ささいなことをきっかけに、マサオはクラス内でいじめのターゲットになってしまう。その頃、マサオの前に現れた不思議な少年、アオ。彼は真っ青な肌をして、拘束服に両腕を戒められ、口はこめかみまで避けていた。 人間って、他者の評価に怯え、その評価を上げようと必死に努力している存在なのです、きっと。そんな自分にどうやって気づいてあげられるか、自分自身でどう評価できるか、それが重要なのかな。 中学生の夏休み頃にこの本を読んだら、もっと痛みを感じたかもしれませんね。 ストーリィとは関係ないのですが、著者が私と同い年なので、本の端々に出てくる"ゾイド""ミニ四駆""スーパーファミコン"なんて話題にかなり懐かしさを感じました。ウルトラザウルス、私も当時、弟�,蛤遒蠅泙靴燭茵�
殺してもいい。でも、殺されてはだめなんだ。アオが僕に教えてくれた究極的なことはたぶんそれだった。(略) 羊は静かに食べられて、餌になる。 だけど、それじゃだめなんだ。なぜなら、そんな悔しいことってないのだから。
乙一:死にぞこないの青,p.188,幻冬舎.
| 2002年06月28日(金) |
ナース川柳 看護婦七転八倒 |
看護婦も 白衣を脱げば ただの女性(ひと)
小林光恵+宮子あずさ:ナース川柳 看護婦七転八倒,p.148,幻冬舎.
| 2002年06月22日(土) |
試験に負けない密室 千葉千波の事件日記夏休み編 |
事件日記シリーズ第2弾。 相変わらず、おきらくな浪人生ふたりと、スラリサラリパサリの千波くんの日常なわけですが、今回は夏休みということで旅行。怪しげな伝承が残る小さな村に閉じ込められた3人。密室に次ぐ密室。この村から脱出(笑)できるのか? 古今東西の有名なパズルが出てくるのですが、結局1つしか解けませんでした。このパズルは小説本編とは直接関係はないのですが、なぜか本編の密室トリックよりもむきになって考えてしまいます。自称天才パズラー(主人公ぴいくん曰く変態パズラー)の饗庭氏に負けたくないからでしょうか。 今回の密室の仕掛けはかなり大掛かり。こんなトリックできるなんて、仕掛け人すごいぞ。千波君もまんまと騙されましたね。 四〜八月編、夏休み編ときたら、次は九〜十二月編か?おきらく浪人生の受験勉強やいかに。
「(前略)宇宙から見れば、地球は立派な密室じゃないですか。密閉どころか、完全に気密状態ですからね」
高田崇史:試験に負けない密室 千葉千波の事件日記夏休み編,p.48,講談社.
| 2002年06月08日(土) |
GLASS HEART 熱の城 |
この著者の文章スタイル、特にこのGLASS HEARTシリーズは、読みにくいのとおもしろいのとのギリギリ境界線上だと実は思っているのですが、このシリーズに関してはスピード感増強因子。「このスタイルについてってみせる」っていう、じゃじゃ馬馴らし的な挑戦心を密かに燃やしつつ、読むわけです。 なにやら人間関係が複雑になってきましたが、とりあえず私は苦労人で保父さんなギタリストさんファンですので、がんばれショウタくん。しっかり手綱握っててあげて下さい。他のメンバ、暴走ヤロウな方ばっかりなので。 このシリーズを読んでいると、天才と呼ばれたり才能抱えてたりする人たちって、周りが思っているよりもずっと苦労してるんだろうな、と感じますね。凡人には凡人の、才人には才人の悩みがあって当然。才能を羨まれている分、その苦労はむしろ大きいのかも…。私は凡人のままがよいです。
あたしの生きてる場所、ここで。ぜんぶまとめて、あたしの持ってる物を、大事に思った。じゃまなものはなかった。あたしがあたしでいるのに。
若木未生:GLASS HEART 熱の城,p.227,集英社.
久々に行った書店で一目惚れしました。個人としても、職業人としても、とってもよかったです。
愛情と驚きにみちたこの素晴らしき世界に僕を連れ出してくれたお母さん、 You have shown me a world filled with love and wander, みのり多き人生になるよう歩むべき道を教えてくれたお母さん、 you have put me on the path to a rich and rewarding life, おかげで僕はお母さんが期待してくれた以上に楽しい人生を送っています and you have made me happier than you could possibly imagine.
ブラッドリー・トレバー・グリーヴ著 石田亨訳:Dear Mom,p.77-79,竹書房.
| 2002年06月03日(月) |
紫嵐 《Violet Storm》 R/EVOLUTION 2nd Mision |
<革命>シリーズの第2弾。すみれ(フィアルーカ)ちゃんの登場。これでやっと、鉱物シリーズとつながりましたね。 鉱物シリーズ第1作でサ様がすみれちゃんを拾って、このシリーズ前作でサ様は亮司を勧誘(口説き落と)して、で、今回はすみれちゃんが鳩を口説いてますね。なんかすごいことになってますが、はたして何人この調子で同志(という名のサ様の手足)を集めるのでしょうか。 それにしてもすみれちゃん、この時点ではおそらく10才前後のはず。その年にして、あの頭のキレ・回転の速さ、人を魅了する言動。すげぇです。 今回は、カンボジアから幼い頃にボートピープルとして日本に渡ってきた鳩が主人公。一応、ちょっと前のあの残忍なカンボジア政権のことは知っていましたが、この話を読んで、あれが現実にこの世界であったことなのだ、と改めて感じました。小説の中に書かれているものの、あの政権が国民に対して行っていたことは事実。それを思うと、人間って怖いですね。 祖国を捨て逃げてきても、日本でも差別を受け続ける生活。彼らのように辛苦の中で生きてきた人間にとってみれば、日本人の生活はただぬるま湯に浸かっているようなものとしか感じられないでしょうね、きっと。<革命>起こされちゃっても仕方ないです。
「春になったら、この街に嵐を起こそうよ」 「嵐だって?」 「そう。この街に、いままでなかったような強い風を吹かせるんだ。――僕らの嵐をね」(略) 鳩は感じた。 俺の居場所は、彼が起こす嵐の中にしかない。
五條瑛:紫嵐 《Violet Storm》 R/EVOLUTION 2nd Mision,p.305-306,双葉社.
ラストです。本当は6年かかっているシリーズを2ヶ月足らずで一気読みしてしまったわけですが、こういうラストでしたか。う〜ん王道(?)なんですかね、こういうのって。 シリーズ総括:昔、調理師になりたかった頃の気持ちを相当に煽られる話でした。
「食べる人を、幸せに、したい」 その感情は奔流のようにうねり、押し寄せてくる。 かじかんだ心を、指先まで温めてあげたい。(略) 人々の凍える心を料理で癒したい。
和泉桂:永遠より長いキス,p.239,講談社.
| 2002年06月01日(土) |
ブライトン・ロック! |
「(前略)考えることに必死になりすぎて、一日一日を積み重ねることを忘れちゃいけないと思うんだ。(中略)不安に押しつぶされて、楽しいとか嬉しいとか面白いとか、そういう……なんていうか、ポジティブな気持ちを忘れたら駄目になる。……そう思わないか?」
椹野道流:ブライトン・ロック!,p.249,二見書房.
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