Monologue

2010年02月04日(木) こんなアクセルドライバーはイヤだ!

「やった!ついに完成したぞ!。」

“バン!”と大きな音を立てて『鳴海探偵事務所』の扉が開いて、
照井竜が意気揚々とした表情で飛び込んで来た。

「何だ?!てめェ!また来たのかよ?
二度と来んな!って言ってんのに懲りずに毎日、毎日、毎日、来やがって!。」

翔太郎が形の良い眉を不機嫌そうに顰めながら怒鳴り付けたが、
竜は全く耳を貸さず、もちろん視界にも入れず、
事務所の床に座ってお気に入りのハードカバーの本を眺めているフィリップの前へ直行し、
その前にスッとひざまづいた。

「フィリップ!ついに完成したんだ!『ダブルアクセルドライバー』がな!」

満面の笑みを浮かべながら、竜はフィリップの眼前にドライバーを差し出した。
一見『アクセルドライバー』と大差無い様に想えたが、改めて良く見ると、
メモリの挿入口が二箇所に増えている。

「『ダブルアクセルドライバー』?何だそりゃ?」

「見ての通り、二つのガイアメモリを挿して変身出来るアクセルドライバーだ。
シュラウドに頼んで作ってもらった。
アイツは俺の『恋活』・・・じゃない『復讐』を支えると言ってくれているからな。
さあ、フィリップ、これでついに俺とキミは身も心も1つになれるぜ。」

「人の相棒に気持ち悪ィ事言ってんじゃねェよ!この性悪刑事め!」

翔太郎が思いッ切り竜の頭上に向かって振り下ろした緑のスリッパを、
軽い身のこなしでヒョイ!とかわすと、

「さあ!フィリップ!そんなヘボ探偵はマッハで振り切るぜ!
天国の果てが俺達の・・・ゴールだ!」

「ふぅん、『ダブルアクセルドライバー』か・・・。」

フィリップはツヤツヤの下唇を右手の人差し指でなぞりながら、
竜の手に握られた『ダブルアクセルドライバー』をしげしげ眺めていたが、
やがて、フッと唇の端を上げて微笑すると、

「興味深い・・・。
照井竜、試しに僕と合体してみようか?」

「何ぃッ!?」

翔太郎は思わず耳を疑った。

「おい!どういうつもりだ?フィリップ?
お前は俺と・・・地獄の底まで相乗りするんじゃなかったのかよ?」

「僕は新しい超人の能力に興味が有るだけだよ。
さあ、ドライバーを装着してみたまえ。」

フィリップに促された竜が嬉しそうに『ダブルアクセルドライバー』を腹上に装着すると同時に
全く同型のドライバーがブワン!と出現した
・・・・・・・・・・・・・・翔太郎の腰に。

「なっ!なんじゃこりゃぁぁぁ〜〜〜ッ!?」

「どっ!どういうことだぁぁぁ〜〜〜ッ!?」

思わず声を上げた二人の腰のドライバーを“ふんふん・・・なるほど・・・。”と、
ブツブツ呟きながら眺めていたフィリップは可笑しそうにクスクス微笑いながら、

「どうやら僕よりも翔太郎の方が照井竜との生態DNAコードの相性は良い様だね。
キミ達、試しに合体して身も心も1つになってみたらどうだい?」

「バッ・・・!?おい!冗談じゃねェ!
大体、このドライバーってばよ!
こうやって二人で並んで装着してると、
「轢き殺されてェのか!バカやろこのやろ!おめぇ!」の、
お笑いコンビみてェじゃねェかよ!」

「古いッ!ネタが古過ぎて耐えられんッ!」

「ハーフ・ボイルド・・・だね。」


次回「Aの行進/歴代仮面ライダーの皆さんといっしょ」
一歩進んで前ならえ!これで決まりだ!


(『A』はアルゴリズム行進の事です。
『いつもここから』繋がり・・・と云う事で。
『ピタゴラスイッチ』観てないと判らないネタですみません)


おまけ(『ピタゴラスイッチ』ネタ)

『翔太郎スイッチ(照井竜は不可!)』行きますよ〜♪

翔太郎スイッチ 『あ』

悪魔と相乗りしてやるぜ!

『い』

行こうぜ!地獄の底まで!

『う』

動いてから立てりゃ良いんだ!対策は!

『え』

エリート警視なんかに相棒は渡さねェ!

『お』

俺たちは二人で一人の仮面ライダーだ!


・・・・よくできました。(←自画自賛?)


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