沢の螢

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百人一首
2004年01月10日(土)

子どもの頃は、正月に家族や年始に来た親戚の人たちで、必ず百人一首のカルタとりをした。
近所のお兄さん、お姉さんが加わることもあった。
「むすめふさほせ」の札を覚えておくことや、目指す札をとばす技術なども、その人達から教わった。
私が高校を卒業する頃まで、この行事は続いたように思う。
古典の授業には、百人一首の歌が、必ず出てくるし、カルタとりの面白さに加えて、歌の意味を探ることも、興味があった。
読み手に廻るのも好きだった。
札が少なくなると、中央に並んだ何枚かの札を睨んで、皆の目が血走ってくる。
そこを、わざと焦らすようにゆっくりと読み上げる。
百人一首をしないと、正月気分が出なかったものだ。
家庭の中で、カルタとりをしなくなったのはいつからだったろうか。
父の社会的立場が、だんだん忙しくなり、正月にその関係の客が増え、子ども達が大きくなって、外の世界での楽しみが多くなり、交友関係が広がって行ってからであろう。
また、正月の遊びも変わって、カルタ遊びも流行らなくなったのかも知れない。
家には、ずっしりした百人一首があったが、いつの間にか、どこかに行ってしまった。

今日の連句会は、百人一首の賦し物。
百首の歌の言葉を詠み込んで、連句を巻いていくのである。
14人集まり、ベテランの捌きがリードして、4時間ほどで28句の付け合いが終わった。

心あてに寄らばや君の止まり木に   某
 いなばの山で三行半書く      私

墨染めの袖にもあるか身八つ口    私
 行くも帰るも違ふをのこと     某

花を追ひいくのの道の遠き酔     某
 からくれないに立てる陽炎     私

こんな具合であるが、この数年、新年初のこの座での恒例になっている。
終わってから、乾杯すべく、飲み屋に繰り出した。
男5人、女4人が参加、お酒とお喋りを愉しんで帰ってきた。
健康を考えて、飲み会は半減しようと思っていたが、無理である。
ニトログリセリンを持ち歩きつつ、飲み友達との縁を優先することになりそうだ。



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