ぴよの映画めった斬りコーナー
ぴよが見た新作映画・ビデオ・DVDを個人的趣味でぶった斬るコーナー
ぴよと意見が合わないからっていじめないでぇ〜ん!(^_^;)
【ネタバレも含んでますので注意してねん♪】

2002年10月31日(木) 国姓爺合戦

監督:呉 子牛(ウー・ヅーニィウ)
出演:趙 文卓(チウ・マンチェク)
    徐 敏(シィ・ミン) 
    島田 楊子、他
オススメ度:☆☆☆−


【あらすじ】
17世紀、時代は「明」から「清」へと変貌と遂げる中国で、清王国復興を夢見て、そして当時オランダの占領下にあった台湾を奪還すべく奮闘した1人の若者がいた。その名は「鄭成功(ていせいこう)」
日本人を母に持ち、長崎平戸に生まれた鄭成功は、中国に渡り学を修め勇猛果敢な若武者に成長し、清復興の為に父のいる福建に合流したのだが・・・


【感想】
まずからして映画のタイトルが読めなかったんだわよ。(^_^;)
「なにジジイ合戦って読むんだろ?」って思ってたら、これは「こくせんやかっせん」と読むそーだ。(笑)
かつてかの歴史的文学者「近松門左衛門」が同名で戯曲を書いたそーで・・・もうおバカ露呈しまくりですわ!
ちなみに「国姓爺(こくせんや)」というのは「皇帝の姓を名乗るべき偉人」という意味なんだそーだ。鄭成功が皇帝から「朱」という皇帝と同じ称号を与えられた為に、こう呼ばれたらしい・・・って知らねーよっ!んなもんっ!!(苦笑)

さてこの映画、鄭成功が若武者として福建にいる父の元にやって来るところからの人生が、一大スペクタクルで壮大なスケールで描かれている。だからネットで「鄭成功」で検索して彼の生涯を調べてもらえは映画見たも同然!・・・って、それじゃー映画の感想じゃないっつーの(爆)

なんつーかね。

面白味がないんだわよ


きゃー!いきなりこんな事書いちゃマズ過ぎるぅ〜!(笑)


確かにイマドキCG使わずに10万人のエキストラ使って合戦シーン撮ったり、船団(船)もオランダ人が築いた城郭も全てこの映画の為に建築したというのは驚きの一語に尽きますが、うがった見方をすれば・・・

CGよりも人件費の方が安いんか?

って思っちゃうぢゃんねぇ(ちょっと意地悪過ぎるかいな?)


根本的に、彼の生涯を描くだけでは映画として成立しないと思うんだけど・・・それは「ドキュメンタリー」というのであって「映画」ではないでしょう!と言いたいね。要するに映画で何が言いたいのか、主題が全然見えない。
意地悪な見方をすれば「台湾は中国の一部なんだから、台湾と中国の統合は中国国民の歴史的悲願なんだ」というメッセージなのかなぁ?とも取れる。つーか、そうとしか取れない。(苦笑)

大体、鄭成功って人は元々「清王国再興」が目的だったハズのに、いつの間にか話が「台湾奪還」にすり替えられてしまっている。だから映画見終わっても「ふーん。中国にはそういう人がいたんだねぇ」くらいの感想しか出て来ない。
まあ確かに合戦シーンはなかなか見せてくれましたが・・・それだけではCG流行りの昨今、評価出来ませんわよ。

ただね、主役の鄭成功を演じた「趙文卓」彼はなかなか日本人好みする役者さんだと思うのっ!切れ長の力強い瞳に均整の取れたボディ。それにアクションもキレがあってカッコいい♪今後は要・チェックだわっ♪
それから鄭成功の母に助けられた台湾からの難民・施良を演じた「蒋勤勤(ジアン・チンチン)」彼女には是非来日して欲しいっすよ!めちゃくちゃ可愛いんだわよ!この子も今後注目だねっ♪


んー。何だか今日は感想らしい感想が書けなかったなぁ・・・(^_^;)
この映画の題材ね、なかなか面白いとは思うんだ。ただ脚本がいけないんだろうな・・って。




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2002年10月29日(火) トリック −劇場版−

監督:堤幸彦
出演:仲間由紀恵
    阿部寛
    生瀬勝久、他
オススメ度:☆+


【あらすじ】
全く売れない「自称天才奇術師・奈緒子」が、とある山深い寒村「糸節村」の青年団から「村に来て神のフリをして欲しい」と依頼される。糸節村は300年に一度村に大きな災いが起こるという言い伝えがあり、もうすぐ300年目を迎える村は大きな動揺に包まれ、神の降臨を待ち望んでいたのだ。
報酬に目がくらんで依頼を受けた奈緒子を待ち受けていたのは、我こそは神だと自称する3人の男達だった。
村で次々起こる不可思議な現象・・・奈緒子と天才物理学者「上田」そして矢部刑事に奈緒子の母「里見」まで加わり、事件は思わぬ方向に進んで行くのだ。


【感想】
ぴよねー、ほとんどTV見てないのね(映画見るのに忙しいし。笑)
だからこの映画がTVドラマの映画版なんだって事すら知らなかったのよ。しかもこの映画、TVシリーズはPart2まであってかなりマニアな固定ファンがいるらしいのね・・・だから、んな事知らねーっつーの!(^_^;)

内容もこの映画の背景も何も知らずに見たから、評価のしようがないんだけどさー・・一言で言うと

TV特番で充分なんちゃうん?


ありゃりゃー・・・今日も吠えちゃったよぉ〜(笑)

要するに、この映画は既にTV版でファンになった人の為だけに作った映画だと言って差し支えないと思うんだ。
もちろんTV版見てない人でも笑えるように作ってあるものの、基本的にはTV版でウケたネタをデフォルメしてファンを喜ばせましょう・・ってー印象が強いのよね。だから会場で相当笑いが起こってる場面で「???」って、他の観客から取り残されちゃったよーな気分にさせるシーンが何度もあった。

大体からして主人公の奇術師「奈緒子」と天才物理学者「上田」の関係が全然見えない。映画中にどうして2人が知り合いなのか、どうして2人が絡んでいるのかの説明が一切ないからすっごく違和感を感じちゃう。
更にヅラ疑惑のある「矢部刑事」の存在。ギャグネタとして彼はかなりの存在感を放っているにも関わらず、TV版を見ていない人には彼のヅラネタギャグになかなか着いて行けなくて相当戸惑う。

後気になったのが、セリフが被りまくって何言ってんだかわかんない(聞き取れない)シーンが幾つかあって。
早口のやりとりが続くし、田舎の寒村という設定だから聞き取りにくい方言で村人が話すので、結構聞き逃しちゃったシーンも多くてちょっと訳わかんなくなっちゃったりしてさ・・・これも痛いっすわ。

ゲストキャラはかなり豪華で、みんな持ち味出して個々に笑わせてくれるものの、やっぱり「B級以下」としか言いようのない展開が延々と続いて・・・(ふぅ〜。今日も言いたい放題だな、と。苦笑)


タダで試写会で見たから笑わせてもらったものの、これが自腹で映画館に見に行ってたら・・・
間違いなくぴよは「星一徹」になって卓袱台ひっくり返してただろうな、と。(笑)




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2002年10月28日(月) ザ・リング

監督:ゴア・ヴァービンスキー
出演:ナオミ・ワッツ
    マーティン・ヘンダーソン
    クリス・クーパー、他
オススメ度:☆☆☆+


【あらすじ】
アメリカのとある町で同日同時刻に4人の若者が謎の死を遂げた。ジャーナリストの「レイチェル」はその不審な死の原因を追う内に、とある1本のビデオテープにまつわる噂を耳にする。
「そのビデオテープを見た者は7日後に必ず死ぬ」という事なのだが・・・


【感想】
鈴木光司原作で1998年に日本で映画化され、一大ブームを巻き起こしたホラー傑作「リング」のハリウッド完全リメイク版。
ぴよは原作未読ですが、日本版映画「リング」はビデオをレンタルしておうちで見て、あまりの恐怖にそれ以後夜中に一人でビデオが見れなくなったといういわく付き映画ですが(苦笑)

元々原作と映画版(日本)では設定やオチが多少違うという噂を聞いているのですが、このハリウッド版「ザ・リング」は原作ではなくて日本映画版を忠実にリメイクしています。
本当に余りに忠実にリメイクしているので、スタッフのクレジットは脚本を「アーレン・クルーガー」ではなくて「高橋洋(日本版映画の脚本を手掛けた人ね)」をクレジットして欲しかったくらいよ(笑)

だから先に日本版「リング」を見ていたぴよは、次に何が起こるのか、次ぎにどんなシーンが出て来るのか全部判っちゃって、前もって身構えて勝手に恐怖感盛り上げてビビってたところが多分にありますわ(苦笑)
原作も読んでいない、そして日本版も見ていない人が見たらどうなんでしょうか?怖いんでしょうか?(^_^;)

日本版と違うのはビデオテープにまつわる一家の設定。日本版では超能力を持った女性「志津子(貞子の母親)」の悲劇的生涯がババーンとクローズアップされていて映画に深みを持たせる存在であり、観客をしんみりさせますが、ハリウッド版ではこの「志津子」の設定を観客が理解出来ないであろう?と考えたからなのか、貞子に該当する「サマラ」の生涯だけに焦点を絞っている。要するに「志津子」の役ドコロが実に薄い。

だからなのか?日本版に比べて「ビデオテープの謎」がちょっと薄っぺらに感じるんだよね。日本版ではそのビデオテープが貞子の念写によって作られたモノだと強調されているが、ハリウッド版ではサマラの超能力や怨念についての描写が薄いというのも起因しているのかもしれない。

映像の撮り方も日本版をそっくりそのまま踏襲しているんだけど、こちらは金がかかってる分見応えありますわ。効果音も巧みだし、日本版では話がかなり展開していかないと判らないような事も、ハリウッド版ではあちこちにヒントを提示して理解しやすくしてある。だけど・・・

ぴよが日本人だから日本贔屓なのか?それとも日本版「リング」が卓越した素晴らしい作品だったからなのか?
ハリウッド版には「情緒」を感じられなかったのね。


それでもやっぱり怖かったねー。オチ知ってても、次に何が出て来るかわかってても、やっぱり怖いねー!
日本版見てない人に是非見てもらって、それから日本版と見比べてもらいたいなぁ。
そーいう人の映画感想を是非聞きたい!






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2002年10月25日(金) チェンジング・レーン

監督:ロジャー・ミッチェル
出演:ベン・アフレック
    サミュエル・L・ジャクソン
    シドニー・ポラック、他
オススメ度:☆☆☆−


【あらすじ】
若手敏腕弁護士「ギャビン」は担当している財団に関する裁判に、決定的証拠の書類を出すためハイウェイを飛ばしていた。一方妻子と別居中のギプソンは、妻と子供を失うまいと裁判に遅れないよう、同じく車を走らせていた。焦ったギャビンが強引な車線変更をしたためにギプソンの車と接触事故を起こしてしまうが、ギャビンは白紙の小切手をギプソンに押付け、その場を立ち去ってしまったのだ。怒りに震えるギプソン・・・
だが、この事故がギャビンとギプソンの人生を大きく変えてしまう事になるのだった。


【感想】
予告編見てもあんまり興味が湧かなくてねぇ〜・・・試写会当たらなかったらたぶん見なかったな、コレ(苦笑)

話の筋は予告編見れば一目瞭然、それ以上もそれ以下もなく。
大体からして、事故の加害者「ギャビン」は弁護士なのにも関わらず、いくら急いでいたとはいえこんな「当て逃げ」まがいの事して後々相手に訴えられたら・・とか考えないんでしょうか?(^_^;)
その後のギプソンに対する仕打ちも余りに常軌を逸しているとしか思えないんだけど、アメリカではこーいう弁護士が当たり前なんですかねぇ?ちょっと話が進むまでが納得いかないんすけど。

まあ、この映画が言いたいのは小さな事故がきっかけでお互いを恨み、報復を続ける事で自己を見失い、ひょんなきっかけで己の心の醜さに対峙して、そして・・・という事なんでしょうが、それにしてもあまりにもご都合主義な展開も程々にしておかないとぴよは暴れちゃうぞぉ〜!って感じしちゃいましたがね。(笑)

妻子との関係を何とか修復したい男「ギプソン」をサミュエル・L・ジャクソンが好演してます。
ギプソンに関してはかなり映画中木目細やかに人物背景を説明してて、どうして妻子と別居する事になったのかとかを説教臭くなくうまく見せてるんだけどぉ〜・・・

相対する弁護士「ギャビン」がやっぱりぴよにはダメだったなぁ。彼のキャラも弱ければ彼をとりまく環境の見せ方も納得がいかないっつーか。ギャビンの不倫相手「ミシェル」との絡みも空回りしてると言うか、それほどの関係だと思わせる程の説得力もなく(あぁ、今日も言いたい邦題さ!笑)

細かいエピソードは割としっかり見せてくれてるんだけど、なんだろうなぁ〜?(←またコレだよ。苦笑)
要するに、見ても「ふーん」としか思えなかった・・・(をい)
ハラハラドキドキ度もなかったしサスペンスとしても弱い、オチも割と平凡な着地点に収まってるし、感動もなければ映画を見終わった後に友達と感想や論争を戦わせるだけの要素もない・・・


あう。滅茶苦茶酷評してるぅ?
でもね・・・サミュエル・L・ジャクソンは本当にいい味出してたんだけどなぁ。
んー。でもこの人ね、個人的にぴよの好みじゃないのね(爆)
あまり「華」を感じさせない俳優さんなんだけど・・・って、ファンが見たら袋叩き決定ですかね?(^_^;)




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2002年10月20日(日) なごり雪

監督:大林宣彦
出演:三浦友和
    ベンガル
    須藤温子、他
オススメ度:☆☆☆☆


【あらすじ】
妻が去り、自殺を考えていた50歳を迎えようという男「梶浦祐作」の元に、28年振りに故郷の大分県臼杵の町へ彼を誘う電話がかつての友「水田健一郎」からかかって来た。
「妻が、…雪子が死にかけている。…祐作、帰って来てくれないか、臼杵に」
雪子、それは祐作が少年時代を過ごした臼杵の町で水田と共に出会った美しい少女。いつの時も祐作を慕ってくれていた雪子。そしてその雪子を密かに思う水田…祐作は最後に雪子を見た時の光景…手首を血に染めて「違うっ!」と叫んだ彼女の姿を思い出していた。あの夜あの少女に何があったのだろうか…


【感想】
元々この映画は大分県臼杵市で映画を撮影しよう!という企画から始まって、この地(本当はその隣町の津久見)を古里とする伊勢正三によって作曲された「なごり雪」の曲をテーマに脚本・撮影した映画なんだそーだ。
映画中「なごり雪」の歌詞がそのまま役者のセリフになっちゃってるので、正直言ってちょっとその部分だけが空々しいというか、妙に詩的に過ぎる感じがしなくもないけど…

大林監督と言えば「時をかける少女」等で尾道の美しさをこれでもか!と見せてくれた人ですが、今回もこの映画で今もまだ緑濃い古里「臼杵」のひなびた美しい町並みと自然を実に鮮やかに見せてくれています。
特に「石仏火祭り」のシーンは凄かった。水田の家(酒屋)の前の道に無数の切り出した竹が連なって、その中に火が灯してある…お祭りの会場では星を散りばめたように炎が揺らめいている…余りの美しさに、ぴよは口をぽかーんと開けたまま放心しちゃったよ(笑)
このお祭りって今でも毎年やってるんですかぁ?一度是非自分の目で見てみたいなぁ〜♪

さて映画の内容ですが、正直言って「まずまず」だと思う。
若かりし頃の祐作、水田、そして雪子を演じた3人はやっぱりまだ演技面には硬さを感じるものの、今の若者の口からは決して耳にする事が出来ない「美しい日本語」を巧みに操って好感が持てる。
ただ主人公の祐作がねー、寡黙過ぎて何考えてるのかちぃーともわかんなかったんだけど。もう少し少年時代の祐作のキャラと言うか心情を上手に(と言うか簡単に?)見せてくれた方がよかったんじゃないかなぁと思ったんだけど(^_^;)

それから「祐作と別れた、その後の雪子」の気持ちが宙に浮いてる気がしたんだよね。
決して雪子はなりゆきで水田と結婚した訳じゃない。水田と結婚した雪子はやっぱり幸せだったんだ・・・もうちょっとそういう風に見せて欲しかったのね。って言うかぴよはそう思いたいのね。
そうじゃなかったらこの映画は報われないと思うのよ。だからそこんとこもっとはっきり見せて欲しかった。

でもね…「決闘シーン」あれは面白いね。ああいうの、好き♪(とりあえず見てよ!笑)

28年後(現在)の祐作もやっぱり寡黙ではあるものの、この映画を現在の祐作の独白、という形で進行させているのでその辺りは上手にカバーしてる。現在の祐作演じた三浦友和、いいねぇ♪彼って百恵ちゃんと共演してた頃よりも中年になってからの方が断然いいね!本当にいい役者さんになったなぁ〜と思ったわ。


ラストで三浦友和がしみじみと語った、かつて雪子が祐作に向かって言った言葉。そして水田を演じるベンガルの男泣きする後ろ姿・・・もう涙なくしては見れなかった。久々のぴよ号泣!
美しい町、自然、そして甘美で切ない少年時代・・・何もかもがノスタルジックでジーンとさせる。
見て絶対に損はない!どうしてこんなにステキな映画が全国一斉ロードショーじゃないんでしょう!?




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2002年10月19日(土) es [エス]

監督:オリバー・ヒルシュビーゲル
出演:モーリッツ・ブライプトロイ
    クリスティアン・ベッケル
    ユストゥス・フォン・ドナーニー、他
オススメ度:☆☆☆


【あらすじ】
1971年、スタンフォード大学心理学部である実験が試みられた。被験者は新聞広告によって集められた24名。彼らは、無作為に「看守役」と「囚人役」に分けられ、監視カメラ付きの模擬刑務所に収容された。二週間、いくつかのルールに従いながら自分の役を演じること、それが彼等に与えられた仕事だった・・・


【感想】
実際に起こった事が元になっている映画って、結構好きなのね♪この映画も予告編で散々煽ってたから知ってる人多いと思うけどぉ〜・・・「心理学」って誰もが興味のある分野じゃない?勿論ぴよもそーなのよ♪

この映画で見せてくれる「心理実験」のどこまでが事実と同じなのかは知らないけれど、大筋の展開は事実にのっとってるんだと思う。はっきり言うけど、寒気がするね。・・・本当にゾッとする。この映画は「R−12指定」になってるけど、さもありなん。こんなの健全な青少年に見せたら本当に世の中少年犯罪が蔓延しそうでマジ怖いっすよ(^_^;)

今も訴訟問題になっているというこの実験、簡単に言えば無作為に選ばれた一般市民(普通の人)が、特異な立場や状況に置かれた時、又はその状況下で集団になった時に見せる行動心理学を研究してるんだけど・・・
これでもまだ難しいか?例えば個々の人は善人(と言うか常識を持った普通の人)が集団になった時に見せる特異な強暴性だったり残虐性の心理を研究してるんだけど、これって今世の中のニュースを賑わす「少年犯罪」「集団いじめ」の心理とそのままそっくり相通ずるんだよね。

それを観客に疑似体験させようってーんだから、本当に見てて寒気がする。

この実験シーンの展開は本当に見応えがあって面白いのに、訳わかんないオンナが出て来るんだ。こいつがどーにもこーにもいただけない・・・主人公に絡むこの女、まず登場からして唐突過ぎるし、その後この実験の被験者になった主人公としつこいくらい絡んで来るんだけど、この映画の展開から完全に浮いてる感じがして仕方ない。
はっきり言っちゃうと、このオンナの存在はまったく必要なかったと思うし、彼女のシーンが入って来る事でこの映画を一気に3流モノにしてしまった気がするんだけど(言い過ぎっすかぁ?)

もう1つ難癖付けちゃうと・・・
主人公はかつては新聞記者なんだけど、トラブルを起こしたが為に職を失い今はしがないタクシードライバーをやっている、そしてこの実験に参加してこっそりリポートする事で記者に返り咲こうと目論んでいる・・・という設定なんだけどね。
全然この設定が生きていない感じしたんだわ。(^_^;)
主人公はただのタクシードライバーでよかったんじゃないかと思うのよ。ちょっと生意気で目立ちたがりやで正義感の強い、普通のどこにでもいるタクシードライバーだった方がずっと主人公のキャラが生きたんじゃないかと思うんだけど・・・


自分がもしこの実験に参加していたら・・・
人間の行動心理とか犯罪心理、集団心理を思うと薄ら寒い気持ちにさせられる、実に後味悪い話ではあるものの、逆に戒めという意味では考えさせられるテーマの映画だったと思う。心理学に興味のある人は見て損はないかもね。




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2002年10月17日(木) ジョンQ −最後の決断−

監督:ニック・カサヴェテス
出演:デンゼル・ワシントン
    ロバート・デュヴァル
    ジェームズ・ウッズ、他
オススメ度:☆☆☆☆−


【あらすじ】
ジョン・クインシー・アーチボルト(通称:ジョンQ)は妻デニスと一人息子のマイクの3人家族。家は貧しかったが、家族は愛し合っていて友人にも恵まれ、充分幸せだった。
ところがある日、マイクが突然倒れて病院に担ぎ込まれた。マイクは重度の心臓疾患で心臓移植をしなければ余命は数週間、事によっては数日だと宣告される。手術費用をカバー出来るはずの医療保険は会社の都合で勝手に保障の少ないものに切替えられていて、国の保障も受けられない。しかし移植希望者リストに名前を連ねるには手術費の30%(75,000ドル)を現金で前払いしろというのだ!絶体絶命の中、マイクはどんどん衰弱していく。
息子をどうしても助けたい!ついにジョンQは拳銃を手に、患者を人質に取って病院に立て篭もった。息子を移植希望者リストに載せるように要求する為に・・・。


【感想】
今乗りに乗ってるデンゼル・ワシントンだよぉ〜♪彼の新作だと聞いたら見ない訳いかないっす!実は試写会に応募しまくったんだけど全滅しやがって(涙)友達がペア試写状を当ててくれたお陰で見に行けたのねーん♪

日本でも医療保険制度は相当深刻な状況を迎えていますが、アメリカは更に先を進む深刻度。この映画は今のアメリカの医療保険制度を痛烈にバッシングする社会派問題作・・ってのが主題なんでしょうね。
んんー。そーいうのってお説教臭くてダメなのね〜・・・って人、いいから見なさい!(笑)

この映画の何が素晴らしいって、そりゃ〜デンゼル・ワシントンの迫真の演技ですわ!今回「トレーニング・ディ」でようやくオスカー取ったけど、ぴよは絶対にこの映画で取らせたかったねぇ。やっぱりデンゼルは「イイ人」役の方が断然演技が光ると思うの!どうしてこの映画、トレーニング・ディの前に作らなかったのかしら!本当に悔しいわっ!!

予告編でいやという程見せてくれる「病院立て篭もりシーン」…でもその前の「どうして病院ジャックまでしなければいけなかったのか」という部分をかなり木目細かく見せてくれていて、この「前振り」が実に生きている。ジョンQがいかに「普通の善人」で、いかに子供の為に必死になって自分の出来る全ての努力を惜しみなくしたかという事を、これでもか!と見せる。

このシーンに時間を割いていなければ、観客は納得出来なかったし共感も出来なかっただろう。
この映画の展開はここまではパーフェクトだったと思う。

でも、ぴよは病院ジャックをした後がどうにも納得出来なかった。
あまりにご都合主義に走り過ぎた展開。サスペンスではないのだからオチが見え見えでも全然構わないんだろうけど、それにしても特にクライマックス以降に至っては「ありゃりゃりゃ〜」としか言いようのない実に味気ない着地点、描き込みも弱いしイケてなかった。(^_^;)


それでもこの映画はぴよ的には評価高いです。
余りに臭過ぎる「泣かせ」な演出だったにも関わらず、思わず涙がこぼれてしまったのは、やっぱりデンゼルの素晴らしい演技があったからこそ。
ジョンQを他の役者が演じていたら、きっとぴよは泣けなかったと思う。
それだけデンゼルの演技は人の胸を打つ素晴らしいものだった。

デンゼルの演技だけに☆を付けてもいいくらい、本当に彼の演技一人勝ちの作品だったと思うよ。




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2002年10月16日(水) 甘い嘘

監督:マティアス・ルドゥー
出演:ジャン=ユーグ・アングラード
    クロチルド・クロー
    クリスティーヌ・ボワッソン、他
オススメ度:☆☆☆+


【あらすじ】
小説家の「ジャン」と花屋に勤める「ミシェル」は貧乏だけれどラブラブな結婚7年目の夫婦。ある日ジャン達が住むアパートの向かいの豪邸に住む富豪のギメ氏が亡くなり、何故かギメ氏の遺言により全ての遺産と豪邸をこの若く美しい夫婦が相続する事になったのだが・・・


【感想】
確か先週土曜日に封切りになったハズ(名古屋)なんだけどなぁ〜・・・仕事帰りに見に行ったら観客はぴよを含めて10人もいない。いいのか?こんなんで。(^_^;)

この映画の主題は「変わらない愛は存在するのか?」
謎の富豪「ギメ氏」から遺産を相続した愛し合う夫婦。なかなか筆が進まないジャンはギメ氏に興味を持ち、ギメ氏をモチーフに新しい小説を書こうと生前の彼を追うのだが・・・と、あまり内容を書くとネタバレになりそうだからこの辺でやめるとして(笑)

ギメ氏の遺産相続の条件は2つあって、1つは「10年間は豪邸を譲渡しない事」もう1つが「自分の生前使用人だったクレマンスを引き続き雇い続ける事」・・・で、使用人の「クレマンス」がどーにもこーにも怪しいキャラで(笑)
クレマンス女史のあまりに怪しい様子にかなり振り回されたぴよですが、彼女のキャラがイマイチ理解出来ずにかなり消化不良な感じはしなくもなかった・・・かなりムリムリな設定ですが、たぶんこの映画の「サスペンス度」をより演出したいという事だったんでしょうかね?

夫のジャンが今は亡きギメ氏に翻弄されて妻・ミシェルの貞節と愛を疑うくだりはよく描けてたと思う。
要所要所で真相のヒントは散りばめられてあるから、察しのいい人ならオチが見えちゃうかもしれないけど、結構緻密にヒントを見せてると思ったなぁ。映画見終わってから「なるほどね〜」と思う小さなセリフのやりとりとかシーンがいくつかあって、見てる時よりも見終わって頭の中で反芻してる時の方が面白かったりして。

古い豪邸内部の映像はかなりぴよのお好み♪それからジャン夫婦が飼ってる犬の「ソクラテス」
このワンちゃん、ぴよ的に滅茶苦茶ポイント高いっす!こんなラブ♪なワンコ欲しーい!!

って、全然感想じゃないなぁ(てへ♪)


ラストシーンは目ん玉ひんむいてよーく映像見てね!
じゃないとこの映画の「主題」に対する回答が何だったのか訳わかんなくなっちゃうからさ♪(笑)




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2002年10月15日(火) スズメバチ

監督:フローラン=エミリオ・シリ
出演:ナディア・ファレス
    ブノワ・マジメル
    パスカル・グレゴリー、他
オススメ度:☆☆☆−


【あらすじ】
7月14日パリ祭の夜、ドイツで逮捕されたアルバニアの大物マフィアのボスの護送警備についていたフランス特殊警察。時同じくして配達便を装ってトラックでとある工場の倉庫に乗り込んだ窃盗グループ。そして悪夢が始まるとも知らずに出勤する倉庫警備員。マフィアのボスを奪還しようと武装集団が護送装甲車を襲った。奇襲攻撃を受けた護送車は近くの倉庫に逃げ込んだが、そこには窃盗グループがいたのだ・・・
やむなくタッグを組む事となった特殊警察と窃盗グループ、そして警備員。果たして彼らの運命は!?


【感想】
フランス映画ってね、何か相性悪いのかもしんない(いきなりコレだ。笑)
あー、でもこの映画よく出来てると思ったよー。全然ダレるトコロもないし、迫力あるしね。うん。

最初の内ね、何がどーなってんだかぜーんぜんわかんなくって、頭の中は「???」の連続。でも心配しなくても話が展開してくると「あぁ、そーいう事ね」と納得出来るから問題ないね。
要するに全然違う立場の「特殊警察」側の人間模様と「窃盗グループ」の人間模様を同時進行で見せてて、事件が動いて来た所でようやく双方が絡み合うというパターン。だから各々の立場のキャラを上手に見せてくれているとは思ったわ。

この映画の見所は何と言っても「派手な銃撃シーン」だと思うんだけど、ただバンバン撃ち合ってるだけじゃなくて、窃盗グループの一員で気が弱くてリーダーにいつもへばりついている「サンティノ」が、瀕死の重傷を負ったリーダーを守るために銃撃戦に自らを投じる事で強く成長していく・・・という話の「筋」を用意している。リーダーとサンティノの強い信頼関係を、お互いの手に入れた刺青で表現してたりする所はなかなか見せてくれます♪

けどなー。なんだろー?(←またこういう謎の書き方しちゃうぴよってば、ちょっと卑怯?苦笑)
うまく言えないんだけど、本当に単に「ツボに入らなかった」という事なんだなぁ(をい)
映画見てて、全然「入り込めなかった」と言うのか・・・ふ〜ん、って思いながら見てる自分がいてね(^_^;)
まるでゲームの画面を見ているような気分になっちゃったんだよねぇ。うん。


でもプロットもしっかりしてるし見所も多いしダレる事もない。申し分ないハズなんだよね。
要するにぴよが見て「でも面白くなーい」って思っちゃったってだけの事なんだけど(こらこら)
きっと市井の評価は高い映画だと思うね。
本当にぴよの好みの映画じゃなかっただけなのよ。うん。ホントにそれだけ・・・あはははは♪




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2002年10月13日(日) 容疑者

監督:マイケル・ケイトン・ジョーンズ
出演:ロバート・デ・ニーロ
    ジェームズ・フランコ
    フランシス・マクドーマンド、他
オススメ度:☆☆☆☆


【あらすじ】
ブルックリン・ビーチにドラッグの売人とおぼしき死体が打ち上げられていた。NY市警殺人課の敏腕刑事「ビンセント・ラマーカ」は被害者の身元を調べている内に事件がロング・アイランドで起こった事をつきとめた。ロング・アイランド・・・そこはビンセントの生まれ故郷であり、14年前に離婚して妻と子供をおいて出て来た町であり、そしてかつてビンセントの父が幼児誘拐殺人事件を起こして処刑された町だ。
捜査を進める内に有力な容疑者が上がって来た。ところがその容疑者とは自分がかつて妻と共にこの地に置き去りにして来た我が子の「ジョーイ」だったのだ・・・


【感想】
デ・ニーロの新作映画だっちゅーのに、全然この映画の宣伝してなくない?TVでもほとんど見ないし、他のマスコミにもあんまり取り上げられてる風に思えないし・・・ぴよがたまたま目にしてないだけなのぉ?(^_^;)

さてこの映画、公式HPや数少ない映画宣伝の媒体見ると「サスペンス」って書いてあるんだけどネ、全然サスペンスじゃないっすよ。カテゴリ的には「ヒューマンドラマ系」に近いと思いますがね。
いやそれが悪い訳じゃないんですけど、どうして全然違う紹介の仕方するかなぁ?と思ってさ。サスペンスって言っちゃった方が客が集まり易いって事なのかしらん?・・・ってあんまり意地悪言っちゃダメ?(笑)

でもこの映画ね、すっごくぴよは好き♪
正直言って相当暗いし地味な話だし、目を見張るよーなドンパチとかアクションとか目玉になるよーな、絵的に見て面白いシーンが全然ないんだけどさ(をい)それでもすごくいい映画だと思った!

何がいいって、主役ビンセントの息子役をやった「ジェームズ・フランコ」がいい!!
この人「スパイダーマン」で主役トビー・マグワイアの親友役で出てるんだけど、スパイダーマン見ても全然気にも留めなかった俳優さんなのよね。なのにこの映画では本当に素晴らしい迫真の演技!
ドラッグ中毒で泥沼から抜け出せなくて、自分を捨てた父親を憎み、その憎しみの裏にある切ない思慕を漂わせる青年を実にリアルに演じていて本当に素晴らしかった!彼は今後注目だね〜!!

クライマックスのデ・ニーロとジェームズ・フランコの絡みシーンは本当に胸を打つ。

どうしようもなく暗くて地味な話の展開ではあるものの、この映画には救いがある。それがいい。見終わった後は逆に清々しい気持ちにすらさせてくれる・・・これは隠れた名作かもしんない!
どうしてこんなにいい映画なのにもっと宣伝してくれないんでしょう!派手なシーンがないとやっぱり宣伝ってしてもらえないものなのぉ〜?ぴよは悲しいぞぉー!!


ただね、この「容疑者」という邦題はいかがなモノだろうか。
原題は「CITY BY THE SEA」なんだけど、原題のままの方が絶対によかったと思うのよ。
「CITY BY THE SEA」という言葉はこの映画の中で重要なキーワードにもなっているのよね、なのにどうしてこんな陳腐な邦題を付けてしまったのでしょうか?この邦題のお陰で、この映画が一気に三流ちっくになってしまったではないか!
映画配給会社さん、もっと原題を大切にしましょうよぉ〜!!(>_<)





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2002年10月03日(木) 9デイズ

監督:ジョエル・シュマッカー
出演:アンソニー・ホプキンス
    クリス・ロック
    ピーター・ストーメア、他
オススメ度:☆☆☆


【あらすじ】
チェコの首都プラハ、ここでロシアマフィアからポータブル核爆弾(P.N.B)の闇取引をする2人の男がいた。実はCIAの囮捜査だったのだが、このP.N.Bを狙う他のテロリスト組織によって仲買人役だったCIA敏腕諜報員「ケヴィン」が殺されてしまった。
彼なしでは囮捜査は進められない・・・困ったCIAはケヴィンの双子の兄弟「ジェイク」を急遽ケヴィンの代役に仕立て上げる事にしたのだが・・・


【感想】
ジョエル・シュマッカーが監督だけど、結局プロデューサーのジェリー・ブラッカイマーの名前しか出てこないじゃんね(笑)
要するにこの映画はブラッカイマーの映画なんだな、と。
ふーん・・・そっかー。この映画を見て確信したね。ぴよはブラッカイマーとは相性が悪いんだな、って(爆)

前作の「パール・ハーバー」に制作費がかかり過ぎて資金難だったのだろうか・・・特にクライマックスに入ってからのスゴイはらはらドキドキの心踊るBGMからはあまりにかけ離れた

金のかかってない映像!(爆)

うっへー!今日も吠えましたー♪


じゃあつまんない映画なのか?と言うと、決してそうじゃない。ちょっとダレる程引っ張り過ぎる感はあるものの話自体は相当緊迫感もあって面白い。それにしてももうちょっと、せめて「見せ場」シーンは金かけて欲しかったなぁ。
静かな演技に定評のある名優アンソニー・ホプキンスにアクションをやらせたカーチェイス・シーンが一番の見せ場になるのかもしれないけど、それもただ草原の中をぐるぐる走り回ってるだけぢゃーどうしようもないっす(苦笑)

大体からして、プラハでのP.N.Gの闇取引でクライマックスを迎えた後に、更にクライマックスを用意する。
ブラッカイマーという人は欲張りさんなんだろうな。これでもか、これでもか!と観客を喜ばせたいという気持ちは判らなくもないけれど、どんなに美味しいステーキだって2日続けて出てくるとさすがに胃にもたれる。この人はそこんとこが判ってらっしゃらないんじゃないだろうか?(^_^;)

グランドセントラル駅でのシーンをクライマックスにしたいのなら、その前の闇取引のシーンはもっとサラリと流した方が緊迫感が出るだろうし、闇取引のシーンをクライマックスにしたいならその後の展開は用意せずにあそこで何らかの決着をつけた方がよかったような気がぴよはしたんだけどね。


アンソニー・ホプキンスが主役のようなキャストテロップだけど、あくまでこの映画はクリス・ロックが主役。
要するにクリス・ロックを大々的にハリウッドで売り出す為にお膳立てされた映画って事なんだけど、クリスは意外にも見応えがあってよかったし、アンソニー・ホプキンスと絡んでも決して遜色のない演技だったと思う。

この映画でクリス・ロックの「出世作」は出来た。
後は彼にとって当たり役と言える「代表作」に巡り合えれば、彼もハリウッドの「ドル箱俳優」の仲間入りだね♪(笑)




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2002年10月02日(水) 明日があるさ THE MOVIE

監督:岩本仁志
出演:浜田雅功(他、吉本興業の面々)
    中村嘉葎雄
    柳葉敏郎、他
オススメ度:☆


【あらすじ】
中堅総合商社「トアール・コーポレーション」営業13課は、課長の「浜田」以下人情溢れる前向きメンバーが揃っているが、実態は体のいいリストラ候補集団。トアール・コーポレーションが次に狙いを定めたビッグビジネスは、日本初の官民共同ロケットの開発プロジェクト。それを手掛けるのは浜田と同期の「望月課長」率いるエリート集団「営業1課」だ。
そんなある日、浜田は営業先で胡散臭い老人「野口」に出会い、野口の途方もない夢物語を聞く内に、いつの間にか自分も惹き込まれていたのだ・・・それは、浜田が幼い頃描いた夢「自分でロケットをつくって宇宙へ行く」という事だった。


【感想】
これってTVドラマ(?)化されてるの?一緒に試写会言った人に聞いて初めて知ったんだけど(苦笑)
吉本好きだけど、ぴよは「新喜劇」しか見ないからぁ〜、ジョージアのCMがドラマ仕立てになってるから、それがベースで映画企画化されただけなんだと思ってたわよ。
ちなみに試写会の会場に「中川家」が舞台挨拶に来てた。つーか、たぶんたまたま今日名古屋でロケがあったから、訳わかんない内に舞台挨拶に連れて来られちゃったって感じだったけど(^_^;)
(だって、映画に出てるには出てるけど・・・中川家の2人出番って10秒くらいだったよ?笑)

さて、吉本総出演だからすんごい爆笑ネタの渦なのかと思ったら全然そーじゃない。話の筋自体は至極真っ当な普通(でもないか?笑)の内容で、ただそれを吉本集団が演じているというだけの事。

だから・・・めまいするほど演技がヘタ(爆)

もちろんドラマ慣れしてる面々は(主役の浜ちゃんなんか特にね)役者として及第点は付けられると思うけど、他のメンツはいかんですな。どーにもこーにも演技と言うよりも「コント」の延長でしかないのはスクリーンで見る限り痛過ぎる。
少なくとも最低「金の取れる演技」はしてもらわないと劇場まで足を運んだ人は納得いかんでしょう!

ま、話の筋自体に難癖つけるのはこの映画の場合タブーでしょう。だって「吉本映画」だもんね(笑)

それにしても「まっちゃん」のシーン、あれはいささか強引過ぎやしませんかぁ?(^_^;)
一緒に見に行った人とも話してたんだけど、あのシーンは本編じゃなくてラストのスタッフテロップが終わった後のおまけ映像として流した方がよかったんじゃないかと思う。余りにも「松本人志」という個性的キャラがこの映画から浮き過ぎて、逆にあのシーンを入れた事で映画の流れを止めてしまっているんじゃないかとすら思ったよ。
その割にまっちゃんが出演してるシーンが一番笑えたっのが、それこそ「笑うに笑えない」状態だけどね(苦笑)


決して見て気分悪くなる映画じゃないし、ミエミエでベタベタなオチも吉本っぽい。
それにしても「金を払って見る映画」として評価はとても出来るシロモノぢゃ〜ないなというのが正直な感想だね。





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2002年10月01日(火) OUT

監督:平山秀幸
出演:原田美枝子
    倍賞美津子
    室井 滋、他
オススメ度:☆☆☆+


【あらすじ】
夫のリストラと家庭崩壊に悩む雅子、夫に先立たれ寝たきりの姑の世話に明け暮れるヨシエ、カード破産寸前になってもブランド物に執着する邦子、妊娠8ヶ月で夫の暴力に耐える弥生の4人は、東京郊外の深夜の弁当工場で働くパート仲間だ。
ある日夫の暴力に耐えかねた弥生が思い余って夫を絞殺してしまった。どうしても捕まりたくない弥生はパート仲間の雅子に助けを求める。ここから4人の人生が狂い始めたのだ・・・


【感想】
桐野夏生原作の同名小説の映画化。だけど数年前にTVドラマ化されてますよね。
ぴよはTVドラマ版は結構面白くて見てたんだよねー♪

TVドラマ版とは大きく違うのは刑事が全然活躍しないところ。それから映画版とTV版ではラストも全然違う。まあこれは原作がある作品を映画化した時によくある事だと思うから(ハンニバル然り)そんなに気にならなかったけどね。

話題の「死体バラバラ解体シーン」は相当エグかったんだけど、この映画全般に流れる主婦のおちゃらけた会話が、そんなエグさを多少なりとも中和していてウマイなぁ〜と思ったね。
シリアスなシーンであればある程「日常ありがちな」おばさん達の会話がおかしいほど生きる。ま、実際こんな状況に置かれたら、どんなにすっとぼけたおばさんだってこんな会話してられないだろうけどね(苦笑)

ただ、夫を殺してしまった「弥生」のキャラはどうにも好きになれなかったなー。
これはぴよの個人的な趣味の問題だろうけどさー・・・それにしてもムカつく女だったわ(^_^;)

後ねー、やくざの「佐竹」こいつの存在が全然わかんなかった。どうもこの佐竹の存在の説明が少な過ぎて空回りしていると言うか。佐竹という人物はこの映画の展開を大きく動かす重要な役ドコロだと思うんだけど、それにしては描き込みが弱過ぎるような気がしたな。

原作は「ミステリー」なんだろうけど(ぴよは原作未読)この映画は全然ミステリーじゃない。ベースは小説なんだけど、あくまでこの映画は「どこにでもいる主婦の転落と再生物語」
それはそれでよかったと思うけど、各々の人物像が薄っぺらに感じてしまったのが残念。


でもね、さすがにいい女優を使ってるだけはあるね。とにかく「主婦の会話」に大笑い出来るだけでもこの映画は成功してると思うねー!それぞれの役ドコロがピタリとハマる。
室井滋なんて「アンタ、そりゃ演技じゃなくて素だろう!」って思っちゃうほどハマってたね(笑)




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