ぴよの映画めった斬りコーナー
ぴよが見た新作映画・ビデオ・DVDを個人的趣味でぶった斬るコーナー
ぴよと意見が合わないからっていじめないでぇ〜ん!(^_^;)
【ネタバレも含んでますので注意してねん♪】

2006年04月27日(木) ピンクパンサー

監督:ショーン・レヴィ
出演:スティーブ・マーティン
    ケヴィン・クライン
    ジャン・レノ、他
オススメ度:☆☆☆+


【あらすじ】
サッカー国際試合の中、フランス代表チームの監督グルアンが衆人環視の中で何者かに殺され、更に彼の指に光っていた世界最大のダイヤ「ピンクパンサー」が盗まれてしまった!ドレイフェス警視はマスコミから目をそらして、自らの手で事件を解決させて名誉を得ようと、バカでマヌケなクルーゾー警部に表向き事件を担当させ、更に彼の監視役としてクルーゾーの助手という名目でポントンを張り付かせたのだが・・・


【感想】
この映画のタイトルを知らない人はいないでしょう。故ピーター・セラーズの当たり役「クルーゾー警部」が大活躍する名作ドタバタコメディ「ピンクパンサー」が、リニューアルして蘇りました!
上記の名優達の他、殺害されたグルアンの恋人役でビヨンセがキャスティング。
流石にかつての名作コメディのタイトルを新たに作るには、これくらいの豪華キャストは必要なんでしょうねぇ〜

ピンクパンサー、初期の作品はぴよが生まれる前に公開されてますからねぇ。
実はピーター・セラーズが演じていた頃の作品がほとんど記憶にない。何とか「ピンクパンサー4」を薄っすら覚えている程度ですよ・・・でもクルーゾー警部のドタバタ振りに相当笑った、という記憶はあるんです。そんな程度です。

さて本作。
思いっきりアホでベタベタのお笑いですよ!イマドキこーいうベタなお笑いって逆に少なくなりましたよ。
そんな訳で、意外に新鮮な気持ちで楽しめる事が出来ましたネ。

ピーター・セラーズのイメージが定着しているので(彼の死後、別の役者で続編を作ったもののさっぱり売れなかった)
スティーブ・マーティンはこの役を演じるのが相当難しかっただろうと思う。ピーター・セラーズの形態模写をやったのでは絶対に世間から叩かれる・・・それは先刻承知だったでしょう。
今回リニューアルするという事で、スティーブ・マーティンなりのクルーゾー警部、という全く新しいキャラクターを見事に作り上げていたと思いますネ。コレはコレで全く違和感なく受け入れられました。

ドタバタコメディとしての見せ方は旧作の雰囲気を大切に守っているけど、ピーター・セラーズならではのクルーゾー像からはキッパリと決別して新しいキャラクターとして見せたのは正解だったと思う。
旧作でのクルーゾー警部の見せ場「妙な変装」シーンも、本作ではほとんどない。変装?シーンが1ヶ所だけ出てくるけど、この変装の「とかげダンス」シーンは最高に楽しい!・・・クルーゾーに笑うんじゃなくて、ジャン・レノに大笑いでしたね。
ってか、よくこんなアホみたいな事やったよなぁ!(笑)<ジャン・レノ

名作のリメイク・リニューアル版と言うと、どうしても過去の作風と設定に引きずられて叩かれがちですが、本作はピーター・セラーズのクルーゾーを楽しんだ人も、過去の作品を全く知らない今の若者も、どちらの世代もきちんと楽しめる作品に仕上がっていたと思います。
話の設定も現代にしていて、クルーゾーがインターネットやってたり、それが事件解決の鍵になるのも新鮮。
ゲストヒロインのビヨンセ(役名付いてたけど、ほぼ実際の本人通りの役でしたわ)も堂々としたモノで演技もなかなかお上手したよ。それにクルーゾーの秘書役のエミリー・モーティマー嬢、よく知らない役者さんなんですがとってもキュート♪

本作がウケたら、このキャスティングで続編を作ってくれるんでしょうか・・・
ジャン・レノ、続編にも出てくれるのかなぁ?ちょっと楽しみだなぁ♪






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2006年04月25日(火) 明日の記憶

監督:堤幸彦
出演:渡辺謙
    樋口可南子
    坂口憲二、他
オススメ度:☆☆☆☆−


【あらすじ】
広告代理店の部長・佐伯は、一人娘の結婚が決まり、更にビッグプロジェクトもモノにして順風満帆の充実した毎日。ところが50歳を目前にしたある日から、突然の体調不良と物忘れが激しくなり、度を越した様子を心配した妻・枝実子が渋る佐伯を伴い病院に検査に向かった。検査の結果「若年アルツハイマー」だと宣告されて慟哭する佐伯だったが・・・


【感想】
第18回山本周五郎賞、2005年「本屋大賞」の第2位に輝いた荻原浩氏著の同名小説の映画化。
本作を読んだ渡辺謙氏が映画化を熱望し、今回主人公「佐伯」と演じると共に「エグゼクティブ・プロデューサー」として初めて映画制作にも参加したんだそーです。

「若年アルツハイマー」ネタというと、昨年公開されて大ヒットした韓流映画「私の頭の中のケシゴム」が記憶に新しいところだと思うんですが、「ケシゴム」が若者向けファンタジーだとすると、本作は「そろそろアルツハイマーになってもまあおかしくはないか?でもちょっと早いよねぇ」くらいの微妙な年齢の熟年夫婦を襲う、かなりリアリティのある設定の話です。
「ケシゴム」の記憶が新しい今公開になって損なのか?それとも「ケシゴム」で若者にもグッと知名度の上がったアルツハイマーを題材にする事で、本来熟年層しか期待出来ない観客の幅を若者まで広げる事が出来るのか!?

と言う訳で、どうしても「ケシゴム」と比べたくなるのが心情ですが・・・
本作の方がぴよにはうーんとうーんと身につまされるモノがありましたね。

まず、もし自分が若年アルツハイマーだと診断されたらどういう反応をするだろう・・・そう考えた時、ぴよもきっと本作の佐伯のような反応をするだろうと思っていたんですよ。
それを支える側だって、病気だと判っていてもずーっと一緒にいればイライラして、つい相手にぶつけたくなるだろう。

その後の展開も「実際に自分がこの病気になったら、きっと同じような反応になっちゃうだろう」「実際に自分の連れ合いがこの病気になったら、きっとこうするしかないだろう」という、猛烈に身につまされるネタのオンパレード。
多少「そりゃーキレイ過ぎやしないか?」と思える場面もありましたが、多少は麗しい姿がないと救いがありませんヨ。
渡辺謙サンの本作に対する思い入れを強く感じさせる迫真の演技でした。彼の慟哭する姿は涙なしに見れません。

ラストシーンの枝実子は、ここまで散々苦労したのに遂に・・・という絶望なのでしょうか?
ぴよには彼女の姿が「悲しくて遣り切れないが、これでようやくこの人の前で堂々と泣ける」という、何か諦めの境地と言うか少しサッパリしたかのような表情に見えました。
実際にこの病と戦う本人、そしてそれを介護していく家族がどんな気持ちになるのかは判りませんが、もし自分や家族が同じ病になったとしたら・・・この映画のような展開になるのかもしれない。全く違うかもしれない。
それはなってみなければ判らないけど、この映画のような心の動きはあるだろう・・・と思わせるリアリティがありました。

若者が見て楽しめる類の作品ではありませんが、見て決して損はないだろうと思いますよ。
ただ、普通の中年サラリーマン家族の悲劇なので、展開はとっても地味です。だから夫婦どちらかのキャラに感情移入が出来ないと相当辛い(面白味がなくて退屈な)映画になってしまうかもしれません。
でも若年アルツハイマーは20代でも発症例が報告されてます。他人事と思わずに自分の身になって考えてみましょうヨ






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2006年04月23日(日) 陽気なギャングが地球を回す

監督:前田哲
出演:大沢たかお
    鈴木京香
    佐藤浩市、他
オススメ度:☆☆☆+


【あらすじ】
ある銀行強盗事件の現場に偶然居合わせた事で知り合った4人。他人の嘘が見抜けてしまう成瀬、1秒も違わぬ完璧な体内時計を持つ女・雪子、演説の達人・響野、そして生まれながらのスリの天才・久遠。この4人がマヌケな銀行強盗犯・朝倉を目にし「俺達ならもっと上手に銀行強盗が出来るのに」と思い、4人がそれぞれの特殊能力を生かし、「ロマン」を求めて前代未聞の銀行強盗を計画するのだが・・・


【感想】
人気作家・伊坂幸太郎氏が2003年に発表した同名タイトルのベストセラー小説を映画化。
原作が発表された当初から「是非映画化を!」という声が高く、一部ファンの間では映画化された際のキャスティング予想までして盛り上がっていたという逸話まであるそーだ。

そのキャスティング予想と同じ配役になったのかは判らないけど、とにかく豪華なキャスティング!
邦画・そしてTVドラマで確実に視聴率の取れる人気俳優達が顔を揃え、ほんのチョイ役に出演している役者も、「名脇役」と呼ばれるようなビッグネームをバンバン惜しげなく使っている。
そしてスリの天才・久遠を演じるのは故・松田優作氏の次男「松田翔太」クン。本作でスクリーンデビューだそうだ。

さて本作。
原作未読なので(←いつもの事)原作とどれくらい温度差があるのか判りませんが、確かにこのストーリーを書籍として読んだら「絶対に映画に向いてる!」と思うだろうなぁ〜・・・そんなスピード感とテンポの良さが心地いい作りです。
4人それぞれのキャラクターが魅力的で、ちょっとした会話のやりとりも気が利いていてコミカル。特に演説の達人・響野とスリの天才・久遠の会話はいいですネ♪この2人のHOT&COOLな組み合わせは絶妙です。
劇中使用されている音楽のチョイスも粋。軽妙な本作のテンポにすごく良く合ってる♪

かなりスゴイ特技なんだろうけど、実生活に何の役にも立たない能力。むしろ実生活に邪魔な能力が、それぞれ集まると凄く素敵な「ロマン」を生み出せるってのもいい。
実際は銀行強盗にロマンもクソもあったもんじゃないですが(苦笑)、無邪気で憎めないのがいいんですヨ。
佐藤浩市がいい狂言回しやってました。昔は全然興味なかったけど、佐藤浩市サンはいい役者さんになったよなぁ〜!

「特殊技能を持ったエキスパートを集めて犯罪ドリームチームを組む」という内容を考えると「オーシャンズ11」をほとんどの人が思い浮かべると思うんですが・・・でも本作の方が断然面白かったですよ。
「オーシャンズ11」に比べてずっと脚本がきちんとしていましたね。人間ドラマの部分やエピソードもよく練られていたし、何よりオーシャンズに比べて断然本作の方が個々のキャラクターが立っていた。
きっと11人も集めなかったのが正解だったんだろうと思いますよ(笑)

ちょっと説明不足な感のあるエピソードもあるし、どんでんオチはかなりの確立で先が読めるんですが(苦笑)、全体としてすごく良くまとまっているしテンポが良くてきちんと楽しめる。見てて単純に心地いいです♪
「心に残る名作」という類ではないので、お軽くデートムービーとして楽しむのにうってつけの一本。オススメですよ♪







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2006年04月22日(土) 立喰師列伝

監督:押井守
出演:吉祥寺怪人
    兵藤まこ
    河森正治、他
オススメ度:☆☆+


【あらすじ】
これは「立喰師」と飲食店との戦いの記録だ―――時は戦後の混乱期、東京の片隅にある闇市の立ち喰い蕎麦屋。もうすぐ閉店しようかという微妙な時刻にその男は現れた。「月見・・・蕎麦で。」その男こそ伝説の立喰師「月見の銀二」であった。男は先に卵を丼に入れさせて、出汁をその真上から注がせる。黄色い月の周りに薄く雲が掛かる。「いい景色だ・・・」この言葉こそ、立喰師・銀二が店主に仕掛ける戦いのゴングだったのだ。


【感想】
「攻殻機動隊」「イノセンス」等、世界中のアニメファンを魅了し続ける押井守氏の最新作。
・・・ってか、最近の押井氏の作品って割と苦手かも。なのにどうして見に行ってしまうのか!?<自分
だって、予告編見たら余りにおバカそーだったから、ついうっかり見に行っちゃったんだよぉーん(^-^;

確かに押井氏は「攻殻機動隊」等の凄まじい映像世界を生み出すクリエイターではあるものの、かつては「タイムボカン」シリーズや「うる星やつら」等のコメディ・アニメをずっと手掛けて来た人だというのは有名でしょう。
ぶっちゃけぴよにとって押井氏は「パトレイバー」や「攻殻機動隊」の人と言うよりも、「ヤッターマン」や「うる星」の人だというイメージが今でも強いんです。・・・まあ、そんな世代の人間だと思ってもらえればいいんです(苦笑)

そんな訳で、本作ですが・・・これは絶対に一般ウケしませんよ!(きっぱり)
少なくとも押井氏と同世代or前後の世代以上、少なくとも30歳以上じゃなければかなり厳しいだろうと思いますね。
「イノセンスが好き♪」なんて言ってる中高生が見に来たら、映画が始まって20分以内に熟睡出来る事請け合い(笑)

とにかく安い作りでしてネ。
いい言い方をすれば「写真と3DCGアニメを融合させて、それを敢えて2Dで見せる」という手法を取っている。簡単に言っちゃうと「紙芝居」「パラパラマンガ」みたいな作りですわ。
その「安っぽく作った映像」に、延々畳掛けるように恐ろしい程小難しい熟語をわざと使ってナレーションを入れ続けている訳ですよ。ちなみにナレーションを担当したのはミラクルボイスを持つ「山寺宏一氏」
山寺氏も、よくこの仕事引き受けたよなぁ〜・・・相当辛かっただろうと思いますヨ(笑)

その「学術論文」のような小難しいナレーションなんですが、聞きながら頭の中で平易な言葉に置き換えて咀嚼してみると、実は大した事言ってないんですよ。ってか、むしろアホみたいな事を理論武装&普段余り使用しない難しい表現に置き換えて煙に巻いてるだけ。コレがかなりツボに入っちゃって、ぴよには大ウケでしたねー♪

「イノセンス」を見た時は、その映像世界に圧倒されて目で映像を追う作業に脳みその大部分を使用していたので、あの映像に更に小難しいセリフが被って来ると、セリフの内容まで咀嚼する余裕がなかったんですよ。
結果「話が見えなくて全然面白くない」という感想になってしまった。
ところが本作は映像が安っぽくて(でも実はかなり手の込んだ絵なんですけどネ)、目で映像を追う作業にぴよのスカスカの脳みそのスキルを使わなくていい分、ナレーションのアホな理論武装を咀嚼するのに集中出来た。
結果、イノセンスよりもよっぽど本作の方がぴよには面白かったという訳です。

戦後の混乱期に端を発した「立喰師」 ←エラソーなネーミングですが、要は「食い逃げ野郎」ですよ(笑)
その「立喰師」が時代の流れと共に形態を変え、ファーストフード業界にまで食い込んで行くという姿を綿々と見せる。
映画を見ながら「吉野家はダメだったけどロッテリアはOKだったんだ」とか「ディズニーランドは流石にダメだわな」等とほくそ笑みつつ、犬の受難に苦笑し、スタジオジブリの鈴木氏が「立喰師唯一の被害者」になる姿に涙する(え?)

「イノセンス」の感想にも「究極の自慰作品」と吠えましたが、本作もまあ・・・判る人には判る「超カルト映画」。
ぴよはかなりツボ入りましたが、世間的には黙殺してもらって全然OKです。
熱狂的押井信者以外の方はDVDレンタルになるまで待って充分でしょう(爆)








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2006年04月21日(金) デュエリスト

監督:イ・ミョンセ
出演:カン・ドンウォン
    ハ・ジウォン
    アン・ソンギ、他
オススメ度:☆


【あらすじ】
朝鮮王朝時代。大量の偽金が出回る事件が発生し、捜査の為に市場に潜入捜査に入った女刑事ナムスンは、鮮やかな剣さばきで仏像を闇取引していた男達を斬り捨てる仮面の刺客に出会った。刺客を追って剣を交えるが取り逃がしてしまうものの、刺客の仮面の一部が割れた隙間から、悲しい目をたたえた美しい男の姿を見て心が騒ぐナムスンだった。捜査の末に刺客の素性を知ったナムスンは、更に潜入捜査に乗り出すのだが・・・


【感想】
韓流スターファンのおば様も、そーでないオネーチャンも、誰もが息を呑む程美しいカン・ドンウォン君主演の新作。
ヒロインの女刑事「ナムスン」を演じるのは、「恋する神父」のヒロインを演じたハ・ジウォンちゃん。彼女も韓流ファンの皆さんには御馴染みの人気女優さんですよね。

まー・・・何でしょうねぇ。

嫌がらせですか?この映画は(涙)


そもそも「韓流ブーム」ってのも、明らかにマスコミが意図的に大衆を操作した「作られたブーム」だと思ってましたが、そろそろ韓流も飽きられて金が稼げなくなって来たので、韓流市場から撤退しようと画策してわざわざこの映画を公開する事にしたとしか思えない・・・これまたマスコミが操作した罠なんでしょうか?
もし本気で「コレはウケるぞぉ〜♪」と思って配給したんだとしたら・・・この映画を引っ張ってきた配給会社の担当者はクビ決定ですよ。ってか、ぴよが配給会社の社長だったら、この映画を引っ張ってきたヤツは絶対にクビにするよ(苦笑)

優れた韓国映画は沢山あるのに、どうしてこんなクソ映画をわざわざ公開するのか理解に苦しむ!!

話が全然面白くない。更に話自体が判りにくくて設定も無茶苦茶。
映像は明らかにチャン・イーモウ監督の「LOVERS」辺りを意識してパクッてる。しかもLOVERS程の完成度もない。
アクションはゆるゆる+「マトリックス」のパクりでスローモーション多用。それが逆に映像を安っぽくさせている。
ヒロインが全く魅力がない。バカみたいに大声で吠えてるだけで可愛げもなければ感情移入も出来ないクソキャラ。
プロモーションビデオ状態の意味不明なファンタジー映像の数々・・・溜息すら出ない悲劇的な演出。

寒いよ!寒過ぎるよ!!
「パトラッシュ・・・なんだか眠たくなって来たよ・・・」ってな感じだよ! ←何だよ、こりゃ(笑)

カン・ドンウォン君ファンなら問題ないでしょう。彼は本当に美しく撮れていました。
ってか、単なる「カン・ドンウォン君のプロモビデオ」ですよね?コレ。朝鮮王朝時代が設定ってのも、カン・ドンウォン君の衣装がミステリアスでカッコ良く見せるのに都合が良かったからだけなんじゃないの?
だってナムスンなんて誰がどう見ても王朝時代の人間に見えませんもの。と言うよりも敢えて可愛くないキャラに作って、よりカン・ドンウォン君の美しさを際立たせる為だけに存在しているとしか思えませんヨ。
でもそれだけでいいんですか?本当にカン・ドンウォン君が美しく写っていれば、それだけで満足なんすか?<韓流ファン

カン・ドンウォン君がキレイだったから☆1つ付けましたが、これで彼が美しくなかったら評価しようがありませんよ。
確実に今年の「最低映画」決定でしょう。韓流ファンじゃなかったら見る価値全くないです!断言しますっ!!







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2006年04月20日(木) アイス・エイジ2(日本語吹替版)

監督:カルロス・サルダーニャ
声の出演:太田光(シド)
      竹中直人(ディエゴ)
      山寺宏一(マニー)、他
オススメ度:☆☆☆−


【あらすじ】
約2万年前の地球に「地球温暖化」の波が押し寄せ、氷河期はもはや終わろうとしていた。谷に住む動物達は氷が溶け出してパラダイスを大満喫中!共に冒険をした事で深い友情で結ばれたナマケモノのシド、サーベルタイガーのディエゴ、マンモスのマニーの3匹も、それぞれ悩みを抱えつつこの谷で仲良く暮らしていた。ところが谷を守っている氷壁にヒビが入っている事に気付いた3匹。このままでは数日後に氷壁が割れて水が谷に流れ込んで沈んでしまう!


【感想】
「アニメーションはジブリとディズニー(ピクサー)だけのモノじゃない!」と、20世紀フォックス社が巻き返しを図って大ヒットを飛ばしたドル箱お子様向けアニメ「アイス・エイジ」のPart.2
日本では観客動員数ベスト10を見ると、いつも上位はお子向けアニメが占めている。映画は大人ではなく子供を対象にした方が圧倒的に観客動員数も興行収入も望める訳だ。
でもそれは映画の都・ハリウッドでも同じなんだろうか?本作もアメリカで公開されるやバカ売れしてるらしいです。

もっとも最近のアニメーションは、お子様対象であるものの「大人の鑑賞」にも堪え得るクオリティの高い映像を提供してくれていると思うし、脚本や演出等もかなり大人の目を意識したモノが増えてきていると思う。

と、ちょっと映画感想から脱線しましたが・・・

本作、映像は前作同様に非常に質の高い仕上がりになっていると思う。
水の動き、動物達の波打つ毛並みのリアルな動き、そしてコミカルなスクラットの様子も磐石。背景に多少荒い部分もあるものの、取り立てて非難する程のモノではありません。

それにしても、内容がもーちょっと何とかならんかねぇ(溜息)
脚本が根本的に面白くないですよ。たかだか1時間半程度の上映時間が長かった事、長かった事・・・お子様向けなのは百も承知していますが、それにしてもこの話では子供だって退屈して居眠りコキそーですよ。
スクラットがいなかったら間違いなく眠っただろうと思う。製作サイドも脚本がつまらない事を自覚していて、敢えてスクラットのシーンを増やしているとしか思えませんヨ。

決して悪い話じゃありません。むしろとってもいいお話です。
でも前作に比べて、明らかに脚本の質が落ちた。前作では「人間と動物」という関係も描いていて、単なる動物友情モノだけにしないで大人でも感動出来る奥行きがあったと思う。
だけど本作は動物だけのファンタジー世界にまとめて、グッと対象年齢を下げている。「楽しませる」事に重点を置いて話の中から何かを考えたり感動するような広がりを見せてくれなかったのは痛い。

それから前作では非常に魅力的に描かれていた各々のキャラクターも、本作では既に仲良くなっちゃった仲間同士なので、キャラクターも没個性的になってお楽しみが少ない。
特にディエゴなんて前作ではハラハラドキドキさせてすっごく魅力的だったのに、本作では気の抜けたソーダみたいに甘ったるいだけの日和見オヤジになっちゃってガックリ来た。
新しいキャラクターを入れる事で、ぬるま湯状態のキャラ構成に活を入れているつもりかもしれないが、正直言ってフクロネズミ兄弟とヒロインマンモスは、それほど魅力的なキャラだとは思えなかった。

そこそこ楽しめますが、「すっごく面白かった!」とオススメする気になれない・・・
映像は確かにキレイですので、スクラットと映像を楽しむと割り切って見れば、平均点は取れる作品になってると思う。

でも「続編」は前作以上のクオリティを求められて当然ですから。映像だけじゃなくて脚本もネ。







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2006年04月19日(水) キャッチ ア ウェーブ

監督:高橋伸之
出演:三浦春馬
    竹中直人
    加藤ローサ、他
オススメ度:☆☆−


【あらすじ】
高校1年の夏休み。大洋は同級生の小林と田口の3人で、田口の父親が所有する湘南の別荘で優雅なバカンスを過ごす為にやって来た。ところが田口が別荘の鍵を失くしてしまい、浜辺で野宿するハメに。たまたま浜辺で全裸で寝そべっている奇妙なおっさん「デューク」と知り合い、彼が経営するサーフショップで住み込みバイトをしながらサーフィンを教えてもらえる事になった大洋達だったが・・・


【感想】
日本プロサーフィン連盟(JPSA)の初の全面バックアップで実現した「日本初の本格サーフィン映画」
原作は同名タイトルの小説だが、この小説は何と現役高校生が執筆しているんだそーだ。んで映画化に際して原作者本人がシナリオを書いて、音楽や配役に関しても原作者の意向がそのまま反映されているらしい。
才能溢れる高校生、スバラシイですねー。ぴよが高校の頃なんて男のケツ追っ掛ける事しか頭にありませんでしたヨ(爆)

現役高校生が等身大の「青春物語」を書いた・・・まあ、そういうお話な訳です。
そんな訳で、ババアのぴよには完全に賞味期限切れしてました。←今日もいきなり吠える
賞味期限切れしていたのは映画じゃなくて、それを見るぴよの目の方だったというのは言うまでもありません(苦笑)

ごくごくフツーの高校生が、サーフィンに出会って夢中になる。サーフィンを習う事で自然の大切さや脅威を知る。
カワイコちゃんと知り合って淡い恋が芽生える。邪魔者が現れて対決する。
彼らを取り巻く大人にも事情がある。そして大人達は皆一様に少年達に理解があって大きく包んでくれる。
様々な試練と恋の末、少年達は1つ大人の階段を登り夏が終わる・・・あー。いい話デスネー。ふー。(溜息)

じぇーんじぇん面白くにゃい! ←こらこら(^-^;

ボクちゃん達の演技も「?」だし、本格サーフィン映画だという映像も「?」だし、竹中直人氏の演技はいつも通り。
エピソードも展開も昔からよくある青春モノの焼き増しにしか見えないし、この歳になって見ても今更感動したり啓蒙されたりする部分もなければ共感も得られず、加えて言えば自分の青春時代を思い出して甘酸っぱい感傷に浸れる程のリアリティもなければ、自分の青春時代を美化して思い起こせる程のファンタジーもない。
友情も愛情も中途半端だし、セリフも様子も「30年前の高校生か?」なレベル。
本当に現役高校生が書き下ろした話なんですか?信じられないくらい古色蒼然としているんですが・・・

今現役の高校生が本作を見たら「ちょっとヤバくね?」って思うんでしょうか?
あ。ぴよは「ヤバい」って言葉を「そりゃーいかんだろ」という意味で通常使っていますが、イマドキの子は「かなりいい」という意味合いで使ってるらしいですね。
えぇ。それくらいの事はババアのぴよでも聞きかじってます。だからちょっと若者ぶって書いてみました(薄涙)

そんなこんなで、終始映画と自分の温度差に溜息付きまくりでした。
歳は取りたくないものです・・・ふー。







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2006年04月18日(火) リトル・イタリーの恋

監督:ジャン・サルディ
出演:アメリア・ワーナー
    ジョヴァンニ・リビシ
    アダム・ガルシア、他
オススメ度:☆☆☆


【あらすじ】
1950年代、南イタリアの貧しい村で過ごすロゼッタの元に一通の手紙が届いた。その手紙にはオーストラリアに移民したアンジェラという男性の写真と、彼からの真摯な求婚がしたためてあったのだ。アンジェラの写真を見て一目惚れしたロゼッタは結婚を承諾、不安を抱えつつも写真のアンジェラと自分のラブストーリーを空想しながら海を渡ったのだ。ところが写真はアンジェラのものではなく、容姿に自身のないアンジェラが弟ジーノの写真を送っていた事が現地に着いて発覚する・・・


【感想】
「シャイン」「きみに読む物語」等で観客を泣かせまくった脚本家ジャン・サルディが、初めて自らメガホンを取ったという鳴り物入りの一作・・・と書く程話題にもなってないみたいなんですが(苦笑)
監督自身がイタリアからオーストラリアに移民した家庭だそーで、自身の思い入れの強い作品になっていると思う。

「移民」というのは物凄く結束が固い・・・というイメージがある。実際そうだろう。
更に「イタリア」というと「=ファミリーの結束」というイメージ。これはマフィア映画の影響?だけでもないよね?
そんな訳で、本作は「イタリア+移民」というダブルパンチに結束の固い兄弟の恋愛模様を題材にしている。

・・・って言うか、予告編を見た段階では「ラブストーリー」先行の話だと思っていたんだけど(邦題もそれを連想させる)、実際に見てみると決してラブストーリーが主題だとは言えない。
むしろラブストーリーを下敷きにした「兄弟愛」がテーマになっている作品だった。
原題が「Love's Brother」なので、恋愛モノじゃなくてファミリー・ヒューマンだと考えていいんでしょうね。多分日本で公開するのに「兄弟愛」というタイトルでは客が入らないのは判りきっているので、「ラブストーリー」なのだと勘違いさせようと気の利いた邦題を付けたんでしょう。

ラブストーリーじゃなくても全然OKなんですが、それにしても平坦で薄い展開とストーリーです。
イタリア移民達の結束、そしてアンジェラとジーノの兄弟愛についてとても丁寧に描かれているとは思うものの、もうちょっとハメを外してコミカルに見せてくれてもよかったんじゃないか?という気はします。
多少は笑わせてくれるものの、基本的にかなり真面目に作られているので印象はどうしても薄くなる。

役者の配役もいいし演技も申し分ない。でも話の展開同様「余りに華がない」
A級の配役、A級の脚本、A級の展開だと言ってもいいくらい丁寧な作りの作品なのに、全く面白味を感じないってのはいかがなモノなんだろうか?
真面目に生きてきた事だけが取り柄のような兄アンジェラが全くモテないのに、お調子者で口達者で容姿のいい弟ジーノの方がウケる、という本作の内容と何か被っている気がするのはぴよだけだろうか?(苦笑)

結構ジーンとする「いいお話」だと思うんだけど、何かが足りない。今ヒトツ面白味を感じさせてくれない。
決して見て損はないけど、進んで「みなさん劇場に足を運んで下さい!」とオススメ出来るパンチもない。
音響や映像美や派手なアクション等の「スクリーン任せ」な作りではないので、DVDレンタルでおうちでのんびり見ても充分楽しめる作品・・・むしろおうちでまったりと楽しんだ方がお似合いの作品だと思うのよネ(苦笑)

ロゼッタが手紙の内容(実)よりも写真(見栄え)に恋したってのは・・・というツッコミは敢えてしませんヨ。
やっぱり人間の第一印象は「容姿」でしょ。容姿でふるいに掛けてから、ようやく「中身」を見てもらえる。
「心栄えさえよければ美醜は関係ない」なんて事、散々世間で辛酸を舐めて来たデブスのぴよには通用しませんヨ(笑)








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2006年04月17日(月) Vフォー・ヴェンデッタ

監督:ジェイムズ・マクティーグ
出演: ナタリー・ポートマン
    ヒューゴ・ウィービング
    ジョン・ハート、他
オススメ度:☆☆


【あらすじ】
独裁国家となった近未来の英国。夜間外出禁止令の禁を破り深夜に外出したイヴィーは、悪辣な自警団に取り囲まれてあわやというトコロで仮面を被った謎の男「V」に助けられた。政府転覆を狙うVは刑事裁判所を爆破、更に電波ジャックをした彼は、市民に「11月5日のガイ・フォークス・デーに国会議事堂へ集結せよ」と呼びかける。その一方で自分の恨みを晴らすべく次々と関係者を抹殺していくV。そんなVに出会った事で、イヴィーは自分の生き方を大きく変える事になる・・・


【感想】
ウォシャウスキー兄弟+ジョエル・シルバーの「マトリックス」コンビが放つ話題の最新作。
元ネタは1980年代に英国で発表されたコミックだそーだ。英国だから「アメコミ」じゃなくて「ブリコミ」?
予告編でナタリー・ポートマンのスキンヘッド姿を見て、かなり衝撃を受けたファンも多いんじゃないでしょうか?

さて本作。
正直言うとかなり微妙〜な感じがした。
まずは11月5日の「ガイ・フォークス・デー」についてのあらましや、ガイ・フォークス・デーに対する英国人の思いを理解出来ないと、ちょっと苦しい部分が無きにしも非ず。何故11月5日がこの作品のキーDAYなのか?は、映画冒頭で説明があるから知らなくても良さそうなモノだけど、出来れば下調べしておいてから見た方が話に入り込み易いと思う。

「微妙だなぁ」と思ったのはコレだけじゃない。
本作は上にも書いたけど、80年代に英国で発表されたコミック。映画をご覧になれば判るけど、当時のサッチャー政権を痛烈に批判した内容だった。・・・で、2006年の現在この作品を見てみると、かなりの人が「英国」を「米国」に頭の中で置き換えて考えるんじゃないかな?
少なくとも今のアメリカを批判する内容だと捉える人は多いと思うし、そういう意図は少なからず感じられる。

それがダメだという訳ではないけど、少なくとも日本人の肌にはあまり合う内容だと言えませんわな。
「ナタリー・ポートマン主演?のアクション娯楽大作」「マトリックスチームの新作」というセールストークを聞いて期待して見に行った人は、少なからずガッカリするんじゃないかと思いますよ。

アクションって言っても、仮面被った状態で演技するんですから制約多いですよね。・・・てな訳でぶっちゃけ動きに息を呑む程のモノはありませんし、もっとナタリー・ポートマンが活躍するんだとばっかり思ってたのに肩透かしだし、映像の作り方は確かにキレイだけど「マトリックス」を見た時程の衝撃はありませんしね。
そもそもヒューゴ・ウィービングがVの役を演じる意味ってあんのか?全く顔出てないんだよ?(^-^;

簡単に言っちゃうと「テロリスト擁護&保守政党をぶっ潰せ!」な話なので、反米(反英)派の方にはかなりウケが良さそうな予感ですが、単に「アクション娯楽大作」として考えると・・・うーん。お楽しみは少ないんじゃないだろうか?

と書きつつ、上記の「オススメ度」は低くしましたが、かなり「反米派」なぴよには(苦笑)結構楽しく見れました♪








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2006年04月15日(土) リバティーン

監督:ローレンス・ダンモア
出演:ジョニー・デップ
    サマンサ・モートン
    ジョン・マルコヴィッチ、他
オススメ度:☆☆☆−


【あらすじ】
1660年代、王政復古のイギリス・ロンドン。追放されていたロチェスター伯爵が、恩赦によりロンドンに戻って来た。余りに破天荒な生き様と圧倒的なカリスマで、世間への影響力の大きなロチェスターには王も一目置いていた。ある日演劇を見に行ったロチェスターは、会場からブーイングを受けている女優エリザベスに目を付けた。彼女の秘めた才能を見抜いたロチェスターは、彼女の演劇指導を買って出るのだが・・・


【感想】
17世紀に実在した詩人「第二代ロチェスター伯爵」の半生を映画化。
元々は舞台劇だったそうだが、舞台でロチェスターを演じたジョン・マルコヴィッチが映画化の話を持ちかけ、更に自分が演じたロチェスター役には是非ジョニーを!と熱望した事で、本作の豪華キャストが実現したそーだ。
まあそんな訳で・・・ジョニー・デップファンとしては押さえておかなきゃいけない一本でしょ♪

学生時代、世界史が苦手で(日本史も苦手だったけど。苦笑)、更に中世〜近代ヨーロッパ史は特に苦手なぴよが、何の前知識も入れずにただ「ジョニーが主役の映画だぁ♪」ってだけで見に行くってのは・・・余りに無謀だった(涙)
少なくともイングランドのこの時代の歴史背景くらいはおさらいしてから見に行けばよかったなぁ。この時代の歴史に疎いと、ロチェスター伯爵の半生に絡む歴史部分の筋に着いて行くのが苦しい。

更に言えば、ロチェスター伯爵の横顔くらいはどこかでお勉強してから見た方がいいかもしれない。

ロチェスター伯爵は美貌とカリスマを兼ね備えた知識人で、世間への影響度も非常に高かったそうだが、何故か酒と女には目がなくて手当たり次第に好色の限りを尽くし、更にはやたら破廉恥な詩的表現がお好きな上に、王の前で平気で政府批判をするよーな滅茶苦茶なキャラクターだったそーだ。

でもどうしてこんな破天荒な生き方をするようになったんでしょ?
生まれた時から頭イカれちゃってた訳でもないでしょーに(をい)、人生のどこかの地点でトンデモ皮肉屋さんになっちゃったんだろうと思うのですが、彼がどうしてここまで突き抜けちゃったのか?が映画中で説明されていないので、彼の人となりに全く共感が出来なかったんですよ。

ただ、ロチェスター伯爵という人物がとてつもなくセクシーで、すんごいカリスマ性があって、そして知的で破廉恥でどうしようもなく自堕落な人だったんだという事はすごーくよく伝わった。
ってか、ジョニー・デップがハマり過ぎてて怖いくらい!ロチェスターのキャラクターを見ながら「こりゃーいかにもジョニーが進んで演じたがるようなキャラだわな(笑)」と思いましたもん。梅毒が進んでからの鬼気迫る演技なんてスゴイよ!・・・でも映画冒頭〜中盤までのエッチでセクシーなジョニーちゃんの方がお好みだったりするんだけどネ♪

ロチェスター伯爵という人物の破天荒さを、もう少し脚本や演出で見せて欲しかったなぁ〜と思いましたね。
この作品の作りでは、ロチェスター伯爵自身に魅了されたと言うよりも、明らかにジョニーちゃんの魅力と演技力で観客を煙に巻いたという感は否めません。

ジョニー・デップファンとしてはかなり満足度は高いんですが、映画の出来としてはどーだろうなぁ〜(苦笑)







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2006年04月14日(金) LIMIT OF LOVE 海猿

監督:羽住英一郎
出演:伊藤英明
    加藤あい
    佐藤隆太、他
オススメ度:☆☆☆+


【あらすじ】
潜水士となって2年。仙崎大輔は鹿児島・第十管区に異動となり、機動救難隊員として働いていた。伊沢環菜とは結婚を意識しながら遠距離恋愛中。はっきりプロポーズをしてくれない大輔に苛立つ環菜は、ウエディングドレスを携えて鹿児島にやって来るが、大輔は「考えさせてくれ」と告げるだけだった。そんな折、鹿児島沖3km地点で大型フェリーが座礁。現場へ急行した大輔達は、予想以上に浸水が進み傾く船体に戦慄するが、その船内に何故か環菜が乗っていたのだ!


【感想】
前作「海猿」、そしてTVドラマ版を経て「海猿シリーズ・最終章」の本作。
TVドラマは見ていなかったんですが、要するに映画と同キャストで前作と本作の繋ぎ部分をやってたんですかね?
ってか、フジTVって本当にやる事にソツがないなぁ・・・といつも関心させられますネ!

TVドラマ版を見ていなくても、前作(映画版)を見ていなくても、本作だけでも話は判るよーになってます。
・・・なってると思います。ぴよは前作を見ているので断言は出来ませんが、少なくともTVドラマ版は見ていなくても本作だけでちゃんと独立した話にはなっていたと思います。

さて本作。
TVドラマ版を楽しんでいた「海猿ファン」の方には、それぞれのキャラに相当思い入れがあるんでしょうね。
ぴよも伊藤英明クンが大好きなので・・・もっと言うと前作「海猿」の試写会に行った時に舞台挨拶があって、ご本人がスクリーンで見るよりずっとカッコ良かったのですっかり好きになっちゃった、ってのが正直なトコロなんですが(苦笑)
まあ、そんな訳で・・・少なくとも伊藤英明クンには勝手に入れ込んで見てました♪

もー本当にカッコいい!
今回も熱いわっ!熱血で真っ直ぐで、しかも人命救助の為なら何でも出来ちゃうスーパーマンなんだからっ!
映像も前作よりもずーっとパワーアップして、邦画にしてはなかなか頑張ってたと思うわぁ♪
先日「かもめ食堂」の感想で「邦画は所詮ハリウッドの巨大資本に勝てないんだから」って書いた同じ口が言ってるとはとても思えないでしょ?・・・すいませんねぇ。節操がなくて。だって伊藤クンがカッコいいんだもーん♪←アホ

人間ドラマの作り込みもすんごく丁寧でしてネ、ここらの「泣かせ」な作り方はフジTVの企画らしいやり方。
畳み掛けるわねー。バンバン「泣かせ」よーと、あの手この手で攻めて来ますよ。別に泣いたからって負けた訳じゃないんだから(ってか、それがフジTVさんの思惑なんだから)、思いっきり波に乗って泣いちゃって下さいっ!

ところで、
その「泣かせ」ドラマ部分とか、伊藤クンの熱いスピーチシーンを聞きながら「おまへ、そんな悠長な事やってるヒマがあるんだったら、とっとと救助せぇーよ」・・・なんて思っちゃったら、やっぱりダメなんですよねぇ?(^-^;

前作「海猿」も相当くっさーいドラマだったけど、これが結構ハマっちゃったんだよね。
でも本作はなぁ〜んか乗れなかった・・・前作の人間ドラマの方がもうちょっとアッサリしてたって言うか、きちんと見せてくれるけど本作程しつこくなかったような気がしたんだけどな。
「そこまではちょっとやり過ぎなんちゃうん?」と思っちゃって、周囲のお嬢さん達が肩を震わせて号泣する中、どんどん冷えていく自分を感じて一人置いてきぼり状態(溜息)

妊婦の体も冷やしちゃダメですが、ぴよの心も冷え切って今にも下痢しそーですよ!助けてっ!伊藤クーンッ!(涙)

まあそんな訳で、
ぴよはダメでしたが(をい)周囲の反応を見るとすこぶる良さそうなので、誰が見ても多分大ウケ間違いなし!
特にTV版見てハマったタイプの方なら、これ見なくちゃーシャレにならないでしょう。
TV版も前作もご覧になってない方でもかなり楽しめるんじゃないかと思いますよ。

・・・ぴよの感想の事はアホの戯言だと思って忘れて下さい(涙)






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2006年04月05日(水) かもめ食堂

監督:荻上直子
出演:小林聡美
    片桐はいり
    もたいまさこ、他
オススメ度:☆☆☆☆+


【あらすじ】
フィンランド・ヘルシンキの街角にオープンした「かもめ食堂」は、日本人女性サチエが1人で切り盛りする小さな食堂だ。毎日コップを磨いて客を待つものの、開店1ヶ月にして客はゼロ。そんなある日、日本かぶれの現地青年「トンミ」が第一号の客として現れた。トンミはサチエに「ガッチャマンの歌詞を全部知りたい」と言うのだが、「誰だ!誰だ!誰だぁー!」の次がどうしても思い出せないサチエ。そんな時、ある本屋で日本人女性「ミドリ」に出会ったのだ・・・


【感想】
群ようこ著の同名タイトル小説の映画化・・・と言うよりも、まず映画の企画があって、群ようこ氏が映画脚本用に小説を書き下ろしたらしい。
主要メンバーは上記の3人ですが、このキャストを見るとどうしても「やっぱり猫が好き!」を連想してしまうのは、きっとぴよだけではないハズ。室井滋サンの代わりに片桐はいりサンが、あの独特のキャラで存在感をアピールします。

ってか・・・超ツボにキター!

この作品、ハマった人最強ですヨ。
逆にハマらなかった人には「ナンデスカ?コレ」ってな調子でしょう。評価の落差が激しそうな作品です。

何故かフィンランドのヘルシンキに食堂をオープンした日本人女性サチエと、たまたま偶然出会っていつの間にかサチエの店を手伝うようになった、これまた「あんた達どーしてフィンランドなん?」と首を傾げたくなるような理由でこの地にやって来たミドリとマサコの3人が織り成す「平凡な日常」をまったりと見せる・・・ただそれだけの作品。
ちょっとしたエピソードの繰り返しで、特に何か劇的な事件が起こる訳もなく、恋愛もなく、アクションもなく、人が死ぬ事もなければ濡れ場がある訳でもない。本当に「ないないづくし」なのに・・・めっちゃツボに入った!

3人のキャラクターがそれぞれ絶妙で、不思議な間とテンポが妙に笑わせる・・・笑わせるとは言っても、コメディ映画みたいにぎゃははは!みたいな笑いぢゃなくて「プッ」とか「クスッ」程度のささやかなにんまり♪程度。
この「プッ」「クスッ」の間合いが本当に気持ちよくて、映画を見てるだけで妙に幸せな気分になれるから不思議。

食堂の話なので、当然だけど食べ物がふんだんに出てくるんだけど、「かもめ食堂」のメイン料理は「おにぎり」
どうしておにぎりなのか?は劇中に説明があるからココに書くのは控えるとして(その理由ってのがまたちょっぴり幸せな気分になれるいい話なんだなぁ)、他にも「豚の生姜焼き」「焼き鮭」「トンカツ」等のありふれた日本食のオンパレード。
一応洋食メニュー?としてシナモンロールもありますが、とにかくどれもこれもめちゃくちゃ美味そう!
撮影スタッフは食べ物が美味しく写るように、相当気を遣ったんじゃないでしょうか?

店内の内装やサチエの自宅の雰囲気もとっても趣味が良くて、居心地が良さそう♪
それぞれの役者の衣装も雰囲気を大切にしていて、キャラクターとイメージがぴったり合う。カップや雑貨、小道具まで手を抜かずにこの作品のスローテンポでまったりしたイメージに合わせて、オシャレだけど妙に落ち着くといういいチョイス。

何がどういい・・・と、ちょっと言葉にするのが難しいんですが、とにかく心が温かくなる。ちょっぴりいい気分になる。
こういう雰囲気の作品って、邦画ならではだよなぁ〜と思いますよ。日本人のメンタリティにぴったり合うんですよね。
中途半端に金掛けて大作映画を気取ったって、所詮邦画はハリウッドの巨大資本には勝てないんですから、もっと本作のような「邦画だからこそ作れる日本人のメンタリティに合う優しい作品」をどんどん作ってもらいたいものです。

この作品を見ると、おにぎりが絶対に食べたくなりますよぉ〜
・・・実言うと、今「おかかおにぎり」を作って食べながらこの感想書いてました(笑)






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2006年04月04日(火) ブロークバック・マウンテン

監督:アン・リー
出演:ヒース・レジャー
    ジェイク・ギレンホール
    ミシェル・ウィリアムズ、他
オススメ度:☆☆☆


【あらすじ】
1963年ワイオミング州ブロークバック・マウンテン。この地の農牧場に季節労働者として雇われたイニスとジャックは、キャンプをしながら羊の放牧管理をするという過酷な労働の中、次第に精神的にも肉体的にも強く結ばれて行った。仕事が終わり山を下りた時、何の約束もせずに別れた2人。それから数年後、互いに妻と子供を持って平穏に暮らしていたが、ある日イニスの元にジャックから絵葉書が届き、そして再会した2人はお互いの気持ちをはっきりと悟るのだった。


【感想】
4月4日は「オカマの日」ですよー!って子供の頃に言いませんでした?
んな訳で、本作を観るのにうってつけの日だ!と思って鑑賞・・・ウソウソ。ってかオカマとゲイって微妙に違いますネ。
言わずと知れた今年のアカデミー賞で最も注目されていた作品。作品賞間違いなし!と思われてたのに、「クラッシュ」にサックリと持っていかれて何ともお気の毒な感じでした(苦笑)

てな訳で本作。
いきなり結論書きますが、「フツーのメロドラマ」にしか見えなかったんですよ(^-^;
いや、ゲイの恋愛モノってだけでかなりキワモノ感は高いんですが、普通のメロドラマでしょ。ただの不倫モノでしょ。

確かに60年代のゲイ事情を鑑みると、相当の障害があっただろうと思われます。
2006年の現代だってゲイの市民権は完全に得られた、とは決して言えない。ましてやあの時代のゲイはさぞかし苦労が多かっただろう事は考えるまでもありませんわね。
特にゲイに対してトラウマを持ったイニスにとっては、さぞかし苦しい事だっただろうと思う。映画中でもイニスの精神的苦悩を非常に丁寧に見せているし、イニスを演じたヒース・レジャーの演技も秀逸だった。

でも、コレが普通の男女の不倫物だと考えると、取り立てて面白い話でもないような気がする。
むしろ本作は「ゲイネタ」だったから話題になっただけで、もし普通の男女の不倫物として描かれていたら、これ程世間で持ち上げられる事もなく、「ブロークバック・マウンテンのシーンの美しさは素晴らしいが、話の内容としてはありふれた2流メロドラマですネ」と言われる程度で、日本では単館上映で2週間公開打ち切り・・・位の扱いになったんじゃないかなぁ?と思ったんですよ。

ゲイだったから崇高な愛なのだ・・・と勘違いする人が多いような気がしますね。
作品自体の持つ「人間愛」としての描き方はかなり好感が持てるんだけど、どうしてゲイなんだろ?別にゲイの恋愛にしなくても人と人の魂が呼び合うような崇高な愛は、アン・リー監督の手腕があればいくらでも描けただろうし、これだけ美しいブロークバック・マウンテンの雄大な風景をバックにして、何故ゲイネタじゃなければいけなかったのか?

でも・・・考え方を変えると、「ゲイネタ」だったからこそ「普通の不倫モノ」が「人間の魂が呼び合う崇高な愛」だと観客に思わせる事が出来たのかもしれないよなー・・・とも思えますわね。
もし観客の反応をそこまで想定して、敢えて「ゲイネタ」にしたんだとしたら、アン・リー監督は相当の策士だと思うし、事は全て彼の思惑通りに進んだという事ですわね。
まあ確かに・・・本作がただの男女の不倫物だったら、ぴよもわざわざ映画館に観に行かなかったと思うしなぁ。

見せ方も巧みだし、映像もキレイだし・・・逆にゲイに拒否反応のある人が観た方が感動する可能性高いかもしんない?







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