バイオトープの庭

2018年08月31日(金) 知りたくなかった映画『バベル』

◾尊厳とは

気になっていた『バベル』がNHK-プレミアムで放送されたので録画して観ました。日本のパートに対して怒りを通り越して悲しくなりました。露骨な?性的表現云々に対してではありません。根底に人間を描く確固たる軸があれば表現に制限があるはずがありません。しかしこの映画の日本パートは、欧米人が抱くイメージ、フジヤマゲイシャの延長線上にある匂い、表現するべき事があるように装い内実単にエロのアクセントとして扱っているように感じました。(それが助演女優賞候補?)この映画の監督の日本人の尊厳、メンタリティの部分をキャッチーに扱っている所が何ともやるせないです。
例えば「拳銃」の扱いですが、日本で「拳銃」は特別な背景を背負うもの。お母さんが拳銃で自殺したという台詞がありますが、その台詞に対するペイがない、背景を想像出来ないのは、単に欧米思考を当てはめているからで、そういう点からも日本を理解せず製作している事を感じます。一事が万事でラストシーンも意味不明・・・。
映画を観てこんな悲しい気持ちになったのは初めてかもです。(少し整理が出来ました。)


 < 過去  INDEX  未来 >


Begonia [MAIL] [おうち鑑賞]

My追加