出向コージ苑

2003年09月30日(火) 人の生活をのぞく

けらえいこ『セキララ結婚生活』 講談社文庫
     『7年目のセキララ結婚生活』 メディアファクトリー
こういうのを読むと、結婚も悪くないなあと一瞬思うのだが、
よくよく考えてみると、
私はけらえいこではないし、
未来の結婚相手(いれば)も、その夫ではない。
ということは、こんなネタまみれの結婚生活が送れるとは限らない。
・・・いや、別にそうじゃなくてもいいのか、そうか。
(どうも人生にネタを求める習性が)

椎名誠『続 岳物語』 集英社文庫
先々月あたった本の続編を図書室で見つけた。
本編は息子の中学入学までで終わっているが、
もっと先のオハナシも〜、と要求してみたくなってしまう。

※※※※※

他人の日常生活の様子や、
一人の人間が成長してゆく姿というのには、
何か好奇心を誘うファクターがあるようだ。
それは多分、障子に穴をあけて中をのぞいたり、
壁にコップを当てて隣の部屋の物音を聞いたりという、
覗き見・野次馬根性に通じるものだという気がする。
『トゥルーマン・ショー』を観た時には、
人の一生がテレビ中継されるなんてあるわけないと思ったが、
案外実現したら、悪趣味と言われつつ視聴率とれちゃったりして。



2003年09月29日(月) 病気に思う

少々汚い話で恐縮ですが、
体調が悪い時って、自分が汚れている気分になりませんか?

何だかこう、体内から出る色々な「モノ」が、
いつもより3割位多い様な・・・



2003年09月28日(日) どうしよっかな

ちょっと体調が戻った気がするので、
外出しようかな、
それとも今日のところは止めておこうかな、
そんな事をぐずぐず思い迷っているうちに、
今日が終わってしまった。



2003年09月27日(土) コージ苑、ケモノ化

野生の動物は、具合が悪いとひたすら寝て治すんだそうで、
本日のコージ苑は、彼らの知恵に学んでみた。

気のせいかもしれないが、
夜には何となく鼻が通ったような。

人間もケモノなのである。

(しかし後日、これは全くの気のせいだということが判明した。
人間、ケモノとは若干違ったようである。)



2003年09月26日(金) 換気を下さい

風邪、絶好調。
コージ苑、絶不調。

熱は出るし鼻はつまるし扁桃腺ははれるしで、
体内に熱い空気(二酸化炭素多め)がこもっている。

窓を開けて空気を入れ換えるみたいに、
顔がパカッて開くといいんだけど。

後、長時間のデスクワークでどうしようもなく疲れた時に、
頭がパカッと開いたらいいのに、なんていうことも考える。
そこから脳みそを取り出して、
あったかいお湯の中で、
じわじわと優しくもみ洗いしたら、
さぞかし気持ちが良かろう。

ほら、昔映画であったじゃないですか、
シュワルツネッガーの顔が半月切りに割れるやつ。
人間、ああなればいいんだ。

・・・などと、ボーッとなった頭で考えたが、
冷静に考えると非常に気色悪く、
かつ自分がスプラッタ嫌いだという事を思い出したので、
人間の進化に対するこの提案はやっぱり却下。



2003年09月25日(木) カーテン

懸案だったカーテンを買う。
メイドイン・・・どこにも書いていないあたりが激しくアヤシイ。
(コージ苑のカンでは中国かインドってところ)
色は白。
値段は格安。
輸入のはずなのに。

ついでに竹製のスツールも購入。
こちらも格安。
輸入のはずなのに。

時代はアジアンチープ(勝手に言葉を作るなよ自分)ですよ。

※※※※※

吉沢久子『吉沢久子の簡素のすすめ』 海竜社
大学の講師控え室には、
何故かこの手の本が多い。
そしてコージ苑がこういう本を読むと、
どうも作者の意図とは微妙にずれたところに興味を見出す。
題名に歴然と表れている通り、
この本の場合は「簡素な生活を送ろう」というのが主旨であるが、
コージ苑がメモしたのは、
「水盤で小松菜などを育て、成長を見守った後に食べる」というくだり。
所詮は食い意地である。



2003年09月24日(水) 目が覚めると

夜中、幾度か目を覚ました覚えがある。
寝苦しかったわけではなく、
怖い夢を見たわけでもない。

緯度の違いに加えて、
夏が戻ってきたかのようなスロの天気。
既に10℃前後の寒さになっていたL国とは、
気温差がありすぎる。

そして環境に対する適応能力に若干問題があるコージ苑。
寝ている最中に「暑い」と感じたのであろう、
掛け布団を盛大にけっとばして熟睡していたようだ。

そして朝。
扁桃腺が見事にはれていた。
鼻も完全につまっていた。
風邪である。

やはり、気力と体力というか、
心と体は別物なのだという、良い証明になったようなならないような。

※※※※※

清水ちなみ『仮定の医学』 幻冬社文庫
私たちの体に関する、まことしやかな噂。
「髪が伸びるのが早い人はスケベ」
「胸の大きい女性は頭が悪い」
「ピアスの穴をあけると男運が変わる」…
迷信だと一言で終わらせてしまうのはつまらない。
ならば医者に聞いてしまおう、と著者がインタビュー。

鼻水をすすりながら読んでいたコージ苑。
「風邪をひきかけの鼻水なあ、あれは粘膜がはがれて腐って出て来てるんだぞ」

………。



2003年09月23日(火) 仕事モード

午後イチで、会議に出る。
段々と仕事モード。

それにしても、今年の夏休みは長かった。
これはL国とスロの、学期割の違いに起因するものだが、
さすがに4ヶ月近くもボーっとしていると、
休みボケもいいところである。

コージ苑、社会復帰できるか本気で心配。

※※※※※

檀ふみ『ありがとうございません』 幻冬社文庫
内容としては阿川佐和子との共著の方が、読み応えがある。
しかし、連想ゲーム見ていた時分から感じていたことだが、
この人はいわゆる頭が「涼しい」部類の女性なのだろう。
こういう、何気ない文章が書けると良いなあ、と思う。



2003年09月22日(月) ものの値段

国をまたいでの引越しとなると、
最初のうちは買物に時間がかかる。
いちいち値段を確かめ、比較検討を加えるからだ。

冷凍食品コーナーでは、
サヤエンドウとソラマメのどちらが安いか。
乳製品コーナーでは、
ヨーグルトとケフィールのどちらがお得か。
トマトは缶と生、どちらを買うべきなのだろう。
悩みはつきない。

結局どっちを選んでもそんなに変わらないし、
移り気なコージ苑のことだから、
「この前あっちだったから、今度はこっち」
なんて、すぐに浮気するのは目に見えているのだが、
こういう、「いかにも新参者」な行為が、
実は結構楽しかったりする。



2003年09月21日(日) あの酒、この酒

夜、スロでの初飲み会に出る。
会の目的は誕生祝い。
主役は今年をもって四十ウン歳、にはとても見えない、
恐ろしいほど若々しい商社マンのオジサマである。

それはともかく、国によって主流の酒、というのはこんなに違うのか。
L国ならビール→ウォッカのところが、
スロではビール→ワインになる様だ。
ワイン苦手なコージ苑としては、ちょっとばかしつらい。
飲み会まで何も口に入れていない+昨晩半徹夜、というのがたたって、
ものの見事に沈没。
初回から「なっちゃいない」新人である。

落ちたもんだよ、私も。



2003年09月20日(土) 糸が切れる

切れた。
ぶつっと切れた。
一日中ぼけっと放心状態。



2003年09月19日(金) 戸惑いの季節

職場が変わると、ちょっとしたところで戸惑う。
例えば、入り口のドアが外開きか中開きかとか、
あるいは引出しの位置が右か左か、とか。

距離感のずれも起こる。
自分が座っている位置からこのぐらい手を伸ばせば筆立てに届くぞ、
という、感覚で覚えていたのを引きずって、
それを新しい職場に「無意識に」持ち込む。

そして、この場合は壁で指をこっぴどく突いてみたりする。
そりゃもう痛いの何のって…

コージ苑がやったんじゃないよ、念のため。
友達の友達がそう言ってたんだよ。
痛かったって。



2003年09月18日(木) 予定外

「あれとこれを買うぞ」と出かけたら、
当初の予定と全く違う買物をしてしまった経験、
誰でも一度はあるだろう。
何しろ、町には誘惑がいっぱいなのだ。

今日、コージ苑は「ホウキとチリトリ」を買うつもりだった。
市場に行った。



市場から帰った。
抱えていた荷物は、

手ごろな大きさの観葉植物+白い鉢
一目ぼれした特大サイズの手作りカゴ
同じく、手作りの玄関マット
ほうれん草ビニール一杯

ちょっと…違いすぎやしませんか、我ながら。



2003年09月17日(水) 引越しは勢いだ

一気に段ボールを減らす。
こういう時の勢いといったら、
まるで何かが憑いているかのようなオソロシイものだ。
他人が見たら、きっとやばい目つきをしているに違いない。

そして、この勢いは後数日で切れるというのも、
経験的に分っているもので、
いかにも脳みその回路が切れています、といった時のコージ苑は、
他人が見たら、逃げ出されかねないほどのやばい顔をしているのだ。

Xデーは近い。

※※※※※

加藤ゑみ子『もっと素敵な良質生活』 ディスカヴァー21
忘れもしない。
あれは修士論文の口頭諮問が終り、
「脳みそがウニ」状態になったコージ苑は、
QOO吉嬢と連れ立って本屋で立ち読みした。
その時の『お嬢様言葉速習講座』の著者がこの人である。
心静か〜、に暮らすヒントが、
読んでいるだけで心静か〜、的雰囲気プンプンに書かれている。
そしてこういう文を書いているコージ苑は、
きっと心静か〜、には暮らせないタイプの人間である。



2003年09月16日(火) コージ苑の国替え

江戸時代、大名の国替えというのは、
それはもう冗談じゃない程の騒ぎだったそうだ。
家中の人間の引越しだけで莫大な費用がかかるというのに、
幕府から出る支度金はほんのわずか、
商人は「ツケ」の徴収に奔走し、
庶民は藩主が変わると生活も変わるというので、こちらも心配顔。

・・・というのは、時代劇小説の受け売りです。あしからず。

※※※※※

いずれにしても、引越しはただでさえエネルギーを使うというのに、
それが国をまたぐとなれば、
人生の、というと大袈裟だが、ある時期の節目くらいにはなるイベントである。

さて、コージ苑の今回の国替えは、
ご存知の通りL国→スロ。
約2000キロの南下である。

前回と同じ、C航空を使って数時間、
着いたスロは暑かった。
今朝のL国は、確か10℃切る勢いの寒さだった。

後ほどぶっひー嬢が教えてくれた情報によると、
夏の「ヘンな天気」を引きずって、
本来なら秋雨の季節であるべき9月半ばになっても、
未だに残暑厳しい、といった風情のスロなのだそうである。

・・・国、替えて良かった(感涙)。

※※※※※

養老猛司『バカの壁』 新潮新書
小包の片隅に入っていたこの本、
表題を見たときには両親の愛情を一瞬疑ってしまったが、
読んでみて一安心。
彼らは娘に「バカには越えられない壁がある」
と暗に伝えたかったのではないようだ。
「個性重視」「ゆとりある教育」に待ったをかける意見、
最近増えてきたなあ。
個人的には、昨今の風潮は単に言葉のはき違えというか、
拡大解釈(もしくは都合の良い解釈)から来ていると思うのだけど。
だから、最近は「個性」とか「ゆとり」とか聞くと、
何だか胸くそ悪くなってしまう。
本来は、悪い意味の言葉じゃないはずなのに。



2003年09月15日(月) ラストワン

L国最後の日だが、いつもと変わらない一日を送る。

午前中は、旧市街を「流す」。
といって、別に何かを買うとか店売りのおばちゃんに挨拶するとか、
そういうことは全くせず、ただ「流す」。

夜には、ケンタロウ夫妻来る。
双方、夕食は済ませてきたので軽く一杯。
先日の送別会と同じく、
「またすぐに会うでしょう」というのがあるので、
別れの挨拶もいつもと同じ「じゃあまた」で終わらせた。

最後、最後と思っていると、
本当に「最後」になってしまいそうなので、
努めて普通に、平静に。
引越し直前のコージ苑が、いつも考える事である。

ということで、じゃあまたね、L国。



2003年09月14日(日) カルメン・春の歌

L国最後のバレエ鑑賞は、変則3人組。
国立オペラ座初体験のケンタロウ氏奥様と、
「バレエは睡眠薬」七味屋氏、
そしてコージ苑。

本日の演目は、「カルメン」と「春の歌」。
幕が開いてみると、ここのバレエ団にしてはシンプルな背景である。
あれ?と思う内に舞台は始まった。

結果から言えば、この演目はちょっとモダン寄り。
華やかな群舞や衣装、舞台美術など、
いわゆる「クラシック」を期待する乙女には、
少々物足りないかもしれない。

しかし、コージ苑見るところ、
モダンバレエの衣装は、体の線をくっきりと出す。
男性などは上半身何もなし、という場合も多い。
無駄な肉が1ミリグラムもなさそうなダンサー達の身体。
むしろそれを鑑賞したいという不純な「乙女」の方々には、
こっちの方がオススメかもしれない。



2003年09月13日(土) またね

バタヤン宅で送別会が行われた。
送られるのはコージ苑。

色とりどりの前菜が並ぶ中、
メインはケンタロウ夫妻による、本場大阪のお好み焼き。
次から次へ焼かれて出てくるのに、
「もうだめ」「もう入らない」と悲鳴をあげつつ、
しっかり食べきってしまったあたりが、
食の大阪の魔力といったところか。

「送別会」というものが行われたりすると、
普通なら自分が去る国に対して、
何らかの感慨がわくものであるが、
今回のコージ苑の場合、
スロでの仕事の事情で近々戻ってくる予定があり、
かつL国の面々が休暇をとって「南下」してくることが決まっているので、
「もう会えないかもしれない」という寂しさはない。
記念のカードやプレゼントを頂いたほかは、
普段どおりの楽しい飲み会、といったところ。

普段どおりじゃなかったのは、だからお好みの量だってば。
(大阪じゃないのに食い倒れるところだったし)
これで今日、阪神が優勝なんかしていたらと思うと、
ちょっと寒かったコージ苑である。



2003年09月12日(金) あれもこれも

最後の日が近づくにつれ、意味なく焦る。
やり残したこと、買い忘れているものがありそうな、なさそうな。

そうして毎日のように町をうろつき、
小さい無駄遣いを重ねる私。

荷物増えるっちゅうに。



2003年09月11日(木) 夏休みの日記

9月11日 夏休みの日記
夏休み、教師からむりやり押し付けられた「友達」は、
コージ苑に日記を強制した。
世の小学生のご多分にもれず、
コージ苑もこの「友達」に対して十数日の放置プレイを施し、
夏休みも終りに近づいたところで、
はたと気づいて焦る。
やばい、8月10日は晴れてたっけ、雨だっけ。

今になって考えると、
当時の担任がいちいち天気までチェックしていたとは思えない。
台風など、勘どころをおさえていれば大丈夫だったのだろうが、
そこはまだまだ純真な小学生、
倉庫から古新聞を引っ張り出して天気欄を探したものだ。

そして天気の問題が片づいた後も、苦しみは続く。
8月16日、コージ苑は何したっけ。
夏が終わるというのに真っ白な「友達」を見つめても、
答えてくれるはずもない。
「あんたなんか友達じゃない」と心の中で呪いつつ、
哀れな子供は両親にお伺いをたてるのだ。

幸いにしてコージ苑の両親は、
この情けない娘の問いに怒ることもなく、
一緒になって「えーと」「うーんと」と首をひねってくれたのだが、
それも今となっては懐かしい話。



すみません、ネットで日記を書き始めて約1年半、
初めて「この日に自分が何をしたか」さっぱり思い出せないコージ苑です。



2003年09月10日(水) 「お前の母ちゃん・・・」

ユーロ2004の予選が行われている。
今日は、L国対ハンガリーの試合。
会場はR市のサッカースタジアム。

試合開始の3時間ほど前だろうか、
コージ苑が町を歩いていると、
ハンガリーの応援団に出くわした。
ここの在住者か、わざわざ本国から出向いてきたのか、
その辺は判断しかねるが、
とにかく彼らはハイテンションだった。
どうしようもなくハイテンションだった。

フェイスペインティングや、
特大サイズの国旗、自国のユニフォームなど、
ありとあらゆる「基本グッズ」は完璧。
加えて、まだ太陽も高い位置にあるというのに、
大声で国歌か何かを歌いながら、
道行く人々の笑いを誘っている。
・・・いや、ありゃどっちかっていうと失笑だな。
熱狂的なファンは、
いつの時代も冷ややかに受け止められるのだ。

相手にしてくれないR市の人々に業を煮やしたか調子に乗ったか、
彼らはますます大声を張り上げてコールする。

「L国の負け!L国の負け!」

早くも野次の類である。

※※※※※

コージ苑はスポーツ観戦に詳しくないのだが、
試合中の「野次」、
あれにはどんなバリエーションがあるのだろう。
容易に想像できるのは、
「引っ込め」とか「やーい下手くそ」あたりだが・・・

日本語で言うところの、
「お前の母ちゃんデベソ」のような節付きの言い回しも、
各国語であるんだろうか。

いずれにしても、応援はキヨラカな心で。
(でもどうせ野次るなら、思いっきり独創的に)



2003年09月09日(火) 月を眺める

今週は外出が多い。
今日の夕食は、A嬢の新居へ初お呼ばれ。
1900年代初頭に建てられたアパートの最上階、
極めて眺めの良い部屋だった。

彼女に招待される度に感心するのは、
その厳選されたインテリア。
プラスチック製品などは殆ど無い。
それほど広い部屋でもないのだが、
モノがあふれかえっているわけでもない。
独身貴族だからできるワザなのか、
一重に彼女のセンスとこだわりが為せるワザなのか。

今夜のメニューで特筆すべきは、
デザートに出てきたお手製イチゴ大福。
まさかこの国で、これを食べられるとは思わなかった。
余ったのまで、お土産にもらってしまった。

※※※※※

火星と月が大接近する日、だそうだ。
帰りに、車から空を眺めてみたところ、
白い月の右下に、火星が赤く見えた。

もちろん、この天体ショーはL国でもニュースになっているそうで、
他にも車の窓から顔を出している人、
自転車をこぎつつ上を見上げる人・・・
そこら辺にいる人間の殆どが、
一斉に同じ方向を見ているというのもおもしろい。

ただ、運転には気を付けて下さいね、皆さん。



2003年09月08日(月) ありません

レストランでメニューを検討するひと時。
これぞ人生、と思う至福の一瞬である。

しかし、この幸せが悲しみに変わることがある。

自分の体調や連れとの兼ね合い、お値段カロリー諸々、
考えに考え抜いて注文し、
心静かに「待ち」に入って1分後、
ウエイトレスが戻ってきてこう言うのだ。

「今日、その料理はありません」

ひどい。
期待させておいてこの仕打ち。
女心を弄ぶなんて最低よ。

これが一品だけの話なら、まだ良い。
「エビ焼きそば」は無いけれど、
「肉焼きそば」はあります、という話なら、
そちらを注文し直せば済むのだ。

と思いきや、こう追い打ちをかけられる事もある。
「ごめんなさい、今日は麺類が全部ないの」

仕入れておけよ。
仕入れておけよ。
仕入れておけよ。
焼きそばの麺なんて、数日もつでしょうが。


と、まあこういう目には良く遭うので、
最近ではすっかり慣れっこ。
予め第3候補までは考えておく様になった。

しかし、こちらの経験と予想を上回ったのが、
今日の出来事。

中華料理、皿数を少なくしたので、
全て食べ終わってもまだ余裕がある。
お喋りもはずんでいたことだし、
デザートを頼むことになった。

メニューの一番上、「Fried Milk」というのが気になる。
中国語を見ても、簡体字なのでさっぱり分からない。
悩んだ挙げ句に頼んでみることにした。

コージ苑の注文を聞いて、ウエイトレスさん一言。
「それ、未だかつて注文されたことがないから、
もうなくしちゃったの」

消しとけよ。
消しておけよ。
消しておいてくれよ、それなら。


ことほどさように、こちらのメニューは信用できない。
旅行にいらっしゃったら、ご用心の程を。



2003年09月07日(日) 休日あれこれ

L国の夏は、とうの昔に終わってしまい、
最早サンダルを履こうなどという、
狂った考えは起こさないコージ苑である。

引っ越し先に殆どの荷物を移動させているので、
手持ちの靴はサンダルとスニーカーのみ。
ちょっとだけオシャレにしたい時に困ってしまう。

今からの通勤にも必要だし、
ここらで一つローファーでも買うか。
良い天気の休日でもあるし、
車に乗ってショッピングモールへ出かける。

今まで気づかなかったが、
売り場面積に対して何と多い靴屋の数。
それら全てを捜索しても、マイローファーは見つからない。
値段とか、サイズとか、デザインとか、
何かが折り合わないものばっかり。
仕方がない、国を変えて探すか。

※※※※※

ゲームやりたい病、久しぶりに発動する。
しかも今回のウイルスは、どうやら「落ちゲー」型。
テトリスやりたいよー(しかもスーファミ時代の)。

このままの勢いでいくと、
ローファーよりもゲーム機を選んでしまいそうな自分が怖い。



2003年09月06日(土) 営業時間

基本的に、働き過ぎはよくないと思う。
プライベートを充実させてナンボ、というのが仕事だと思う。

※※※※※

事情あって、一旦購入した航空券の出発日変更をすることになった。
旅行代理店に聞くと、
空港内の航空会社オフィスに行く様指示された。

どうして代理店で出来ないんだ。

などと言ってはいけません。
日本を基準に考えても空しいだけだというのは、
今までの経験で思い知っている。

遠い遠い空港まで、車で出かける。
土曜日、切ないほど良い天気。
成田ぐらいの規模だったら、空港もおもしろい。
だが、悲しいかなこの国の空港は、日本で言えば大分空港なみ。

コージ苑が今回利用するのは、
ボヘミアンガラスで有名な某国のフラッグシップ。
オフィスは空港の2階にある。
階段を上がって矢印の方向に進むと、
正面に煌々と灯りのついた部屋が・・・
あるはずだった。

煌々としていませんが。
誰もいませんが。

会社名を記したプレートの下、
「営業時間」を示した紙が貼られていた。

土曜日→0630〜0830

※※※※※

働き過ぎは、良くないと思う。
しかし、働かなさ過ぎも、いかがなものかと思う。



2003年09月05日(金) 今日に限って

久しぶりの良いお天気。
加えて、久しぶりの適切な気温。

なのに、今日に限ってコージ苑、
冬物フル装備で外出。

今日の世間は暑かったよ、お母さん。



2003年09月04日(木) 少女の世界のパスワード

ケンタロウ氏の奥様から、マンガを借りた。
彼女のバイブルだというその作品は、

『ときめきトゥナイト』。

懐かし〜い。

思えばコージ苑が「りぼん」少女だったのは、
小学校2・3年の頃。
当時の「りぼん」には一条ゆかりをはじめ、
太刀掛秀子、小椋冬美など、
大人な作品を描く作家が多かった。
人気の連載は水沢めぐみの「ポニーテール白書」とか、
当時フレッシュ作家と言われた柊あおいの「星の瞳のシルエット」とか。
ああ、オンナノコ。

その中でも絶大な人気を誇っていたのが、
この「ときめきトゥナイト」でしょう。
今回改めて読み返してみても、くだらないとは全然思わなかった。

ただ、ふと思ったのが、
「りぼん」はやっぱり集○社だな、ということ。
「ジャンプ」の場合、連載における重要なファクターは「友情と冒険」。
(それにもう一つぐらい「勇気」とかあったっけ、忘れた)
「りぼん」にも同じようなものがあるんだろうな。
例えば「恋と友情」とか。

少女の世界に浸るにも、パスワードが必要なのだ。

※※※※※

森博嗣『工学部・水柿助教授の日常』 幻冬社
これって・・・エッセイ?
無理に分類する必要もないけどね。



2003年09月03日(水) まっかなダイエット

ビン先生にいただいた週刊誌の中に、
「スイカの煮汁ダイエット」という記事がありまして。
これ、スイカをひたすら煮詰めて冷蔵保存したものを、
毎食時に少しずつ飲むと、代謝が良くなりひいては痩せる、
というダイエット。

コージ苑、ちょっと興味を引かれていたのですが、
誰に話しても「スイカを煮るなんて気持ち悪い」とか、
「そうまでして痩せたいのか」とか、
「冬場はどうすんだ」とか、
否定的な意見ばっかりいただくんですよ。

ちょっとさ・・・ちょっと面白いなって思っただけじゃん。
いつの時代も独創的な手法は批判されるものですな。

それとも、やっぱりちょっと気持ち悪い?
(自分に自信が持てない今日この頃です)

※※※※※

エリザベス・ロバーツ『ロシア人のまっかなホント』
 マクミランランゲージハウス
本当かよ!ロシア人、本当なのかよ!
読み終わった後、このような台詞が頭を駆け巡ること、必至。
本当なんですってよ、タイトルでそう言ってるもん。
旅行前にガイドじゃなく、こういうのを読むのも楽しいかも。



2003年09月02日(火) 二週間プロジェクト

そろそろ、L国を去る日が見えてきた。
今さらながら、まだ見ていない博物館をまわることにした。
で、今日はこちら。


★パウルス・ストゥラディンシュ医療史博物館★

どうせ大した展示じゃないだろう、とたかをくくっていたら大間違い。
何しろ量がすごい。
アンティークの立派な建物を使ったこの博物館には、
原始時代から近現代まで、医療史に関する様々な展示がある。
L国語の解説がほとんどなので、詳しいことはあまり分からないが、
古代の治療方法などについて、等身大の人形を使って見せている。
こういう時のご多分に漏れず、人形の目がちょっと「いっちゃって」て怖い。
他にも、18世紀の薬局を再現したものなどあって、
小1時間は十分楽しめる。
ただし、思わず「痛そう」とか「うわ〜」とか言ってしまう展示が多く、
これらのリアクションが1人芝居だと、かなり空しいものがあるので、
この博物館には2人以上で行くことが望ましい。

※※※※※

インターネットの調子が悪い。
ここ数日、メールもチェックできず日記もアップできず、
いらいら度はつのるばかり。
くっそう、何が常時接続だ!と吠えてはみるものの、
他人の家のパソコンを使用している身なので、
声高に文句も言えないコージ苑なのだ。←言ってるやん



2003年09月01日(月) prata vetra

prata vetra。
これ、バンドの名前である。
ちなみに、最初のaと、vの次のeには、バーがつく。
つまり、「プラータベートラ」と読むわけ。
彼らは、英語の名前も持っている。
Brain stormというんだそうだ。

数年前のユーロビジョンで2位だか3位だかに入った彼ら、
今ではこの国一番人気・・・なのかな、
事情に明るくないコージ苑なので、ここらへんは不確か。
しかし、少なくとも人気のあるバンドというのは確か。
彼らのライブに行って来た。

コージ苑は良い子なので、ニューアルバムを予習していった。
(ミーハー根性を発揮して、たまたま買っていただけなのだが)
が、「どうせ最初の1時間は前座だし」と遅れていくあたり、
真のファンではないことがばればれである。
果たして会場(サッカースタジアム)に着いてみると、
既にメインのライブは始まっており、
スタンド側の座席は、一目で見て取れるほどの超満員。
従って、自然とフィールド内にスタンディング。
周りはビール持って飛び、歌い、踊る人達ばっかり。
東洋人的身長のコージ苑、絶対彼らの視界には入っていない。
こわい。これはこわい。

しかし、そういう恐怖は10分もしないうちに消え去った。
何のことはない、自分がノってきたというだけの話なのだが。
さすがに飛び跳ねはしなかったものの、
手足で適当にリズムをとって、生の歌を楽しんだ。
ライブの音って、やっぱり良いなあ。

追記。
終了後、「どの曲がよかった」という話になった。
コージ苑がある曲をあげると、
「結局マッシブ系のずどーんとしたのが良いんだね」と言われた。
失礼な。
彼らの音楽のどこが「ずどーん」なのだ、と憤慨し、
よくよく思い出してみると、確かに「ずどーん」系かもしれない。
そうか、コージ苑「ずどーん」が好きなんだ・・・


 < これまで  もくじ  これから >


コージ苑