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2005年06月29日(水) 「バットマン ビギンズ」

※ちょっとネタバレかも。未見の方は気を付けて。




実を言うと私「メメント」も「インソムニア」も巷で絶賛されたほど面白いと思えなかったので、ノーラン監督とは相性が悪いのかもなあ…と不安を抱いていたのですが、でもコレは面白かった!今回はブルース・ウェインの生い立ちを中心にしたストーリーで、タイトルの通りバットマンの誕生秘話が語られる。なぜシンボルマークが蝙蝠なのか、あのコスチュームはどうやって作られたのか、どんな修行をしてあんなに強くなったのか…等々、ブルース・ウェインという資産家の一人息子がどういう経緯でバットマンになったのかが解き明かされるわけです。そこにはあっと驚く派手なエピソードはないものの、かといって強引なこじつけや破綻もなく、丁寧に作り込まれた話なので個人的にはかなり好印象でした。「恐怖」というものを取り込んで己が恐怖となる、そのあたりはなかなか説得力がある理屈だったと思います。師弟関係がやがて対立に至るという悲しい運命もいい。バットマンってヒーローだけどどこか人間的な苦悩や孤独や痛みを背負っていて欲しいと夢見てるので(笑)、お話のカラーそのものが結構私好みだったと言えます。その点クリスチャン・ベール王子も適役。

ただ、とても丁寧で好感が持てる作品ではあるんだけど、ヒーロー映画・アクション映画として見た場合には若干勢いが足りないかもしれない。特に後半、肝心のバットマンになってからの展開にいまいち爽快感がなかったような。もっと華々しく悪を倒す見せ場が欲しかったというか、ありきたりでも構わないからもう少しコミック風に超人的でも良かったんじゃないかと思いました。アメコミなんだし。
結局良くも悪くも人間ドラマ寄りな仕上がりなので、それは今回のテーマに沿っているから悪いことだとは思いませんが、バットマン的には、うーん、私はやっぱりシューマッカーが撮った「フォーエバー」が好きかなあー。歴代バットマンの中ではヴァル・キルマーがMyベストですね。…いや、でも、今回のビギンズも良かったんだよ、ほんと!上手く伝わってないかもしれないけど、作品としてはとても楽しめたんです。これはこれで好きだから!

あとはあれだ、キャストだよ。とにかくキャストが豪華すぎ!うはあー!
ちょっともう、長くなってすいませんけど一人一人コメントしてもいいですか。

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■ベール王子(主役バットマン)
主役なのに、なんか周りが豪華すぎて気の毒でした。でも私は良かったと思うよ!ストイックな感じがバットマンぽくて良かったと思うー!素敵だったよ王子!リベリオンの時のごとく思い詰めた表情のシーンが多いのですが、たまにニコッと微笑まれてしまうとその笑顔に胸キュン腰砕け。
バットマンコスチュームはもちろん、よれよれの修行スタイルやら半裸やらタキシード正装やら、あらゆる姿の王子を拝めたので嬉しかったです。個人的にはケイティ・ホームズに平手打ちされるシーンにシビレました。しかも二回。なんかあれはちょっとした倒錯的快感だったな。


■リーアム・ニーソン(デュカード)
チャンバラシーンで刀がライトセイバーに見えた人!はーい!
折しも世間はちょうどSWで盛り上がってる今日この頃、役どころとしても似てなくもないから、どうしてもクワイ=ガン・ジンを連想してしまいましたよ。


■ゲイリー・オールドマン(ゴードン警部補)
え!誰ですかこの人!ゲイリーが善良な警官だなんて…ありえない!
いつキレるかいつ怪演が始まるかと構えていたのに最初から最後まで善良な警官のままでした(あたりまえ)。ああ勿体ない…と思いつつ、でも、なんかこういうのもいいですね。逆に新鮮。口ひげはやしてメガネをかけて、見た目の印象もいつもと全然違いました。


■キリアン・マーフィー君(ドクター&スケアクロウ)
敢闘賞をあげたい!
ゲイリーが大人しかった分彼がやってくれました…!素晴らしいキモさだったよマーフィー君!むしろ萌えた!メガネ萌え! なんというか、存在が、一番きちんとコミックのキャラクター化していたと思います。
この人はほら、「28日後...」で主役を演じた彼ですよ。去年の「コールドマウンテン」にもチラッと出てた。いやあ目を付けていた才能がついに花開いたって感じだな(笑)。非常に満足です。この路線で今後も頑張ってほしい。


■ケン・ワタナァベ(渡辺謙と書けよ)
どうなんだ…。いや、演技は別に申し分ないと思うんだけど、役としてはどうなんでしょう、結局いてもいなくてもどっちでもいいキャラのような…(笑)。まあ、象徴的な役割を果たしていたんですかね。


■トム・ウィルキンソン(ファルコーネ)
この人って、善人役のときにはそれらしく、悪役のときはちゃんと悪人顔になるからすごいなあと思いました。


■マイケル・ケイン(執事アルフレッド)
ベール王子のストイックぶりが板に付いてる分、なんかこう、執事の方が遊んでそうな(笑)。元祖アルフィー華麗なる色事師。
でも悪くなかったですよ。「ぼっちゃま、今こそ腕立て伏せの成果を!」がちょっと笑えた。


■ケイティ・ホームズ(レイチェル)
紅一点でしたね。好感の持てる演技でした。無駄にブルースといちゃいちゃラブラブに発展しなかったのが良いと思います。

それからモーガン・フリーマンとかルトガー・ハウアーとか出てました。いやとにかく豪華だった。顔ぶれ見てるだけで楽しかったよ!

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ところで今回は品川のアイマックスシアターで見ました。アイマックスで上映されているんですよー!(※ただし3Dではありません) 迫力満点なのでおすすめです。戦闘シーンなんかでは多少酔いますが(笑)、ゴッサムシティや雪山は臨場感抜群でした。
参考:→品川アイマックスシアター




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バットマン ビギンズ 【BATMAN BEGINS】

2005年 アメリカ / 日本公開 2005年
監督:クリストファー・ノーラン
声の出演:クリスチャン・ベール、マイケル・ケイン、リーアム・ニーソン、
ケイティ・ホームズ、渡辺謙、etc.
(劇場鑑賞)



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