沢の螢

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ダイエットの話のつもりが・・
2005年09月22日(木)

ブログも、政治や社会などのタイムリーな話題を扱うと、途端にアクセスが増えるようである。
やはりインターネットは生き物だなあと感じる。
時事的なことには、みな関心があるし、地球のあちこちで、今起こっている現象について、自分がどう捉えるかと言うことは、一人一人同じではないが、他人がどう見ているかと言うことも、気になるので、コンセンサスを得るには、ネットは、格好の媒体だからであろう。
私は何ごとも、自分の身に引きつけてしか物を考えられない人間なので、大上段に振りかぶったような時事問題、特に政治経済は苦手である。
だから、それをメインにしているブログは、テレビニュースを補うものとして、よく見に行き、時にコメントも、させて貰うが、自分から、先だった意見を示すことはあまりない。
だから、私のような「無党派」層が今回の選挙で、コイズミさんを大勝させた一つの要素だと評論家達が指摘し、「衆愚政治だ」と、誰かが言い、それは、私のような「愚民」が多くを占めるからだと、言われれば、そうかなと思うが、一方では、だから、アタマの良い立派な人たちが政治に参加して、ちゃんと国を治めてくれなくちゃ、困るじゃないの、と言いたくなる。
そして、ブログでも何でもいいが、インターネットがこれだけ普及してきた今の時代、政治経済が得意な人たちは、プロの政治家とは違った視点で、意見なりアイデアなりを、どんどん発信してほしい。
「愚民」に向かって、「あんた達バカね」と嘲笑するよりは、余程建設的であろう。
そして「愚民」にも五分の魂はあるし、自分のことは自分で責任を持つくらいの気持ちはある。
何でも人のせいにする風潮は、私はキライである。
それから、お金という形での報酬はなくとも、社会を支えてきた人たちが、昔から沢山居ることも、忘れてほしくない。
ブランド物のスーツを着込んで、国会の晴れ舞台に立ちはしなくとも、大きな声で、存在を主張しなくとも、その人達が居たお陰で、日本の社会は、まあまあ、健全に保たれてきたし、欧米先進国に比べれば、犯罪率も格段に少なくて済んだ。
そこには、街の、フツーのおじさん、おばさんの力があったことを、忘れてはならない。
でも、これからは、多分、そういうわけにいかなくなるだろう。
お節介と言われながら、よその鍵っ子にも、目を注ぎ、「アンタ、そんなコトしちゃダメよ」と、注意してくれる人たちが、いなくなるのだから。
うっかり言えば、その親たちから白い目を向けられ、場合によっては、逆恨みされかねない。
もうコワイ思いをして、よそのガキに、注意など、しなくなった。
その親たちは、何か起これば、親の責任など感じるよりも、社会が悪い、システムが悪いというのだから。
言ってみれば、アメリカのようになる。
すでに、犯罪や、子どもの世界で、今までの日本になかったマイナスの現象が起きている。

敗戦から立ち上がって、焼け跡から日本経済を立て直し、高度成長期の基礎を作った、私の親たちの世代。
今、80歳を超えるその世代には、文句なしに、お疲れ様でした、有り難うと言いたい。
その人達を「高齢者が増えて、負担が大きくなった」などと、邪魔者扱いしたら、罰が当たる。
まだ元気なうちに、その先達から学ぶことは、沢山あるし、残してほしいことも、少なくない。
その子どもである私の世代の夫達は、高度成長期に社会に出て、それを引き継ぎ、先進国の一員として、国際的に認められるところまで来た。
それを陰で支えてきたのは、妻達である。
専業主婦が、大半を占めていたのは、ごく自然のことであった。
他人から報酬は得ない代わりに、夫の働きを支え、子育てをし、それで、一家の生活が、成り立っていたのである。
後に、跳ね返りの女権論者達から、「社畜の男達とそれを支えた専業主婦という奴隷構造」などと、揶揄されたが、ちっともわかっちゃいないなあと、私は思った。
同性でありながら、普通の女をバカにする女達に、ろくな人間はいない。
ただ、夫達が、家庭を顧みないほどに、働き、それを支えてきた妻達が、それが一段落したところで、自分の人生に対して、懐疑を抱くようになってきたことも、現象としては出てきたし、経済成長の側面で、公害問題も生じてきた。
物が増え、生活スタイルが、欧米風になり、一見豊かになったが、昔からある日本の良い面を、損なってきたことも、事実である。
そうした功罪を、今の時点で論じることは容易い。
今、60代半ばから70代半ばくらいの世代。
急激に変化した時代のさなかで、残っている古いものと、新しい価値観との狭間で、自分自身の老いも意識しつつ、まだまだ達観しきれないところがある。

私の子どもの世代になると、女性の社会進出は当たり前になった。
専業主婦はけしからん、年金の保険料は自分で払えと言う意見が、大勢を占めるようになると、もう、今までの価値観は変わって来るであろう。
時代に伴う意識の変化。
老後に、夫の年金で、充分、安心して暮らせると思ってきた私の世代の女性達は、戸惑っている。
「私たちは、親の面倒を見てるけど、自分たちは、子どもに頼れないわね」と、みな思っている。
私は、若い頃五年間会社勤めをしたが、出産を控えて、退職するとき、厚生年金を脱退してしまった。
もう、会社づとめをすることはないでしょう、一時金を貰って、脱退した方がいいですよと言われて、従ったのだが、当時は、子どもを抱えた女性が働くことは、稀だったので、あまり疑問を持たなかったのである。
年金を貰う段になって、そんな昔のことが、響くことを知って、悔しい思いをしている。
私は、第三号被保険者として、昨年から、わずかな年金を貰うようになったが、その分、夫の年金が減らされるので、あまり喜べない。

マクラのつもりが詰まらないグチになった。
本当は、今試しつつあるダイエットの話をしたかったのに、思わぬところに、筆が滑った。



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