Deckard's Movie Diary
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2003年06月30日(月)  EX 夏休みのレモネード

 『EX』です。初めて予告編を観た時「ああ、日産の“Xトレイル”のCMかよ!」って思ってしまった『EX』。別に観なくてもいいんですけど、ナンとなくね(苦笑)。CM撮影隊が事件に巻き込まれる話しみたいだし、まぁ、話のネタに観ておくかぁ〜!っつーくらいのノリですよ。で、想像していた通りのどーでもイイ映画でした。合成もお粗末だし、観るべきところはほとんど無かったです。肝心のCM撮影隊っつーのも、ちょっとねぇ・・・。まぁ、いいや!オイラも確信犯で観に行ったワケですから!(おっとぉ〜、この日本語の使い方は間違ってるんだっけか!)

 予告編で「これって見せ過ぎなんじゃないかなぁ・・・下手すると『蝶の舌』の二の舞?」って感じだった『夏休みのレモネード』です。皆さんご想像通りのベタな展開ですが、この映画の確信は、意外?にもその裏に潜んでいました。舞台は70年代後半のシカゴ。簡単に言ってしまえばアイルランド出身の筋金入りのカソリックの家に生まれた子供とユダヤ教の家庭の子供が、大人の迷惑顧みずアッサリと文化の違いを乗り越える話しでした。子供にとっては宗教なんてほとんど関係ありませんし、目の前の起こるコトが全てでしょう。そういう意味では日本人にはちょっと分かり辛いかもしれません。両宗教の“天国”に関する認識の違いってのもあんまり良くわかりませんし・・・ユダヤ教ではキリスト教で教えられてるような天国は存在しないってコトくらいしか知りません(>_<)アチャ!結局は、宗教が何であろうと、自分で何を信じるか?ってコトなんですよ。まぁ、ベタな話しではありましたが、それなりに良かったです。『蝶の舌』ほどはガックリきませんでしたけど、それは自分の中で期待値をけっこう低めに設定していたからかもしれませんわ(苦笑)。


2003年06月27日(金)  人生は、時々晴れ

 『人生は、時々晴れ』。『秘密と嘘』でカンヌ・パルムドールを受賞したマイク・リーの新作は相変わらずとっても地味ぃ〜です。美男も美女はもちろん、派手な音楽やエフェクトもお呼びでない監督ですから眠たくなっちゃう人も多いでしょう(苦笑)。それでもこの映画は素晴らしいです。個人的には『秘密と嘘』よりも断然評価します。物語はイギリスの低所得者層向け集合住宅に住む一家を中心に、その隣人をも含んで描かれますが、彼らを覆う閉塞感は観ているの者を、とことんやるせない気持ちにさせます。一家団欒を囲みながら表現される救いようのない疎外感、一体この家族はどうなってしまうんだろう?と誰もがその行く末が心配になるコトでしょう。たった一言のセリフ、仕草や表情、その全てが丁寧に描かれており、登場人物の誰一人として薄っぺらい描写がありません。誰でも人に愛されたいし、必要とされたいし、その温もりを感じたい。そんな単純なコトを家族の絆の大切さと共に再認識させられました。遠い昔に「一人より二人」というコピーがありましたが、やはり人と人はお互い支え合って生きているものなんだなぁ・・・としみじみと実感してしまいました。ケん・ローチを熟成したら極上の渋みが加わった!みたいな味わいでしょうか(笑)。というワケで、この映画は紛れも無い傑作であり、非常にレベルの高いホームドラマだと言えます。因みに個人的に一番近い存在はモーリンかなぁ・・・。それにしても男というモノは甘えん坊ですなぁ。あ、そうそう!この映画の原題って『All or Nothing』って言うんですねぇ。そう思うと、切羽詰ってるよなぁ・・・ボソ。


2003年06月26日(木)  パイラン ALIVE

 『パイラン』は浅田次郎原作の『ラブ・レター』の映画化です。韓国版なのでかなり設定が変わってましたが、この話は個人的にツボなので映画館では号泣してしまいました。(>_<)アチャ!中井貴一主演で作られた日本版でも大泣きしたんですけどね♪〜( ̄ε ̄;)今回の韓国版はやっぱエグいし、必要以上に汚いです。韓国人にとっては普通なのかもしれませんが、日本人にはちょっと・・・。ストーリー的にも原作との大きな違いがありました。その辺りもちょっと作り過ぎに感じましたけど、それでも号泣!(馬鹿ですねぇ)個人的には日本版の良く出来ていると思いますが・・・。それにしても、セシリア・チャンですよ。実に儚げで良かったなぁ・・・ボソ。でも、この話って女性が観てどうなんすか?なんか男が想像しているだけの女性像のような気もしますしねぇ・・・ボソ。

 『あずみ』でメジャーシーンに登場した北村龍平の新作『ALIVE』。完成は『あずみ』より先だったのですが、公開は後って奴ですね。『あずみ』が思っていたより良かったからちょっと期待してたんですが、詰まんなかったっすねぇ(爆)。『ヴァーサス』のスピード感もありませんし、『あずみ』のエンターテインメント性もありません。ただただ暗い映像、もったいぶった演出、わかり辛いストーリー。登場するキャラも手垢だらけだし・・・と、書いてきましたが、アクションシーンは相変わらずのキレの良さです。やはりこの人は『あずみ』のようにストーリーがハッキリしている脚本を演出するべきですね。ただ気になるのは“もったいぶった間の取り方”が顕著になってきているコトですね。


2003年06月23日(月)  ミニミニ大作戦 ソラリス

 予告編から「コレって企画の勝利かもぉ・・・」みたいな雰囲気が漂っていた『ミニミニ大作戦』。もっと面白くなるだろ!って感じもありますが、十分楽しめました。やっぱ企画の勝利でしたね!って言っても、コレは68年作の同名作品(マイケル・ケイン主演)のリメイクです。でも、金庫破りとミニが大活躍する以外は全くの別物でした。セロンの役柄も無かったように記憶しています。前作もウィットに富んだ内容だったと思うのですが(かなり曖昧・・・)、今回もなかなか面白い見せ場があって、それが痛快!劇場で思わず笑ってしまいました。特に後処理が(謎)。ブツが金塊っつーのもイマドキじゃなくて好感触♪シャーリーズ・セロンも可愛かったし、エドワート・ノートンはそつが無く、セス・グリーン、モス・デフは適役で、ジェイソン・ステイサムは『トランスポーター』よりもトランスポーターでした(爆)。この監督ってけっこうツボを抑えてるなぁ・・・と思っていたら、『交渉人』で手堅い上手さを見せたF・ゲイリー・グレイでした。難を言えば、この手の映画にしてはちょっと全体に雰囲気が地味です。それと気になったのは・・・マーク・ウォールバーグ!精彩を欠いていたような気がするのはオレだけでしょうか?痩せたからかなぁ・・・ボソ

 タルコフスキーの『惑星ソラリス』で有名なスタニスラフ・レムの原作“ソラリスの陽のもとに”をハリウッドで再映画化したスティーヴン・ソダバーグ最新作『ソラリス』。始まって10分・・・やっちゃったかな?・・・20分・・・やっちゃったよ〜(>_<)アチャ!っつーのが正直な印象でした。これじゃ、まるで『惑星ソラリス』の“ナンちゃってリメイク”じゃん!最近元気が良かったソダバーグだったんで、ひょっとしたらハリウッドらしい軽さで描いてくれるかもしれない・・・簡単に言うと、タルコフスキー版が大学教授の研究論文だとすれば、こちらは高校生辺りの同好会の研究論文って感じを期待していたんですが、出てきたモノはSFフリークのインチキ論文のようなシロモノでした。やっぱ、人間似合わないコトに手を出しちゃダメですな(笑)。今作はタルコフスキー版の足元にも及ばないどころか(及ぶ必要はないのだから、もっと別角度からのアプローチとか考えなかったんでしょうか?)、ソダバーグの汚点になるような作品とも言えそうです(>_<)アチャ!まぁ、どんなアプローチをするにしろ、内的、外的の両宇宙の接点でもある“ソラリス”に対して畏怖の念が全くないのもガッカリです。だって、これじゃ“ソラリス”じゃなくたって構わないじゃん!そう言えば・・・ハリウッドらしいところと言えば、黒人女性が出ていたところですかねぇ(苦笑)。話によると、全米ではクルーニーの尻が見えるってんで年齢制限もされたらしいけど、それもどーでもイイ場面なんだよなぁ(苦笑)。やっぱ、クルーニーが「見せたい!」って言ったんですかねぇ(爆)。製作ジェームス・キャメロン!アンタも同罪!


2003年06月20日(金)  THE CORE

・・・感想を書くのが嫌になるくらいダメな映画でした。まぁ、ダメ映画というコトは聞いていたので、そんなには気落ちしませんでしたけどね(爆)。始まってからトラファルガー広場の一件まではけっこうイイ感じで、「あ、そんなに悪くないじゃん」とか思っていたら、そこから落ちる落ちる!っつーか、潜る潜る!漏れる石松っつぁんが「また、オタクが地球を救うってアレですかい!」と仰ってましたが、まさにお馴染みのパターンの連続連続!『アルマゲドン』や『ディープ・インパクト』が傑作に感じてしまいました(苦笑)。結局、この映画の最大の見せ場は目黒区にある某自動車教習所の赤球を地球に変えたパフォーマンスってコトだったのね!あ、それと地球の核の勉強になったかな(爆)


2003年06月18日(水)  NOVO 黒水仙

『NOVO』です。主人公は5分で記憶をなくす男で(またかよ!)、はじめは会う度に新鮮だった彼女だったのですが、やがて自分の存在を憶えていて欲しいと思うようになり・・・。予告編もちょっと面白い雰囲気だったんですよ。ところが本編は退屈極まりないシロモノでした。不必要に濃いカラミ、やたらと登場する全裸シーン、意味のない性癖、アホくさい人間関係、わけわからんカット繋ぎ。終わった後の劇場内のため息ときたら(苦笑)。監督は『夜の天使』『天使の接吻』『TOKYO EYS』のジャン=ピエール・リモザン。全て未見ですが(って、今観られるのは『TOKYO EYS』だけ)観る気が失せました。因みに“NOVO”とは“新しい人間”という意味だそうです。それにしても酷い映画でしたわ!

『黒水仙』。この映画は見事なほど松本清張節が炸裂で御座います。松本清張原作ではないにしろ、例えば最近の『絆』『13階段』とかと同じようなストーリー展開です。とある事件が起こる。一人の刑事がそれを探っていくと次々に新しい事実が出てきて事件は意外な方向へ、やがて明らかになる悲惨な過去・・・というパターン。途中、少しだけ“火サス”気味になるのですが、それは仕方がないでしょう(苦笑)。しかし、韓国版松本清張風ストーリー映画は十分ありうる話しなんですよね。おそらく日本に紹介されていなかっただけで、今までにもあったんでしょう。刑事役のイ・ジョンジュは『イル・マーレ』『純愛譜』『ラスト・プレゼント』とは全くかけ離れた役柄ですが、こういう役も出来るんですねぇ。今までとは違った精悍な印象だったので、最初、同一人物だとは気がつきませんでした(>_<)アチャ!また重要な役柄のアン・ソンギは抑えた演技から一転するラストの叫びが素晴らしいです。まぁ、そういう意味でもこの映画の予告編って見せすぎなんだよなぁ・・・全くもう!肝心の映画の出来は悪くはないですが、もっと良くなる可能性も見えてしまうので、ちょっと残念!という感じでしょうか。この手の話しなら、もっと“あの頃”を濃く描いた方が最後は泣けるんじゃないのかなぁ・・・ボソ。あ、そうだ!こちらのエンディングも♪イマジンでした(>_<)アチャ!


2003年06月17日(火)  スパイ・ゾルゲ

『スパイ・ゾルゲ』・・・長いよ!ツッコミを入れたところで本題に入りますが、長いよ!あ、すみません。また言ってしまいました。どうやら、この映画は2時間半枠のオンエアで観賞すると良い印象を受けそうです。篠田正浩のラスト・フィルムになったこの作品ですが、最大の弱点はゾルゲ自身に魅力が感じられないところでしょうか。「ゾルゲは、酒を愛し、女を愛し、スピードを愛した。出会うあらゆる人間を魅了した、ハンサムなスパイ」というコトなんですが、全く魅力がありません。例えば『パットン大戦車軍団』のジョージ・C・スコット演じるパットンは良くも悪くも魅力的でした。この作品のゾルゲには、そういうカリスマ的な魅力が全く感じられません。だから淡々と歴史の流れの中で蠢く人間模様だけです。所謂大河ドラマ(それでも長過ぎ!)としては及第点かもしれませんが、映画としてはイマイチの出来だと感じました。目指した理想はあくまでも高く、時には非情に振舞いながら普段は俗物的なコトに埋没しているような人間性をもっと鋭く描いて欲しかったです。イアン・グレンはちょっと地味なんですね。例えば、往年のヘルムート・バーガーとかデビッド・ボウイ、今ならジュード・ロウとか。誰にせよもっと妖しい魅力がないといけません。周りを固める日本側の役者陣もまた魅力的な人物像が皆無です。これは寂しいモノがありました。本木雅弘も精彩がありませんし、椎名桔平の役どころはつまらないし、葉月里緒菜に関しては開いた口が塞がりません。篠田の演出がヌルい!というのもあるでしょうねぇ。ある意味、篠田の欠点がモロ出ている映画かもしれません。彼の欠点はナンと言っても真面目過ぎるとこです。その真面目さがエンディングの♪イマジンに繋がるのですが・・・やはり唐突です。それにしても気の毒なのは、ゾルゲの奥さんですよ・・・・ボソ。


2003年06月16日(月)  ヤァヤァ・シスターズの聖なる秘密

エレン・バースティン、アシュレー・ジャド、サンドラ・ブロック、マギー・スミス、ジェイムス・ガーナー、オマケに製作にベッド・ミドラーの名前まで!すんごいメンバーが揃いましたよ。原作は全米で550万部を突破したベストセラーだそうですが、映画のほうはベスト!とは言い難いデキでした。簡単に言ってしまえば“ヤァヤァ・シスターズ”が邪魔なんです(言っちゃったよ〜)。ほとんど意味がないです。“ヤァヤァ・シスターズ”という括りが無い方がよっぽどスッキリした映画になったんじゃないでしょうか。ここに描かれるシスターズを見る限り、あんまり素敵なシスターズとは思えませんし、下手すりゃ「結局は女性同士の友人関係なんて上辺だけじゃん!」ってコトになりかねないような描き方です。シスターズ同士のヤリトリにはそれなりに笑えるセリフなんかもあるのですが、それが如何にも演技っつー感じにしか見えてきません。結局は“ヤァヤァ・シスターズ”と言いながら、たった一人の話に終始するワケですから、他の3人の存在なんてあってもなくてもイイんですよ。まぁ、その辺りは原作がどうなってるのか知りませんが、こんなんだったら、よっぽどバンガー姉妹のが素敵です。アシュレー・ジャドが頑張っていただけになぁ・・・残念。しっかし、相変わらずエレン・バースティンは綺麗ですねぇ。そう言えば・・・マギー・スミスってマーティー・フェルドマンにちょっと・・・!Σ( ̄□ ̄;)


2003年06月13日(金)  灰の記憶

『灰の記憶』・・・個人的にはこの映画に関して良いとか悪いとか言えません。観終わって、言葉を出て来ませんでした。映画の内容があまりに悲惨というかやり切れないモノだったので、小生の心には“感動”とかの感情は浮かびませんでした。この作品は監督脚本のティム・ブレイク・ネルソン(『オー・ブラザー』の囚人の一人を演じた役者)が実在の登場人物でもあるユダヤ人医師ニスリの手記をもとに舞台劇として書き上げた『GREY ZONE(原題)』の映画化だそうです。映画で初めて取り上げられた“ゾンダーコマンド”。“ゾンダーコマンド”とはアウシュビッツで食事などの特別待遇と4ヶ月の延命と引き換えに、一緒に列車で送り込まれた同じユダヤ人をガス室に送り、その後死体を焼却し灰を集め捨てる。そんな地獄の労働のような任務を黙々とこなしながら、彼らは・・・。これはやはり言葉が出ません。もし自分があの場所に居たら?どうせ死ぬのなら?少しでも生きながらえようとした為にそんな現実に直面したら?そして、耳元で近づいてくる銃声。『灰の記憶』・・・言葉にならないほど悲しい戦争の記憶映画でした。


2003年06月12日(木)  マトリックス・リローデッド

 『マトリックス・リローデッド』。うーん、どうしましょう?オイラは前作も世間一般の評価ほど面白くは感じなかったんですが、ナンと言ってもそれまでCM等で使われていたタイムスライス技法を進化させたマシンガン撮影や、日本のアニメを模したとは言え、弾道に画面の歪みを加えた表現を実写で美しく見せたシーン、またジョン・ウー的銃撃戦をさらにけれん味タップリに描いたセンス等が多くの映画ファンを虜にしたのは間違いありません。そして、今回のアクションシーンもまたため息が出るほどなのですが、人間は大抵のコトに慣れてしまう動物です。特に美人は三日一緒に居たら飽きるとも言われますから・・・ボソ。つまり今作は“ため息”は感嘆ばかりではなく、単に“ため息”である場合も多々あるのです(笑)。この作品を“ドッカン!ドッカン!笑う映画”だと言う御仁(まぁ、そんな人は♪理屈ばかりぶら下げて、首が飛んでも血が出まい〜by 吉田拓郎)も居るようですが、そうだとしたらウォシャウスキー兄弟の笑いのセンスはあまりにもおそまつな垂れ流し状態です(爆)。そりゃ、前作では「おお!」と思った場面と似たようなシチュエーションも、今回はコントに見えたりもしますし、確信犯としてのコメディ要素もあります。しかし、コメディならば、元々簡単な話し(人間vs機械)をクドクドと小難しく語ったとしても、ストーリー上必要としているラブシーンの濃厚さも、欠伸が出るほどダラダラと長く見せる必要は全くありません。感嘆するにしろ笑うにしろどちらにせよ中途半端で、オイラにとってはどーでもイイ映画です。結局は、思いかけず大ヒットしてしまった前作のせいで大作の道を歩むコトが宿命になってしまった映画の末路。という感じでしょうか。それでも入場料を払った分の元は取れます。それだけ〜♪


2003年06月10日(火)  二重スパイ

 3年ぶりのハン・ソッキュ主演映画『二重スパイ』。わかんねぇ〜!だいたい“二重スパイ”なんて元々わかり難い話しなのに、こんな演出&脚本では分かりませんよ。二重スパイだからと言って観客まで騙してどーすんだよ!というのは言い過ぎですが(苦笑)、こいつは誰?アイツは誰?しっかりした説明のないままストーリーが進みます。さらに演出にメリハリがないのでダラダラと話が続いてく内に催眠誘導剤でも盛られた気分になっちゃいます。しかし、眠るワケにはいきません!この手の話しで一瞬でも意識を失ったらその間にハン・ソッキュとチョナン・カン(草強)が入れ替わってしまうかもしれませんし、まるで寝させてもらえない拷問を受けているようでした(これは言いすぎです(苦笑))。どうも韓国映画というのはストーリーが分かり辛い部分があるようです。南へ潜入した北のスパイと南で生まれ育った北のスパイ・・・という設定はけっこう面白いんですけどねぇ。その辺りを踏まえた二人の心理描写もちょっとお座なりですし、オチまでも長すぎる気が・・・。最初にハン・ソッキュが演説するシーンなんて良かったんですけどねぇ・・・ボソ。おそらく野村芳太郎なり熊井啓辺りが作っていれば傑作になったような気もするだけにもったいない!というか、残念です。しかし、エグい表現は韓国の方が上手いですねぇ。それにしても “『シュリ』『JSA』のスタッフが再結集”っていうキャッチいい加減やめたら!


2003年06月09日(月)  ホーリー・スモーク

 『エンジェル・アット・マイ・テーブル』『ピアノ・レッスン』『ある貴婦人の肖像』と質の高い映画を送り続けるジェーン・カンピオン。彼女の映画は人によって好き嫌いはあるでしょうけど、個人的にはけっこう好きです。常に愛憎が流れ出している感覚とでも言うのでしょうか・・・『ホーリー・スモーク』は、そんな彼女の新作で主演がケイト・ウィンスレットとハーヴェイ・カイテル。これは期待出来そうなのに、何故か4年間も寝かされていたんですよ。で、それは映画を鑑賞すると分かる仕掛けになってるんですねぇ(って、そんな仕掛けいらねーよ!つーか、その前に気がつけよ!(自爆))コレは酷い!「人間、似合わないコトに手を出しちゃダメだよねぇ。」という教えを実践して見せてくれたような作品です。そりゃ、『ピアノ〜』『ある貴婦人〜』と文芸作が続いたから、新境地に挑みたい気持ちは分からなくはないですが、あまりの出来の悪さにうんざり!っつーか、今までの彼女の映画はナンだったの?と疑いたくなるくらい目を覆いたくなる駄作。薄っぺらい人間ばかりが出てきて大袈裟に騒いだり、しょーもない愛を語ったりしているだけなのに、さも中身がありそうに見せているだけの間抜け映画でした。頑張ってるケイト・ウィンスレットが可愛そうになっちゃいました。だけんどもしかし!もう一歩間違えてたら下品で上質なコメディになってた可能性もあったんじゃないかなぁ。(こんなコト言っちゃっていいのかぁ!)


2003年06月06日(金)  バンガー・シスターズ ハンテッド

「ゴールディ・ホーンとスーザン・サランドンが主演だよ」
「へー、面白そうじゃん!」
「若い時はグルーピーだったっつー設定みたい」
「マジかよ〜、それって『あの頃、ペニー・レインと』のパロディ?もう絶対観に行く♪」

で、上映を待っていたら・・・“銀座シネ・パトス”ですか・・・ボソ。というワケで期待値をかなり低めで行って来ました(爆)。映画は『バンガーシスターズ』。消して悪い映画ではありませんでした。ホッ!まぁ、あまりにベタな展開なので底は浅いです。内容は“三つ子の魂百まで”って奴ですね(笑)。もったいないのは、ジェフリー・ラッシュのキャラが活きてないんですよねぇ。彼は、今の彼女達にとってのミュージシャン(駆け出しですけどね!)としての役割で登場してくるのですが、グルーピーってのはミュージシャンにとってミューズだった場合も少なからずあったワケですよ(ペニー・レインも“あたし達はグルーピーじゃなくてバンド・エイドなのよ!って言ってたくらいですから(苦笑))、その辺りは上手い作りだったんですけど、彼の抱えてる話があまりに唐突に感じられて・・・確かに父との確執は(二人のアイドルである)ジム・モリソンとはダブりますが(そんなコトは誰も知らないよ!)、もうちょっと何とかならなかったのかなぁ。って、感じでしょうか。もっと二人の人生と上手く絡むような話だったらもっと深くなったんでしょうけどね。でも、個人的にはジェフリー・ラッシュが「マザーズ・オブ・インヴェンション!」って答えたりするところはツボでした(自爆)。人間、結局は“Still Crazy”っつーコトですね。しっかし、スーザン・サランドンの実娘って妙な体型ですね(笑)。え、ゴールディ・ホーンの体型ですかぁ?(-_-)…zzzZZZ乙乙乙

 さて、オイラにとっては『クルージング』以来のフリードキン映画『ハンテッド』っつーコトは23年ぶりかい(>_<)アチャ!最初に断っておきますが、この映画はツッコミ所万満載です。その全てを差し置いても、画面に漲る緊張感というか濃密な空気感はまさにフリードキン。余計な音楽も一切排除して、巧みなカット割りでグイグイと観客を引き込んでいきます。殺人兵器として戦場で活躍したハラム(デルトロ)は社会に順応出来なくなり、暴走を始める。彼を追い詰めるかつての教官L.T.(トミー・リー・ジョーンズ)。逃げるハラムの、L.T.に対する微妙な心模様が物語を深いモノにしており、まさにデルトロならではの渇いた憂いが魅力的です。相手を殺すことが生きる目的の彼は、殺されない限りは死ねないのです。トミー・リー・ジョーンズはちょっと年齢的に苦しい感じもしますが、頑張っていました(心臓麻痺を起こしそうでしたけど・・・ボソ)。でも、ヴァンダムやセガールではこういう味わいはありませんからね。この映画は観る人によっては面白くないシロモノかもしれませんが、小生には十分満足出来る作品でした。しかし、それは多くの映画ファンが「最近のフリードキンとしては良かった!」というのと同意見で、例えれば「邦画では良かった!」という言い方に近い印象も拭えません。というワケでオイラは次回作での完全復活を望みたいです。それにしても、ハラムの心理が全くわからない御仁が居るとは・・・唖然。ところで、あの母子との場面は全く必要ないと思うのですが・・・ボソ。


2003年06月04日(水)  神に選ばれし無敵の男

 あのヴェルナー・ヘルツォークの新作『神に選ばれし無敵の男』を観て参りました。ヘルツォークは今年61歳だそうで、意外と若いので驚いてしまいました。『アギーレ・神の怒り』は29歳で『フィツカラルド』は39歳で撮ってるんですねぇ!って、これまた驚き!この新作はイシュトヴァン・サボーの『ハヌッセン』(未見)でも有名な、ヒットラーの千里眼として頭角を現したハヌッセンと、彼の館で人気者になった無敵の力持ちジジェの物語。はっきり言って非常にヌルい映画でした。テーマというか描こうとしている内容は面白いんですが・・・これが、あのヘルツォークかぁ?と、信じられないほどズルズルの映画でした。それぞれのキャラクターは皆とても魅力的な背景を持っているのですが、その良さが全く生かされていません。どう考えても必要とは思えない場面ばかりがダラダラと長く、ナンだか年寄りの長話しをクドクド聞かされているような印象です。良い例えではありませんが、晩年の黒澤を思い出してしまいました・・・。後30分切るだけで、もっと良く見えたとは思うんですけどねぇ・・・ボソ。


2003年06月02日(月)  六月の蛇

 ヴェネチアもこんなんでいいのかぁ〜!って、叫びたくなりました!もちろん、ヴェネチア映画祭で審査員特別大賞に輝く『六月の蛇』のコトです(爆)塚本晋也って元々苦手(役者やナレーターとしては好きなんすけどねぇ)なんですが、やっぱりダメでした。雨ばかりを強調したザラつく映像にスタンダードサイズの画面から割れんばかりに鳴り響くバカでかい効果音。それらは相当な威力を持って、観る者を強引にストーリーに引き込みますが、ある意味、30年前の映像を見ているのとナンら変わりはありません。そして、描かれる世界もまた30年前と全く同じなのです。ATGやロマンポルノで育った小生には“またかよ〜!”感ばかりが残ってしまいました。手垢塗れの蝸牛のカットや、途中で挿入されるイメージ世界もあらら〜だし、仮面夫婦の設定も陳腐過ぎちゃって、なんだかなぁ・・・です。だいたい、一般的に屈折していると言われる性的行為を取り上げて、直ぐに“究極の愛”とか言うのも、いい加減に止めて欲しいです。そんなんだったら『失楽園』のオチのがよっぽどスゲェだろうに(苦笑)。だいたいこの二人の間に“愛”なんてあったんですかぁ?で、挙句の果てに “地獄”ですかぁ?天国じゃないんですかぁ?結局、この映画で「おお!」っと思わされたのは予告編での「まだ切ってねぇのかよ〜!」のセリフだけでした(爆)。しかし、それも観てしまうと「おいおい!そんなコト言ってる場合かよ〜!」ってな感じで、そんなシチュエーションに慣れてない彼が言えるセリフじゃないでしょうに(爆)。というワケで全てが頭の中で構築されたマスターベーション映画でした。何年経っても、こういう性の在り方を取り上げると最後は悲劇というパターンばかりでウンザリです。たまには前向きに取り上げて欲しいモンですなぁ。まぁ、雨の中での黒沢あすかは確かに美しかったですが・・・ボソ。


2003年06月01日(日)  少女の髪どめ 春の惑い ギャングスター・ナンバー1

 本日は年に一度のダービーです!でもって、映画の日です!さぁ、どーする?って、そんなモン映画の日が優先するに決まってるじゃないですかぁ!別に競馬に嫌気がさした訳じゃありません!極めて個人的な理由で今年はつまらないからです(自爆)。

 というワケで映画の日なので、朝から渋谷へ突撃です。まずはル・シネマに行って『春の惑い』の整理券をゲットしてから、シネマライズで『少女の髪どめ』です。『運動靴と赤い金魚』『太陽は、ぼくの瞳』のマジッド・マジディの新作ですが、今回もまた彼のお家芸とも言える、極力セリフを少なくし淡々と映像で語り、ここぞ!という時にだけ思いのたけを語らせるパターンです。もちろん、役者は素人ばかりですから、セリフ回しは期待出来ないというコトもあるでしょう。しかし!今回も、マジディの映像を紡ぎ合わせてストーリーを語るテクニックは驚嘆すべきモノがあります。主人公は、な〜んも考えていない単なるアホな若者なんですが、少女に好意を持ち、彼女の役に立ちたいと色んな人間と本音で触れ合う内に、知らなかった世界や現実としっかり向き合うコトになり、結果、ただのおバカな若者からキチンと相手の気持ちを考える大人に脱皮した!っつー話しです。この手の話というのは大昔の邦画やNHKの単発ドラマが得意としている話しで、例えば、そこそこの不良が清貧の女性に触れて成長していく話しになるんでしょう。ただ、ナンと言ってもイスラム圏ですから、女性の社会進出、ましてやアフガン難民の置かれた状況というモノをそれなりに理解していないと、この話しは実に甘口のストーリーに感じてしまうかもしれません。彼の行動をストーカーと判断してしまうのは簡単でしょうけど、“見守る”という立場にたって観て欲しいとは思いました。つまり、それ以外の方法が彼にあるのでしょうか?そして、チャドルと生きる彼女には何の選択権もないのです。彼もまた、そんな大それたコトは望んではいなかったのではないでしょうか。ただただ自分の性を隠して働いていた少女の役に立ちたかっただけなのだと思いました。それは今の日本人には想像もつかないコトなのかもしれません。

 続いては再びル・シネマに戻って『春の惑い』。監督は『青い凧』で東京国際映画祭グランプリを獲得した田壮壮なんですが、彼の作品は初めてです。う〜ん・・・つまらなかったなぁ。始まって10分程で「こいつはヤバイんじゃないかなぁ・・・」とい疑念に駆られ「こんなコトなら(隣で上映中の)『北京ヴァイオリン』を観れば良かったなぁ・・・」と後悔しながら最後まで観ました。途中暫くの間夢の中を彷徨っておりましたが・・・!Σ( ̄□ ̄;)。話は、うまくいってない夫婦の間に突然現れた夫の友人は妻の初恋の人だった・・という、簡単に言ってしまえば万国共通の昼メロ・ストーリーです。となると、何処で昼メロと区別をつけるのか?丁寧な脚本と演出に尽きると思うのですが・・・ええい!まわりくどい言い方は止め!つまり、肝心の話がツマラナイ!これはどーにもなりません。だから、人間関係における緊張感が生まれません。緊張感が無いのにやたらと丁寧な演出をされても眠たくなるだけです。だいたい登場人物の全てが「イイ人ですねぇ〜」なんて言われるような不倫系ドラマなんて面白くもナンともないですよ。人間のエゴイズムはもっと醜いモンでしょうに!

 最後はまたまたライズに戻って『ギャングスター・ナンバー1』。タイトルバックから「血ぃ見るぞぉ〜」という雰囲気を漂わせていましたが、いやぁ想像以上にグロいですなぁ(笑)ノッケから登場する見るからにヤバそうなマルコム爺の笑顔から中盤まではかなりイイ感じだったんですけど、ポール・ベタニー扮する若かりしマルコムの猟奇的な暴走から、ナンだか妙な映画になってしまいました。その印象が強すぎてしまって・・・( ̄▽ ̄;)彼の狂気の内面を描く為に必要なのは分かるのですが・・・どうも、イギリス映画の場合は「そりゃ、やり過ぎだろ!」となる事が多いようです。そうやって考えると、バット一振りでその狂気を知らしめたデ・パルマは偉大でしたなぁ。折角、洒落た小物とタイトロープ的凶気を微妙なバランスで成り立たせていたのに、後半は車輪半分だけ脱線してしまったようです。それでも物語の筋道からは外れてはいませんので、この映画を評価する人が居てもナンの不思議もありません。それにしてもマルコム・マクダウェルはヤバすぎ!っつーか、(香取信吾風で)オマエ、スッゲェ〜よ。あ、そうそう!最近の老けメイクは素晴らしいモノがありますなぁ・・・ボソ。余談ですが『キスキス・バンバン』に続いて『唇からナイフ』のジョン・ダンクワースが音楽を担当していました。


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