ロカタノカオル
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2004年06月25日(金) 悪魔を憐れむ歌

部屋の隅のモニターは
ゴダールのワンプラスワンを映していた
絞った音声から流れてくるのは
ギターソロか

まだ梅雨のはずなのに真夏のように暑い



「さっき、彼と別れてきたの。」

へえ。どんな男?

「若い男。」

あぁ、熱に浮かされたような顔してたもんな、お前。
いい男だったのか?

女は考えるように
ちょっと難しい顔をして首をかしげた
と、思ったら
自分で胸のボタンをひとつ開け
ネイルの光る指先を
胸にそっと差し込んだ


乳首を擦っているらしかった
下唇を噛み
うつろな目になった
ほんの微かだが声も漏れている

おいおい真っ昼間の喫茶店で何してるんだよ
なんて思ったのはほんの一瞬だけで
女の様子を見ていたら
それだけでペニスは硬くなった


やがて、そのままの表情で女が言った

「こんな事を教え込まれたのよ。こんな時間にこんな場所で。
いい男の訳がないじゃない。」

そんな風に言いながらも
女は乳首を擦るのを止めず
声には出さずに
僕だけにわかるように
口の動きだけで言葉を伝えた

唇を読んだ僕は
ペニスが燃えるように熱く、硬くなり
頭ん中が真っ白になった

聞こえるのは
モニターから低く流れる
悪魔を憐れむ歌だけだった。



Let me please introduce myself






今回の題はOnly you can rock meの五十嵐 薫さんから。



2004年06月09日(水) 金色の

女が僕の右手を
両手で捧げるように持ち
何か大事なものに口を付けるように
僕の指を舐め
言ったんだ

ねえ、何でもする
あなたが望むことは何でもするから
舐めろと言われれば いつでも舐めるし
服を脱げと言うならどこででも裸になる
ねえ だから
このままどこかに連れて行って

さっきみたいに、
とろとろに濡れるまで 弄んでいじり回して
夜の間じゅう
めちゃくちゃに

イヤラシイことして欲しいの
ひどいことして欲しいの




ここは渋谷で、まだ夜の9時
このままこいつを連れ出して
こいつの望むようなコトをしてやるとなると
夜は
気が遠くなるほど長いな、と
半ば うんざりしながら
僕はもう一度スカートの下に手を突っ込み
感触を確かめるように
内腿を撫でた。



カオル**mail**yapeus**

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