ぴよの映画めった斬りコーナー
ぴよが見た新作映画・ビデオ・DVDを個人的趣味でぶった斬るコーナー
ぴよと意見が合わないからっていじめないでぇ〜ん!(^_^;)
【ネタバレも含んでますので注意してねん♪】

2003年06月27日(金) ワイルドスピードX2

監督:ジョン・シングルトン
出演:ポール・ウォーカー
    タイリース
    エヴァ・メンデス、他
オススメ度:☆☆☆


【あらすじ】
囮捜査中、男の友情を重んじて犯人を逃がしてやった事でロス警察を懲戒免職になったブライアン、彼は一匹狼のストリート・レーサーになりマイアミにやって来ていた。今夜も多額の賞金を賭けたストリート・レースで荒稼ぎするも、マイアミ警察に捕まってしまう。ところがマイアミ警察の目的は、ブライアンに再び囮捜査をさせる事だった。
この囮捜査を成功させれば復職のチャンスもある・・・ブライアンは仕事の相棒として、幼馴染みでスピード狂のピアースを指名したが、ピアースは犯罪のプロで札付きの前科者だったのだ。


【感想】
2001年に公開して大ヒットを飛ばした「ワイルドスピード」の第2弾。主人公は前作に引き続きポール・ウォーカー、そして今回の相棒はヒップホップのカリスマでありモデルも勤めるタイリース。更にヒロインの1人として「ベニハナ」チェーンの実業家ロッキー青木の娘でスーパーモデルのデヴォン青木、エミネムとのジョイントに成功して不動の人気を誇るラッパーのリュダクリス等々、出演キャストに話題の欠かない一作!

ネタが前作から何かガラリと変わった訳じゃないので・・つーか、警察クビになってもやっぱり囮捜査だし・・・他に何か違ったネタを考え付かなかったのか、それとも第3弾を作る事を視野に入れると、ブライアンには是非また警察官に復職して頂かなければならなかったのか(苦笑)

そういう意味ではネタや話の展開に目新しさは何もないので、正直言って映画の筋事態に魅力はありません。
(今日もめちゃくちゃ書いてます♪笑)

この映画の何が魅力で何が見せ場って、そりゃ〜改造バリバリ、ペインティングバリバリ、そしてめくるめくスピードで駆け抜ける車ちゃん達に決まってますわ!
今回も三菱ランエボ、スカイラインGTR、ヘミ・ダッジ・チャレンジャー、BMW、ホンダS2000、マツダRX-7、カマロ、etc・・・日本の最新マシン〜アメリカの魂と呼ばれたクラッシック・カーまで、世界の名車図鑑状態で車好きならよだれもんのすんごいラインナップで見せる!魅せる!!
個人的に・・つーか日本人としては、やっぱ日本車が頑張ってるのが嬉しいトコロ♪ランエボちゃんなんて超COOLだよぅ!

ファッション、音楽、ライフスタイル、何もかもがスタイリッシュ&COOL、迫力のカーチェイスシーンに興奮して、ノリノリになっていただきましょう!ってトコロなんでしょうが・・・この映画のカーシーンは、トリッキーなドライビング・アクションはほとんどなくて、猛スピードで駆け抜けるゼロヨン系突っ走りシーンONLYなので、前作程の興奮は感じなくなっちゃうんだよネ。
要するに、前作ではワクワクした走りも第2弾ともなるとちょっと新鮮味に欠けてダレちゃう。(^_^;)

車好き、もしくは今アメリカで一番ホットなシーンやファッションを楽しみたい!・・そういう人には文句なくオススメ♪
じゃあ純粋に映画としてウンチク語り始めちゃうと・・・?(苦笑)





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2003年06月25日(水) デッドコースター

監督:デヴィッド・エリス
出演:A.J.クック
    アリ・ラーター
    マイケル・ランデス、他
オススメ度:☆☆☆☆


【あらすじ】
友人と旅行に出かけた「キンバリー」は、ハイウェイに入る直前にこのハイウェイで大事故が起こり、自分達も含め何人もの人が命を落とすという予知夢を見る・・「これから大事故が起こる」と予感したキンバリーは、ハイウェイ入り口を自分の車でふさぎ、文句を言う後続車達の目の前で正に予知した大事故を目撃する事となったのだ。
キンバリーによって命拾いをした7人の生存者達・・・ところがキンバリーは「まだ事故は終わらない、自分達の命が危ない」と主張する。誰も信じてくれない中、事故現場に居合わせた警官「トーマス」だけが耳を貸してくれたのだが。


【感想】
2000年に公開して大コケした映画「ファイナル・ディスティネーション」の続編。原題は勿論「Final Destination 2」なんだけど、何故か邦題は「デッドコースター」・・普通は続編って邦題変えないもんだけど、たぶん前作が余りに売れなかったから、全く違う映画として観客にアプローチしたかったんじゃないかと(苦笑)
勿論ぴよは前作未見です。つーか、元々この手のスプラッタ・ホラーって超苦手だから今まで見る気にならなかったのね。


が!この映画、意外に面白いです!!
前作の「ファイナル・ディスティネーション」と話のネタを被せて、前作に出演していた役者も、今回話を展開させる重要なキーを握るオブザーバーとして出演していたりして、結構木目細かい演出がされているよーですし・・

なにより、R-15指定になったのがうなずけるド迫力の惨殺シーン!
「マトリックス・リローデッド」のアクション監督として抜擢されたデヴィッド・エリス監督が放つ映画冒頭のハイウェイ事故のシーンは、思わず目をそむけたくなる・・のに目が離せない凄まじさ!!
その後次々と事故で命拾いした人達が「死神」の犠牲になって行くプロセスも、ハラハラ・ドキドキの連続!

この手の映画は、話の筋や辻褄なんてどーでもよくて、ただただ人がどれくらいむごたらしい様子で死んで行くかを見せればOK!的なところが多分にありますが、この映画は「何故自分達は命拾いしたハズなのに、死のリストから逃れられないのか?」「どうすれば死のリストから自分達を回避出来るのか?」というサスペンス要素もうまく盛り込んで、その中で前作の話とも上手に話を繋げて絡めている。

ストーリー自体がダレないように、しかも惨殺シーンは観客に一瞬「あ。よかった・・」と安心させておいて、タイミングをずらして「グチャッ☆」・・・事故の生存者「エバン」の惨殺シーンでは、会場中観客が一斉に「うわぁぁ!」って声上げたよ(笑)
次々と起こる凄惨なシーンの巧みな演出、次はどーなる!?って目が離せない面白さ!

ラストのオチへの布石もきちんとあって・・これは注意して見ていれば誰でも簡単に察しがつくけど、最後の最後でストンと落とし、しかも惨殺シーンにも関わらず思わず笑いを誘う滑稽さは、見終わった後「イヤなものを見た」という感じにさせず、逆に「何か・・面白かったよねぇ!」と観客に言わせる巧みさがある。


前作「ファニナル・ディスティネーション」を見てからこの映画を見た方が、きっと話に入り込み易いとは思う・・けど、ぴよは前作の存在すら知らなかったし、見てもいなかったけど面白かったよ!
逆にこの映画見て、ファイナル・ディスティネーションを見たくなったわ。
スプラッタ系ホラー映画って、今まで苦手で全然見て来なかったけど・・・なかなか悪くないネ♪

食わず嫌いが1つ減った気分(笑)






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2003年06月24日(火) 少女の髪どめ

監督:マジッド・マジディ
出演:ザーラ・バーラミ
    ホセイン・アベディニ
    モハマド・アミル・ナジ、他
オススメ度:☆☆☆+


【あらすじ】
テヘランの工事現場で軽作業の仕事をする「ラティフ」は、怪我をして働けなくなったアフガン難民の代わりに仕事に来た彼の息子「ラーマト」に、自分の仕事を奪われてしまい、腹いせにラーマトに様々な嫌がらせをするようになった。
ところがある日偶然ラティフ青年は見てしまったのだ。憎いハズのラーマトが、実は女の子であった事を。それからラティフの様子が一変する・・・この気の毒なアフガン少女を、何とかして救いたいと思うようになったのだ。


【感想】
イラン映画だってさ!イラン映画なんて初めて見たかもしんない・・・でもこの映画、すっごくメッセージ性が強くて、正直言ってぴよは中東情勢について勉強不足なせいで、この監督が意図する事の半分も汲み取れなかったんじゃないかと思う。

アフガニスタンという国は、30年以上もの長きに渡り内外の戦乱・迫害が続いており、また近年のタリバンによる過酷な統治の為、アフガン人はやむなく故郷を離れて近隣の国に難民として移住している。舞台になるイランにも実に300万人という数のアフガン人が移り住んでいるそうだ。

そんな気の毒なアフガン人だが、近隣諸国もまた貧しい国が多く、どこの国でもロクな職にもありつけず、非合法の過酷な肉体労働などをして日銭を稼ぐのがやっとの状況・・この映画の主人公「ラティフ」が出会う少女もまた、そうしたアフガン難民の1人で、性別を偽ってまで働かなければ家族は生活していけないのだ。

ラーマト少年が実は少女だったと知ってからのラティフ青年の行動は、それまでと手のひらを返したような奮闘振りで、正直言って突然人が変わったように少女に傾倒していくラティフの心理状態には、ちょっと着いて行けなかったぴよですが(苦笑)それでもラティフの「無償の愛」は、そのまま監督のアフガン人に対する思い、そしてイラン人だって彼らを助けたいんだ、平和な世の中を切望しているんだ・・というメッセージ性を強く感じた。

映画中、ラティフも少女も鳩に何度もエサをあげて可愛がるシーンがある。鳩は「平和」の象徴。
そして「ラーマト少年」の本当の名前は「バラン」というんだけど、バランとはペルシャ語で「雨」という意味だそうだ。この地で春の訪れを象徴する「雨」という名前を持つこの少女の、ラストシーンで見せる微笑は、アフガンの平和を祈り明るい未来を望む(そしてきっと明るい未来があって欲しいという)希望の光を感じさせてくれた。


ラティフ青年は、自分の思いを決して少女にぶつけたりはしない。でもこっそり見つめ、そして自分が出来うる限りの事をしようと遁走する・・それが少女との永遠の別れに繋がってしまうとしても。

この映画をイランの人やアフガンの人が見たら、ぴよとは全く違った感想を持つのかもしれない。
中東情勢に疎いぴよには、ラティフ青年の愛の形になかなか共感出来なかったし、アフガン人の泣き叫ぶ声が実感として受け取れなかった・・・でも、今この時代、この映画を見て、「所詮日本からは遠く、関係ない国の事だ」という考えを捨てて、もっともっとこの地に目を向け、今世界がどうなっているかを知らなければ、一人一人が考えなければ・・と思わされた。

平和ボケしている日本人に、足りない何かを考えさせられる映画。
もっと沢山の日本人に、そしてアメリカ人にも見て欲しい。





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2003年06月21日(土) ソラリス

監督:スティーヴン・ソダーバーグ
出演:ジョージ・クルーニー
    ナターシャ・マケルホーン
    ジェレミー・デイヴィス、他
オススメ度:☆+


【あらすじ】
惑星「ソラリス」を探査する宇宙ステーション“プロメテウス”の科学者グループが、突然地球との連絡を絶った。探索チームにいた親友のジバリアンからSOSのビデオメッセージを受け取った心理学者「クリス・ケルヴィン」博士は、プロメテウスに調査の為、単身向かう事になった。
ところが到着してみると、既にジバリアンは自殺しており、生き残っていた2人の科学者も極度のストレスと妄想患者的な徴候を示していたのだ・・・この宇宙ステーションで一体何が起こったのだ?


【感想】
ポーランドの生んだ巨匠スタニスワフ・レムの名作SF「ソラリスの陽のもとに」が原作。72年にアンドレイ・タルコフスキー監督が『惑星ソラリス』というタイトルで既に映画化しており、今作品はそのリメイク版な訳ですが・・・ぴよは原作も読んでないし「惑星ソラリス」も見てないっす。

予告編で匂わせてる雰囲気としては「SFサスペンス」ちっくなんだけど、実際に映画見てて全面に押し出されているのは、「恋愛」に対して誰もが持つ「トラウマ」・・・あの時こうしていれば今頃違った結果になっていたんじゃないか?あの時ああしなければ、私達別れずに済んだんじゃないか?
そういう、恋愛をする上でもっともタブーだとも言える「IF」を取り上げた幻想映画系?だった。


これがもう・・・全然面白くないんだもーん!


「難解」とかそーいうんじゃなくてさ、とにかく話が薄っぺらいんだYO!
薄っぺらいのは内容だけじゃなくて、映像もめちゃ安っぽいし、眠たくなるよーなBGMに何も展開しないダラダラした回想シーンが入って、更に説明不足な世界観。これで寝るなという方が間違ってるぜっ!!(今日も吠えまくりぃ〜♪)

この映画のキャッチコピーは「人類は、まだその領域には足を踏み入れてはならない」ってんだけどサ、
ぴよに言わせれば「お前ら、もうちょっと踏み込んだ内容の映画作れや」ってトコロだよ!(苦笑)

が。そんな映画にも救いはある。
主演の「ジョージ・クルーニー」、彼ってステキじゃない?ぴよは「ER」見た時に思ったよ・・イマドキこんなにバタ臭くてエッチな顔のおじさんって、ちょっといないよなぁ!ってネ♪(あ、一応誉めてるつもりなんだけど。笑)
そんなジョージ・クルーニー様が脱ぐ!脱ぐ!お尻もバッチリ出す!!(萌)


・・ネタ的には、もうちょっと切ない気持ちにさせられてもよさそーな話なんだけどサ、何か足りないねぇ。
「何か足りない」っつーか、「何もない」って言うのか(をい)
・・・ふーむ。この映画って難解なの?それともただのつまんない退屈な映画?

少なくともぴよには「つまんない退屈な映画」にしか思えなかったんだけどサ。(^_^;)






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2003年06月19日(木) ブルークラッシュ

監督:ジョン・ストックウェル
出演:ケイト・ボスワース
    ミシェル・ロドリゲス
    マシュー・デイヴィス
オススメ度:☆☆−


【あらすじ】
サーファーの聖地、ハワイ・オアフ島ノースショア。子供の頃から天才サーファーと言われた「アン」は、3年前の大会で事故を起こした事がきっかけで、思いきりのいいライディングが出来なくなってしまった。だがかつての自分を取り戻すため、数週間後に開催されるサーフィン大会の最高峰「パイプ・ライン・マスターズ」に出場することを決意したのだが・・・


【感想】
友達と2泊3日で海辺の温泉に旅行して来ました♪旅館の部屋からは海が一望出来て、「あぁ、梅雨が明ければこの海にも海水浴やサーファーが沢山押し寄せる事だろうなぁ」等と・・・って、これはただのぴよの日記だっつーの!(笑)
・・てな訳で、前振りも上手に(?)出来たトコロで、今回の映画は「サーフィン」の映画です♪
間違っても「サーファー」の映画じゃないっす。ここポイント。(ふっ)


話は、ハワイ現地民の貧乏なサーファーギャル「アン」が、家族の絆や友情や恋愛等の様々なエピソードを交えつつ、トラウマを克服して10m超えの高波にトライして行く・・・ってさぁ、


何のヒネリもないし!


いきなり吠えてみましたが、本当にこの映画の見ドコロってのは、ブルースクリーンや水槽撮影は一切なしの完全ロケによる大迫力サーフシーン「だけ」が売り・・逆に言えば、話の筋なんてどーでもよくて(本当に展開はB級通り越してC級とも呼べないお粗末度)この映画見て「オレ(アタシ)もサーフィンやりてぇぇぇ!」と思ってくれればそれで万事OKっすよん♪てな映画なんだけどネ。

だから見せ場のサーフシーンは実に良く撮れてる!
高波にのまれた水中のサーファーって、こんな視界で海の中を見てるんだ・・とか、
パイプを潜り抜けるサーファーの高揚感や、最高の波を待ってパドリングするサーファーの緊張感ってスゴイ・・とか、
・・そこら辺の臨場感は、サーフィンしないぴよでも充分ワクワクさせてくれちゃったりするんだけどネ♪

でもそれだけなんだな。(ふっ)
サーフィン以外のシーン・・・チマチマと続くエピソードはどれもこれもクソですし!(今日も言いたい放題。苦笑)
家族の絆、友情、恋愛、どのエピソードも中途半端で感情移入も共感も出来ないし、大体からして主人公のキャラに全く魅力がないというのはいかがなモノでしょうか?(^_^;)
たった一人の妹(しかもちょいグレてる)に嫌味言われただけで放置し、親身になってくれる友達の言葉には反抗的になり、そしてポッと出の金持ちスポーツマンにメロメロになった挙句、友達の声に耳も貸さなかったくせに彼にちょこっと励まされただけで俄然やる気になる女って・・・

相当感じ悪いヤツだとぴよは思ったんだがな(ぼそ)


これはサーフィンのプロモーションビデオだと思えばそれでよろしい。
そんな映画。ホントにそれだけ。(苦笑)






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2003年06月13日(金) 10日間で男を上手にフル方法

監督:ドナルド・ペトリ
出演:ケイト・ハドソン
    マシュー・マコノヒー
    キャスリン・ハーン、他
オススメ度:☆☆☆☆+


【あらすじ】
女性誌で「HOW TOもの」を担当する編集者「アンディ」の今回の企画は、「10日間で男を上手にフル方法」・・恋愛が長続きしない女性へ「こんな事をするから男にフラれる」の反面教師版として、出会った男に10日間ありとあらゆる「恋愛のタブー」をやって嫌われるというレポートを書く事になった。
ターゲットの男をナンパしに出かけたバーで、彼女の目の前に現れた正に理想的ターゲット!・・・実は、広告代理店に勤める彼「ベン」もまた、新しい大口クライアントのダイヤモンド会社の仕事を女性スタッフからもぎ取ろうと、上司にいかに自分が女性心理を理解しているかをアピールする為に「今からナンパした女性を10日間で自分に夢中にさせてみせる!」という賭けをして女性を物色していたのだ。


【感想】
10日間限定で、片や男にフラれようと必死に画策する女、方や女を本気で惚れさせようと画策する男、全く正反対の思惑で出会った男女のドタバタを、「逆・恋愛必勝マニュアル」として見せてくれる痛快ラブ・コメディ!

とにかく笑える!思いっきり笑える!!
何とかしてベンに10日間以内に嫌われなきゃいけない「アンディ」がする、「こーいう事すると絶対に男に愛想付かされる」ネタの数々は、大笑いしながらもどこかで「あ・・コレに似たよーな事、しちゃった事あったかも」と、誰もが1回はドキリとしちゃう事請け合い!(映画中では相当ディフォルメしてありますけどネ。笑)
アンディを演じた「ケイト・ハドソン」のカッ飛んだ演技が実にハマってる!!

ベンを演じた「マシュー・マコノヒー」の色男っぷりも実に板に付いてて、絶妙のコンビになってる!更にこの映画は、彼と彼女を支える周りのキャラクターも実にいい味出してて、とにかくどれを取っても最高キュートで最高に楽しめる!!
テンポのいい展開、惹き込まれるエピソード、本気で笑える会話の数々、そして・・

お互いハメようと思ってた2人が、いつの間にか本気で惹かれ合うくだり・・特にベンが実家にアンディを連れて行った辺りから、お互いの表情が微妙に変わって来るトコロなんか、本当に良く出来てる!演技も良かった!

アンディが本気でベンを好きになってしまった、というのは判り易かったけど、じゃあベンの方は?
クライマックスのパーティーに行く前に、ベンがアンディに「一緒に見に行こう!」と渡すバスケット(NBA)のチケットが・・・約束の10日を過ぎた後の日付のゲームなんだよね。こういう小さいトコロでお互いの気持ちの変化を見せる辺りも、実にうまいなぁ♪と思ったよ。

映画中で出演者が身にまとう衣装、ジュエリーも必見!特にパーティーシーンに実名で登場する「ハリー・ウィンストン」の目も眩むよーなジュエリー・・・こんなにスゴイのは、多分もう一生お目にかかれないでしょう(笑)


ラブ・コメだから、お約束の大団円だと見る前から分かり切っていても・・それでもハマりまくる面白さ!
日本劇場公開は今年の8月だそうですが(ぴよは試写会で見た)、一般公開されたら絶対にまた見に行っちゃうYO!!
恋愛に悩める人も、悩めない人も・・・この映画は必見!






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2003年06月11日(水) NARC (ナーク)

監督:ジョー・カーナハン
出演:ジェイソン・パトリック
    レイ・リオッタ
    バスタ・ライムス、他
オススメ度:☆☆☆☆


【あらすじ】
捜査中の銃撃戦で誤って民間人を死なせてしまった、デトロイト警察の麻薬潜入捜査官「テリス」は、停職中だった18ヶ月後のある日諮問委員会に呼び出され、彼と同じく潜入捜査官だった麻薬課の刑事「マイク・カルベス」が殺害された事件を担当するように言われた・・が、テリスはこれを固辞する。彼はもう警察の仕事にうんざりしていたのだ。
説得されて事件報告書を見たテリスは、そこにカルベスの相棒だった「オーク」刑事の署名を数多く見つけた。オークは熱血漢が故荒っぽく、度々逸脱捜査をする問題児だったが、何故か彼もまたこの事件から担当を外されていたのだ。オークを捜査に加えるべきだと進言したテリスは、自分もまんまと捜査担当にさせられてしまったのだが・・・


【感想】
タイトルの「NARC」ってどんな意味なんだろ?と思って調べたら、麻薬捜査官とか密告者を意味する俗語なんだそーだ。
この映画、元々はカーナハン監督が作った30分の短編インディーズ作品「Gun Point」をトム・クルーズが目に留めて、彼が製作総指揮を取る事で大資本の配給がついて、世界公開になったというシロモノ。また、この映画によってカーナハンはトム・クルーズから直々に「MI-3」の監督に指名されるという栄誉にありついちゃったのだ!

話は簡単に言うと「マイク・カルベスを殺したのは誰?」という、単純明快なサスペンス。
しかも、ぴよは役者が出揃ったトコロで「あ。コイツが犯人じゃん。つーかコイツしかいないぢゃん」ってすーぐ判っちゃったんだよネ。そーなると、映画見てても小さな会話や展開一つ一つが「ほーら、やっぱりそーだよネ♪」って、犯人の理由付けとしての確認作業でしかなくなる・・・

あれ?じゃあ「オススメ度」がこんなに☆多いの、おかしいぢゃん?って思うでしょ(苦笑)

これがねー・・・とんでもないどんでん返しが最後の最後にあるんだ!!
まさかこーいうオチだとは・・全くしてやられたぜっ!って感じっすよ。(^▽^;)

オチを差し引いても(いや、差し引けないんすけど。苦笑)とにかく役者の演技がすごく生きる脚本と演出なんだ!
麻薬潜入捜査官のテリス、彼が実際にどういう捜査方法を取っていたのかという説明は、映画の中に一切ない・・にも関わらず、オークと組んでカルベス殺しの捜査を進めて行く上で、彼がどんなに過酷な捜査をしていたのかが、ジワジワと明らかになるんだけどさ・・・それは、殺されたカルベス捜査官がどういう状態だったか、という布石としても実にうまく、効果的に表現されてるんだよね。

また、カルベスと親友でもあった相棒の熱血刑事オーク、彼の話す自分の家族の話だったり、自分の今までの捜査経歴が、後々の展開に巧みに絡んでいる辺りもすっごくウマイ!
これってやっぱり脚本がいいのかなぁ?撮り方もすっごくうまかったねぇ〜♪


結構地味な展開だし、オチも見えてる(って勘違いしちゃう)話なんだけどネ、役者の些細な会話や様子を細大漏らさずに注意して是非見て欲しいぞっ!
サスペンス好きのぴよはこーいう映画、好きだなぁ♪久々にサスペンスらしいサスペンス映画を楽しませてもらったよー♪






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2003年06月09日(月) ギャングスター・ナンバー1

監督:ポール・マクギガン
出演:ポール・ベタニー
    マルコム・マクダウェル
    デヴィッド・シューリス、他
オススメ度:☆☆☆


【あらすじ】
ロンドン裏社会の老練なボス「ギャンスター」は、ある知らせを聞いて動揺する。それは30年間投獄されていたかつてのボス「フレディ」が出所するというのだ・・・ギャングスターは過去に思いを馳せる。
1968年当時、ギャング達が凌ぎを削る裏社会で、フレディは王座に君臨する絶対君主だった。若き日のギャングスターはフレディに憧れ、懸命に悪事をこなしてフレディの右腕にまで登りつめたのだが、「カレン」という女が現れた事でその関係は形を変えて行くのだった・・・


【感想】
「ギャング映画」ってほとんど見た事ないや。「ゴッド・ファーザー」とか「アンタッチャブル」くらいかなぁ。って、これらはギャングじゃなくてマフィアって言うのか?つーか、ギャングとマフィアの違いってナニよ?(^_^;)

主人公の「ギャングスター」、本当は何て名前なんでしょ?役名がありませんです。主人公なのにきちんとした役名がないってのはちょっと変わってるなぁと思ったけど。

この若き日のギャングスター君、ボスのフレディに猛烈に憧れてて、憧れて憧れて、憧れ過ぎて自分がフレディになりたい!くらいに傾倒しちゃう。彼のフレディを見る目、フレディの持ち物、着る物、身につける装飾品を見つめる目・・・まるで「擬似恋愛」みたいです。

でもこーいう気持ちって、何だか理解出来るよ。うん。
ぴよも中学生くらいの時、すっごく憧れてた女の子(※ぴよはレズビアンの趣味はありません。苦笑)が使ってるのと同じシャープペンとか、こっそり買って来て使ったりした事あったしぃ〜!人ってすっごく強く憧れると、その人自身に成り代わりたいって思ったりする事あるよね。(え?ない?そんなのぴよだけ?)

それにしても、カレンが登場してからのギャングスター君の狂気ぶりは、実に程陰湿でヘドが出ます(笑)
とにかく卑怯だわ陰険だわキ○ガイじみてて、見てるこっちがムカっ腹立ってしょうがないんだけど、実はとっても彼は孤独な人なんだなーと思ったよ。

フレディの後を継いで(つーか、フレディを陥れて乗っ取ったんだけどな)彼の時代を凌ぐ手下の数、彼の何倍もの収入、彼の何倍もの享楽を手に入れたハズのギャングスター君だけど、結局歳を取った彼は独りぼっちで実は誰にも相手にされてないんだよね。
彼が散々バカにしてたユダヤ人のエディに「俺かフレディのどちらかを殺せと言われたらどちらを殺す?」と聞いた時、エディがビクビクしながらも「YOU!」ときっぱり言い切ったシーンは印象的だった。


虚勢を張っても、散々悪態ついても、それでも超えられない「フレディ」という大きな壁。
「可愛さ余って憎さ百倍」、はたまた「因果応報」、映画を見ながら色んな言葉が浮かんで来たけど、ただただギャングスター君の悲しく空しい雄叫びがいつまでも耳に残る、何とも切ない話だったなぁ・・・






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2003年06月07日(土) スパイ・ゾルゲ

監督:篠田正浩
出演:イアン・グレン
    本木雅弘
    椎名桔平、他
オススメ度:☆☆


【あらすじ】
第二次世界大戦下ソビエト。その広大な国土が故、西はドイツから東は日本からの侵攻に脅かされるも、どちらかに兵力を結集しなければ国境突破されるのは必至の状態だった。そこへ一本の極秘打電が日本のスパイ諜報員から入った。
「日本はソ連に侵攻する意思がない!」・・・スターリンは極東の地に駐留していた軍隊を、対ドイツ戦線【スターリングラードの戦い】に集結。ドイツ軍を壊滅状態に追い込んだのだ。
第二次世界大戦のドイツ敗北を、そして日本敗北を決定付けたのは、8年間もの間日本で諜報活動をしたソビエトの国際的スパイ「リヒャルト・ゾルゲ」だったのだ。


【感想】
この映画を最後に篠田監督は引退を表明しているそーだ。だからなのか、監督もこの作品には相当思い入れがあるよーで、構想10年、制作費は邦画としては破格の20億円を投入、上映時間はなんと3時間超えの超大作になっちゃいました!

とにかく長い上映時間、何がそんなに長くなったのか・・・兎にも角にもただ延々と時系列に第二次世界大戦に突入するまでの日本の歴史を垂れ流しちゃってるからだとぴよは思う。
上映時間の長い映画だからこそ、展開に緩急付けなけばいけないと思うんだけど、篠田監督は観客に伝えたい事が多過ぎて演出のしようがなくなっちゃったんでしょうか?(苦笑)

この映画の一番ダメな所は、タイトルが「スパイ・ゾルゲ」なのに、主人公のゾルゲが全く魅力的に描かれていない事。
歴史をただダラダラと流しているだけで、ゾルゲのキャラクターが作品の中で際立つ事がなく・・もっと言えば、この映画に出演しているキャラクターは全て映画を見終わった後もまるで記憶にも残らない程度の希薄さで、ぴよはどのキャラにも共感も出来なければ思い入れを持つ事も出来なかった。

時代考証にはかなり忠実で、映像には相当のこだわりを感じるものの、ゾルゲというスパイを際立たせたいなら、教科書のようにダラダラと歴史を追うのではなく、端折る所は端折ってゾルゲ自身の生活や感情、精神的な葛藤の部分にもっと時間を割いて肉薄すべき・・なんじゃないかな?

ゾルゲに関わる女達、そのどれも全く魅力を感じないし、彼女達がゾルゲの何に惹かれたのかも判らない。

それにしても映画ラストの・・・
(ネタばれ?ではないだろうけど、一応この映画の主題に関わる事だから隠しておきますわ)
ジョン・レノンの「イマジン」の歌詞を日本語訳して出すのはいかがなものだろうか?確かにジョンはラブ&ピースの教祖だけど、この映画は日本とロシアの話でしょ。いくら歌詞がこの映画の意図するモノにドンピシャ当てはまるからといって、日本の敵だった国の人の作ったラブ&ピースの歌を起用するのは、あまりにお寒くはないか?(^_^;)


本木クンの英語はかなりお上手でびっくりしましたわ。政府を裏切ってまでも平和を望む・・本来なら味のある複雑な役になるはずなのに、これは本木クンの演技が悪いんじゃなくて、脚本と演出が悪いとしか言いようがないっすよ。
小雪ちゃんは可愛いな♪尾崎の妻を演じた夏川結衣もかなりいい♪

それにしても葉月里緒菜はダメ過ぎですわ。彼女はこの役やりたくなかったんか?(笑)





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2003年06月06日(金) 六月の蛇

監督:塚本晋也
出演:黒沢あすか
    神足裕司
    塚本晋也
オススメ度:☆☆☆+


【あらすじ】
6月、しの降る雨の続く東京で「心の健康センター相談室」で相談員を勤める「りん子」は、ある日自分の自慰行為やあられもない姿を隠し撮りされた写真を送り付けられた。相手は自分が受けた相談者の自殺志願者だった男・・・夫は潔癖症でセックスレス状態。鬱積した思いを自慰行為や変身願望にふける事で慰めていたりん子は、写真を見て戦慄するが・・・


【感想】
並居る強豪を出し抜き、今年度のベネチア国際映画祭・審査員特別大賞を受賞した塚本監督の新作。

テーマは正に塚本監督らしい「都市と肉体」
青いスタンダード・サイズの画面に、雨が降り続き、変態的な性愛描写と肉体的苦痛と性的オルガスムとが刻み込まれていく・・って、まるまる公式HPの謳い文句をコピりましたけどネ、ぴよは見ていてそんなに「いやらしい」感じしなかったです。

りん子がたまたま電話相談室で受けた一本の電話は、ガンに冒された自殺志願者だった。
余命いくばくもなく、生きる希望などもはや持つ事すら出来なかった男が、りん子の「自分の本当にしたかった事、見つけましょうよ。やってみましょうよ」という励ましがきっかけで、ストーカーに転じて行く・・ってのは、実際こういう電話相談室の仕事してる人が見たら相当怖い展開なんじゃないかと思うんだけど、ただの「変態ストーカー」という感じじゃないんだよな。

話は「都市に巣食う病んだ心→ストーカー」という、一見ありがちなゴチック・ホラーになりそーなネタなんだけど、こういう表現方法を取ったというだけで、実際見て感じるのは「鬱屈した自我の解放と再生」
映画の予告や公式HPを見るとエロティシズムだけが煽られている感がありますが、心を解放してからのりん子の倒錯した自慰行為のシーンは、むしろ清潔感すら感じた。
彼女の目、表情、何もかもが実に瑞々しく生気を取り戻して行く様子が、とても爽やかな感じすらしたよ。

ストーカー役(この映画である意味りん子とダブル主演と言える)を塚本監督自らが演じていますが、この方役者としても相当イケてますわ♪それに塚本監督の声がすっごくいい♪
巷に溢れる身勝手で独りよがりなストーカーってんじゃなくて、彼の撮る写真にはりん子への溢れる愛がある。りん子の体を真剣に案じ、りん子が望む本当の幸せを、りん子が望んだような形で叶えてあげようという、ある意味「無償の愛」を感じる。それが見ててすっごくカッコいいんだ。
・・こんな書き方すると、世間の勘違いストーカー諸氏を擁護してるよーな誤解をされそうで怖いけど(苦笑)


シュールな映像と展開、倒錯した世界自体は・・・ぴよにはよく理解出来なかったけど、でも見てて不快な感じはしない。
常に雨が降り続く画面は、精神のCLOSE感と、それから心の汚れを洗い流す清冽な力と、両方を感じる。
なかなか面白い。ウマい。・・・この映画にハマるかハマらないかは、本当に個人の趣味の問題だけ?(笑)






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2003年06月05日(木) the EYE

監督:ダニー・パン、オキサイド・パン
出演:アンジェリカ・リー
    ローレンス・チョウ
    チャッチャー・ルチナーノン、他
オススメ度:☆☆☆☆


【あらすじ】
2歳で失明した「マン」は、20歳になりようやく角膜移植手術を受け視力を回復した。ところが目が見えるようになったと共に、本来なら見えないモノ、見えてはいけないモノ・・「霊」までが見えるようになってしまったのだ。
マンから相談されても信じられなかった心理療法士「ワ・ロー」だったが、彼女のただならぬ様子を見る内に、何とかしてその原因を突き止めようとマンの角膜ドナーを調べてタイに飛んだ2人だったのだが・・・


【感想】
14年前にタイで角膜移植を受けた女性が、視力を回復した1週間後に自殺をするという衝撃的事件があったそーだ。
この映画はその事件が元ネタになっているそうで(設定はかなり変えてありますが、言われてみればなるほどなぁ・・という程度のテイストは残してあります)ご当地香港では1ヵ月間だけで、すでに中国語圏の映画としては史上最高の成績をあげ、更にトム・クルーズがリメイク権を獲得したという事で話題の欠かない1本です!!

ホラーが元々得意じゃないぴよですから感想はアテにならないかもしれないけど、この映画はかなり怖かったっす!
絵とか音響も勿論相当怖いんだけど、何だろ・・脚本がいいのかな?見せ方がうまいと思ったね。

マンを演じた「アンジェリカ・リー」、彼女の事全然知らなかったんだけど、見えないハズのものを自分が実は見ているんだと判ってからの、あの怯えた表情や仕草・・なかなか上手な役者さんだなーと思ったね。
それに彼女、ぴよ大好きな「本上まなみ」ちゃんにすっげー似てる!ちょっとおっとりした癒し系の顔なんだけど、そんな癒し美女がプルプル震える姿ってちょっと想像してみてよ!?(萌)
・・・コレは感想じゃなくて私感ってヤツですかね(^_^;)

ちょっと不思議に思ったのは、マンは最初の内は「既に死んだ人の霊」の姿が見えるという設定のハズなんだけど、話が進んで来ると何故か死人に関わる予知能力に摩り替わってるって事。
なんなの?角膜のドナーの秘密に触れた事で覚醒しちゃったって事なの???

角膜ドナー「リン」の横顔が明らかになって来てから、この映画は断然話が面白くなる。
それまではただ映像と音響でビビらせるだけの映画に近いんだけど(それでも相当怖かったけど)、リンの核心部分に触れ始めた辺りから、この映画はグッと話に深みが出て来る。
そーやって考えてみると、見世物ホラーとしても、サスペンスホラーとしても、かなりイケてる映画じゃないかと思うけど♪


リンも、そしてマンも、結局は「そこにある運命」から逃れられないのか?・・・医療関係者が見たら噴飯モノかもしれないけど、ある意味近年急速に進歩した「臓器移植」に対する一つの提言と取れるかもしれない問題作だと思ったね。






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2003年06月04日(水) ヤァヤァ・シスターズの聖なる秘密

監督:カーリー・クーリー
主演:サンドラ・ブロック
    エレン・バースティン
    アシュレー・ジャド、他
オススメ度:☆☆☆☆+


【あらすじ】
NYで劇作家として成功した「シッダ」は、TIME誌のインタビューに子供の頃母親から殴られたというエピソードを語ったのだが、その記事を読んだ母親「ヴィヴィ」は大激怒!意地っ張りの母娘は冷戦に・・そこで立ち上がったのが、ヴィヴィと共に50年以上も変わらぬ友情で支え合って来た親友グループ「ヤァヤァ・シスターズ」だった!
「ヤァヤァズ」はNYに飛び、シッダを拉致誘拐してルイジアナにある一軒家に連れ込んだ。そこで彼女に一冊の古びたスクラップブックを見せたのだ・・・そのスクラップブック表紙には『ヤァヤァ・シスターズの聖なる秘密』というタイトルが。
今正に「ヤァヤァ・シスターズ」の、そして若かりし頃の母親の、知られざる過去の全貌が明らかにされるのだ・・・


【感想】
まず映画のタイトルからして「すげーB級っぽくて、ぴよ好みかもー♪」と思って楽しみにしてた1本。
B級っぽいタイトルなんだけど、実は同名タイトルの小説の映画化なんだそーで、ご当地アメリカでは50以上も「ヤァヤァズ」ファンクラブがあり、小説も世界20ヶ国以上に翻訳出版されている大ベストセラーなんだそーだ。

B級、B級って勝手に決め付けちゃってるけど、出演してる役者は全て超A級ドコロ。それぞれのキャラクターが実にピッタリ役に当てはまってて、これ以上の配役は考えられないくらいのハマり度だよ!
特に母親「ヴィヴィ」他、ヤァヤァ・シスターズの面々は素晴らしい!サンドラ・ブロックは先日鑑賞した「トゥー・ウィークス・ノーティス」の主人公とかなりキャラ被るけど、やっぱりこーいう勝気で意地っ張りな娘役が生きる役者だよね♪

映画は現在の「ヴィヴィ vs シッダ」の関係を修復させるという事が主軸のハズなんだけど、実はヴィヴィと親友の4人で結成した「ヤァヤァ・シスターズ」の娘時代からのエピソードを見せる事がメインになってる。
このエピソードの数々が、どれもこれも実に楽しくて、愉快で魅力的で、そして切なくて悲しい。

何故ママは意味もなく自分を殴ったりするのか。
何故ママはあんなに優しいパパに冷たく当たるのか。
何故ママは突然家出したりするのか。

シッダが子供時代に受けたトラウマの理由が、『ヤァヤァ・シスターズの聖なる秘密』を紐解く内に段々明らかになる。
それは余りに切ない、母親ヴィヴィの美しかった娘時代の悲しい過去が明るみになるという事だ。

この映画のいい所は、こんな辛い過去があったんだからヴィヴィは悪くないんだよ、という言い訳めいた感じじゃなく、ヴィヴィ自身も自分がどれだけ娘のシッダを傷付けているかを痛い程自覚しているし、娘のシッダもまた、普段口にするのは母親を罵る言葉ばかりだけど、自分の心の中にはヴィヴィに思いっきり愛された沢山のエピソードが詰まっていて、母親を思う時はいつもステキな思い出ばかりが蘇って来るという事。

ただ、ヴィヴィもシッダも素直になれなくて、ちょっぴり意地っ張りなだけなんだよね。実は誰よりも愛し合ってる母娘なのに、それをお互い自分の中で封印しちゃって、ついツンケンしちゃう・・・そんな2人の心の葛藤が実に愛らしく、瑞々しく表現されていて、ぴよは何度も涙目になって画面に見入ったよ。

ヴィヴィはワガママで奔放で自我を押し通す「トンデモない母親」の部類に入るんだけど、どうしてこんなにヒドい母親なのにこんなに愛しく感じるのか・・・それは「ヤァヤァ・シスターズの聖なる秘密」を知ればアナタも納得出来るハズ♪


ウィットに富んだシニカルで楽しいセリフ回し、魅力的なエピソード、木目細かい心理描写とそれを支える役者の名演技、どれを取ってもぴよのツボにドンピシャにハマる大当たり映画だったねぇ♪
単館系だから見られる人は限られてるかもしれないけど、お近くの映画館で上映してたら是非オススメしたい一本!





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2003年06月02日(月) マトリックス リローデッド

監督:ラリー&アンディ・ウォシャウスキー
出演:キアヌ・リーブス
    ローレンス・フィッシュバーン
    キャリー=アン・モス、他
オススメ度:☆☆☆☆+


【あらすじ】
実は虚構の世界「マトリックス」に何も知らずに生活する人間達。彼らの中で覚醒したモノだけが機械支配から逃れる為に戦い続けるのだ。キーパーソンは「救世主・ネオ」・・エージェント・スミスとの直接対決により救世主として開眼した彼は、現実界「ザイオン」に戻り恋人のトリニティーを甘い一時を過ごすのだが、ネオは予言とも取れる恐ろしい悪夢にうなされるのだ。
それは「トリニティーの死」 ―エージェント・スミスはより強大になってネオ達を襲う。ザイオンを、トリニティーを、ネオは危機から救う事が出来るのか!?


【感想】
今更感想書くのもこっぱずかしい・・誰もが続編を待ち望んだ「マトリックス・3部作」の2作目!
前作は予告編見た時から夢中になって、封切初日の朝1番の回を見る為に朝7時過ぎから映画館の前で並んだぴよですが、今回はシネコンで先行上映を予約席取ってのんびり・まったり鑑賞。
ネオもこの数年の間にうんと強く進化してるけど、映画館もその間にグンと進化しましたわネ(笑)


この作品が神話を元に構築されている(と言うと大袈裟か?)というのは、今更ぴよが書かなくても皆さんわかってらっしゃると思うので、ぴよはもっと簡単に見た時思った事を素直に書きたい。



まるでアメコミの世界だ!


・・・これが映画見ながらまず思った事。(笑)

勿論これは悪い意味じゃなくてネ。
前作「マトリックス」を見た時の衝撃は今も忘れられない。スローモーションのように弾丸が空気を破って飛ぶ、ネオが超人的能力で動くリアルなアクション、CGを駆使した激しい銃撃戦とアクションの融合・・・どれを取っても、今巷に溢れるCGアクション映画の先駆けとなった革新的映像だった。

それが今作品で更にパワーアップして・・・パワーアップし過ぎて、まるでアメリカン・コミックを読みながら想像していた世界をそのまま見ているかのような、余りにも現実離れした映像世界に飛び込んでいる。エージェント・スミスが大量にエオに襲い掛かるシーンなんて、ぴよは腹をかかえて笑っちゃったよ!!

話の筋自体も、前作ではまず「マトリックス」と「ザイオン」の関係や世界観を観客に理解させなければいけないので、かなり小さな話にまとまっていたと思う(当時はそうは思わなかったけど、今にして思えばネ)

で、今作になってようやくザイオンの全貌が明るみに出て・・・どーでもいいけどあそこまで進化している(ハズ?)ザイオンの内部が、意外と古風な作りになってるってのが不思議です(苦笑)
錆びた歯車、石造りの門戸、まるで船室のようなひなびた部屋・・・もうちょっと近未来ちっくな作りでもおかしくないよーな気がするんだけど、みんなはどう思ったのかしらん???

ネオがザイオンを救うか、それとも愛するトリニティーの命を救うか、の二者択一を迫られた時の選択は・・・ネオがいかに救世主と呼ばれようと、本人がそれを自覚していたとしても、結局は感情のある「人間」なんだ、という事なんだろうね。

でもねー、キアヌのキャラってウエットな恋愛が似合わないと思うんだけど(苦笑)



映画のラスト、スタッフロールが流れ出したら早々に席を立ってしまうせっかちな日本人。
ちゃんとスタッフロールが流れる直前に「予告編」って画面に写ったでしょ?どーして最後まで見ないかなぁ?(^_^;)

この映画は次回作・完結編である「レボリューションズ」への序章にしか過ぎない。
少なくとも、ツカミはOKですぜ!!






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2003年06月01日(日) ムーンライト・マイル

監督:ブラッド・シルバーリング
出演:ジェイク・ギレンホール
    ダスティン・ホフマン
    スーザン・サランドン、他
オススメ度:☆☆☆−


【あらすじ】
結婚を間近に控えたある日、婚約者のダイアナが発砲事件に巻き込まれて殺されてしまった。彼女の父親と結婚後は一緒に不動産業を営む予定で、彼女の両親と一緒に暮らし始めていたジョーだったが・・・
実は、ダイアナが銃弾に倒れる3日前に2人は話し合いの末、婚約を解消していたのだった。一人娘を失って悲しみに暮れるダイアナの両親に本当の事が言えず、彼女亡き後も一緒に暮らし続ける決意をしたジョーだが、ある日運命の女性と出会ってしまったのだ。


【感想】
「シティ・オブ・エンジェル」のブラッド・シルバーリングが送る新作は、彼の実体験が元になっている。
シルバーリングは、1989年に当時の恋人でTV女優だった「レベッカ・シェーファー」をストーカーに殺され、その後も彼女の両親と深く交流が続いたそうだ。この映画ではストーカーではなく、全く彼女とは無関係の発砲事件の流れ弾に倒れたという設定になってるけど、主人公の「ジョー」が彼女の死後も彼女の両親と共に暮らすという展開は、監督自身の実体験を反映させているんだろうね。

さて。
名役者揃いのこの作品、特に「ダスティン・ホフマン」と言えば「感動名作モノ」の記号みたいな俳優。これだけ素晴らしいキャストが揃って悪い映画が出来る訳がない!・・・が、決して「良い」とも言い難く(苦笑)
どう言葉にすればいいのかちょっと難しいんだけど、「名作」を気取ってる割りには感動は薄いと言うのか、何か非常に中途半端で微妙な映画としか言いようがないんですけどー(^_^;)

何故か映画の舞台設定は1970年代。話の筋考えると全然70年代の設定にする必要性を感じないんだけどさ・・・強いて言うならジョーが出会う運命の女性が、ベトナム戦争で行方不明になった彼を待ち続けるという設定だからか?

いや、それよりもぴよが思うに・・この「ムーンライト・マイル」というタイトルは「ザ・ローリング・ストーンズ」が同名の楽曲を作っているそうで、シルバーリング監督はこの曲に思い入れがあるらしく、映画中でもこの曲から70年代にヒットした名曲を沢山器用しているんだよね。
ローリング・ストーンズの「ムーンライト・マイル」を使いたくて70年代の設定にしたってのが当たりなんじゃないかと。

大切な人を失った喪失感からどうやって立ち上がって行くのか・・・家族という立場と、元恋人(婚約は解消したものの、彼女とは本当に分かり合える親友だった)という双方の立場からアプローチしている再生物語なんだろうけど、どうにも監督が意図する主題が見えにくくて、観客の心の中に踏み込んで来ないのは痛いと思う。

裁判シーンはこの映画の一番の核になっているにも関わらず、ジョーの告白によって結局犯人にどういう判決が下されたのか、この映画は肝心の結末を用意してくれないし
(ジョーの告白が大切で、裁判自体に意味はないという事なんだろうけどな)
ダイアナの両親、特に生きる希望を失っていた彼女の母親が立ち直ったというのがツボなんだろうけど、ジョーと彼女の両親の関係がその後どうなったのかも中途半端で判らない。お互い立ち直ったから「ハイ、それまでよーん♪」って、さよならしちゃうって事っすか?(^_^;)


役者の名演技がなければ、非常に面白味の薄い「トンデモ映画」になっちゃうトコロだよ(笑)






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