初雪や太郎次郎の起きる声 先月、都心の小グループで巻いた連句は、私のこの発句で始まった。 これは、有名な三好達治の詩の一節、 太郎を眠らせ、太郎の屋根に雪降りつむ 次郎を眠らせ、次郎の屋根に雪降りつむ から発想したものである。 この冬の寒さは格別で、今にも雪が降りそうな日が続いたが、東京ではまだ雪を見なかった。 しかし、北の国では、毎日のように、大雪が降り、その模様が伝えられていた。 雪掻きの作業中、あるいは、雪道での転倒などで、高齢者が亡くなったり、けがをしたりする事故が、続くようになった。 私たちが想像するような、生半可な雪ではないのである。 三好達治の詩は、しんしんと降った雪の静けさが伝わるが、今年の雪の降り方は、毎年慣れている雪国の人たちにとっても、今までにないような現象であるらしい。 雪に、心情的なロマンチシズムを感じたりするのは、そう言うところで暮らしたことのない都会人の、勝手な思いこみだと、昨日連句で一緒になった、雪国出身の人たちが話してくれた。 昨日はじめて降った雪。 電車のダイヤが乱れ、行くのに、時間がかかったが、その連句会では、今年はじめての集まりなので、おいしいお寿司と、お酒で、盛況だった。 いつもなら、二次会に行くところだが、帰りのことを考え、まっすぐ帰ってきた。 さすがに二次会の参加者は、少なかったようである。 今朝、気温が大分低いらしく、雪が半分固まっている。 なまじ、雪掻きなどして、積んでおくと、なかなか解けないので、人が歩ける程度に道をあけるに留めた。 連句サイトの表紙を、雪の写真に変えた。
|