蜜白玉のひとりごと
もくじかこみらい


2009年11月30日(月) 読んだ本≪2009年11月≫

読了4冊。疲れていても読める本しか読めない。読むというより半分は漫画。益田ミリ以外はちょっと読んで放ってある。


益田ミリ『週末、森で』幻冬舎
一行感想:焦ることなかれ。

益田ミリ『上京十年』幻冬舎文庫
一行感想:行きの新幹線で一息に読んだ。

益田ミリ『すーちゃん』幻冬舎文庫
一行感想:帰りの新幹線で一気に読んだ。

益田ミリ:『わたし恋をしている。』MF文庫
一行感想:かわいいし、よくわかるけれど、私には少し遠い話のよう。


2009年11月29日(日) ほんとに、もう

11月中旬、母の様子が一気に悪化した。それを見たら背筋がぞっとして脂汗が出た。こうなれば、なだめすかそうが励まそうが寝かそうが、ひとりでによくなることはない。今までさんざん見てきたからよくわかる。このまま放っておいたら100%入院しなくてはならない状態になる。できるだけ早く母の主治医に連絡をとって何とか入院しなくても済むように薬の調整をしてもらわなければならない。今、この状況で母に入院されてしまってはお手上げなのだ。父の面倒をみながら母の入院の世話をするなんて芸当はできない。そして母は一度入院したら最短でも1ヶ月は帰ってこない。強い薬を使うとどうしたって日常に戻るまでに時間がかかるのだ。当然、体もしんどい。

母が変になってから何度も病院に電話するも、先生に電話口に出てもらうまでに1日半かかった。その間も気ばかり焦る。何の手も打たず週末が来たら大変だ。土日夜間はどんなに悪化しても連れて行くところがない。どうにか金曜日の診察に潜り込ませてもらう。結果、薬の調整でこの2週間くらいはそれなりに落ち着いている。でも油断ならない。私は決して油断してはならない。

母が落ち着いてやれやれと思ったのもつかの間、父が連休明けからいきなりの高熱。午前3時に実家にいる妹からの電話に飛び起きる。お父さんが全身がくがく震えている、どうしたらいいか、看護師さんに連絡してもいいか迷っている、という。今までそんなふうになったことがなかったから様子がよくわからず、仕方がないので24時間対応の看護師さんに電話してもらうことにする。24時間対応とは言え、やはり真夜中に電話をかけるのはどうしても悪いなあと思って気後れしてしまう。妹の気持ちがよくわかる。それから数日は、なぜ熱が出ているのかもわからず、薬もあまり効かず、熱が上がれば呼吸も余計苦しくなるし、もう何をどうしていいのやら、昼も夜も関係ない(今までも関係なかったが)マジでしんどい介護だ。妹も私もほとほと疲れた。そして疲れは苛立ちに変わる。

昨日あたりからやや熱が下がってきたものの、まだあちこち不調で、父の機嫌も悪いし、こっちも極度の疲労で家の中の雰囲気は最悪である。発熱は当初インフルエンザも疑われたものの、感染経路がないため考えにくく、たぶん肺炎じゃないか、と往診医のY先生の話だ。疲れた。そしてたくさん泣いた。泣くとさらに疲れるし、疲れると腰痛も悪化する。もう腰はボロボロである。夜中に起こされて、ひとりで父の体をベッドの上方に引き上げるのが何よりつらい。この数日間は腰が痛すぎてほとんど力が入らない。1回父を引き上げるのに10分くらいかかることもある。もう何が何だか、である。

こんな怒涛の日々ながらも妹とバトンタッチして東京に戻れば、吉祥寺の古本屋さんで昔の「別冊暮しの手帖」の料理本を買ったり、電車で行くより速いからという理由で自転車で図書館へ本を借りに行ったりする。本がらみの出来事はいい息抜きでもあり、いつもの自分を取り戻すいちばん手っ取り早くまた確実な方法だ。できることなら仕事にも行かず(ほとんど行けてないのに)家事もせず(ほとんど夫任せなのに)、文字通り死んだように眠りたいと思うこともある。でもそこは堪えて、少なくとも東京にいるうちは意識的に本来の自分の生活を送るように心掛けなければ、もう消え入りそうなくらい自分の土台がグラグラと揺れ続けているのだ。

11月よ、さようなら。12月はお手柔らかに願いたいが、それもまたムリな話だろう。


2009年11月04日(水) ヘッドライト

益田ミリ『週末、森で』というマンガを読む。妹が買ってきて、実家においてある。別にエコとかスローライフとかを目指すわけでもなく、森に住むといっても駅近くの家で、お取り寄せなんかしながら暮らしている女の人と、週末に都会から遊びに来る女友達とのやり取りがおもしろい。なんか、なごむ。

実家は相変わらず。すごく腹が立ってそれこそ地獄みたいに思うときもあれば、まあこんなもんかな、とちょっと落ち着いた、あきらめたような気持ちになるときもある。こんなにグチや文句ばかり言っている私を見捨てずに、遠くで気にかけてくれる人もいて、それは本当に思いがけなく、じわっと涙が出る。

ずっとじゃない。足元ではなくて少し先を見て、やっていこう。できれば。


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