初日 最新 目次 MAIL HOME


りょうちんのひとりごと
りょうちん
MAIL
HOME

My追加

2008年11月16日(日)
Vol.731 猫のいる生活

おはようございます。りょうちんです。

思い返してみれば、俺の実家では俺が生まれる前からずっと猫を飼っていた。だから俺が物心ついた時にはすでに猫は家族として我が家の一員だったし、その猫の子孫やら俺とか弟が拾ってきた捨て猫がさらに加わったりして、常に生活の中に猫が存在していた。おかげで猫が爪をといだ柱だけじゃなく、じゃれて引っかかれた俺らの腕にも傷がつけられた。それでも猫はかわいくて、いつでも俺らの遊び相手だった。猫のいる生活が当たり前だったあの頃。
猫が我が家からいなくなったのは、母の病気がきっかけだった。入院してしまった母の看病で、猫の面倒まで手が回らなくなった。母の病状が少しずつ良くなってきて退院の見通しがついても、猫とともに生活するのは不都合なこともたくさんあると病院から告げられた。それを知ってか知らずか、当時飼っていた我が家の猫は自ら姿を消す。そして猫がいなくなった代わりに、病院から母が戻ってきた。
だから。俺だけじゃなく我が家の誰もが、どこかで猫を見かけるたびに声をかけて呼んだり近づいたりしてしまう。猫は警戒心の強い動物だから逃げてしまうことが多いのだが、人懐っこいのがたまにいたりするとこれでもかというほど撫で回し癒しを求めるのだ。そんなことを繰り返すたびもう一度猫を飼いたいという気持ちは強くなるばかりなのに、病院からの忠告を信じてずっと我慢の日々は続いた。
しかし先日、弟がまだ生まれて半年足らずの仔猫を知り合いから譲り受けてきた。愛くるしい猫を目の前にすると、それまで頑なに信じてきた病院からの忠告は一瞬で消え去り、新たに我が家の一員となることが満場一致で即決した。白地に茶色のブチ模様、まだまだやんちゃ盛りの男の子が一躍我が家のアイドルになり、猫のいる生活が再び我が家に戻ってきたのだ。「手がかかって大変!」なんて言っている母が、実はいちばんうれしそうにしている。俺からしてみると少し過保護にしすぎているように見えるが、仕方のないことなのかもしれない。だって俺も、猫と遊ぶためなんて理由で最近は実家に帰る回数が増えてしまったのだから。