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遺書と屍
羽月
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2011年04月07日(木)



さて、生きていますよ、と。
エイプリルフールはとうに過ぎたので、信じてもらって構わない。


*

ぬいぐるみに名前を付けるのはやめたんだ。
奇跡を起こしてしまうかもしれないじゃないか。

*

創作物を見るごとに思うことがある。
これは作者の傷。
そのものと言ったほうが正しい?
幸福も絶望も、当人だけのものだけど、標準テンプレートはある。
もちろん標準テンプレートだから、肉付けは必要だ。
そこに関わるのは、やはり個人の感情だと思う。

アイドルも同じく、そこにあるのは偶像だろう。
キャラクターとアイドルの同じところは、「見るものが自己を投影する」
という一点であるとわたしは思う。
誰かが何かを好きになるとき、そこには多かれ少なかれ自己があり、自己の理想像がある。
だからわたしは誰かを好きだとか何かを(人間の形をした何かを)好きだと言うのは好きじゃない。自分をさらけ出しているようで。
同じようにキャラクターを作る側に回るなら、更に恥ずかしいだろうと思う。自分の理想像の上塗り。目も眩む羞恥である。

*

これはなんてことのない、何であるはずもない、ただのひとりごとだ。わたしのことばで、わたしの呟きで、わたしの遺書だ。
わたしが死ぬまでは何の意味も持たないことばたちだ。
どこにも行かない。ここで死ね。お前は死ぬために生まれてきた。
ばかみたいに、泣き叫ぶみたいに、無様なことばたちだ。みっともなく、惨めに、おとしめられるためだけにあることばたち。わたしだ。
これがわたしだろう。
許されない。誰に?許さない、わたしが!
どこにも行かない。ここで死ね。お前は死ぬために生まれてきた。

*



ぬいぐるみに名前を付けるのはやめたんだ。
だから、わたしはわたしのまま。
妙な奇跡が起きてしまったら、困るから。

*

病的に細い足も、細い腰も、ただの興味で羨ましいと言った。
細くなりたいなあ。笑った。

大事な人には、怒る主義なんだ。
そんなのやめなよって、諭すタイプなんだ。知らなかった? 知らないよね。あはは。
あのころのわたしはあなたにすかれることだけがすべてだった。
あなたの全てを肯定し、心配し、同調するだけがすべてだった。
だけど別に、すべてを忘れたわけじゃなかったんだよ?
あなたから謝られたことがなかったの、覚えてる。
あなたに迫害されたわたし。
仕方ないよね。異分子は弾かれるのが常だった。
わたしはおかしい子供だったし、当然の結末だっただろう。
そのままほうっておいてくれたらよかったんだよ?
異分子として扱って、ずっと迫害してくれたらよかった。
そうすればもう二度と、どっちも傷つかないはずだったね。
違うな、結局は、わたしが傷つきたくなかったんだろうな。

恨んでるのかな。
あはは、もう、わからないな。
思っている期間が長ければ長いほど、呪いに似ている。
「こう」なるまで、長かったな。
どっちでもいい。
彼女からもう傷つけられたくない、それだけがはっきりしている。
彼女を傷つけたいとは、思わない。
もっと残酷なこと、考えてる。