あっこのPiano Diary...あっこ

 

 

vol.50 マスターの心変わり? - 2003年08月24日(日)

お盆明けというのは概して高級飲食店にはお客が来ない。
墓参りで故郷に帰ったりでお金を使うから、
高級な店にはあまり行かないで残りの夏を凌ぐのだろう。

そうでなくても私の入る曜日は比較的お客が少ない。
初めは私がピアニストだからかな、と気にしたけど
それは自意識過剰というものらしい。

お盆のあいだはたくさん練習してレパートリーを増やせる
と思っていたのに、実際には気分の疲れがドーッと出て
殆ど弾かないで終わってしまった。
よかった。あまり弾いてないから困ったけど
お客がないということは私の出番がないということなので
へたくそに弾かなくてすむのだ。

さて、、、
マスターは確かに「ジャズを弾けるようになってくれ」とは
言ってない。
「ジャズも弾いてよ」とも言ってない。
一段譜でアドリブ、と要求したのはフルート奏者。
つまりジャズが出来るようになって欲しいということ。

しかしこないだマスターとママとでお客のないのをいいことに
雑談していたら、いつのまにかジャズの話になり、
マスターやママは私がジャズ出来ないことをなんでそんなに
気にしているのか不思議がっていたことがわかった。

「こないだのフルートとピアノは、正直合ってなかったわ。
 やっぱフルートもジャズというよりはクラシックのほうがええと思うねん。
 お客さんも『クラシックやって!』って言うとったしな」

ということになり、特に私の入る日は
クラシックを中心に映画音楽とポピュラーで行こうかということに
あれよあれよと決まってしまった。
ジャズのスタンダードナンバーになっている映画音楽も
あくまでポピュラースタイルで、、、というのだ。
マスターが言うには
「ジャズはジャズクラブで巧い人が弾いてるんやから、
 ジャズ聴きたかったらうちに来んと、そっち行ったらええねん。
 クラシック好きなお客さんてうちには多いし、なによりも
 映画音楽好きな人が多いわ。ジャズじゃなくて
 ポピュラーの映画音楽な。そのほうが聴きやすいねん」と。

しかも、お店のサブネームに「クラシック音楽」という言葉を
使いたいと思っているとマスターは言うのだ。

そりゃ私だってそのほうがずっと気が楽なのだが、
それならそれで初めから言ってよーってカンジ。

多分マスターはお嬢さんが音大生で、姪っ子ちゃんが
天才少女バイオリニスト予備軍として頭角を現してきはじめたので
すっかりクラシックびいきになってるんではないかと
私は個人的に思うのだが。

まぁママも
「あっこちゃんの得意なことをしてくれたほうがええと思うよ」って
言ってくれたので、
とにかくクラシックと映画音楽に徹することに決めた。
ジャズはゆっくりマイペースにやろうと思う。


...

vol.49 また友人に頼る - 2003年08月23日(土)

以前ジャズのことで相談した大学の同期生。

彼女、一年半前までラウンジピアニストをしていた。
お店が店をたたむので相応の退職金みたいなのをもらったあと
次の仕事が始まるまでの3ヶ月、
ピアノ教師の仕事のみしてのんびりと?過ごしていた。
私が相談した時は彼女がそんなときであった。

半年後、彼女の郵便受けに手紙を入れに行ったら
彼女の名前がないではないか。
それで携帯に電話をしてみたらなんと結婚していた。
確かに半年前は結婚の予定は全くなかったはずだ。彼氏はいたけど。
「あっこちゃんにも報告しようと思っててんけど
 なんか恥ずかしくてさぁ…」という。
彼女とは1年に1度くらいしか連絡を取り合わない仲だけど
「なんや、結婚くらい知らせてぇや!」と言うと
恥ずかしかった理由は「いいトシして出来ちゃった結婚」(彼女談)
だからなのだそうだ。

まぁそんなわけで今の彼女は専業主婦になって子育てをしている。
およそ子供の似合わない「超イケテル」彼女なので
(だって学生時代モデルのバイトしてたうえに
 クラシックもジャズも弾けるんだもーん)
ほんまかなぁ。。。?と恐る恐る(?)彼女の新居にこないだ
行ってみた。

ほうほうほう!と思ったのは、ラウンジの仕事をするのに
欠かせない楽譜がいくつかあって、いずれ私も買おうと思ったものばかり。
絶版になったものもあった。

彼女に私がコード奏においてどの段階までしかできないか
Fly me to the moon を一段譜を使って弾いて説明した。
イナモリメソッドの「リードシート奏法3」の段階である。
ポピュラーおよびジャズにおける初級から中級へのコード奏である。
私はコードをジャズの基本の押さえ方でしか弾けない。
まずコードの殆どを7和音にして弾く。たとえば
Am(ラドミ)ならAm7(ラドミソ)にする。
んで、第1,7音を左手で、右手は第3音とメロディー音を弾く。
つまりラ−ソを左で押さえてソの4度上のドを右手で弾く。
音楽理論で言う「乖離」和音の形にする。
場合によっては1,7,3ではなくて1,5,3の順に積み上げた形で弾く。
このようにメロディーと和音を一緒に弾いていくことを
2Hand voicing といい、3 note voicingとも言う。

ただ、この1ヶ月半のあいだにジャズの2段譜の楽譜に
部分的に他の編曲によるものを挿入したり、自分で「でたらめアドリブ」を
音符に書いてみたりして仕事していたせいか、
その2Hand voicing を弾く時に、余った指で適当に音を
加えてみたりして、もの足りなさを自然にカバーしてしまう。
リズム的なものが多いけどね。でもやはりなんかスカスカ。

ところが彼女が同じことをすると余った指で弾くのは弾くが、
響きが充実してるんだよね−。
その間私は彼女の赤ちゃんを抱っこして聴いている。重い。8ヶ月じゃ。
「音を足す時に理論を考えてるの?」と聞いてみると
「ぜんぜん。でもなんとなく弾いてしまう」と言う返事。
つまり今の私の状態がレヴェルアップした状態だ。
そーか。だからみんなジャズの先生はアバウトな教え方になるんだな。

彼女に「生徒として教えてよ」と頼んでみたけど
「え〜…???」である。
つまり自分でよければ教えてあげるけど、教える自信がない、
「レッスン」じゃなくて「アドヴァイス」にしかならないだろう、と言う。
去年習ったジャズピアニストである師匠のお月謝よりも
多いほうがいいならそうさせてもらいたい、とも言ったけど
やはり「不安やわぁ」って。

とりあえず彼女に数冊楽譜を貸してもらって帰ってきた。


彼女はコーポラティブハウスに住んでいる。
11階建てでなおかつ11戸しかない。つまりワンフロアに1戸づつ。
彼女の家は一番上の11階でメゾネット式になっている。
インテリアはね、やーん!私の理想のイメージぴったり。
モノトーンとシルバーの組み合わせ。
ええなぁ。。。黒いコルビジェのソファーもあるでョ。
数少ないと言うか厳選した家具や調度品の一つ一つがハイクラスだもんな。
畳は私の好きな琉球畳。
青年実業家の旦那さんを持つとこんなセイカツなのかー。
私のは「生活」で彼女のは「アーバンライフ」なのだよ。実際に街中だし。

あ、あんまり音楽に関係なかった。


...

vol.48 アイデンティティ - 2003年08月16日(土)

あああああ、、、、ピアノのことしか頭にないからか、
昨日から浸水していたひよこまめ、すっかり忘れてて腐ってたよ。
もったいな。あれ、結構高いのにね。

まぁそういうわけで、8月一杯はバイオリンもお休みすることになり、
私はソロを2,3ステージ弾かねばならなくなった。
ジャズができるなら4ステージでも5ステージでも弾くけどね、
ジャズできないわ、軽めのクラシックはウケるのが少ないわ、
どーしよーもないなぁ。。。。

先日、といっても先月末頃のことだが、
梅田の紀伊国屋でたまたまアメリカの音楽留学のてびきみたいな本を手にした。
ピアノ留学、というと
ドイツ、フランス、オーストリア、ポーランド、ハンガリーくらいだもん、
アメリカはジュリアードじゃないともひとつなぁ、、、なんて
行けないくせに思っていた。
だから、アメリカにピアノ留学というとジャズしか頭に浮かばない。

で、斜め読みだが目を通してみるとなんと、
アメリカの殆どの音楽大学は授業のなかにジャズがあるんだよ。
クラシック専攻なのにね。
いやー私無知だったね。なんかちょっとだけ謎が解けた。

一昨年の冬、リサイタル前に誰かにメンデルスゾーンを聴いて欲しくて
たまたまジュリアード出身のアメリカ人の先生に
1時間さんまんごせんえんのレッスン料払って聴いてもらった。
そのときそのセンセイはいやに明るい音楽作りをする人だなと思った。
メンデルスゾーンの厳バリだよ、厳バリ、
「厳格なる変奏曲(バリエーション)」!!!!!
重苦しい心のひだを隠すように隠すようにしてもなお
苦悩に満ちている、そんな暗い曲なのに、
なんでそんなに派手な見せ場ばっか作るわけ?と思ったので
リサイタルの演奏にその先生のいうことは殆どとり入れなかったけど。

そのセンセイのリサイタル、というのを聴きに行くと、
明るいショパンの2番のソナタだったりした。
あれ?3番だったっけ?いや、何しろショパンらしくなくて
印象に残ってない。
残っているのは妙にノリのあるいくつかのガーシュインの小曲たち。
で、楽譜通りじゃなくてセンセイご自身で?作ってた部分あったよ。

私の持っているいくつかのガーシュインのCDで、
ナクソスから出ている無名のアメリカ黒人ピアニストのがある。
それがやはりガーシュインのオリジナル譜以上のことをやっている。
いわゆるアドリブの部分なんだけど、ジャズじゃないんだけど
ジャズのアドリブみたいにコードに沿ってゴージャスな楽曲が
演奏される。んで、あとでやはりジャズみたいに
もとのメロディーの部分を弾いて終わり。
すんごいノリがよくて、カッコよくて、
私は彼がジャズピアニストなんだと思っていた。

でも確かにアドリブ部分がクラシックじゃないけどジャズじゃない。

そうか、彼はクラシックのピアニストなんだ!
アメリカの音楽大学の授業でジャズもやったんだな。
前述のセンセイもしかり。

そうか。アメリカの音楽大学も自国の音楽文化を大切にして
学生達がちゃんとジャズもできるように教育するんだ。
なのになんだ、ニッポンの音楽大学は。
私、邦楽あまり知らないぞ。ってか殆ど知らないぞ。
教員免許とるために三味線とお琴の授業2年間取ったけど。
1年間で1曲か2曲弾いて終わり。

。。。などとつらつら考えると、
お琴も三味線もないから邦楽とはいかないけど、
仕事に関係なく私はジャズ勉強するべきだと思った。

なんかさぁ、中国から来た「12女子ナントカ」っていう
中国古楽器の集団がブレイクしてるんだって?
中国全土?から厳しいオーディションをくぐりぬけた子達らしいから、
なんとなく今風のアイドルになってるけどほんとの演奏者達だよね。
やはり中国の音楽文化を大事にして、それを現代とミックスさせて
外国諸国に凄さとか良さを認めさせてるんだよね。
やることが違うよなぁ…やはりニホンって物まねの国だよ。
偽ブランド品作ってないだけ。え?つくってる?
しかもテレビの街頭インタビューで
その中国の古楽器集団の演奏を聴いた人たちが
「癒されるかんじ、、、」とか誉めてるの見て、なんかシラけたな。
日本人が日本の古楽器、たとえば笙とか篳篥の演奏聴いて
「心があったかくなる」なんてあった?
だいたい、そんなCD売れる?東儀秀樹(名前あってる?)だけじゃん。
津軽三味線の吉田兄弟が売れてるっていっても
オリコンチャート何位?

まぁとにかくジャズを勉強するに越したことはないんである。
ただ、仕事がらみというのがなぁ、、、



...

vol.47 ソロ - 2003年08月07日(木)

いつもフルートとの仕事ばかり書いてるな。

今日はバイオリンとのデュオ。
ビオラ奏者が9月にならないと戻ってこないので
8月いっぱい二人でしないと行けない。
彼女はたとえギリギリでも必ず曲の打ち合わせの
メールをくれるのに、
今回はなかった。ちょっとだけ気になっていた。

彼女はいつもよりも30分も早く来た。
で、マスターに深刻な顔をして何か話している。
私は自分のステージの最中だったのでよくわからない。

その曲が終わるとマスターが来て
「今日はピアノだけでやって」
「彼女は?」
「腱鞘炎で弾けないんだと」
「わかりました」

2ステージぶん用意してないよ…
まぁソロ用の楽譜は持ってきてるけどね。
火曜に弾いた曲も弾くしかない。

いつもソロの曲は1週間に三曲以上のレパートリーを増やすことを
目標にしている。
たいてい難しくない譜面なのだが、知らない曲をレパートリーにするので
その点で少ししんどさがある。
ポピュラーのままの楽譜なら適当に音を足して
出来るだけ聴き栄えするようにする。
ジャズの楽譜なら、あまりちゃちくない譜面を探して
中間にワンコーラスぶんのアドリブを、別の楽譜から
探してきてくっつける。
どんな簡単なものでもいいから、アドリブフレーズが
載っている楽譜を照らし合わせる。調が違えば移調する。
左手はコードをソレらしく弾けばいいから。
…でもこれじゃアドリブとはいえないね。
全くアドリブフレーズが載ってないものは、
自分でフレーズを作って5線紙に書いておく。
…自分で作ってるとはいえ、アドリブじゃないね、これも。

趣味が悪いとかスイングできてないとかの問題を抜きにすると
私は本当にその場でアドリブを弾く場合、
バラードよりもアップテンポのほうが弾きやすい。
本当はバラードのほうがテンポがゆったりだから
弾きながら考える時間があるのだが、
私のようにアドリブフレーズの研究をろくにしてなくて
フィーリングのみでハッタリで弾く場合は
Jazzyなバラードフレーズなんてちっとも思い浮かばない。

ちょっとづつ勉強しなければね。
ごまかしてるだけだもん。

しかしこうやって慣れでやっていくしかないみたいだ。

もちろんクラシックのレパートリーも増やす努力をしている。
といってもアンコールピース程度のものばかり。
ときにはショパンのエチュードの美しいものでも
弾ければ良いんだけどね。「エオリアンハープ」くらいかな。
「革命」は学生時代以来真面目に弾き込んだ事ないから
もう一回やりなおししないといけないし。
一番よく知られている「別れの曲」は、ほら、あそこ、
クラシックの人はよく知ってるけど、
両手が6度音程でガチャガチャ弾くところがあって
あれが「超」ニガテ。

リストも「愛の夢」くらいは弾けないといけないんだろうが、
あれも真剣に練習したことないから、ちょっとやらなきゃ。
ってか、もうそれは暗譜で弾くしかない。
っつーと、ジャズとポピュラーのことを考えると
中くらいの大きさのクラシックの小品ものは
1ヶ月に1曲の割合でいかなきゃならんな。

…まいったよ。しばらくまともな曲を弾いてなかったせいか、
「幻想即興曲」の右手の動きが鈍くなってる…

…まいった。



...

vol.46 ??? - 2003年08月05日(火)

今回は先週のことがあったせいか、
彼女はすぐにメールの返事を送ってくれた。

で、当日の今日、私が学校の仕事をしている最中に
彼女から携帯に電話がかかってきた。
ピアノ弾きの仕事をしていることを職場では
あまり知られたくないので
逃げるように研究室を出て廊下へ急いだ。

彼女の電話によると
今日はある常連さんの誕生日なので
マスターがお祝いをしてあげたいそうなのだ。
その常連さんの「定番」の曲が2曲ほどあるのと
ハッピーバースデーの曲をしなければならないとか。

常連さん定番の曲というのが、中国の流行歌なので
私達二人はよく知らない。一段譜の楽譜があるだけ。
1曲はバラードでもう1曲はノリのいい曲。
バラードのほうは常連さんが歌うための伴奏。
アップテンポの曲のほうは私達だけの演奏。
よくわからないので、よく中国の曲にありそうな
ズンチャチャ ズチャズチャというリズムパターンで
コードを弾き、前奏も後奏もコードを適当に弾いて
もちろん二人ともアドリブなしで終わり、という
実に簡単な子供じみたもので終わった。
後から思うと中国の音階構成音で
適当に合間に入れればよかったなぁ。

あとは数曲、私のへろへろなアドリブ付の曲と
もとから楽譜があるりベルタンゴなどを弾いた。

今日は彼女は私に対してにこやかだった。。。


...



 

 

 

 

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