蜜白玉のひとりごと
もくじかこみらい


2006年01月27日(金) ご機嫌麗しゅう

このごろ気がつけば、ムスッとした顔をしている。家でも職場でもたぶんそうだ。いちいち鏡で見るわけではないからよくわからないけれど、顔面の緊張した感覚とか、気持ちのイライラとかから考えれば、不機嫌な顔をしているに違いないのだ。いや別に、いま目の前にある何かが気に入らないとかそういうことではなくて、どこにも持って行きようのないモヤモヤが、底の方に溜まったままなのが、知らず知らずのうちに表情に出てしまっているのだ。

これはいけない。すごくいけない。なんでもいいからその澱のようなものをさっさと取り除いて、ふつうに、できれば機嫌よくいたいと思う。もっと意識的に、自分をいい状態に保つ努力をしなければならない。一緒に住んでいる人にしてもさぞかし迷惑なことだろうと、今日ひとりで晩御飯を食べながら思った。


2006年01月21日(土) ゆきー、ゆきー

朝、カーテンを開けると結露したガラス窓の向こうがぼんやりと白っぽい。ハッとして指でぬぐえば目にまぶしい雪景色だ。道路には粉砂糖をふるったようにうっすらと、ベランダの柵や庭木にはぽってりと、真新しい雪が積もっている。ひさしぶりだ。雪を見るとやっぱり札幌に住んでいた頃を思い出す。なつかしくてうれしい。ゆきー、ゆきー、と相方に連呼する。

家でのんびり雪を眺めていたいのに、こんな日に限って仕事で、そう思いながらもどこかしら嬉々として出かける。雪はいやおうなしに気分を高揚させるのだ。

まだ人もまばらな山手線に乗る。走る電車から見る雪は勢いよく真横に降っていて、ならぶ線路の先、いつもは猛獣のような歌舞伎町ですら、今朝は雪をかぶっておとなしく眠りについている。この感じ、前にもあったな。たしか昨年、雪が降ったときも同じことを思ったような気がする。

栗田有起『オテル モル』読了。悪夢は悪魔。お客様に最良の眠りと快夢を与えるために最善を尽くす、地下13階建てのホテル、「オテル・ド・モル・ドルモン・ビアン」をめぐるお話。栗田さんの空想癖の片鱗を見る。おもしろいおもしろいと引き込まれ、あっという間に読みきる。もし睡眠に問題が出るとすれば私の場合、不眠じゃなくて嗜眠だろう。朝になっても起きられない。目が溶けるくらい眠る。今でも似たようなものだが、仕事に行くのでかろうじて起きているという始末。


2006年01月16日(月) 私にもビールください

角田光代『酔って言いたい夜もある』を読む。角田さんと、角田さんの好きな(気になる)作家との対談で、居酒屋さんでお酒を飲みながら文学の話やそうでない話をする。とても楽しそう。仲間に入れてほしいくらいだ。すいませーん、私にもビールください。残念ながら、私も詩を書いてインターネットで公開してますけど、そのことは絶対に話題にしませんから。

夜、母と30分くらい電話で話す。最近はよく電話をする。晩の献立や、母の友人の様子や、近所のいざこざを聞く。最初から調子のいい人には要注意。ほら、転校したての頃、調子よく話しかけてきた人に結局のところあんまりいい人はいなかったでしょ、と言われ思い出す。そうだそうだ。あれは親切にしてくれているのではなくて、単におもしろがっているだけなのだ。1週間ほどして転校生に飽きたらさっと消える。消えるだけならまだいい。今度はそれとわからないようにじわじわと攻撃してくるから怖い。みんながみんなそうではないけれど、4回転校して学んだことだ。そんなこと、もうすっかり忘れていた。で、なんの話だっけ?

晩ごはんはチキンソテーオニオンソース。しめじと長ねぎを炒めて、鶏もも肉をよく焼いたら、すりおろした玉ねぎとしょうが、しょうゆ、酒を混ぜたソースをからめる。水分が飛んだらできあがり。かなりうまい。


2006年01月14日(土) ネホリハホリ

午後から大雨。こんなどしゃ降りの雨はもうひと月以上降っていなかったはずで、アスファルトがきれいに洗い流されていく様子を見る。出かける頃にはやんでほしいと都合のいいことを考えたけれどかなわず、ビル風で横なぐりに降る雨の中を遠くに雷の音を聞きながら、恒例の7人同窓会へ向かう。

新年会と称して、錦糸町のイタリアンレストランにて、食べ飲みおおいに騒ぐ。酔ったいきおいで気になるあれこれを根ほり葉ほり訊く。そこのとこ、どーなのよ。毎月会っているにもかかわらず語ることは尽きない。人間とはほんとうにおもしろい生き物だ。ますます彼女たちのことが好きになり、同時に自分の人生も大切にしようと改めて思う。午前0時半帰宅。いつも理解ある相方に感謝。


2006年01月10日(火) きつい

ついに仕事はじまる。休み過ぎてにわかには感覚が戻らない。スカートのウエストがきつい。ひさしぶりに履くハイヒールで目線が高くなりふわふわする。

こまめに、こまめに。頭の中でそう繰り返しつぶやきながら暮らすこと数日。今のところわりと具合がいい。ポイントは「気がついたらすぐ動く」。ここで億劫がっていては始まらない。次に気をつけるのは「一度に全部やらない」こと。根を詰めない。そして、嫌になる前にやめる。出来上がりは6〜7割でいいのだから。

こまめに。これが身についたら結構うれしい。

今読んでいる本。伊藤比呂美『ミドリノオバサン』と吉田篤弘『78』、それから雑誌の「リンカラン」もパラパラ。特集は「心とカラダを大掃除」で、アーユルヴェーダとかウォーキングとか体内時計など。


2006年01月07日(土) 今年の目標

今年の目標。

こまめに。

何事も溜めないで、気がついたときにちょこちょことこなす。常に6〜7割を維持するくらいのつもりで。掃除然り。日記然り。人間関係ストレス然り。

以前のように「心身とも強くなりたい」とか「心を開いて自由に」とかそういうのはもうあまり出てこない。ここ数年はずっとそういうことを頭の片隅において生活してきたわけで、ある程度は満足できているし、それにどちらもきりがないというかいつも思い続けていることなので、この辺で少し目先を変えてみる。

そういうわけで、こまめに。こまめに、は苦手だ。溜めて溜めて一気に片付ける。こまめにできたらいいなあと思いつつも、実際にはいつもその調子。放っておけないような状態になってしまい、後悔しつつ大変な思いをして100%近くまでがんばって、それに安心してまたしばらく何もしない。だからできるようになりたい。こまめに。

夜は餃子パーティと称して、餃子を作る。50個くらい作って焼き餃子と水餃子にして食べる。少し余ったのは冷凍する。考えてみれば結婚してから手作り餃子をするのは初めてで、意外な才能発見、と言われる。相方は今回の餃子パーティで水餃子の味に目覚めたらしい。またやろう。


2006年01月04日(水) ゼラニウム

ゼラニウムが好きだ。きつい匂いを嫌う人もいるけれど(触れると虫除けスプレーみたいな匂いがする)、とにかく強い。めったに枯れない。鉢植えや花壇によく見かける。どこのうちの庭にもなんとなくある。むかし、壁一面赤いゼラニウムの鉢をかけた家を見た。集まるときれいな花だと思った。

ゼラニウムが伸び放題に伸びてしまい、玄関の出入りに邪魔なので、ちょんちょんと切って挿し木にする。まるで子どもがどこからか引っこ抜いてきた花をそのまま土に植えるかのように、何も考えずぷすぷすと土に挿す。

本当にこんなのでちゃんと根がはるのだろうか。半信半疑だけれど、たぶんこれでよかったはず。だいたい今うちにあるこのゼラニウムだって、もとは父が挿し木したものなのだ。

自転車で近くのホームセンターに行き、新しいゼラニウムを一鉢買う。オレンジがかった赤い色のを選ぶ。これも大きくなったらまた挿し木しよう。どんどん増えて2階のベランダが端から端までゼラニウムになったら素敵だ。


2006年01月03日(火) 年越し/初売り

あけましておめでとうございます。
ことしも蜜白玉の記憶をよろしくおねがいします。

一年を振り返りもしないままあれよあれよという間に年が明ける。年末は休みになったとたん大掃除に追われ、やってもやっても終わらない掃除雑用に、ああ普段からもっとやっておくんだった、と後悔の気持ちさえわく。まるまる二日かけてようやくましになる。相方は窓拭きだ何だとたくさん手伝ってくれた。

大晦日に帰省。実家に帰るとすることがない。お菓子を食べ茶を飲み、ごはんを食べ茶を飲み、それほどおもしろくないとわかっているのにテレビで特番を見る。ぐうたらごろごろ。あんまりだらだらしすぎて頭がボーっとしてくる。思い立ってデジカメを片手に散歩に出る。寒い季節にもめげずに花を咲かせている草花をじっと見る。

2日は東京に戻ってくるなり初売りへ。百貨店には見向きもせず、新宿ルミネのクオリティバーゲン一本にしぼり込む。自分のと母のと友人の、3人分の洋服を買うべく戦闘開始。バーゲンの熱気と着て行ったダウンジャケットのせいで汗が背中をつたう。左手には既に買った分の袋がふたつと、脱いだダウンジャケット。人ごみをかき分け自由な右手で目ぼしい服を探す。

クオリティバーゲンのあとには1月末まで続くラストオフが待っている。ラストオフはつまり売りつくし。今はまだ30%OFFとかせいぜい50%OFFでも、ラストオフでは70%OFF、80%OFFにすらなってしまう。だからここで大切なのは、ラストオフまで残っていそうなものには一切手を出さないこと。売り場をよく見てじっと我慢することなのだ。

何が残るかわからない。もしかしたらラストオフの前に売切れてしまうかもしれない。今買うか、それとも待つか。いちかばちかの大勝負(というほどでもないが)。

何着かをラストオフに託して戦闘終了。3人分と思って買ってきたはずが、ほとんど自分用。よくある話だ。柔らかい素材のジャケット3着、薄手のカットソー4着、カーディガン2着、カーゴパンツ1本、重ね着用ニットワンピース1着。母と友人の分は、もし気に入ってくれたら譲る。


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