もともとの作り自体が、私には受け入れ難いものらしい。
 「私は不幸なのよー!あなたのせいじゃないけどねー!」
 って、目の前で叫ばれてるような気がして、どうしても嫌。
 そういえば『ひめゆり』の本田さんが苦手なのと同じ感情で、
 私は、キムは似合うと言われる人ほど激しく嫌なのかも。
岡ジョン(11/2以来3回目)
 遠くから観る岡ジョン、ものすご〜く素敵でした。
 思わず うっとりしてしまって、つい双眼鏡をのぞくとダメで、
 双眼鏡を外すと うっとり・・・という感覚は、祐一郎トートに
 酷似しているなぁと思いながら♪ブイドイにとろけてみたり、
 岡幸二郎に男らしさを感じるなんてどうかしてると思いつつ
 クリスの告白やエレンの姿を見たりしていました。

ま、こんな感じ。次は11日、それから13日。後は楽と前楽。
周りにハマっている人が多いせいで、どうにもハマれない
自分を寂しく感じ、チケット売りさばきながら良席探してる
矛盾した生活も、3週間ぐらいなら、何とか続けられるかな。
17日ソワレと21日マチネ、センター席探してます(苦笑)


2004年11月02日(火) 『ミス・サイゴン』戸井トゥイ初日

まず、状況説明。
マチネの席はB列40番、ソワレはI列13番。
そしてサイゴンは、帝劇の舞台上に小さな舞台を
作って、その中で演技することが非常に多いので、
1階前方席に座るならセンターに近い席でないと、
演者の顔が横を向くとほとんど見えず、前を向くと
舞台を真横から観ているような疎外感がものすごい。
何にせよ、話に入り込んで観られる状況ではなく、
冷静に醒めた気持ちで足を組み腕を組んでの観劇。

つまり、マチネはトゥイの顔は7〜8割見えず、
体の動きや声だけでの評価。ストレス溜まりまくり。
ソワレは反対側の端なので、2〜3割見えず、
結局は双方を足しての感想なのですが、
総合して、戸井トゥイ、とても好きでした。

何というかなー、少し前まで結構いたタイプかも。
親が婚約を決めた=既得の女、なんでしょうね、
♪俺のもーのだーー!が、ものすごく響く感じ。
「女性ができること」も頭の中で限定されてるからか、
キムが自分に銃を向けていても、実際に撃つなんて
できるわけがないと何の悪意もなく当たり前に
思い込んでいて、だから その相手に撃たれた後の、
まさに「信じられない」という顔がツボでした。

私個人としては嫌いなタイプの男なんだけれど、
あらすじだけ聞いたら、トゥイってこんな男だと
想像するんじゃないかと思う、正統派な作りかも。
キムが属していた世界観が浮き彫りになるから、
話も分かりやすくなるし、最初に出てきた時点では、
まだ人を撃ったことはないだろうと思われる緊張気味の
構え方とか、細かい演技もあって非常に納得できました。
この作りだと、キムとトゥイの年齢が ひと回りぐらい
離れて見えても違和感がないのも、いいところ(笑)

他は、簡単に。
タムは偶然、31日から続けて3人観たようですが、
31日の畠山君に時々感じた違和感が今日なかったのが、
彼限定の何かの演技なのか否かは全く判断つかず。

<マチネ>
 (筧・松・石井・岡・ANZA・戸井・杵鞭・内田)
松キム(8/14以来):
  抜群の存在感は残ったまま、うざさが相当消えた。
  丁寧な演技が好印象になった。自然に視線が回せ、
  端の客にもそれほどまでには寂しい思いをさせない。
  長く大劇場やってる人は違うと思わせた。
筧エンジニア(8/22以来):
  私の『ミス・サイゴン』基本のエンジニアだけれど、
  「はい、ホーチミン」の後のアドリブだけは許せず。
  あんなところで素の筧さんの言葉は最悪・・・。
ANZAエレン(8/22以来):
  高橋エレンにはまった後だと、いかにもいいお家で
  育った感じの余裕のある優しさが少し気に障るかも。
  今日は初めてエレンに感情移入できず。
  でもこれって完全に、好みの問題だよなー。
石井クリス(9/5以来):
  なんか・・・、朗らか。井上クリス見慣れたせい?
  やはり松キムとは絶望的に合わない感じ。
岡ジョン(9/5以来):
  ♪ブイドイの妙な付点が消えていて嬉しかった。

<ソワレ>
 (市村・笹本・坂元・今井・石川・戸井・平澤・足立)
市村エンジニア(9/5以来):
  役柄もあるだろうけれど、松キムよりさらに、
  端席まで演技を届かせようという思いが感じられる。
  紗を隔てて観ているような舞台の中、彼の場面だけは
  確かに舞台を観ていると感じさせてくれた。さすが。
今井ジョン(初見):
  場面のメインがキムやクリスの1幕はいいけれど、
  2幕になってからは、鈍重さが目立って嫌でした。
  しかし♪ブイドイには何故あんなテンポを崩すの?
坂元クリス(9/3以来):
  2か月の変化を全く感じられないのは私が鈍いだけ?
  表情は何種類かで演技しているけれど、声が全く
  演技していないので、遠くや端から観ると余計に
  全く苦悩していない奇妙なクリスのままという感じ。
石川エレン(8/22以来):
  最も成長を感じたのがこの人。
  歌う時の声の揺れもほとんど消え、人間的に苦しむ
  きれいに歌うだけでないエレンの姿が見えました。


2004年11月01日(月) レミゼキャスト発表

ぐっさん出演のスタパ、忘れてました・・・。
職場で思い出してチラチラこっそり見ていて、
喜怒哀楽の「怒哀楽」は見られたんですけど。
山本太郎さんのインタビューは見られたし、
新選組モノマネも見られたんで、まあOKかな。
昨日放送の源さんのモノマネもしてくれたけど、
だから私、昨日のはまだ見てないんだよぉ(泣)


さて、来年のレミゼキャスト発表。
待ちに待ったはずの発表だったのですが。うーん、
何と言ったらいいんだろうか・・・、最初の感想は
やっぱり、「東宝、また苦労してるねぇ」なのかな。
いろんな土地で、いろんな舞台を上演してるのに
言い方は悪いけど手駒が少ないから、ちょっとずつ
切り貼りして、力はあるけど全日程は出られない人、
全日程には力不足だけど、少しなら任せられる人、
そんなのの「つぎはぎキャスト再び」って感じ。

そうなるともう、クワドラプルキャストは基本?
昨日サイゴンで「何回ぐらい観てます?」と聞かれ
「6回目です」と答えたら、すごいね扱いされた。
でも、全キャストを観ようとしただけで こうなる。
8月4回、9月キャストで1回、10月石井ジョン1回。
組み合わせの関係で何とか1回減らして、5回で
全部のキャストを観て、昨日は楽日だから6回目。

もはや、それぞれの人の成長を楽しむ暇なんかない。
最初の方で観たからというだけで気に入らなかった
キャストとか出るのも嫌だから、できるだけ同じ時期に
一斉に全員を観ようとすると、どうしてもスタートダッシュ。
後は疲れ果てて、楽までお休みして、ラストスパート。
楽しむとか好みだとか、ましてや組み合わせの妙なんて
考えてる余裕もなく、ほとんど義務で公演期間が終わる。
レミも、そんな感じになってくるんだよねぇ、また。

いっそ演目じゃなくて役者追っかけなら楽なのに。
好きな人が出てる回で、相手役を流して買うだけ。
なのに、できればこの舞台に一番合った役者で観たい
なんて気を起こすから、全キャスト観ないと気がすまない。
レミの場合はサイゴンより演目に思い入れがあるから、
組み合わせによる適合性もどうしても気になってくる。

でも、もうやめよう。
レミゼは好きだからこそ、こだわり始めたらキリがない。

幸い今回は、もう観て知ってる人が多いんだし、
前回でいいやと見切った人はザクザク切り捨てる。
新キャストを早く観たいとか思わないようにする。
とにかくファンしている人だけを心行くまで観たら、
後は なるべく効率よく新キャスト1回ずつで終わり。
要は、駒田さん中心に、できるだけ祐一郎さんと
綜馬さん、東山さんが絡むように3月に詰め込み、
4月はコングさんと岸さんのみ、後は5月に。
「レミゼだから」追加はしない。これがレミゼになるのは
10年後。今は、熟成するまでのお試し期間なんだから。
できるだけそう考えて、目標は、スペシャル以外は
3か月で10回以内。何とかこのパズル解いて見せます。



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