2002年06月27日(木)


バイト後E子さんと飲みに行くことになった。
僕があまりにも「話がある」とうるさいためだろうか。
今日はいつもと別のスナックへつれてってくれた。

N山君とのことを相談し、E子さんはまたまた的確な助言をしてくれた。
おまけにN山君にも電話で説教し、解決の方向へと導いてくれた。
結果どうなったかというと、しばらく友達のままということになった。
E子さんは「あんたが惚れたんだから半年から一年くらい待ちなさい」と言ってくれたのだ。
ありがとうE子さん。
とりあえず僕は安堵した。




2002年06月25日(火)


食欲はまだ無かったけれど、馬場に来るとラーメンを食べねばならぬという
強迫観念に襲われる。
ちょうどお目当てのラーメン屋があったため、僕はそこに行こうと御主人様を誘った。
そこは早大通りにある「天凰」。
“店長のおすすめ 第一位”だというチャーシューメンを注文した。
こういう時、自分の好みのものを頼むと大抵失敗、という経験をしてきたためである。
果たしてその選択は間違っておらず、生れて初めて食べたチャーシューメンに
僕は一味惚れした。

こんな美味いラーメンを食ったのは初めてだ…!

ようやく僕好みのラーメンに巡り合うことが出来た。
御主人様はこないだ食った北海道ラーメンの方が好みだというが、
僕はこの天凰が気に入った。
最近ラーメンを食っていないからかもしれないし、物を食っていないからかもしれない。
けれど僕にとって天凰のラーメンはすっげー美味かったのだ。
今回の旅で得た最大の収穫!



2002年06月24日(月)


朝4時に別れて、ゼミのレジュメを書いて、7時近くに寝て、9時起床で、登校。
あまりのハードスケジュールと恋愛問題(?)で、食欲不振に睡眠不足である。
「そうやって悩んだりするのが恋愛の楽しさ」と新山君は言うけれど、
この僕に食欲と睡眠欲がないとなると、もはや病気としか思えず、ただ不安なだけである。
冗談ではなく。

今夜もバイトだが、終わったらすぐに発たなければ電車が無くなってしまう。
というのは、今夜御主人のもとへ参るからである。
色々とやるべきことがあったために夕方支度が整わず、
バイト後帰宅して直ちにシャワーを浴び、
速攻で身支度を済まし、ドライヤーもそこそこに家を出た。

御主人の今回の髪型は坊主だった。
とても似合っていて僕はショックだった。
「似合って良かったね! …でもさ、こんな髪型が似合う26歳をどう思う?
お前は本当に坊主が似合っていいのかと問いたい、問い詰めたい、小一時間問い詰めたい。
本当はただ似合うって言ってもらいたかっただけちゃうんかと」。
散々に批判し、部屋に案内されて散乱した光景を目の当たりにし更に批判した。

それからN山との積もる話を聞いてもらった。
しかし御主人にはこの問題においての解決能力が足りなかった。
あんだけ恋愛事に対する手回しの巧さを自負してた割に、たいしたことはなかった。
やはり実際の知り合いではないからだろうと思う。
この問題についてはE子さんに相談するのが一番だとわかった。
人生経験豊富で苦労を重ねたE子さんは、常に的確な要点をついてきてくれるから。

その夜、久しぶりに人のぬくもりの中で眠った。



2002年06月23日(日)


昼過ぎ、N山君とサイゼリヤにて相談会が開かれた。
彼の話によると、案の定、店長は明らかな誤解をしていた。
そしてN山君はそれを打ち消すこともしなかったのだそうだ。

僕  「何てことしてくれんの?!絶対誤解してるよ店長!まだ付き合ってもいないのに!」
新山 「へえ。『まだ』なんだ」
僕  「…あ。語弊がありました。『まだ』は抜かして下さい」

常の如く、僕が様々な墓穴を掘りながら、話は進んでいった。
問題は彼が僕を好きなことなのだが。
そうやってバイトの時間まで話し合い、結局
「全部N山君のせいだからねっ!N山君のばかっ!もー知らないっ!」と言って別れた。

その日は日曜なのにもかかわらず大盛況で、10分休憩しかもらえなかった。
そんな中、我慢し切れない僕は店長に問い質すことにした。
「…聞きましたよ、N山君から。
 直接言えばいいじゃないですか!いいんですよはっきり言って!
 もしかして店長、私と新山君が寝たと思ってるんですか?!
 ていうか付き合ってないですよ私たち!今後も付き合うことなんてありませんから!」
店長の誤解は解けたが、そのことで仕事をおざなりにしたら馘にすると釘を刺された。

そして偶然にもその日はE子さん、N山君、僕の3人ともラストまでやることになっていた。
帰る時刻は同じである。
で、昼間N山の車で来たのでチャリが無い。
が、ここで送ってもらってはいかんと、歩いて帰る事にしたが、丁度よくE子さんが通りかかり、E子さんの車に乗って近所まで運んでもらい、
N山にはその旨をメールで伝えた。
一度メールしたら止まらず、結局それからガストへ行くことになってしまった。
だってだって「かまって」って言われたらかまってやりたくなるんだもんっ(>_<)

で今度は相談ではなくお喋り。
僕はぶちまけた。
僕のおかしいところを尽く言ってやった。
サイゼリヤの時の比にならないくらいに。

でも引かないんです (TДT)
もう彼に何言っても無駄であります。
確かに一緒に色々話したいと思いました。
けれど付き合うのとは別です。
どうしたらよいのでしょう。



2002年06月18日(火)


僕はサッカーが嫌いだ。サッカーなんて大嫌いだ。
僕が部活を辞めた理由はひとえにサッカーである。
にわかサッカーファンも見ていてウザイだけだ。うるさいよお前ら。

今日雨の中、二限目登校。突然休講。
さて、三限目登校。授業。
で、四限目登校。サッカーのため休講。
最後、五限目登校。サッカーのため休講。

このクソうぜぇ梅雨の中チャリこいで学校逝ったのに
       サッカーだぁ?!
ふっざけんな! 大講堂使って何してやがんだ講師ども!
これが公立の学校のすることかよ! 
公立なら公立らしくおとなしく授業しろや!


学校逝ったらその教室でサッカーを放映していたのだった。
大講堂全席満員。立ち見あり。
その光景を一目見て、僕は引いた。

欝だ氏のう鬱だ氏のう鬱だ氏のう鬱だ氏のう鬱だ氏のう鬱だ氏のう欝だ氏のう鬱だ氏のう鬱だ氏のう鬱だ氏のう鬱だ氏のう鬱だ氏のう欝だ氏のう鬱だ氏のう鬱だ氏のう鬱だ氏のう鬱だ氏のう鬱だ氏のう欝だ氏のう鬱だ氏のう鬱だ氏のう鬱だ氏のう鬱だ氏のう鬱だ氏のう……

あまりに鬱過ぎたので、気晴らしに買い物をして帰った。



2002年06月17日(月)


家に帰ると階段の踊り場に仔猫がいた。

「あ、なにお前」

動物に親しげに声をかけてしまう僕は、当然そいつに話しかけた。

通り過ぎてドアを開けると、ヤツは一段一段階段を下りていった。
部屋にいるキジを呼んで、下り途中の仔猫を見せる。
キジがしゃがんで「おいでおいで」と呼び寄せると、仔猫はキジの手の中に入った。

部屋に招待する。
しばらくキジがボンボンで遊んでやっていると、外から親猫の声が聞こえた。
急いで仔猫(名は二号)を外に出し、親猫(メス、名はエンガワ)を待つ。
親猫は警戒するでもなくキジの足にまとわりつき、「ねえかわいいでしょ」的行動。

とにかくしつこい。

確かに彼女は一見美猫である。
目は片方が水色、片方が黄色でぱっちり、小顔で、毛は真っ白である。
育ちの良さげな感が漂うが、そこらにいる猫よりほっそりしている。
今はただの貧乏猫と成り下がってしまったが、元飼い猫であることは一目瞭然であった。
しかしあまりのしつこさに僕とキジは閉口した。
一匹しかいない子供より、自分の保全のほうが大切なのか、腹を見せてまで
「お部屋に入れて」とおねだりおねだりし、子供はシカト。
お前に親としての、否、猫としてのプライドはないのかと問いたい。

彼女は、他のアパートの住人からも食べ物を与えられていた。



2002年06月12日(水)


ずっと気になっていた…。
日替わり定食のウナトロ丼が。
それが今日、水曜日の日替わり定食なのだ。

僕は一人でも食いに行く勢いだった。
自分の勤め先であることは百も承知、だが諦めることなどできない。
¥680でウナトロ丼とミニうどんとお新香が食える店などこの辺にあるものか。
そのことをキジに言っておいたために、キジも行くことになった。
         よし!
僕は昨日のバッグの中から、化粧ポーチと筆記用具と財布を取り出した。
取り出せない。
財布がない。
なんでねーんだよこんちきしょう!
飯食って直で学校逝こうと思っていた思惑が外れた。

そんなことはどうでもいい、キジに借金できれば食えるのだ。
僕らは出かけ、残り一つとなったウナトロ丼と、カツ煮を頼んで二人で食した。
初めてN山君を目にしたキジ、「カッコいいじゃん、ぜんぜん合格だよ」と褒めてくれた。
その反応に僕はうれしかったが、N山と付き合う気は微塵もないので複雑である。

それから警察へ向かった。
キジの兄ちゃんはうちの近所の駐在所に勤めているので、もしかしたら会えるかも、と
期待を抱いていたが、その駐在所で応対してくれたのは女の人だった。
残念だ。



2002年06月11日(火)


バイトが休みなので大変暇であった。
退屈な時間が過ぎ去るのを待ちながら、無意識にテレビに目を向けていた。
そんな時ご主人様からの電話が入る。

「ちょっと今から友達と夕飯食いに行くことになったんだ。
 ということでサッカーの実況中継をメールで頼む」。

思いがけず任務が発生し、僕は小躍りした。

20:00を回ってしばらくたつと、ご主人様から電話、「試合始まった?!」。
実況中継するっつってんのに、まったく落ち着きのない人だね。
「いや今解説してるから開始までまだまだあるみたいよ」。
そうして迎えた20:30、ようやく試合開始。
開始とともに「がんばれカメルーン」と意気揚々なご主人様である。

それから試合が終わるまでずっとメールを打ち続けていたのであった。

実は僕、サッカーにはまったく興味がない。
なので当然日本戦など見たことないし見る気もなく、
そのためつまらない感がますます募ることになる。
今日をきっかけにサッカーを見始めたらどうか、と自分でも思った。
しかし、実況しながら見ていても到底興味を持ちそうにないのだった。

サッカー好きなやつと車好きのやつとは気が合わない。
これ、僕の持論。




2002年06月10日(月)


いつも土日は実家に帰るキジ。
おかげで昨日は掃除に専心できたのだが、一人で掃除することによって
改めて気付かされることに出会った。

なんでキジいつもうちに居んの?

キジは食料提供と家事と運転という仕事を受け持ったためにうちに居候している。
だがそれが果たされているかと問えば、僕はNOと断言できるのだ。
たとえば、朝は必ず僕のほうが早起きする。
朝に洗濯したりゴミ出しするのは、たいていが僕である。
キジもたまにはするが、そのことを今でも「こないだしたじゃん」と言ってしてくれない。

掃除も同様である。
僕が僕の家で散らかすのはいいとして、キジも散らかしていいものだろうか。
「くるちだって散らかしてるじゃん」と言う言い訳などもう聞き飽きたのだ。
僕の貸した小物にプリクラ貼るなど言語道断である。(それは目前ではがしたが。)
昨日の掃除で片付けたキジの下着や洋服、バッグ、教科書、たたんだ洗濯物は、
キジの置き場に置いておいた。
そう、キジの置き場があるのにもかかわらず、なのだ。

次に食料提供、これは週一くらいでならしてくれる。(今週は無しだが。)
しかも実家からパクってきたものがほとんどで、買ってくれることはあまりない。
料理も週一、二くらいでしてくれるが、「こないだしたじゃん」で片付けられることが多い。
居る日くらいしてくださいよ。
おまけに料理したこんにゃくにカビが生えると僕に処理を任せる始末。
自分で作った料理なんだから自分で片付けるのが当然だろう。
ということで、子ども扱いのようだが、キジが片付けるまで放っておくことにした。

車出してくれることに関しては感謝の限りです。

さて、以上の点により、只で部屋に住まわせていることに利点を見出せなかったため、
キジに厳重注意を促すことにしました。

「役に立たないんだったら追い出すよ。
しかし、役に立つ自信があると言うならこの家に居ても良しとする」


その夜キジは実家に帰った。




2002年06月09日(日)


日本VSロシア戦のため、本日居酒屋客少な目。
客数ゼロという驚異的数字を打ち出しながらも、僕らは調理場に拘束されていた。
僕は17:00から出ていたにもかかわらず、E子さんと一緒にラストまでやらされた。
N山は早めに上がったのだが、E子さんに命ぜられたため、待っていてくれた。

E子さんとN山と僕とで飲みに行く。

久しぶりの飲みなので僕はハイテンションだ。
まず手っ取り早く酔うためにウィスキーから。
N山とE子さんに「信じらんない」と言われるが、僕はまったく気にしない。
僕は頼んだメニューのほとんどを平らげ、酒も二人と同量飲んだ。
お喋りに興じていると、二人から「やっぱり変わってる。変なやつだ」と指摘される。
僕は「でも普通の部類に属するよ」と自分自身をフォローしていたのだが、
実際本当にごくごく普通の平均的で典型的な日本人である。
おそらく二人がおかしいのだと思ったが、口には出さなかった。

僕はそんな二人に相談したい事柄があった。
「僕が馬鹿であることがバレつつあるのではないか」というテーマだ。
二人は僕の馬鹿さに気付きつつあり、ついでに僕のつまみ食いにも気付いていた。

勤務中、僕はたまにつまみ食いをする。
それは、ほぐしたホッケの皮だとか、胡瓜のヘタだとか、衣のカスとか、
直接料理に関係のないものばかりである。
しかしそれに気付いたのは何も二人だけではなかった。
主任である。
話によると、主任は、僕のことを「常に何か食べている」とみなしているのだそうだ。

それを聞いた僕は多大なる衝撃を受けた。
     「うそでしょー!!ショックだよそれ!!」
店内に「蛍の光」の音楽が響き渡るころのことであった。

それからN山の酔いを醒ますために、ファミブに付き合うことになった。
二人で店内をうろうろし、N山はCDを借り雑誌を買い、
僕は立ち読みをしただけにとどまった。
それで4:00。
いいかげん眠くなってきた頃に僕の電話が鳴って、それをきっかけに帰ることにした。

しかしあまりのショックに3時間しか眠れなかった。



2002年06月08日(土)


食糧が玉子しかない貧相な家を抜け出し、僕等は再び黒船へ向かった。

やはり混んでいる。

直ちに諦め、車から降りもせずにその場を去った。
さてどこへ食べに行こうか、と二人で相談する。
相談した結果、今日は「マハトマ」で食べようということになった。
僕もキジもディナーは行ったことがあるが、ランチは初めてである。
ちなみにマハトマとはインド料理(カレーその他)の店である。
店舗も構え、お値段お手頃、量も満足、味はもちろん五つ星。
ファミリーにもカップルにも入りやすい雰囲気を持つ。

懐かしい。部活で行った以来だ。

ランチは3:00までだったので間に合った。
僕等はクイックランチを注文し、30〜40cmはあろうかと思われる長さの
ナンをほおばった。(スープ、ドリンク付\880)
カレーは、ココナツ入りの甘いカレーと普通のキーマカレーらしきものがあり、
他にバターライス(?)とヨーグルトとサラダが同じ皿に乗っていた。

うん満足!Ψ(・∀・)Ψ

落ち着いてアイスティを飲んでいると、ふと隣の席のカップルに目が行った。

男が、ナンをフォークで食べている。

なんで?なんでいちいちナイフとフォークで食うの?
彼女がいるから?
ていうか本来なら飯も素手じゃね?
ナン切りづらくね?
ちぎって食べるもんだろ?
ナン知らねーの?ナンだよ?

彼はナンをフォークで食い、彼女はナンなしの食事だったようだ。
僕等より遅く来て僕らより早く席を立っていった。
不可思議な光景だった。
彼らはマハトマに食事をしに来たのではなかったのだろうか。



2002年06月07日(金)


再びキジとともに回転寿司「黒船」へ行くことになった。
キジは本当に寿司が大好きなのだ。
ついでに、隣接のOPENしたてのゲーセンにも行くことになった。
キジはどうしても和太鼓を打ちたかったのだ。

その太鼓は1ゲーム(2曲)\200もした。
二人なので\400だ。高すぎる。
しかもBGMがうるさかったせいでろくに聞こえやしない。
結局画面を見て打っただけでつまらなかった。

僕等はプリクラを撮ることにした。
OPENしたてなのでALL\200なのだ。
僕がプリクラなんて珍しいとお思いか。
確かに、以前撮ったのがいつだか思い出せないほどである。
興味もなければ使い道もないのになぜ撮るのだろう。
けれど、親切な僕は\200を奢ってあげた。
写真を見ると、僕の視点はどこを見ているのかわからなかった。

黒船は大変混雑しており2時間待ちだというので諦めた。

お好み焼き屋「えせんしや」へ行く。
エビタコお好み焼きとペスカトーレと豆腐サラダを食べた。
お好み焼きは量が少なく、そこでまたブチ切れでしたが、
パスタ&御飯(リゾット用)によって腹が膨れたので良しとした。

帰りがけ、会計を終えた僕等に、店員が矢を渡す。
ダーツである。
ふと横を見ると、なんと的があるではないか。
僕等は初めてダーツゲームをし、景品として食事券をGETした。
これは下から三番目の景品である。(もはや上は覚えていない。)
それなのに僕は
「一番下の花付ボールペンも良くない?」
などと口を滑らしてしまったのである。

店員は、無表情で、なのに親切げに
「どうぞ」

くれたのである。
ペンの頭に派手な造花のついた茎色をしたボールペンを!



2002年06月06日(木)


0時過ぎにご主人に電話すると、先輩が来ていると言われ、諦めて寝ることにした。

なんだかひどくだるい。

僕は電話の隣で横になり、しばらく呆けていた。

ご主人からメールが来る。
だが僕には返信する気力がなかった。
「機嫌なおしてよー」と再びメールが来る。
僕は本当に脱力しており、とてもメールを返せるような精神状態ではなかった。
原因は不明である。
ご主人と話せば少しは気が紛れるかと思ったが、それも不可能となったので
ただ呆けて気を紛らわしていた。
多分疲れているのだと思った。

アルコールを入れる気力さえないので、ロフトに上って横になる。
するとご主人からの電話が鳴る。
僕が機嫌を損ねていると思って気を使ってくれたのだった。
「ごめんね、明日の朝電話するね」と言っていた。
なんだかよくわからないが疲れてるんだと言って電話を切る。

気がつくと泣き疲れて眠っていた。

ご主人様からの電話が来たのはお昼近くになってから。
僕はまだ疲れているようなので、早々に電話を切りたかったのだが、
ちょっと自傷的な話題を出しただけでご主人は宅電のほうに電話をよこした。
ご主人と話しているのだからとにかく落ち着かなければと焦って色々なことをしたが、
それを話すとご主人は激怒。
なんか話せと言うので昨日のことなんかをしゃべっていたら落ち着いてきた。

なんでこんなに疲れているのかよくわからない。

キジが帰ってきて僕を不気味がった。
僕の目は腫れていた。



2002年06月05日(水)


いじけて卑下して被害者ぶって落ち込んでるキティにはなりたくない。
けれど僕は、冗談抜きで、不器用で要領悪くて気が利かなくて馬鹿である。
誰の目にも明らかなように、僕はマジでおかしい。
クマたんの言うように、僕は「普通」の部類に属しているものの、片足はみ出ている。
社会生活を営める能力くらいは有しているが、それが精一杯なのだ。

そんな僕が働き続けている今の職場…居酒屋の調理場。
ミスしない日がないといっても過言ではない。
毎日毎日主任に注意されながら調理している。
        ネギトロ巻き寿司作りゃあ「ネギトロ多い」
        握り寿司作りゃあ「シャリ多い」
        サラダ作りゃあ「レタス多い」
        さいころステーキ作りゃあ「油多い」
        揚げ物すりゃあ「揚げ過ぎ」
        ほっけ焼きゃあ「もっと焦げ目つけて」
        焼きそば炒めりゃ「手早くしないと」
それだけではない。
僕は日々何かしらの注意を受けて働いているのだ。
こないだも、裏の冷蔵庫に在庫があると思ったらなくて(いつもならあるのに)
主任に怒られてしまった。
そして今日も、僕が在庫確認を怠ったがために主任に迷惑をかけてしまった。
オーダー個数を間違えたり、解凍し忘れたり、出したオーダーをまた作らせたり、
わざとやっているわけではないのにいつもいつもミスばかりするのだ。

今日珍しく調理場に入っていたN山君に言われた。
        「よく天然って言われない?」
        「ずばり聞くけど料理下手でしょ」
        「意外にもずぼらだったりして」
僕はこう答えた。
「天然は言われないけど、知恵遅れだってよく言われるよ」

N山は僕のいいかげんさに意外性を感じていた。
僕は、今まで培ってきたものが崩れそうな予感がして怖くなった。
N山は「変な奴が好き」だというが、僕のいう「変」とは明らかに相違がある。
僕は今のバイトをやめたくはない。
だが、それには社会性を身につけた普通の世界の人間として在らねばならない。
今のまま――少し変わったところがある個性のある子――のままならば心配ないのだが、
それが「変な奴」に変わったとき、僕は生暖かい目で見られるに違いないのだ。

今日のN山の発言により、今後バイト先で警戒態勢を敷く必要性を実感した。
本性を見せてはいけない。
見せるとたいていの人間は逃げていくから。



2002年06月03日(月)


本日OPENの回転寿司「黒船」へ逝くことになった。
きじの好物が寿司だと知っていたので、きじに頼んで車を出してもらうことにした。
本当に寿司が大好きらしくて、わざわざバイト(家教)を早めに切り上げてくれた。

しかしバイトが終わったのは9時過ぎ。
それから満腹まで食べるのだから、肥えること間違いなしである。
いやいや心配御無用、実はそれを見越して今夜はオールでカラオケという計画だ。
僕らは意気揚々と黒船へ向かうが、広告の地図を見ても僕は道を間違えるのだった。
キジ、キレる。

キジのアドバイスによって無事黒船に到着した。
結構行列している。
最後尾につき40分ほど待つ。

ネタ、小さい。まぁ百均だからしょうがないか。

とか言いつつしっかり二人とも10皿以上食った。
何しろ今日はOPENセールだから、半額金券返しなのだ。食わなきゃ損損。

帰り道、僕は自信たっぷりに道案内しようとしたが、再び道に迷い、マジギレされた。
僕は何もわざと迷っているわけではない。
役に立とうと思って僕の方向感覚で行くが、それが尽く間違っているだけである。
ひたすら謝り続け、7-11でお茶を奢ってあげた。
カラオケでは満足するまもなく閉店をむかえてしまった。



2002年06月02日(日)


ダ・カーポへ携帯を買いにいった。
広告によると激安+割引だそうで、こりゃ行かなきゃなと思ってキジに頼んで
車を出してもらったのだが、全然安くないどころか種類もさほどなかった。
これなら駅ビルで買ったほうが安いんじゃないかとさえ思うほど。
あれは誇大広告だと僕は確信した。
にもかかわらず、広い駐車場に小奇麗な店内、客数も多い。
みんな騙されてるんだ。

しかしここで買わなきゃいつ買うんだ、と考え直し、
ていうか店員にマークされ、結局買ってしまうことにした。
お目当ての携帯はKYOCERAの、こないだご主人様が買おうとしてたやつ。
ご主人様には「黄色がいいyo!」と言っていた僕だが、黄色がなかったので
仕方なく青を買うことにした。
品揃えも悪ぃんだな ダ・カーポは。

「しばらくお待ちくださいませ」と言われるが、いつまでたっても呼び出されない。

もうやだ、帰る、と腰を上げたところでようやく呼び出された。
逝ってみると受付は茶髪のギャル。
なぜかミニスカートにルーズソックス。
トロい喋り方にキレそうだったが、無言でウザイ書類を即行で片付けていった。
本当にウザかった。
いちいちダ・カーポの会員にまでならされ、(「只ですから」とか言って。)
それには親の生年月日が必要だけどそんなもん知らねーし、
JTBに加入までしなきゃなんなくて、マジウゼェったらなかった。
こっちは急いでんのに!!

「ではこちらの書類も入れときますのでお読みください」と真新しい紙袋の中に
携帯の箱とともに入れてくれたが、
引渡しは後で。

何のために入れたんだよ!渡せよ今すぐ!

僕は「明日来ます」と言ってさっさと店を後にした。
明日、と言ったのにすでに当日から電話は使用不可能になってしまった。
さほど安くもないのに時間だけは多く取られてムカついたので、
その夜、ご主人様に「携帯買っておいで」と許可を与えた。



2002年06月01日(土)


キジの友人で、これから大検受けるという子がいる。
昔いじめられて登校拒否になり、定時制校行けども荒れてて嫌になって辞め、
途中で片親が亡くなり、こないだ彼に二股かけられて振られたという子である。
僕は、そんな彼女に数学を教えることになった。それが今日である。

なにぶん予習もしてなかったし、どこから教えればいいのかわからなかったし、
彼女は問題集の一冊さえ買ってないし(やる気あんのか?)、やり方も人それぞれなので、
最初からうまくいくはずもなく、初日は、慣れと教える範囲の認識とやり方の決定に
終始しようと思った。

が、その日のうちに僕は却下された。

でも彼女は僕の持っている問題集2冊と教科書を持っていってしまったのだった。
一緒に勉強した後僕はバイトに出かけたが、その間のキジによるレポートは以下。

彼女の口癖は「苦労した人にしか他人の気持ちなんてわからないよねー」。
おかげでキジまで「苦労人」というレッテルを張られ、大親友にされている。
確かにキジも様々な苦労を経ているが、自分は幸せだと胸を張って言えるような子だ。
が、彼女は確かに苦労はしているが、明らかに自業自得なのである。
ご両親の苦労は彼女のせいでないにしても、イジメや失恋は明らかに彼女の性格が
引き起こしたことと思われる。
なにしろ、キジの運転する車の中で、勝手に好きな音楽をかけ、気に入らなかったら
勝手に早送りし、気に入ったら勝手にリピートをかけるという性格だ。
缶ジュースを買ったときなど、ホルダーにぬいぐるみが置いてあったにもかかわらず
平気で脇においやって自分のジュースを置いていたそうだ。
行き先もすべて彼女が決め、目的地もないくせに埼玉までキジに車を走らせたらしい。
ちなみに、彼女とキジとはほんの2,3ヶ月前に知り合ったばかり。

失恋の件においても不可思議な点は多々見受けられる。
まず、彼は遊び人。
自分、でぶ。(←僕以上に、といえば事足りるだろう。)

「彼はね、あたしのことすごく大事にしてくれるから、絶対手出してこなかったの。実際、ほかの女は遊びだって言ってたしね。手も繋がないくらいなんだよ。でも前東京でデートしたとき、サンダルはいてて足痛くなっちゃって『つかまっていい?』ってつかまらせてもらったときなんか、すっごい緊張してガチガチになってたの。すごい大事にされてるでしょ? 結婚の話とかも出ててー。だから、やっぱ体と心は別だなって。彼は絶対あたしんところに戻ってくる。だけど、その時あたしは復讐してやるの、大検受かって『あんたがいなくても平気だった』って言ってやるんだ。でも、もしかしたら彼あたしの近況知りたくてキジちゃんに近づいてくるかもしれないから、ホント気をつけてね」。

うざい。ていうか、かなりドキュソ。

おまけに最近霊感があることが判明したらしく、キジに相談を持ちかけたそうだ。
霊感のある人が作った音楽を聞いて号泣したくらい大変らしい。
母親もまた霊感があるというので、親子そろって電波さんということになる。
登校拒否のおかげで読書も弾み、仏教の本など読んだと言っていた。
読書に伴い文章力にも相当な自信がつき、僕も彼女の武勇伝を聞かされた。
(全然たいしたことじゃなかったけど。感想書いたら旅行が当たったとかそんなの。)
ちなみに失恋の話もそこらじゅうの人に話してかなり被害者を装っているとのこと。

ドキュソ撤回。既知外。

僕のことも陰で散々たたかれた。
居酒屋でバイトしてることさえも批判された。
彼女自身、価値観の違う人間は嫌と豪語している。
だが初対面でそういった事柄が解るほど、果たして彼女は人間デキているだろうか。
学校に通わなくなったおかげで社会性を身につけられなかった25歳はイタイ。
母親が相談相手で、そこそこ金持ちで、自分の話を聞いてくれる人間だけが好き。
自称モテるなどとよく言えるものだと感心する。
これなら僕のほうが断然マシじゃないか?



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