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りょうちんのひとりごと
りょうちん
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2007年08月31日(金)
Vol.699 青春時代の夏

おはようございます。りょうちんです。

バイトのRちゃんが1ヶ月ぶりに店に顔を出してくれた。彼女は通っている専門学校が夏休みに入るやいなや、千葉から遠く離れた群馬県の山奥まで研修に行っていたのだ。久しぶりに会った彼女は相変わらずの元気な笑顔で、この1ヶ月の間に彼女が体験したさまざまな出来事を次から次へと話しはじめた。
彼女が夏の研修について悩んでいたのは、まだ梅雨に入ったばかりの頃。調理の専門学校に通う彼女は、夏休みの間だけ避暑地のリゾートホテルに行って、宿泊者の食事の調理補助をするという研修に、参加しようかしまいか真剣に迷っていた。研修へ参加は本人の自由で、不参加でもそれが成績に響いたり単位がもらえなかったりするものではないらしい。彼女は研修にすごく興味がありとても参加したいと思う反面、たったひとりで知らない場所に行き、家族や友達もいない中で1ヶ月もの長い間を厳しい研修に充てなければならないことに、ひどく不安を感じていた。
しかし、「やっぱやめようかな…」とためらう彼女に、いつものように俺の軽い一声が彼女の背中を押してしまった。「なんで行かないの? 絶対に行くべき! そんな貴重な体験、これからやりたくたってできないかもしれないんだよ。行けば楽しいことばかりで、来て良かったって必ず思うはずだよ。1ヶ月なんてあっという間、不安なんか気にせず思いきり楽しんでおいでよ!」。
そして彼女が体験してきたステキな夏の思い出は、話しても話してもキリがなかった。そりゃつらく大変なこともたくさんあったようだが、そんなのは比べものにならないほどあわただしく忙しい、そして何より充実した楽しい毎日だったそうだ。「あの時あんなことを言われなれば、研修にも行かずにつまらない夏休みだったかも。参加することを決断させてくれて本当にありがとうございました!」なんて、律儀にお礼まで言う彼女。そんな彼女が、少し大人に見えた。知らない場所で社会の荒波にもまれてきた彼女は、おそらく学校では教えてくれない大切なこともたくさん学べたに違いない。そうだ、青春時代の夏は、誰もが眩しく輝いた夏なのだ。



2007年08月26日(日)
Vol.698 クレジットカードでお買い物

おはようございます。りょうちんです。

クレジットカードを使って買い物をすることは、当たり前の時代である。今やカードが使えない店の方が少ないくらいで、使い方さえ間違えなければこの上なく重宝する魔法のカードだと思う。しかし、このとても便利で誰もが使っているクレジットカードを、俺はつい最近までほとんど使ったことがなかった。数年前に理由あって仕方なくカードを作ったのだが、その後たんすの奥にしまいこんだままずっと表舞台に出ることはなかった。
カードを使って買い物をするという概念が、どうも俺にはピンとこない。例えばちょっと大きな買い物をした時も、欲しいものはすぐ手に入る反面、銀行口座から代金が引き落とされるのは少し日がたってからである。その時間差攻撃が、なんとなく納得できないのである。欲しいものは汗水たらして働いたお金と引き換えに手にするものと教えられてきた俺には、カードで買い物をすることがどことなくいけないことをしているように感じてしまうのだ。ひと昔、いや、ふた昔前の人間なんだよな、俺。まぁそれ以前に、カード破産やカード詐欺などカードにまつわる良くないウワサもたくさん知っているがゆえ、結局はカードという文明の利器に怖さを感じてついていけてなかっただけの話なのかもしれない。
だがそれに反して、相方は俺と知り合うずっと前からクレジットカードを使いこなして生きてきた。現金は極力持ち歩かずに、できる限りカードでお会計。カードが使える時は、とことんカードを使う。俺とはそういう意味でまったく正反対な金銭感覚の持ち主なのだ。
そんな相方に影響されて、最近少しずつクレジットカードでお買い物をするようになった俺。支払いの際の面倒な金銭授受が省ける他にも、ポイントを貯めて特典を手にすることができるなど、師匠である相方はメリットをたくさん教えてくれる。先日は初めてカードで電車にも乗った。正直カードを使うことに慣れないところもまだあるが、無理せず少しずつ自分のペースで使えるよう努力している俺なのだ。



2007年08月21日(火)
Vol.697 青春18きっぷを使っておいしいものを食べに行こう、しかも日帰りで!

おはようございます。りょうちんです。

車を自由に乗り回せるようになってから、電車を使って旅行することがめっきり少なくなった。車は車で便利だしメリットもたくさんあるのだけれど、たまには電車の旅もしてみたい。そこで俺はひらめいた。そうだ、青春18きっぷがあるじゃないか。車窓から見える景色を眺めながら、のんびりと電車に揺られて遠出をするのも悪くない。さっそく俺は18きっぷを手に入れ、旅の企画を考えはじめた。
電車での移動だから制限はある。自由に使える時間も俺にはあんまりない。でもできる限り遠くに行きたい。おいしいものも堪能しなくちゃ。いろいろ調べてプランを練り上げた末、またしても俺ららしいバカな企画が完成した。題して、「青春18きっぷを使っておいしいものを食べに行こう、しかも日帰りで!」ツアー。ルールは簡単。青春18きっぷを使いなるだけ遠いところをめざし、その日のうちに帰ってくる。目的はその場所でしか味わえないおいしいものを存分に堪能すること。
その第1弾は、春まだ浅い頃に実行された。向かうは信州・松本。本場のおいしいおそばを求めて、俺らは中央本線を西へと向かう。始発に乗った俺らは昼には松本に着き、無料のレンタサイクルを借りて下調べ済みのおそば屋さんをはしごすること4軒。満腹になって時間も少しあまったため、桜の蕾が膨らみかけた松本城も観光して、大成功でこのツアーを終えることができた。
そして第2弾はつい先日、七夕祭りの終わったばかりの仙台へ。本場のおいしい牛タンを求めて、今度は東北本線を北へ向かった。昼過ぎに仙台へ着いた俺らは、そこで3軒の牛タン屋さんをはしご。牛タンを腹の底から堪能したあと、七夕飾りもすっかり片付いた真夏の商店街を歩き、ちょっとだけ仙台観光も楽しめた。
どちらも現地滞在時間はわずか4時間強。一方、電車での移動時間は往復14時間以上。おいしいものを食べるだけのために、こんなことをするバカらしさってすごく大切。とても楽しく充実した旅になったのは言うまでもない。今度、第3弾は冬の予定。雪深い方面に何かおいしいものはないかと、今から企んでいる。



2007年08月20日(月)
Vol.696 夏空を見上げる雨蛙

おはようございます。りょうちんです。

例年より長かった梅雨が明けて、8月になったとたんにやってきた今年の夏。それまでのぱっとしない空模様から一転、容赦をしない太陽が連日照りつけてうだるような暑さの毎日が続いている。そんな気が狂いそうな熱気の中で、お盆休みも取らずに仕事をしている俺。我ながら偉いよなって思う。
お昼のピークが済んで夕方までちょっとだけ時間のできた俺は、いったん家に帰ることにした。玄関のドアを開けると、部屋の中は蒸し風呂状態。こもった空気を一刻も早く外に追い出したくて、ベランダの窓を全開にした。こんな日はそうめんに限る。少し空腹感を感じた真夏の昼下がり、暑さで食欲がないわけじゃないけれど、冷たいそうめんをカラダに流し込んで涼を取るのも悪くない。何より、茹でるだけでできあがるそうめんは簡単でいい。
TVのスイッチをつけて高校野球中継にチャンネルを合わせたあと、そうめんを茹でている間を見計らって俺はベランダに出た。そうめんの薬味として使うしその葉を摘むためだ。今、我が家のベランダは家庭菜園の苗ですごいことになっている。しそだけじゃなくパセリやセロリなどの数種類の野菜がいつでも食べられる状態で風に揺れていて、時々必要な時に必要なだけ収穫して食卓に並べている。
ひとり分のそうめんだから手のひらほどもある大ぶりなしその葉も数枚あれば十分で、どれしようかプランターの前に座り選別をしていた時。かき分けた葉の中から勢いよく小さな雨蛙が飛び出してきた。鮮やかな緑色をした蛙は、カラダを揺らして呼吸しながら、じっと真夏の青空を見上げている。ここで蛙を見つけたのは、もうこれでこの夏3度目だ。そういや梅雨が明けてから半月以上、本格的な雨は降っていない。蛙もこの暑さの中で、雨が恋しいに違いない。
雨雲を待ちながら夏空を見上げる雨蛙のように、秋になれば少しだけ新しい生活が俺を待っている。今はそんなことをぼんやり考えて、今年の夏は穏やかに過ぎていくのだ。