ロマンティスト・テイスト...jovanna

 

 

吉井和哉からの質問 - 2010年07月23日(金)

『僕が作る曲のどこが(何が)好きなんですか?』
150字に纏めるのは、あまりに難しいけれど、
吉井和哉の作る曲達からは、
痛みや悲しみ、切なさ、そして愛しさが、
生々しく心に迫って来る。
魂が震える・・・私の心が吉井和哉の曲達に
激しく共鳴してくるのだ。
艶かしく時に激しい性と生の煌めきや
尊さが胸に迫って来る。
綺麗事で終わらないリアルさにどうしようもなく
惹きつけられる。

素直に答えるとこういう事だと思う。
けれど一番最初に、この吉井和哉からの
質問を目にした時に私は、何故か苛立ちを感じて仕舞った。
もう直ぐ新アルバム製作に取り掛かろうかという
この時期に、何故今この質問なのだろうかと。
訊いてどうしたいのだろう。
どう答えて欲しいのだろう。
新アルバムに取り入れて呉れるとでもいうのだろうか。
暇つぶし?
質問を投げ掛けるというファンサービスのひとつ?
そういうのは、有難いとは思わない。
私だったら『俺のここを聴け!』
『俺のここを感じろ!』と言われたい。
吉井和哉が今、鳴らしたい音を、響かせたい音を、
紡ぎたい言葉達を、駆け引きなしに、
真正面から堂々と魅せつけて欲しい。
そういうものを私は、受け止めたい。感じたい。





吉井和哉推薦「プチモンド」 - 2010年07月18日(日)

先日吉井和哉が携帯サイトで紹介してくれていた
寺田亨さんのLe Petit Monde1と2を読んだ。
原作がフランスの作家でフランスやベルギーで
評判となったものだそうで、
日本のものとは逆にページを繰っていく。
それでも、上流社会と下層社会が厳密に
区切られた世界で、ある日何不自由のない家庭に
育った好奇心旺盛な少女と弟達が
無法地帯のスラム「プチモンド」に迷い込む。
破壊、暴力、そして血の描写なのだけれど、
寺田亨さんの絵は、少女久美子や妖精ティンタムの
瞳の愛らしさ、肉感的な唇のぷっくりさ加減、
少年ピエドラのしなやかな魅力で
ヘヴィーに感じない。
2巻終盤ガンショという凶悪で冷徹な敵キャラが
登場して来たけれど、武器に改造された右手を振りまわし
バイクで疾走していくシーンは、疾走感が素晴らしいね。
トラウマ抱え捲りの魅力的な男にみえる。
続編に期待します。

第二巻に掲げられた吉井和哉の推薦文は、
『寺田君が凄いことになっている。
彼はイエローモンキーのジャケットを過去に
2枚も描いてくれている。
やっぱり天才だったんだなぁ。』だ。


「BUNCHED BIRTH」の方は、
本当に当時のTHE YELLOW MONKEYの
両性具有、二面性、猥雑さ、シニカルさなど
あますところなく伝えてくれている絵だと思う。
「SMILE」の方は、ずっと写真だと思っていたので
寺田さんが描かれたイラストだったという事に
とても驚いた。
でもインパクトのある良い絵だよねえ。
寺田さんがプロフィール欄に、今もそしてこれからも、
『イエモンのCDジャケット用イラストを描きました』と
描いて下さると仰っておられて、ちょっと感激して仕舞った。

『上京前の静岡で自分のアニが組んでいた
バンドのボーカル、それが吉井くん。』と書かれているけれど、
これってアーグポリス以前に吉井さんが活動しておられた
バンドの事でしょうかね。
アーグポリスの時は、ベースだったし、
上京したのは、アーグポリスのメンバーと、ですものね。
『バラバラに上京した』っていうし。
ちょっとそこは謎ですが、先日のbridgeでも
吉井さんの「静岡静岡」発言が多かったので、
やっぱり静岡は、吉井和哉にとって大きな存在なのだなぁ♪




bridge VOL.64 奥田民生×吉井和哉 - 2010年07月16日(金)

bridge10年ぶり!!奥田民生×吉井和哉を読んだ。
料亭でしっぽりロック巨頭対談!?
民生さんはともかく、吉井和哉に巨頭のイメージは、
ちょっと持てないけれども(笑)
吉井携帯サイトで画像がUPされた時から
ずっと気に為ってたあの絵は、鳥追い女の掛け軸
だったんですねえ。
座布団に肘付いて向かい合っているのや、
胡坐をかいてお銚子つまんでる民生さんの
足元の綺麗さ、吉井の裸足の足、
極めつけは、滅っ茶笑顔の民生さんと耳打ちしてる
吉井の無精ひげの喉元!
以前は、何日経っても産毛の親戚みたいな
もよもよ髭だった人が、今はこんなに濃くて太い
髭が生えるようになったんだなあと
変なところで感心して仕舞った。
10年前のお二人は、まだ付き合い始めで(笑)、
『朝4時にコンビニの前で待ち合わせて二人っきりで
釣りに行った。「や、釣れるはずなんだけどね・・・」
「釣れないねえ」会話をしてた』なんていう初々しい
状態だったのが、今や民生さんに『おまえ』って
言って貰えるようになって♪
そしてアンケートの吉井和哉の文字にも驚いた。
吉井のアンケートの字と言ったら、下手というレベルを
通り越したインパクトのあるものだった印象が
あるけれど、今回のこの筆ペンの文字は、
妙に上手く感じる。
あ〜お髭だけじゃない、大人に為られたんですねえ。
対談で一番衝撃を受けたのは、
昨年出たTHE YELLOW MONKEYトリビュートアルバムで
奥田民生が最初、「LOVE LOVE SHOW」と「球根」を
考えていたということだ。
「球根・BULB」が心底好きな自分にとっては、
名前を出してくれただけでも拍手喝采なのだけれど
奥田民生が歌う「球根」、聴いてみたかったなあ。
どっかに音源残ってないですかね?
「JAPAN JAM」での奥田民生さん出演シーンの
“おねえさぁ〜ん!”話、さもありなん!
という感じで面白かった。
民生さんは、20年かけて理想のキャラを
確立して来られたんですねえ。流石だ!
吉井和哉は、10年前のbridge対談の時
10年後の自分を『死んでると思う』と答え、
奥田民生は、『ぷよぷよ』と答えていた。
吉井はTHE YELLOW MONKEYというバンドを
壊そうとして苦悩の真っただ中にいた時期だし、
10年後という未来図などまだ描けないという心境だった
のだろう。
方や民生さんは、「よぼよぼなんだけどこう、ピシッ!」
「太極拳の奥義」みたいなのを目指したいと仰ってる。
今現在、力を抜くところは抜いて、いざとなったら
誰も敵わない位にビシッと決める。
正に奥義を究めようとしておられる。
吉井和哉はねえ、年齢は1コしか違わないけれど、
バンドを終了してからの年数が違うのですもの。
時間は、掛かって当然だと私は、思うな。
いつも母目線ですみません。
でも長い人生、そんなに慌てなくても、
音楽の神に恥じない生き方さえ守れば、
吉井和哉は、きっと道を誤らないと思っているので
大丈夫です!(笑)
黒はんぺんフライは、私も美味しいと思います。

追伸。
「BUNCHED BIRTH」と「SMILE」のジャケを
同じ方が描かれたとは、知らなかった。
「BUNCHED BIRTH」の絵は、本当に大好きだ。
寺田 亨さんと仰るのか。
ベルギー・フランスから火がつき出したって素晴らしい。
「プチモンド」アニメ化そして
吉井和哉主題曲、期待してます。
絶対凄い事になるでしょう!




LATE FOR THE SKY - 2010年07月12日(月)

MITCH・IKEDAさんがブログで
有賀幹夫さんが撮影されたYOSHII LOVINSONの
「at the BLACK HOLE」アルバムジャケットは、
ジャクソン・ブラウンの「LATE FOR THE SKY」を
オマージュ・リスペクトされた作品だと紹介
して下さっていた。
空は明るいのに、この洋館の灯りのついた二階の窓も
外灯が映し出す景色も仄暗い。
妙に惹きつけられる絵柄だ。
アルバム1曲目「LATE FOR THE SKY」。
今はもう心がすれ違って仕舞った恋人たちの
痛みと苦さ、空虚さがジャクソン・ブラウンの
歌声、ギターとピアノの響きで切なく沁みてくる。
“僕はもうどれくらい求め続けて来ただろう
 ふたり横たわったベッドで
 愛の言葉を囁きあい
 うつろう光に照らされながら
 空に置き去りにされたまま”

『空に置き去りにされたまま』は、
YOSHII LOVINSONの「at the BLACK HOLE」ジャケットにも
言えるのじゃないかな。
当時「at the BLACK HOLE」初回限定盤が夜、
そして通常盤が朝?のジャケットだった。
古い建物の前に停められた白の古いシボレー。
それに凭れてうつむき加減のYOSHII LOVINSON.
朝か夜か判然としない時間に映し出された独りの男。
「at the BLACK HOLE」曲それ自体、とても好きだけれど、
このジャケットも本当に素晴らしい。
吉井和哉は直ぐ、「at the BLACK HOLE」を
暗いだの何だのと言うけれど、謙遜し過ぎだと思う。
「VOLT」も凄いアルバムだったと認めるけれど、
吉井和哉はまだ「at the BLACK HOLE」と「WHITE ROOM」を
超えてないんじゃないかな。
少し前に新アルバムについて、「at the BLACK HOLE」を
引き合いに出していた吉井和哉の事だから、
きっとどこか、「at the BLACK HOLE」に通じるような、
深いモノが生み出されて来る事だろう。
待ち遠しい。

あっ、いよいよデモテープ録り始まったんですね?
あの紅い壁の部屋で♪





続・「LOVERS ON MAIN STREET」 - 2010年07月08日(木)

「LOVERS ON MAIN STREET」終盤
“乾いた心に水滴が広がる
 裂く日をじっと待って果物ナイフのように
 踏まれた果実の敵をとらなきゃ
 魂のリンゴの皮をむくその日まで”というフレーズがある。
「リンゴの皮をむく」という箇所で、
1999年「音楽と人 7月号」THE YELLOW MONKEY「旅人に残る絆」と
題された表紙特集号を思い出した。
パンチドランカーツアーの最終日「3.10横浜アリーナ」DVD発売にあわせ、
メンバー達が1年間に渡った長期ツアーの総括をしていた。
何故か4人でリンゴの皮を剥いているのだけれど、
アニーもエマもとても上手に皮を長く繋げたまま剥いているのに、
吉井ときたら、ごつごつと非常に危なっかしい手つきだ(笑)
インタビュー中、何度も「裏街道」という言葉が出てくる。
吉井は『裏街道で、そのメジャーの道に向かってジャブを入れていたい』
『〈記憶〉にどれだけ残れるかだからね、ロックンロールとは!』と
強く語っていた。
『イエローモンキーは、やっぱりそういうメインストリームから
ちょっと外れた場所で、シーンにジャブを入れながら
独自のスタンスを築いてきた・・・そいういった、シーンの中での
孤立感があるからこそ、メンバーもスタッフもファンの人達にしても、
独特の絆感というかファミリー感を持っているような気がします』と
金光裕史さんが仰っている。
この「LOVERS ON MAIN STREET」は、朝本浩文(DR. ECHO-LOGIC)さんの
作曲なのだから、こういう風に感じ取るのは、もしかしたら
邪道かもしれないけれど、「LOVERS ON MAIN STREET」に歌われた
恋人達は、THE YELLOW MONKEYそのもののように私には、思えた。
いつか踏みつぶされた果実の敵をとる日が来るかもしれない。
魂のリンゴの皮をむくその日が。




LOVERS ON MAIN STREET - 2010年07月03日(土)

7月7日発売の「CYCLE OF BIRTH / DR. ECHO-LOGIC」は、予約してあるけれど
iTunesでダウンロード発売していたので、アルバム購入した。
まず「LOVERS ON MAIN STREET/吉井和哉」を聴く。
MAIN STREETっていうから、日差しに溢れた恋人達だったらどうしよう?
なんて少し案じていたが杞憂だった。
メロディに吉井和哉の声に、そして歌詞に痺れた。
“この街に散らばった 悲しいシナリオ映し出す土曜日”
“灰色の空は今 審判の真っ最中
 いつか君に逢えたら 朝もやのいつものカフェで
 コーヒーをおごるから”

今の季節にピッタリじゃないか。
憂いと痛みを感じさせる吉井和哉の歌声が
心の襞をしっとり濡らしていく。
以前は、まずラジオなどで新曲が流れるのを待ちわびて、
録音して、何度も何度も繰り返し聴いて、
歌詞を聞き取り書き記して、そういう時が
何より楽しかった。
久しぶりにこうやって歌詞を書き留めていて
吉井和哉の新しい歌声を聴けた事を
心から嬉しく思った。
10年前発売中止に為って落胆したこの曲に
もう一度命を吹き込んでくれて感謝だ。
10年前の片われの曲「バイバイブルー/UA」も聴いた。
UAって本当に歌が上手い。
この曲も復活して良かった。
スカパラダイスオーケストラの北原さんGAMOさん参加の
「10 Years」が格好イイ。
「Dub's Ark」そして「レンズ /ユラリ」にとても惹かれた。
アルバム最後の曲が「LOVERS ON MAIN STREET」だ。
この詞は、吉井和哉の詞だと思う。
“乾いた心に 水滴が拡がる”

吉井和哉の歌は、潤うだけの水じゃないんだよなあ。
傷口から滴り落ちる血の味がする。
どうしようもなく惹かれ続ける。
この曲を歌う吉井和哉を見たい。






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