| 2003年09月24日(水) |
『恋』(ヨコヒナ?) |
いつからだろう。 呼び方がかわったのは。
ただ単に小さくてかわいいと思ってたあの頃。 自分と同じ年なのだけど、身長差のせいか、それとも村上の性格のせいなのか。 出会ったときから、庇護する立場として見ていた。 かわいいと、甘やかしたいと、守りたいと。 まるで年下の子や弟に感じるような気持ちで接していた。 だから、
「ヒナちゃん」
なんて呼び方にもなんの違和感もなかった。 普通は同い年の男に「ちゃん」なんてつけないだろうけれど。 あの頃の村上には、それが当たり前のようになっていた。 また、それが似合うから。だからそんな呼び方になんの違和感もなかった。
泣き虫で、甘えたな『ヒナちゃん』
それがいつの日か「ヒナ」に。そして「村上」にかわったのは、いつだった?
隣に、相棒と呼べるようになったのは、いつだった?
ごく自然と隣に並んで。 いつのまにか、肩を並べるようになった。
そしていつのまにか。 少し撫で肩の、でも居心地よい肩に寄りかかるようになった。
ずっと、この先もずっと隣にいてほしいと。 そう願うようになったのは、いつからだろう?
「ヨコ」
急に黙ってしまった自分に、不思議そうに見上げて呼びかける村上。 なんでもないと、そう答えると安心したように目の前の顔がくしゃっとなる。 村上独特の、笑顔。 目の前で、笑顔浮かべる村上。 それを見て、なんとなく、ぼんやりだけどわかった気がした。
きっと、出会ったときから。笑いかけてくれたときから。 あの頃から、ずっと好きだったのだろう。
笑いかけてくれるたびに、好きになっていく気がした。
今日。僕は、キミに。何回目かわからない恋に落ちた。
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