■映画の感想です。映画館で観たもの中心。普通にネタバレしてるのでお気をつけください。
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2007年05月10日(木) 「真救世主伝説 北斗の拳 ラオウ伝 激闘の章」

なんだかんだ言って現時点で既に二回も観てますよ!(わー…)
相当ラオウが好きだな私は。

映画としては二作目、シリーズ通してはOVAのユリア伝に引き続いて第三弾。去年から続いてるこの一連の北斗シリーズ(真救世主伝説)は全部で五部作なんですよ!あんま知られてないと思うけど!(笑) 映画→OVA→映画→OVA→映画の流れで完結予定。今後はこの秋にOVA「トキ伝」が出て、そして来年再び映画「ケンシロウ伝」で終わるとのこと。ちなみに直近前作のOVA「ユリア伝」は未見です。早めに観なきゃー。順番逆になっちゃったけど!

それで今回の「ラオウ伝-激闘の章-」では、あまりにも有名なラオウの昇天シーン「我が生涯に一片の悔いなし!!」が描かれています。むしろそこを見せるためだけに作られた映画だといっても過言ではない。前作以上にひたすらラオウが中心でラオウが出っぱなしでとにかくなんとかあのクライマックスを際立たせようという姿勢がひしひしと感じられ、その点だけに着目すればラオウ好きな私にはたまらなかったです(笑)。ただ、これは時間に限りがある映画だから仕方のないことなんだけど、話の流れ的に相当あちこち端折られているのね。ほとんどダイジェスト。このあたりが初見の人には意味不明ポイントに、逆に私みたいな古くからのファンにとっては「あれも抜けてる!これも違う!!」という不完全燃焼ポイントになってしまうと思われます。映像や音楽がそれなりに迫力あるだけに肝心の中身が物足りないというか、大味&薄味な気がして勿体ない。北斗の拳は脂っこいくらいでちょうどいいんだからさ!南斗五車星とかいいエピソードが結構あるのに(雲のジュウザとか!)、出てきたの山のフドウだけだしなー。そのフドウもかなり短絡的なキャラに成り果てていた(笑)。まあそれをいうなら去年の映画「殉愛の章」で出てきた聖帝サウザーだってあんな人じゃないんだけどね!彼は単なる暴君ではないんだよ!もっと深いキャラなんだよ本当は!それから今回トキとラオウの死闘なんかは完全カットでした。二人の頭上で同時に輝く死兆星、あの緊張感をぜひ味わいたかった!でもこれはあるいは次作で描かれるのか?なんか語り出すと止まらなくてすいません許してオタクだから。

個人的に好きなのは、ラオウが死者と対話するシーン。先代リュウケンの霊が水の中から、弟トキの霊が炎の中から現れてそれぞれラオウと会話をするんですが、この場面妙に印象に残っています。やがて死にゆくラオウの運命をほのめかすようで効果的だと思いました。あとはラストで黒王号(※ラオウの馬)がラオウの遺骨を背に乗せて歩いてくるシーン、不覚にもあそこでグッときたなあ。こう、黒王の背にね、一瞬ラオウの姿が見えるわけですよ。でもそれは幻覚なんだ。近づいてよく見ると遺骨だけなの。泣けるぜ…
あと全体的なノリっていうのかな、適度にギャグを混ぜ込んだ雰囲気や、その場にいる瀕死のギャラリーが「おお…見える…二人の闘気が!」などといきなりペラペラ解説を始めたりする古めかしい演出もお約束(笑)。それから「愛を帯びるなど我が拳には恥辱!!」みたいな大仰なセリフとか、「愛を愛ともわからぬ男…フッ」みたいなコテコテのくさいセリフ等々、こういうの全て含めて北斗の拳だよね。(褒めてます)

声優さんについてはなんというかまあ…。宇梶さんのラオウは前作ほど違和感がなかった(というかかなり良かった)んだけど、ユリアが…うーん。うーん。うーん……
あ、今回格闘家の角田信朗さんが赤鯱を演じていたんですが、この方すごく上手かったです!ほんと観てる間はどなたか本職の声優さんだと思ってました。後からクレジット見てびっくり。
赤鯱といえば最後に出てきた赤鯱の海賊船が妙にリアルでキレイだったなあ。なんであそこだけあんな気合い入ったCGだったのか謎…(笑)。



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真救世主伝説 北斗の拳 ラオウ伝 激闘の章 ※アニメ

2007年 日本
監督:平野俊貴
声の出演:宇梶剛士、阿部寛、石田ゆり子
(劇場鑑賞)


2007年05月09日(水) 「ハンニバル・ライジング」

期待通りギャスパー・ウリエル君が美しい!麗しい!!なにかもうそれだけで満たされてしまった映画でした。彼に目をつけたのは3年前の「かげろう」ですが、確かあのときも年上(エマニュエル・ベアール)相手に頑張っていたのよね…!今回のお相手もコン・リーだし、相変わらず年上女性が似合う美青年だわあ。いいわあ。これで左利きなんだからもうたまりませんよどうしましょう。いちいち私のツボすぎる!
あとねーまだ感想書いてないけど、ちょっと前にやってた「パリ・ジュテーム」ではガス・ヴァン・サント監督の作品でゲイの青年を演じていて、これがまたとても良かったのよ…

だいぶ話がずれました失礼。映画の方はタイトルから想像つく通り、ハンニバル・レクターがいかにして我々の知るハンニバル・レクターになったか、その過去を描いた物語です。レクターは確かに殺人者ですがこれは一種の哀しい復讐劇なので、今までのシリーズとはちょっと毛色が違うかなあという感じ。戦争に翻弄される運命は本当に悲劇としか言いようがない。しかしこのストーリーがハンニバル・レクターの全ての裏付けかというと、そうでもないという気がしました個人的に。いくら復讐とはいえ殺人を簡単にやってのけ、あそこまで残忍な方法を思いつく才能、何の抵抗もなく殺した人間の肉を食べる感覚、そこには彼が生まれつき持つ先天的な何かを想像せざるをえない。ハンニバル・レクターは悲惨な生い立ちと復讐を経ることによって「生まれた」のではなく「目覚めた」、その方がしっくりくるし、よりミステリアスじゃないかなと。

今回脚本書いたのが原作者のトマス・ハリスだそうで、なるほど原作に近い流れになっています。ただ残念だったのは、ハンニバルの知性というのかな、なんていうの、美意識?品格?そういうノーブルな部分が培われた描写があまりなかったこと。医学部に通ったりして頭がよいことは伝わってくるんだけど、レクター博士は無粋なことが嫌いで美と秩序を愛する殺人鬼というイメージがあるので、もうちょっとそういう要素が欲しかった。でもまだ若い頃の話だからこれはこれでいいのかな。
日本の表現がいろいろ変だったのは仕方ないかなー。まず「紫」とかいう名前からしておかしいし!あと能面がカラカラぶら下がってたりとか…そういう飾り方しないから!(笑)

ところでレクターの幼少時代はウリエル君ではなくまた別の子役さんが演じているんですが、その子もきちんと左利きなのが良かった!そういうとこ手を抜かないのいいよね!左利き萌え人間としては俄然ポイントアップです。えっでもアンソニー・ホプキンスは右利きじゃないかって?いやそこはホラきっと矯正したんですよ!(笑)今後のレクター成長円熟過程で!両利きの方が何かと便利だし!

しかししつこいようですがウリエル君は本当に美しかったです。ミステリアスで妖艶だった。獲物の返り血を頬に浴びて優雅に微笑むその美しさといったら…!ちょっと脊髄がしびれるよ。ああ、美と残酷さというのは何故かくも相性が良いものなのか。実に眼福でありました。うっとり。




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ハンニバル・ライジング
【HANNIBAL RISING】

2007年 アメリカ・イギリス・フランス / 日本公開 2007年
監督:ピーター・ウェーバー
出演:ギャスパー・ウリエル、コン・リー、リス・エヴァンス
(劇場鑑賞)




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