蜜白玉のひとりごと
もくじかこみらい


2013年05月21日(火) 転校生の能力

しゃべり方について指摘されることがたまにある。自分では特に人と違ったしゃべり方をしているつもりはないので、指摘されると、え?そうですか?とドキリとする。そして、以前にもこんなことあったよなあ、と思い出すのだ。

子どもの頃は父の仕事の都合で全国をほぼ3年単位で転々としていたから、自分では標準語を話しているつもりでも、自然とあっちこっちの方言やなまりが混ざってしまった。なんとも言えない、どこのものでもない変な言葉を話しているに違いない。言葉だけでなく、相槌の打ち方とか、間の取り方とか、しまいには部活でのかけ声のかけ方まで、変だしみんなと違う(から邪魔だ)、と言われたこともある。学生時代はそれでちょっと傷ついたような気持ちになったりもしたものだけれど、今になってみると、おや、あんた、よく気がついたね、とほくそ笑むくらいの余裕はできたかもしれない。年をとるって便利なことだと思う。

転校先でその土地になじむにはまず相手の言っていることをいち早く理解して、そして真似ることだ。意味のわからない方言は文脈から推測し、相手と違うイントネーションの言葉がうっかり口をついて出てつまはじきにされないように、とにかく耳をすませて相手の言葉の音をとる。転校生ならではの能力だと自負しているが果たして。

今でもその感覚はいきていて、テレビドラマがなまっているとしばらくは自分もなまってしゃべっている。最近は「あまちゃん」を見たあとにその傾向が強い。家に帰ってきて、「あまちゃん」今日どうだった?と何気なく聞く夫に対して、嬉々としてなまりとともにあらすじを伝える。場面の転換、おもしろかったセリフ、人物の表情、劇中のカラオケで歌われた歌まで、覚えている限り再現する。あまりに時間がかかるので、ビデオにとって見た方が早いんじゃないかと思う。

そんなわけで最近は、しゃべり方が変、と言われても落ち込むどころか、そりゃあそうだ、私の言葉の形成時期がへんてこりんだったから仕方ねえべ、と返したらおもしろいんじゃないか、くらいに思っている。まあ、興味を持って言ってくれる人と、単に気に入らないからふっかけてくる人とでは、返す言葉も変わってくるわけだけれど。


2013年05月20日(月) ひざ、後日談

気がつけばこの頃ひざが痛くない。なんで痛くなったのかもわからないし、なんで痛くなくなったのかもわからない。転んだわけでも、ひざを酷使したわけでもない。ある日突然痛くなって、どんどん痛みが増した。やばいやばいと思いながらそれでも病院にはまだ行っていなかった。せっかく買ったひざサポーターもひざ裏がかゆくなっていつの間にかやめてしまった。そしてなにがなんだかわからないうちに、治ってしまった。よかった。バンザイ。

まだまだ階段は駆け下りたいし、信号の点滅する横断歩道も走って渡り切りたい。がんばれ、私のひざ。でもまた突然痛くなるんだろうな。そしたら付き合ってあげるよ、その痛みに。


2013年05月15日(水) 机は窓を向いて

ここ数日、夜も窓を開けて部屋に風を通すくらい気温が高い。机の前の窓からも、ふわふわと夜の空気が入ってくる。

小学生のように新しい机がうれしくて、家に帰るやいなや、机のある和室をのぞき込んではひとりニンマリとしている。どんな机を買うかと同じくらい悩んだのが、どこに机を置くかということだった。四畳半の和室にそれほどの選択肢はないのだけれど、インターネットで書斎の画像を検索したり、雑誌のバックナンバーをひっくり返したり、居心地の良さそうな、それでいて邪魔にならない机の置き方とはどんなものだろうかと考えた。

いろいろな部屋、いろいろな机があった。ほとんどの写真に机の持ち主は写ってはいないのに、なぜかたくさんの人を見た気がした。

結局、新しい机は窓に向けて置いた。おそらく子どもの頃から今までに、窓に向かって机を置いたのはこれが初めてだと思う(窓の横とか、窓と机が90度の関係はあったはず)。

窓向きは思ったよりずっと快適だ。しばらくすると、日に焼けるとか寒いとか、あれこれ支障が出てくるかもしれないけれど。


2013年05月11日(土) 子馬の机

いままでは、いとこの結婚式の引き出物でもらった座卓を机代わりに使っていたけれど、正座はひざが痛いのと、座卓が大きくて部屋が占領されてしまうのとで、しばらく迷って机を新調することにした。机に合わせて椅子も一緒に購入した。私の部屋は和室なので、和室になじむけれど和風じゃない、そういう机と椅子を選んだつもり。

1週間ほど待って机は今朝届いた。大きな段ボール箱と格闘し、組み立てて、ひっくり返して立たせると、突っ張った脚がまるで生まれたての子馬のよう。これからこの机と仲良くやっていきたい。

昨夜は地元の友達と飲み会。家まで歩いてすぐだから、と油断したのか5時間も飲んでしまった。途中で双方の夫が合流し、おもしろい飲み会となった。彼女も私もお互いに自分にご近所友達ができるなんて思ってもみなかったから、もう楽しくてしょうがない。いろんな話をした気がするのに、何を話したのかあまり覚えていない。1週間前の誕生日のお祝いまでしてもらってうれしい限りだった。


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