観能雑感
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2001年10月24日(水) 銕仙会青山能

銕仙会青山能 18:30開始

仕舞−藤戸 観世榮夫

とても小柄。近くで見ても小柄。しかし弱々しさは微塵もない。水の冷たさが感じられる。

狂言−菊の花

太郎冠者 野村与十郎
大蔵流の菊の花は見た事がある。題は異なったかもしれない。動きが少なく全体的に盛上りにかけるが、演者の所為ではない。言葉遊びで笑わせる、上級者向けか?最後は非常にあっけない。大蔵流は最後も歌で落した記憶があるのだが、こちらの方が終わり方としてまとまっているように思う。与十郎さん、TVではよく拝見するが、今回初めてか?無理がなくて、堅実で好感がもてる。花にはやや欠けるか?

能−野宮
シテ 観世暁夫 ワキ 宝生欣哉

地謡が6人だったのには何か意味があるのか?観るのは初めて。一部声がでていない。まとまりに欠ける。ワキ席で観るのは初めてだったので、地謡がいつもよりよく聞こえたような気はする。ワキ僧の欣哉氏、小柄だが声はとてもよく出ている。自然だ。聞惚れる。言葉も明瞭。私がシテなら聞かれなくてもなんでも答えてしまうであろう。控えている時にうとうとしているようにも見えるのだが、演技は確実。曲の登場人物も夢うつつなので、まさに役そのものか?足がとても小さい。
暁夫氏の六条御息所、花がない。もっと研ぎ澄まされた緊迫感が欲しい。初めて僧と向き合ったときの背中には、それが見えた。ワキからみる面は照明の関係もあってか実に表情豊か。扇の陰から目だけ見えたその表情、心に留まる。地謡はボリューム不足か?前列と後列で違いすぎ?笛、よく鳴っていたと思う。笛が全体の印象を決めるような気がする。

銕仙会能楽研修所での観能は初めてだったが、椅子ではなく段差のある台で、座布団がけという座り方が、なかなか見やすい。ワキ席の前から2番目、一番橋掛りよりという、前列者の頭が邪魔にならない位置に座ったせいか、視界を遮るものがなく快適だった。ワキに座ったのも初めてだが、なかなかよい。キャパも程よく、コンクリート打ちっぱなしの作りが舞台をよりひきたてる。考えられた構造。ときおり外の音が気になる。客筋もいままでで一番か?居眠率が少なかったように思う。アンケート付きだったが、えんぴつの先が丸くて文字が大きくなってしまった。あまり書けなかった。漢字を忘れている。情けない。記入するのに気を取られ、最後の能楽講座(長絹と舞衣の比較)をあまり聞いていなかった。見所解説したのは誰?関係者か?照明は明るすぎるように思う。特に見所。時に月光に感じられたのも事実だが。
またぜひ訪れたい能楽堂だ。自分にとってはベストかも。


こぎつね丸