ぴよの映画めった斬りコーナー
ぴよが見た新作映画・ビデオ・DVDを個人的趣味でぶった斬るコーナー
ぴよと意見が合わないからっていじめないでぇ〜ん!(^_^;)
【ネタバレも含んでますので注意してねん♪】

2006年03月31日(金) タイフーン

監督:クァク・キョンテク
出演:チャン・ドンゴン
    イ・ジョンジェ
    イ・ミヨン、他
オススメ度:☆☆+


【あらすじ】
米国民間貨物船が海賊に襲われた。実はこの船には極秘裏に米国の兵器が運搬されていたのだが、どうやらその兵器が目的だったと判った米国国防総省は中国や北朝鮮との緊張状態を鑑み直接介入を避け、元米国海軍将校のカン・セジョンに任務の白羽の矢を立てた。犯人はタイ沿岸を根城にする海賊シンだと判ったセジョンはシンの身辺を調べた。シンは北朝鮮出身で一族で脱北し、韓国から亡命拒否された過去があり、更に生き別れの姉がいる事が判ったのだが・・・


【感想】
「シュリ」「シルミド」「ブラザーフッド」等、南北問題を扱った作品は数多いが、本作もそんなカテゴリの一作。
「友へ/チング」のクァク・キョンテク監督が「ブラザーフッド」の製作スタッフと手を組み、チャン・ドンゴンとイ・ジョンジェという韓国トップスターのダブル主演という超豪華アクション大作!
何でも韓国映画史上最高額という制作費、そして初日〜1週間の観客動員数はブラザーフッドを抜いたそーだ。

チャン・ドンゴン大好きー♪
「PROMISE」ではアホみたいな走りをする奴隷だったけど(コラコラ)、それでもやっぱり大好きさー♪
今作では奴隷じゃなくて海賊。相変わらずコ汚い格好してるけど、それでもやっぱり可愛いよーん♪

さて本作。
映像も手が込んでて凄い迫力!ハリウッド顔負け状態ですし、チャン・ドンゴンは相変わらずステキ♪韓国の俳優さんって役作りにすごく入れ込みますよネ!演技もとってもいいし泣かせなシーンもキッチリ入れて磐石。
「さすがチャン・ドンゴン主演の大作アクション映画!」ってな作りですよー。

・・・でも、ぜーんぜん面白くなかったんだなー(苦笑)

多分ねー、ぴよがノータリンだから面白くなかったんでしょうねぇ。
正直言うと、完全に話から置いてかれちゃったんですよ。
「台湾−沖縄沿岸で襲われてて、どーしてタイ沿岸を根城にしてるシンが犯人って判る訳???」辺りから話が見えなくなってきて、タイでセジョンが接触した謎の人物(タイのシーンって本当に無意味な気がするんだけどなぁ)、それに介入を避けたかった米国がどうして突然介入してくる?等々、頭の中は疑問でグルグル・・・

もう、ワカラナイ事だらけで・・・多分映画中でココらはきちんと説明されてたんだろーけど、最初っから躓きっ放しだったので途中でウトウトしちゃったんだろーなーと。
いや、眠った記憶がないんですけどね。目を開けたまま意識がなくなっていたんだろうと(笑)

相当ストイックな話かと思いきや、すんごくウェットな兄弟愛と亡命を拒否した韓国への恨みつらみが主軸で、別に悪くはないんだけど何て言うのか・・・単純にぴよの好みの話じゃなかったんでしょうね。
見てて全然面白いとも思わなかったし引き込まれもしなかったし。
台風の進路をアテにしてるという計画も「はぁ?」だったし(で、その台風の中飛ぶヘリも信じられないし)、妙な風船の群れが登場した時には「どーしてココでこんなファンタジーグッズ使うかなぁ」としか思えなかったし(笑)
いくら思い出の一品だからって、もーちょっと観客がうなるよーな作戦立ててくれよぅ〜(^-^;

後さー、吠えついでに言うけど ←結局吠えたいだけかよ
韓国映画って映像技術は素晴らしいと思うけど、音楽は何とかならんかね?
本作の音楽も何とも古臭いっつーか、野暮ったいっつーか・・・音楽の良し悪しって結構作品のイメージを左右すると思ってるんだけど、韓国映画界はあんまり音楽を重視してませんよね?

まあそんな訳で、映像も迫力も演技も悪くないが話には全く乗れなかったからどーしようもない、ってトコロで。
ちゃんと話に着いて行ける人ならきっととっても楽しめるんじゃないかと思いますよ。
今日は完全にぴよの負けです。えぇ、負け犬です。ワンワン(薄涙)






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2006年03月30日(木) プロデューサーズ

監督:スーザン・ストローマン
出演:ネイサン・レイン
    マシュー・ブロデリック
    ユマ・サーマン、他
オススメ度:☆☆☆☆


【あらすじ】
1959年NYブロードウェイ。すっかり落ちぶれた大物演劇プロデューサー・マックスの事務所に会計士のレオが帳簿合わせにやって来た。帳簿を見ていたレオが「ミュージカルはコケた方が儲かる」という摩訶不思議な現象を見つけた事で、マックスはやる気満々に。演劇プロデューサーを夢見るレオを相棒に引き入れ、最低の脚本、最低の演出家、最低のキャストを揃えて「上演初日で打ち切りになるような最低ミュージカル」を作ろう!と意気込むマックスとレオだったが・・・


【感想】
1968年に公開された同名タイトル映画を2001年にブロードウェイミュージカルとしてリメイクし、トニー賞12部門制覇という前人未到の記録を打ち立てた大ヒットミュージカルを更にリメイクしたという作品。
68年版の映画のリメイクではなくて、2001年版のミュージカル舞台のリメイクだと考えていいみたいです。

監督も主要キャストもほとんどブロードウェイミュージカルで演じたメンバーをそのまま起用。そこに色仕掛けで役を貰おうとするスウェーデン人駆け出し女優役にユマ・サーマン(キル・ビルで刀振り回してたネーチャン)、ヒトラーと伝書鳩をこよなく愛するヘンテコドイツ人役にウィル・フェレル(日本では知名度イマイチだけど本国では大人気のコメディアン)等が加わってパワーアップしています。

そもそもミュージカルを全く見ないんですがね。←いきなりこの書き出しはヤバめの予感か?(^-^;
NYに旅行行った事もありますが、MET(メトロポリタン美術館)には興味があってもブロードウェイはチケ売り場に行列作ってる人達を横目に見ながらサクサクと通り過ぎたヤツですよ。えぇ。
こんなヤツがこの手の映画を見るのはかなり間違ってるよーな気がしなくはないんですが・・・

いやいや。この映画は本当に面白かったですよ!
ミュージカル好きさんよりも、むしろ「ミュージカルは門外漢」という人が見た方が面白いのかもしれませんよ!?

かなり有名なタイトルなので、本場のミュージカルを生でご覧になった日本人も多いんじゃないかと思います。
そういう方がこの映画を見ると「やっぱりミュージカルってのは生で見てナンボだと思う訳ヨ。いくら完全映画化とは言っても所詮スクリーンの中で動いてるのを見ているだけじゃー迫力は生に遠く及ばないしネ」くらいは、自慢げに鼻をヒクヒクさせながらウンチク垂れそうです(苦笑)
でもミュージカルに耐性のないド素人のぴよみたいなヤツが見ると、「ミュージカルってこんなに面白いんだぁ♪」って素直に楽しめちゃうからお得感があります。逆にこの分野に詳しくない分オイシイ思いをした気分です♪

コメディなので相当笑わせてもらえるんですが、ネイティブアメリカンじゃないとちょっと苦しいギャグも多い。
でも英語が苦手な人が見ても「あぁ、きっと発音ネタで笑わせてるんだな」「語呂合わせネタで笑わせてるんだな」くらいは判りますから心配はご無用。
ネタが「下ネタ&ゲイネタ」多めなので、あくまでも大らかに笑える大人向けの作品だと思いますネ。

マックスとレオのコンビはミュージカルのキャストをそのままシフトしているので安心して見られます。
でもユマ嬢もかなり凄かったよー。いきなり「開脚@パンツ見せ」技から入って「おっぱいゆさぶり攻撃」もカマす大盤振る舞い振りには驚かされましたワ!デカイしセクシーだし迫力あるわぁ〜!!
ユマ嬢もウィル・フェレル氏も吹替えなしで歌ったそーです。今年のアカデミー主演女優賞を、歌って演技してリースがゲットしたのは記憶に新しいですが・・・ハリウッド俳優も歌唱力が問われる時代なのねぇ〜

話の中に「歌&踊り」を入れるのは当たり前ですが、話の内容が「へっぽこミュージカル作品を作る」なので、当然だけどその問題の「へっぽこミュージカル」を見せてくれるシーンがあります。
コレがまたすっごく面白い!「ミュージカル映画」として楽しんで、普通に「ブロードウェイミュージカル作品」も楽しませてもらえて、更に個々のキャラクターも個性的且つ魅力的(個人的にはゲイ・チームがお気に入り♪)&エピソードも秀逸。
正に一粒で2度も3度もオイシイ作りになってますよ。よく出来た作品ですワ。


放っておいても元々「ミュージカルが大好き」だという方は必ずご覧になるでしょう。
だから是非ミュージカルを見た事のない方、余り興味のない方、本作を「ミュージカルってこんなに面白い!」という入門編として、是非ご覧になって欲しいです。ミュージカルに興味が湧く事請け合いですヨ♪

ミュージカルに全く興味のないぴよが「今度NY言ったら絶対にミュージカル見に行こう!」って思ったくらいですから!







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2006年03月27日(月) 白バラの祈り ゾフィー・ショル、最期の日々

監督:マルク・ローテムント
出演:ユリア・イェンチ
    アレクサンダー・ヘルト
    ファビアン・ヒンヌリフス、他
オススメ度:☆☆☆☆


【あらすじ】
1943年2月18日、「打倒ヒトラー」を呼びかける組織「白バラ」のメンバー・ゾフィーと兄のハンスは、大学構内で反政府のビラを撒いた所を見つかりゲシュタポに連行された。20年のベテラン尋問官モーアに取調べを受けるが無罪を主張、取調べで得られた証言の信憑性が買われて釈放となる寸前、家宅捜査によって「白バラ」のメンバーである証拠が次々と見つかり、遂には信念を貫き自分がやった事を認める証言をするゾフィーだった。


【感想】
第二次世界大戦下のドイツで、実際にあった反政府活動グループ「白バラ」の紅一点にして最年少メンバーだったゾフィー・ショルが、大学構内でビラを撒く前日〜処刑された2月22日までの最期の6日間を映画化。
本作は90年代に入り、旧東ドイツで発見されたゲシュタポの尋問記録によって、史実に則り忠実に当時の尋問での遣り取りやゾフィーの様子が再現されたそうだ。

本当に相当忠実らしい。(白バラの活動についてほとんど知らないんですが・・・)
だから映画の作りも真面目で、よくある「お涙頂戴」的な演出は全くない。どちらかと言うと記録映像的な感じの作り、と言うか本当に「記録映画」と呼んでも差し支えないんじゃないだろうか?

この作品を見てネ・・・臆病者・卑怯者の方が長生きするんだよなぁ、と思いましたよ。←いきなりコレかよ(苦笑)

ゾフィーは2回も「命拾い」出来るチャンスがあったのだ。
1回目はビラを撒く前日、大学構内にビラを撒くという兄ハンスの主張を「危険過ぎる」と反対したメンバーから「ゾフィーは巻き込まないでくれ」と頼まれるくだりがある。
それなのに、彼女は進んで兄を手伝って自らビラを撒いて逮捕されてしまった。

2回目はモーアとの尋問時。
ゾフィーの確固たる信念に脅威を覚えつつも彼女の聡明な人柄に何か思うトコロのあったモーアは、彼女に「他のメンバーの名前を言えば、自分はビラ撒きを手伝っただけで白バラのメンバーではないと調書を書き換える」と提案する。
ところがゾフィーはこの最後の大チャンスを棒に振って、事実のままの調書にサインをしてしまうのだ。

自慢じゃーないが、もしぴよがゾフィーの立場だったら泣き崩れてホイホイと他のメンバーの名前言うネッ!(をい)
もっともそんな口の軽い信念のないオンナだったら、モーアも心動かされて調書の捏造なんて提案してもくれなかっただろうと容易に想像は付きますが(あうぅ〜!涙)、それでも「生きてナンボ」と思うんですよ。

信念を貫く事の難しさ、貫く事の高潔さをゾフィーの様子からひしひしと感じるものの、高潔な人間だったが故にその若い命を散らさなければならなかったという皮肉を、ただ「感動したー♪」だけで終わってしまっていいものだろうか?と。
ゾフィーはクラッシックを愛し、勉学に勤しみ、そして恋愛をする、聡明で愛らしい普通の女性だったハズだ。
それがドイツのあの時代に生まれて、自分の信念と良心を貫いたが為に2度もあったチャンスを棒に振って、死ななくても済むトコロを処刑されてしまったとしたら(ってか、それが事実なんだが)、余りに悲しいではないか。

いつの時代にも、聡明で高潔であったが為に「割を食う」人達がいる。その影でそういう人を英雄視しながらも、何もしないで命を長らえる大多数の小市民達。いつの時代も変わらない縮図。
ゾフィーも他の白バラのメンバー達も、「伝説の英雄」なんかになりたかった訳じゃないだろう。死後いくら彼女達を持ち上げても、個々の意識が変わらなければやっぱり同じ歴史を繰り返すのだ。

では自分は何が出来る?彼女のように生きられる?・・・恥ずかしいが「否」としか言えない。

ただ、こうやってのうのうと卑劣に生きていく事を「恥ずかしい」と思えるだけ、この作品を見た甲斐はあっただろう。
この映画は何も啓蒙しない、何も主張しない。だけど淡々と事実を突き付けられる事で、どれだけ自分が臆病な卑劣漢なのかを自覚出来ただけでも・・・この作品(と言うよりも事実)にはパワーがあったんだろうと思う。

「映画自体の作りがどうこう」という評価はちょっと難しいですね(何しろ本当に記録映画的ですし)
ですが、見て決して損はないです。是非若い世代の方に多く見て考えて欲しい作品でした。








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2006年03月23日(木) サウンド・オブ・サンダー

監督:ピーター・ハイアムズ
出演:エドワード・バーンズ
    キャサリン・マコーマック
    ベン・キングズレー、他
オススメ度:☆+


【あらすじ】
2055年、遂に人類はタイム・トラベルを楽しむ時代がやって来た。シカゴの「タイム・サファリ社」は高額所得者を対象に、白亜紀恐竜ハンティングツアーを売り出した。タイムマシン開発者ソニア・ランド博士はタイム・トラベルの危険性を声高に叫び、ツアーの引率者ライヤー博士はその危険性をランド博士から聞いていたものの、ツアーは順調に催行されて行った。ところがある日のツアーでランド博士の危惧が現実のものとなるのだった・・・


【感想】
SF小説の巨匠レイ・ブラッドベリ著「いかずちの音」の映画化。
ちなみにこの原作は1952年に発表され、原作では100年後という設定になっているそーだが、本作では50年後。要するにほとんど原作と同じ時代設定で製作されたという事ですね。
50年以上前に発表された「近未来SF小説」を、何故今になって映画化するんだかよく判りませんよ・・・既に映画界では使い尽くされたネタだと誰もが思うでしょ?ぴよも予告編見てそう思いましたヨ。

でも50年以上も前に発表されたSF小説を、今敢えて映画化する利点というのもある。
何と言っても50年前の映像技術では決してリアルに作れなかった近未来映像や白亜紀の映像。それから過去を変えた事によって変化した近未来を、今の時代の先端技術なら充分迫力あるモノに作る事が出来るという点でしょう!!


なんぢゃ、こりゃ〜!?

まー。何でしょうねぇ。
原作に忠実な余り、映像技術まで50年前に遡っちゃったんでしょうか?(^-^;
映画の内容がタイム・トラベルしてもらう分には何も問題ありませんが、技術までタイム・トラベルしてもらっちゃねぇ。
ってか、50年前ならCGじゃなくて特撮ですか・・・ぶっちゃけこの作品の余りにお安いCG映像なら、特撮の方がナンボか迫力が出たんじゃないか?とすら思わされますよ。えぇ(涙)

本当に「今更こんな安っぽいSF作って、一体誰をターゲットにしてるんでしょう?」と言いたい。
全世界の「ウルトラB級SFマニア」を相手にするには余りにマーケットが小さ過ぎるし、目の肥えたSFファンを相手にするには余りにもバカにし過ぎている。

過去に対する扱いに関しては、なかなか面白いし納得出来る設定なんですよ。
「タイム・トラベル」と言っても客が希望した場所・時間に行く訳じゃなく、白亜紀のある日・ある時間に数分間数メートルの安全地帯を歩くだけと限定されていて、「恐竜ハンティング」と言っても本来数分後に死ぬ運命と判ってるある1頭の恐竜をガイドが撃ち殺して帰って来るだけ、という内容になっている。
「過去を変えない・過去に現代の物を残さない・過去の物を持ち帰らない」というタイム・トラベルの原則にちゃんと則って設定されていて、これはなかなかウマイなぁ〜と思ったんですわ。

でもハラハラさせてくれるのは序盤だけで、その後お約束通り客の1人がある物を現代に持ち帰ってしまった事で起こる恐怖の変化が始まりだすと、途端に話も映像も「なんぢゃよ、こりゃ〜」になっちゃう。
いくら何でも水に浸かった上に巨大植物に侵食されまくった精密機器が普通に稼動するのはいかんでしょ。それにあの凄まじい状況下でも自分達の都合のいい場所では必ずちゃんと通電しちゃう。あり得ないでしょー!

50年前に発表になった小説の執筆時には想像の枠を出なかった事柄も、現代では常識になってしまったモノが沢山あるというのは(コンピューター関連なんてその最たるものでしょう)映画を作ってる方だって折込済みのハズ。
せめて小説発表時と現代で解釈の変わった事柄に関しては、もう少し現代に合わせて整合性を付けてもらわないと、観客にツッコミ入れられまくっても文句は言えないでしょ?

まさか・・・この作品をタイム・トラベルして50年前の観客に見せるつもりでもあるまいに(苦笑)

そんな訳で、一体何を見せたかったのか?誰をターゲットにしたのかさっぱり理解不能な作品なのですが、話の筋自体は決してミソクソ言う程悪いもんでもない。←今更フォローしても手遅れですが(笑)
「低予算・超B級SF好き」という少数派のみなさん、勇気と金が余りまくってたら見に行ってみて下さい。(^-^;







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【追記】

識者の方から
「原作は客がルールを犯した事で、ガイドに殺害されるという短編だった記憶です」というご指摘を頂きました。
なるほど・・・要するにぴよが指摘した「水に浸かって巨大植物に侵食された精密機器」のくだりは、全て今作品のオリジナル脚本だったという訳ですね。
ってか、「なんぢゃよ、こりゃ〜」と思い始めた辺りから以降は全てオリジナルだったという事ですか。

ほー。ほー。
こりゃーいけませんなぁ(苦笑)

(2006.3.24 加筆)





2006年03月21日(火) THE MYTH/神話

監督:スタンリー・トン
出演:ジャッキー・チェン
    キム・ヒソン
    チェ・ミンス、他
オススメ度:☆☆☆+


【あらすじ】
考古学者のジャックは数ヶ月前から何度も同じ夢を見るようになった。それは自分が秦の始皇帝に仕える武将になり、古朝鮮から始皇帝に輿入れする為にやって来たユシュウ姫の警護に当たる・・・という夢だ。そんなジャックの所へ親友の物理学者ウィリアムがやって来た。反重力の研究をしているウィリアムは、インドの古代都市遺跡に反重力研究を紐解く鍵があると言って、この遺跡に関する論文を発表しているジャックに付き合って欲しいと頼むのだが・・・


【感想】
人気の「武侠モノ」にジャッキー初出演!
数多くアクション作品を撮り続けているジャッキーだけど、今まで武侠映画だけは撮らなかった。歴史モノというのは史実にどこまで忠実であるべきか?という個々の思い入れや歴史に対する倫理観の違い。それから言い方は悪いけど武侠モノに乗り遅れてしまった感のあるジャッキーが、今更手を出すなら半端なモノではファンは許さないだろう・・・と二の足を踏む気持ちもあったんじゃなかろうか?

そんな訳で、本作はいかにもジャッキーらしい味付けがしてある。
徹頭徹尾真面目を気取った歴史モノにしてしまうと、ファンにはかなり抵抗があるだろうと考えたのか?武侠部分は現代を生きる考古学者ジャックが見る夢の中のお話、だけどその夢は現代に非常に関わりがあって・・・という「現代」と「夢の中に登場する古代」の2つの話を微妙に交錯させて、最終的に1つの話にまとめて行く「変則武侠モノ」という新しいジャンル?に仕立ててありました。

だからアクションも変則モノ?
現代の考古学者ジャックのアクションは、ジャッキーファンが大好きな「コミカルアクション」
そしてジャックが見る夢の中の武将・モンイー将軍のアクションは、非常にストイックで真面目なアクションになっている。
モンイー将軍の戦闘シーンがジャッキーファンには少々衝撃的と言うのか・・・ジャッキーのアクションには血しぶきや凄惨な死体は似合わない、と勝手に決め付けていたのですが、本作の武侠部分のアクションでは今まで決して撮った事のなかった(敢えてジャッキーが避けていたんだろうと思ってたんだけど)凄惨な殺戮シーンを演じています。

他にも、コレもジャッキーが敢えて手を出さなかったんだろうと思っていた「恋愛」「ファンタジー」という要素を取り入れ、どうせ初めて武侠モノにチャレンジするんだから「初モノづくし」で攻めてみるか!みたいな気概を感じさせます。

気概は充分に感じるんだけど、ジャッキーファンのぴよにはやっぱり違和感がある(苦笑)
今更ジャッキーに濡れ場を演じて欲しいなんて思うファンはいないし(いや、本作も濡れ場はありませんが)、美女とラブラブしながら目をハートにしてファンタスティックに空飛んで欲しいと思うファンもいないと思う。
結構しっかりした脚本で、アクションよりもストーリー先行な作りだったとは思うけど、ちょっと作り込み過ぎて昔からのジャッキーファンには少々鼻白むシーンも多かった・・・というのが正直な感想か。

アクションシーンのワイヤー&CG多用は、もう仕方ないと割り切って見るしかない。
インドで繰り広げられるコミカルアクションと、岩から岩へ飛び移るお約束の「危険スタント」、ここらはジャッキーらしさが存分に出ていてファンも納得出来るレベルでしょう。
質の高いコミカルアクションは、スタンリー・トン監督とジャッキーの長年の信頼関係を充分に感じられますよ。

ただ「武侠映画」として見るとどうだろう・・・決して悪くはないけど、いいとも言えない微妙なライン。(^-^;
その存在の是非が今も議論されている「秦の始皇帝の地下都市」をモチーフにして、この時代の中国史がお好きな人にはなかなか興味深いネタだっただろうと思いますが、やっぱりジャッキーがシリアスな歴史モノを演じるというのは違和感があるんですよね。そもそも顔が歴史モノに似合わないと思うしサ・・・(苦笑)

昔からのジャッキーファンよりも、ジャッキーやアクションモノには余り興味のない「最近流行の武侠モノ」が見たいという人の方が、本作を普通に楽しめるんじゃないかと思いますよ。
少なくともちょっと前に公開になった「PROMISE」よりは、話もアクションも断然まともですし(笑)







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2006年03月17日(金) SPIRIT スピリット

監督:ロニー・ユー
出演:ジェット・リー
    中村獅童
    スン・リー、他
オススメ度:☆☆☆☆+


【あらすじ】
病弱だった霍元甲(フォ・ユァンジア)少年の憧れた「武」の世界。優れた武術家だった父の跡を継ぎ、成長したフォは天津一の武術家を目指して闘い続けていた。敵知らずのフォは慢心し、ある武術家と決闘した際に相手を殺してしまい、その報復として最愛の母と娘を殺されてしまう。失意のフォが流れ付いた先で出会った老婆と目の不自由な娘に助けられ、「強さ」の真意を知ったフォは、天津に戻り中国人の誇りを守る為に闘いに臨むのだが・・・


【感想】
ジェット・リー様を親の次に尊敬しているぴよが来ましたよー!←バカ炸裂モードですいませんねぇ(苦笑)
てな訳で、ぴよが敬愛して止まないリー様の新作です♪最初に言っておきますが、↑上の「オススメ度」はぴよとリー様ファンの方の為のモノですので、リー様にもアクション映画にも興味のない方はぜーんぜんアテにしないで下さい(^-^;

本作、リー様が「最後のマーシャル・アーツ」とおっしゃっているとか?
マジですか?・・・リー様、武侠&武術映画に出なかったら役者として生きていけないじゃーないですか!←コラコラ
お願いですからこれっきりなんておっしゃらずに、ジャッキーのよーに「終わったな」と言われよーが(をい)武術映画にこれからも果敢にご出演して下さいよぅっ!!(涙)

そんな訳で、なかなか本編の感想に入りませんが・・・


アクションシーンがステキ過ぎる!

美しく凄まじいアクションの数々・・・軽く泣けましたよ。えぇ。
あの体のキレ、動き、スピード感と流れるような美しい動線と鮮やかな手技・足技の数々・・・コレ見てうっとりしないで何を見てうっとりすればいいのか判りませんよっ!
映画冒頭からいきなり凄いんですよ!リー様、ありがとうございます!
ワイヤーとCG使ってなかったら間違いなくオススメ度は☆5つでしたよ。最近の映画は「本格派」よりも「見栄えの派手さ」重視なので、どうしてもワイヤーやCGを多用しますからね・・・もうコレに関してはある程度諦めてましたけどネ(涙)

中村獅童クンが日本人武術家の役で登場します。結構オイシイ役ドコロです。
コレは「霍元甲の死因を日本人が担っている→中国人がまたしても反日に偏る」というのを避ける為か?日本人武術家だって「サムライ魂」があって、素晴らしい中国の武術家を認めてフェアに闘ったんですヨ!日本人がみんな卑怯者だった訳じゃなく、武術家として崇高なSPIRITを持って闘った人がいたんですヨ!という「言い訳キャラ」のよーな感じです。

噂では獅童クンvsリー様のアクションシーン、獅童クンのアクションはスタントだったという事ですが、真相は如何に?
もしご本人があのアクションをこなしていたとしたら、相当凄いと思うんですがね。ってか、リー様とガチンコで中国語を話しているシーンがありますが、あのシーンの中国語は獅童クンが自ら希望して中国語を勉強して自分で話しているそーだ。
アクションのスタントはともかく、語学に関してはリー様への敬意を表してくれただけ素晴らしかったと思いますヨ

言い忘れましたが、本作の主人公「霍元甲」は実在の人物です。
「中国人武道家でこの方の名前を知らない人はいない」というくらい有名な人物だそーです。

するってーと、この作品は「霍元甲の半生を描いた作品なんですネ」と思われがちですが、話自体は全くのフィクション。
霍元甲は家族を報復で失ってもいないし、日本人の陰謀で亡くなった訳でもない・・・彼の死因については現地でもかなりの方が「日本人のせいで死んだ」と信じているらしいですが、実は後に彼をモチーフに書かれた小説の中で「日本人によって殺害された」と描かれていた為に、今も誤解されているらしいです。(真相は病死だったそーだ)

そんな訳で少々日本人には分が悪い結末ではありますが、アクション好きさんにはオススメ太鼓判間違いなし!
一応「霍元甲の半生記」なんですが、ぶっちゃけぴよにはドラマ部分に興味はなかったので(をい)評価出来ません。
でもいい話でしたよ。悪ガキが痛い目に遭ってようやく改心して、身も心も優れた人物に成長するという話です。
リー様は最初いたずらっ子の駄々っ子状態ですが、改心してからはそれは穏やかで愛らしいお顔になります♪可愛いっ♪

ま、結局リー様のアクションさえ素晴らしければそれでいいんです!←だからバカなんだってば(^-^;

ここまで長々と感想を読んで下さった「アクションにもリー様にも興味のない方」、本当にごめんなさい。
ちなみに一緒にこの映画を見た「アクション映画苦手」な友人は、7割方居眠りコイてました(本人曰く4割だそーだ。笑)







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2006年03月16日(木) エミリー・ローズ

監督:スコット・デリクソン
出演:ローラ・リニー
    トム・ウィルキンソン
    ジェニファー・カーペンター、他
オススメ度:☆☆☆+


【あらすじ】
19歳の大学生エミリー・ローズは、ある日突然激しい痙攣と幻覚症状を訴えるようになった。何かに取り憑かれたと感じた彼女は教区のムーア神父に相談、ムーア神父は悪魔の仕業だと感じて悪魔祓いを試みた。ところが悪魔祓いは失敗し、更にエミリーは衰弱死してしまう。ムーア神父はエミリーの医療行為を中断させて、治るハズの病気を死に至らしめたとして過失致死罪に問われた。敏腕女性弁護士エリンがムーア神父を担当する事となったのだが・・・


【感想】
実際に起こった「悪魔裁判」を映画化。
キャッチコピーも「この映画はホラーではない。実話である」「この裁判は初めて悪魔の存在を認めた」等と奮ってますヨ
悪魔どころか神の存在すら全く信じていないぴよです。おこんにちは!(をい)

本作、確かにキャッチコピー通り「ホラー」ではありませんでした。
正直言って全く怖くない。予告編が一番怖かったかもしんない・・・これは明らかに「法廷サスペンス」ですね。
いわゆる「ホラーちっく」なシーンというのは、全て法廷内で語られる証言者のセリフを観客に「再現映像」として見せるという趣向で、それも物凄く真面目に作られています。

だから面白味にイマイチ欠ける。←いきなり何を言うか(^-^;

この物語(法廷劇)の鍵は「悪魔は存在するのか・否か」だろうと踏んでいたんですがね、決してそうとも言い切れない。
これまたキャッチコピーのセリフ「悪魔の存在を認めた」と吹いてますが、決して悪魔の存在を認めた訳ではなく、もっとずっとトーンは低くて「悪魔がいる可能性を否定出来るか・否か」程度なんですよね。
「悪魔は存在しないと断言出来ますか?出来ないなら存在する可能性を認めた事になるよネ?」程度なんですよ。
だからクライマックスで弁護士のエリンが必死で陪審員を説得しますが、どーにもパンチが足りない。

そもそも、そのエリンとムーア神父が主張する「悪魔に取り憑かれた説」というのも、映画を見ている観客は証言者の言っている事を映像として見ているので「この映像が実際のモノだったとしたら、そりゃー悪魔の仕業に違いない」と思えるのですが、法廷に出廷している陪審員達は口頭だけで映像を見ている訳じゃないんですよ。
もし自分が陪審員で、この話を口頭で聞いただけだったら・・・信じられますか?(^-^;

せめて登場人物の誰か(エリンが一番適当だろう)が、確実に悪魔の存在を肯定出来るような証拠的体験をして、コレは科学では証明しようがない・ましてや精神病である訳もない!くらいのパンチの効いたエピソードを入れてくれれば、もう少し観客に対して信憑性を感じさせたり面白味も出たんじゃないかと思うんですがね。
この作品が提示した「エリンが悪魔の存在を信じる気持ちになったかも?」程度のエピソードでは何とでも屁理屈付けられますし、実際映画中でも一番のキモになった「悪魔祓い録音テープ」が完全に論破されちゃいましたよ(苦笑)

もっと積極的に「悪魔の存在」をアピールして欲しかったんですよ。
観客は「初めて公の法廷という場所で、悪魔の存在を肯定したのだ!」という部分に衝撃を受けたいんですから。
「悪魔の存在を法廷で公式に認めるのはちょっとね・・・でも私達は心情的に認めてるから、こういう灰色判決でどぉ?」
・・・コレが事実かもしれませんが、映画として観客にアピールするには余りにお粗末じゃないか?と思うんですわ。

事実に忠実である事は、とても大切な事なのかもしれない。
だけど余りに丁寧に真面目に作り過ぎたが為に面白味がなくなったら「映画」として成功したとは言えないでしょ。
出演している役者の演技が本当に素晴らしかっただけに、本当に勿体無いなぁ〜と思う。

思い切って・・・法廷でエリンの体がねじくれ曲がっちゃったら面白かったのになぁ〜(こらこら)







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2006年03月15日(水) 南極物語(2006・米国)

監督:フランク・マーシャル
出演:ポール・ウォーカー
    ブルース・グリーンウッド
    ムーン・ブラッドグッド、他
オススメ度:☆☆+


【あらすじ】
米国科学財団・南極基地で働くジェリー・シェパード他隊員は、南極に記録的な猛吹雪が来るという報告によって、強制的に全面退去命令を受けた。8頭の犬はヘリに乗らないので、自分達を移送した後に直ぐ助けに戻るというパイロットの言葉を信じて「必ず戻るから」と犬達に声を掛けてその場に残して基地を後にしたジェリーだったが、予想外の悪天候に基地に戻れなくなって犬達は鎖に繋がれたまま置き去りにされてしまったのだった。


【感想】
1983年に日本で公開されるや、記録的な大ヒットとなった実話を元に製作された感動作「南極物語」を下敷きに、ディズニーが製作した新作お子向け動物感動映画。
83年版は昔見た記憶があるんだが、ほとんど覚えてないかも・・・でもこの映画を見ていない人でも「タロとジロ」の話のあらましは日本人なら(ある程度以上の年齢の人なら)ほとんど知っている事でしょう。

んな訳で、本作。
大まかなあらすじ「南極から引き揚げる時に犬を置き去りにする→ようやく戻ってくると犬が生き残っていた」という部分は確かに同じなんですが、随分83年版を見た時に感じたモノとは印象が違っているなぁ・・・という感じですか。
83年版を見た時に感じた悲壮感というのは微塵も感じさせない、非常にカラリと明るい楽しい感動物語になってました。

明るく楽しい感動物語でも別に悪くはないんですが、何と言っていいのか・・・現実味がまるでないわね(^-^;

そもそも、事実は15頭中2頭しか助からなかったのは日本人ならご存知でしょう。2頭生き残っただけでも奇跡です。
ところが本作ではほとんどの犬が生き残ってしまう。いや、生き残って万々歳なんですが(苦笑)、事実を知っている日本人が見たらほとんどの方なら映画を見ながら「次はどの犬が死ぬんだろ?」「どーやって死ぬんだろ?」くらい思いながら見ても不思議じゃないと思うんですが。
・・・そう思いながら(←半ば犬が死ぬシーンを期待しながら?)見てるぴよって人間終わってますか?(涙)

犬を置き去りにして帰って来ても、あれだけ動物愛護に口うるさい全米の皆さんは誰もジェリー達を責めないし、犬を置き去りにして来た事を悔やんでいるのはジェリーだけで、他のメンバーだって南極にいた時には散々犬ゾリのお世話になっていただろうに、まるで他人事のような顔でジェリーを慰めたりしちゃいます。
別にジェリー1人のせいじゃないだろうに、どーして他のメンバーが全く責任を感じないのか不思議で仕方ない。

無責任で能天気なアメ公(←だから差別発言だっちゅーに。苦笑)と、カンボジアの子供よりも生存率の高い犬達。
コレで悲壮感なんて感じたらタロとジロに申し訳が立たない(笑)

無茶苦茶書いてますが、映画自体は結構面白かったですよ。←何を今更
きっと次々と犬を殺してしまうと「子供達に動物の悲惨な死に方を見せるのは良くない」とか、それこそ動物愛護団体からクレームが付くのを恐れて「ワンコの楽しいサバイバル生活」を芸達者なお犬様を駆使して見せる事で、観客を楽しませようという趣向に変えたのでしょう。
芸達者なお犬様達はエサがなくてサバイバルしてても丸々と太って実に愛らしいですしネ(苦笑)

「楽しい動物映画」としては充分及第点の付けられる作品でしょう。
ただ本作を見た子供達が「犬って結構厳しい状況下でも生きられるんだねー」なんて勘違いして、エサをロクに与えなくなったり平気で置き去りにして捨てるようになったら困っちゃいますがネ ←嫌味・・・ですかネ。やっぱり(笑)






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2006年03月13日(月) 子ぎつねヘレン

監督:河野圭太
出演:大沢たかお
    松雪泰子
    深澤嵐、他
オススメ度:☆☆☆


【あらすじ】
東京から北海道に引っ越して来た太一は、ある日母ぎつねとはぐれた子ぎつねに出会った。カメラマンの母親が仕事で海外にいってしまい、母の恋人である獣医・矢島の家に一人預けられた太一は、子ぎつねに自分を重ね合わせて飼いたいと切望する。とこらが子ぎつねには脳に障害があり、視覚も聴覚も嗅覚もなかったのだ。「まるでヘレンケラーのようだ」という矢島の言葉を受けて「ヘレン」と名付け、ヘレンを母親の元に戻そうと努力する太一だったが・・・


【感想】
春休みに向けて続々と「お子向け映画」が公開になりますが、本作はそんなお子向けモノの今春大本命の一作か!?
元ネタはキタキツネの生態調査の第一人者で、写真家・エッセイストの竹田津実著「子ぎつねヘレンがのこしたもの」
この感動の実話を大胆に脚色し、オリジナルストーリーに仕立て直して映画化したようです。

そもそも「動物がメイン」の話は、お子様をターゲットにしているので話がゆるい。
でも話がゆるくなくちゃー子供は着いて行けないから、ストーリーのゆるさに文句を垂れてはいけないのだ。でも余りに子供にターゲットを絞っても大人はダレで仕方ないので困ってしまう・・・そこのバランスが難しいですよね。

てな訳で本作。
いきなり思いっきりファンタジーな「絵本もどき」のCG?アニメ?が登場したので「ぐはー!完全にお子様にターゲット絞って来ましたかぁ〜(涙)」と薄く悲しくなったものの、その後持ち直して何とか大人も楽しめるレベルになりましたネ。
むしろ映画を見終わった後は「導入部分はどうしても設定の説明が多くなってガキに飽きられ易いから、あれくらいお子向けファンタジー画像でガキのハートを掴んでおくのも手かもしれん」くらいには思えたし。

原作がキタキツネの生態調査の第一人者が書いたものだからなのか?それとも製作側の配慮なのか?単に「小さな動物は可愛い」「キタキツネの子ってこんなにフワフワしてて・・・ほら、みんなで触りたくなっちゃうでしょ?」みたいな、一方的な「小動物信仰」を煽るような描き方をしていなかった部分は非常に好感が持てましたネ。
子ぎつねを拾って来た太一の体と子ぎつねをまずくまなく洗って、キタキツネが人間にもたらす悪影響についてきちんと矢島が説明して「俺がいいと言うまで絶対に触るな!」と厳しい口調で諭すシーンが出てくる。
病院に持ち込まれた野生動物を「ペット扱い」しないで、怪我が治ったらきちんと自然に帰すというシーンも出てくる。

「可愛い」だけで動物を飼って、飽きると簡単に捨てるという風潮。野生動物の可愛らしさに、つい手持ちのお菓子等を与えて餌付けしてしまう無責任な観光客。そういう人間のエゴがどういう弊害をもたらすのかという部分がもっとクローズアップされていれば、グッと大人向けの作品になっただろうと思うんだけど・・・そもそも本作はそういう部分がメインテーマではなさそうなので(所詮お子向けですし)、言っても詮無い事ですわなぁ(苦笑)

で、結局ネタが親子愛や命の尊さ・慈しむ心の育成と成長みたいな、動物モノ映画のセオリー通り「文部科学省推奨」系のお子様に是非進んでお与え下さいモノになっている訳ですが、それでも大人が見ても充分泣けます!
ってか、クライマックス前辺りからウルウルし始めて、お約束通りクライマックスでは号泣ですよ!
動物モノのクライマックス(しかもこの状態の子ぎつねですしねぇ)なんてネタバレバレだって自分でも判ってるけど、それでも泣けて泣けて仕方ないのが動物モノのお約束。「泣き映画」御所望の方にはバッチリだぜっ!

結構太一のセリフや行動にカチン☆と来たり、太一のおかんの能天気なキャラに一人ツッコミまくりでしたが(苦笑)、子供が見て命の尊さや慈しむ心の部分に何かを感じてくれれば問題ないんじゃないっすか?←いい加減なヤツ(笑)

大人が見て今更啓蒙される部分はありませんが、殺伐とした社会を生き抜くお子様達には是非勧めたい一作。







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2006年03月12日(日) イーオン・フラックス

監督:カリン・クサマ
出演:シャーリーズ・セロン
    マートン・ソーカス
    ジョニー・リー・ミラー、他
オススメ度:☆☆


【あらすじ】
2011年、新種のウイルスにより人類の98%が死滅するものの、科学者トレバー・グッドチャイルドの開発したワクチンにより難を逃れた500万人は、外界と壁で隔てられた都市「ブレーニャ」に住み、この地をグッドチャイルド一族が統治して来た。
それから約400年後の2415年。グッドチャイルド家の圧政を憎む反政府組織「モニカン」の戦士イーオン・フラックスは、遂に念願のトレバー・グッドチャイルド8世の暗殺指令を受け、要塞に潜入するのだが・・・


【感想】
シャーリーズ・セロン嬢主演の最新作。
元ネタはアメリカMTVで放送された短編アニメーションシリーズなんだそーだが、シャーリーズ嬢もオスカー取った次の作品がこういう系統ってのはまた・・・極端っちゅーかお茶目っちゅーか、訳ワカリマセンなぁ(苦笑)

んな訳で、シャーリーズ・セロンはめっちゃくちゃ可愛い♪
本作、彼女のお姿を拝むのが目的で見に行った方なら100%満足出来る事間違いなし!エッチな衣装てんこ盛り♪
ぴよが「うっひょー♪」と思ったのは、下着?寝巻き?・・・寝てる時のあのエッチな服装?ってどーよ!簡単に言っちゃうと首からタオルを掛けてオッパイ隠して+パンツ履いてるだけに近い感じの衣装。すんげーセクシー!
あの美貌、あのスタイル、そしてバレエで鍛えたしなやかな筋肉と体の柔軟性・・・たまらーん!!

まあ、そんな感じで後はクソ ←コラコラ

いやぁ〜何でしょうねぇ。アニメの実写化だから設定破綻しててもOKなんですか?
DNAがその人間の成長段階で習得した「記憶」を遺伝情報として「記録」するとは思えませんが、それツッコミ入れるとお話が終わっちゃうので放置して・・・ネタや設定としては昨今割と受け入れられやすい「近未来モノ」だとは思うのですが、それにしてもどうにもこうにも話が薄っぺらい。
手際よくポンポンとお話が進むので見ててダレる訳ではありませんが、逆に手際良過ぎて厚みがないって感じ。

「人類の未来」「存続の危機」みたいな壮大な話のハズなのに、何故か妹の敵討ちがメインだったり、訳も判らずに何だか惹かれちゃったので勢いでチューしてエッチしちゃえ!みたいな場当たり的なお軽さってのは何なんでしょうなぁ・・・
金の掛かったCGやセットなんだけど、アクションもコレと言って記憶に残る程のモノもないし、予告編で見た以上の凄いモノはなかったように思うんですよ、と言うか予告編が一番面白かったのかもしれん(をい)

退屈はしませんが、見て記憶に残る程のモノもない。
一連のアメコミの映画化シリーズに名を連ねる一本で、しかも目新しいモノは何一つなく、見終わって映画館を出て、カフェに入ってコーヒーを頼んでタバコに火を点けて・・・で、何見たんだっけ?(こらー)みたいな作品でした。







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2006年03月07日(火) 真救世主伝説 北斗の拳 ラオウ伝 殉愛の章

監督:今村隆寛
声の出演:宇梶剛士(ラオウ)
      阿部寛(ケンシロウ)
      柴咲コウ(レイナ)、他
オススメ度:☆☆


【あらすじ】
核戦争で世界が滅びた近未来。そこは暴力によって支配された暗黒の世界だった。1800年の歴史を持つ北斗神拳は一子相伝を守り続け、長兄ラオウ、次兄トキ、末弟ケンシロウの中で伝承権がケンシロウとなった時、兄弟は別々の道を歩む事になったのだ。幾多の悲しみを強さに昇華させたケンシロウは真の伝承者として成長し、トキは北斗神拳を医術として生かすべく戦いを捨てた。そしてラオウは北斗を離れ、武力と恐怖こそが秩序をもたらすのだと信じて戦い続けるのだった・・・


【感想】
コミック、TVアニメ、そして今ではパチンコやスロットの機種でも御馴染み「北斗の拳」の劇場版新シリーズ。
この劇場版シリーズでは(全部で5作製作される予定らしい&内2作は劇場版ではなくDVDのみ?)コミックやTVアニメ版では語られなかったエピソードを取り上げ、今までとは違った視点で見せていくという手法を取っているようです。

ネタはコミック版で言うトコロの、ケンシロウとサウザーが対決する「聖帝十字陵編」がベース。
でも原作やアニメ版のようにケンシロウの視点ではなく、兄ラオウの視点が中心にネタが語られ、何故ラオウが孤独な覇道を行かなければならなかったのか?そして今まで語られる事のなかった「ラオウの愛」にスポットを当てて見せようという趣向らしいんですが・・・それほど「ラオウが主役!」って感じはありませんがネ(苦笑)
確かに序盤とクライマックス以降に取って付けたようなラオウエピソードが入るんだけど・・・意味あんのか?(^-^;

そもそもこの映画、どの年層をターゲットにしているのか不明なんですよ。
原作コミックやTVアニメ版をリアルタイムに見ていた人達をターゲットにするにはツッコミドコロが多過ぎますし、北斗の拳を知らないお子ちゃまor全く今までこのシリーズを見た事がない人では、冒頭の柴咲コウちゃんのヘタクソなナレーションをつらつらぁ〜っと聞いただけでは、絶対にこの話の世界観や人間関係が判らないと思うんだけどなぁ。

多分原作ファンの人の多くは「サウザーに全く魅力がない!彼の生い立ちを何故見せないんだ!」とツッコミ入れる事は間違いがありません。実はぴよはコミック全巻持ってたんですよ・・・コレはかなり悲しかったですね。
コミックには登場しないレイナ(しかも声はぴよが大嫌いな柴咲コウちゃん)を引っ張り出して来て、愛も情も捨てたハズのラオウにも実はうるるん♪なおねーちゃんがいたんだよーん!みたいなクソネタをカマすくらいなら、その時間の半分を割いていいからサウザーの生い立ちを描けってーのっ!!

ってか、この作品・・・根本的に絵がダメダメなんですよ。
キャラクターの原画担当したヤツ、出て来い!絵がヘタクソ過ぎるんぢゃいっ!!
特にレイナの顔、ヒドいもんですよ。カット毎に顔が全く違いますもの。かなり彫りの深い「原作風」だった顔が、シーンが変わるといきなり地味な日本人顔になったり同人誌おたくが描きそうなロリロリ嬢みたいな顔になってたりする。
当然だけどケンシロウの顔も変幻自在。子供達の顔なんてみぃーんな同じなのよ。お前らクローンかよっ?!(笑)

更に吠えさせてもらうと・・・ラオウの声がなぁ。
ケンシロウの声をやった阿部ちゃんはかなりイメージ通りだった。でもラオウの声をやった宇梶さんが、どう聞いても宇梶さん以外の何者でもないんだもんなぁ。
いや、宇梶さんが声を当ててるから当然宇梶さんなんだけど(←何言ってんだ)、それをそうと悟られないくらいラオウになり切って、「ラオウ」として誰もがその声を認識しなくては「声優」として失敗でしょ。
柴咲コウちゃんはどーでもいいや。キャラクターのイメージだと戸田恵子サン辺りにやって欲しかったかな。

まあそんなこんなでツッコミまくってどーしよーもないんですが、割と話の筋はしっかりしてますので、意外にホロリとくる場面もあったりして、そこそこお上手に話はまとめていると思います。
でも・・・原作ファンには物足らないと思うなぁ。そして北斗の拳を知らない人には判らないだろうなぁ(苦笑)







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2006年03月06日(月) 僕のニューヨークライフ

監督:ウディ・アレン
出演:ウディ・アレン
    ジェイソン・ビッグス
    リスティーナ・リッチ、他
オススメ度:☆☆☆−


【あらすじ】
NYマンハッタンに住むコメディ作家のジュリーは、女優の卵の彼女アマンダと同棲中。ジュリーの目下の悩みは恩はあるものの多額のマージンを持って行くマネージャーとの契約更新をするべきか否か、それからアマンダがここ半年間ずっと性交渉を拒み続けている事だ。そんな彼が唯一相談出来るのは同業の先輩作家ドーベルだけ。そんな「人生の師」であるドーベルにアマンダの話をすると「彼女は浮気している」と言うのだ・・・


【感想】
第60回ヴェネチア映画祭オープニング作品。
製作は2003年のようですが、ようやく日本で公開ですね!ウディ・アレンの(日本公開順では)最新作。
ウディ・アレンもついに70歳代突入ですかぁ〜。この方本当にスゴイですよね。70歳という年齢になっても尚、今も1年に1本のペースで映画を撮り続けているんですから・・・正に驚異の映画人ですわ。

本作、原題は全く違う。ちなみに原題は「Anything else」
全く違うこの邦題・・・しかも内容も全くと言っていいくらいこの邦題と噛み合わないからスゴい(笑)
でも配給会社が何故この邦題を付けたのかは判らなくもない。まず1つに「ウディ・アレン」と言えば「NY映画の旗手」と言われるくらい、ウディと言えばNY・NYと言えばウディというイメージが確立しているという事。
それから・・・本作の内容が、ウディ自身に非常に被るような気がするからじゃないだろうか?

もっとも、ウディは何を演じても何を撮ってもウディじゃないか!と言われればその通りなんですが(苦笑)

そんな訳で、本作もウディ節は炸裂しています。全編何もかもがウディにまみれています。
さすがに自分が主人公で若いおねーちゃんとラブラブするのはもう難しい・・・と自覚したのでしょう。本作は若いコメディ作家を主人公に据えて、自分は主人公に助言を与える変人オヤジの役を演じています。
脇役に下がったように一瞬見えるものの、ウディのキャラは思いっきりウディであるだけでなく、主人公ジュリーのキャラクターすらもウディが若返っただけのようなキャラなのには驚きです。
要するに、ウディが自分で演じられない「若いオニーチャンの役」を、若手役者を使って遠隔操作したようなもんです(笑)

だから同じキャラの「若ウディ」と「老獪なウディ」がやりとりを繰り返して人生再出発させる話、ってな感じ。
相変わらずセリフ多い&長い&人を煙に巻いたよーな喋りですよー(笑)お約束通りNYの古きよきスポットがバンバン劇中に登場しますし、使用されている楽曲もいかにもウディ!な選曲。
もしこの映画をDVDレンタルで見たら、10年前の作品って言われてもわかんなかっただろーなー(をい)

ジュリーの彼女・アマンダを演じてるのはクリスティーナ・リッチ嬢。
彼女独特のコケティッシュ(小悪魔的)な魅力がふんだんに出ていて、すんごく可愛い。男性が見たら騙されても騙されてもそれでも離れられない魅力を持った女に見えるのか、それとも「こんな尻軽バカ女、シャレになんねー!」のか?
浮気しておいて、バレると開き直ってすんごい言い訳カマしてくれるんだけど、ぴよはこういう女の子ってなんだか妙に魅力を感じて嫌いになれないですねぇ♪

で、話は元に戻るんですが・・・
この作品の邦題が何故「僕のニューヨークライフ」なのか。←あぁ、そこに戻りましたか、と(笑)
それはこの映画のオチ?とウディの実生活が微妙にシンクロしているからじゃないかと思ったんですよ。
以下、ネタバレにつき文字隠します。読みたい方はドラッグしてください

NYと彼女を愛したジュリーは、最終的にNYを捨て彼女と別れてカリフォルニアに向かう。そしてNYの街を愛して撮り続けたウディは、本作を最後にNYに決別しロンドンに移住した。

ウディのファンで彼の実生活の行動をご存知の方だったら、本作を見て展開とオチを知れば、中には感慨深くこの邦題を読む方もいらっしゃるかもしれません。
ですが・・・ウディに対して興味のない人が見たら「はぁ?それで?」になっちゃいそうな小品ですよネ(苦笑)







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