沢の螢

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小津映画
2004年01月05日(月)

BSで、暮れから小津安二郎の映画作品をやっている。
今日は「戸田家の兄妹」。
主演は、佐分利信と高峰美枝子。
1941年の物だから、出演者はみな若く、今存命の人はほとんどいないかも知れない。
日本が太平洋戦争に突入した年の映画である。
上流社会に属する家庭の主が亡くなり、残された妻、未婚の娘が、兄や姉の家を転々としながら、つらい思いをして過ごす。
お金があっても、どこかに身を寄せなければ生きていけない当時の女性の状況がよくわかり、なかなか興味深い。
満州に行っていた次男が、帰ってきて、母と妹を一緒に連れて行くことになって、終わるが、佐分利信演ずるこの次男は、小津の自画像らしい。
正義感が強く、自分の母や妹につらい思いをさせた兄や姉たちを、激しく非難する。
小津の映画で、似たような家庭の状況が繰り返し描かれているのは、彼自身の体験の投影かも知れない。
高峰美枝子は当時20代初めくらいだろうか。
控えめで美しい令嬢役がはまっていた。

暮れにも、「東京物語」を始め、いくつか放映された。
これらは、小津の晩年のもので、私が小学校高学年から中学生くらいの頃。
父親が映画好きで、幼い子を抱えて外出できなかった母に遠慮して、私をお供に映画館に行ったのである。
お陰で、大人向きの映画を沢山見せて貰った。
小津映画は父の好みだった。
当時は、原節子がきれいだなと言うくらいの印象しかなかったが、今見ると、映画の内容がよくわかって面白い。
明日は何が放映されるのか、毎日楽しみである。



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