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CRAZY ABOUT ELECTRICAL MACHINERY!!!
びおらとは何ら無関係。大好きな電気製品を熱く語る!
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 品名「元祖スピーカー」所属「オーディオ様の部屋」

 とっても短かったお盆休みの間に、相棒の父上と3人でドライブする時間がありました。 もう90才を超える父上は相棒に「電気製品好き」の血を伝えたその人である。この日もドライブの最後は家電量販店でしめくくりでした。 帰宅してしばらくリビングで休憩していると、ふと相棒が「このスピーカー、ええ音するやろなあ。」とぽつり。 え、スピーカーなんてどこにあるん、と辺りをよくよく見回すと、私が今までリビングのテレビ台だと思いこんでいた、その物体がそれでした。 聞けばステレオはもうとっくの昔に処分されてしまい、頑丈なスピーカーだけがテレビ台とその他陳列台としてお仕事していた模様。 スピーカーの間にはかなり立派なレーザーカラオケセットが鎮座しているが、独自のスピーカーがついていて、これとは繋がっていない。「そや、これはええ音するで。 その当時で10ウン万円したんや」「僕が小学校の時買ったんやんな」・・・相棒が小学校というと、最低でも35年は前のこと。その当時で10ウン万円なんて、し、信じられん・・・・!
 「これ、持って帰って鳴らしてみてもええ? もし鳴らしてみて良かったら、くれる?」「んん・・・ええけど、テレビ置く台がなくなるわ」「なんか代わりに持ってくるから」「そうか、それやったらええ」ありゃりゃ・・・とんとん拍子に話が進んでいる。 その後一応私にも「ええかな?」とおうかがい。 う、この大きさにはちょっと首をひねるけど、どんな音がするのか非常に興味はあります。 それに私好みの「木目調」のどっしりした外観。
 「とりあえず1個だけ持っていってみよ」呆れる父上を尻目に半ば略奪の体でそそくさと車に積み込み、実家から車で3分程の我が家に到着し、早速今あるスピーカーの線を外してそれに接続してみました。 最初に聴いたのはイタリア合奏団演奏の、調和の霊感のCD。 どうだったと思います? もう、びっくりです・・・CDにありがちなシャリシャリした音なんかしない。 実に臨場感があり、実に奥行きのある音。 箱の大きさの分、音が縦にも横にも、奥にも広がって聞こえてきます。 一つ一つの楽器の音がはっきり聞こえる。 同じ楽器の、個体の音色まで聞き分けられそう(なんて、ここまで言うとおおげさか・・・・)。 ついこの間新しいスピーカーを購入したときも、音の変わりように感激したが、これはもう、その比ではないような。
 「・・・すごーく、ええやん!」気に入ってしまった!「でも、大きいで・・・2個も置くんやで。」「それに、代わりのテレビ台がいる」テレビ台は、引っ越す前はテレビ台で今はプリンタ台に変身しているあれがいけるやろ、と私も相棒も同時に考えていました。
 早速それをキレイに掃除して再び実家にとって返し、開いた口がふさがらない父上をほっといて、もう一台も速やかに搬出。 代替テレビ台も首尾良くおさまり、リビングに掃除機をキレイにかけて全ては丸く収まった・・・・?
 でかくて四角い箱形のスピーカー。 その上に今まで使っていたヤツをのっける。 横にすると見ため的にすごくおしゃれなんですが、縦置き仕様のものを横に置くのはちょっと、という相棒の意見には逆らえず、なんとなくみっともない状態ではある。 しかし、こうすることで上のスピーカーもさらに良い音がするようになりました(とはいえ、4つ一度に鳴らすとちょっとうるさいね)。 最近ずっと聴きたいと思い続けていた、ヨゼフ・スーク演奏のベートーヴェンのロマンス(有名じゃない方の)のレコードをかけてみる。 目を閉じると、まるでスークその人がそこで演奏しているかのようです。 突き抜ける高音が空気をふるわせる瞬間の、その「響き」が聞こえる。 涙が出そうな一瞬。
 余談ですが、愛煙家の父上に長年スモークされてきたこのスピーカー、色合いはなんともいえずいいのですが、少々タバコの匂いが・・・当分お掃除に余念のない日々です。

victor


2003年08月20日(水)
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