Monologue

2006年07月21日(金) 麒麟 鱗を剥がす

約一ヶ月振りに『朗読教室』に行く。

何故そんなに間が空いてしまったかと云うと先生がイギリスに行かれていたからである。
(先生、お土産ありがとうございました)

かなり久し振りなので、ちゃんと声が出るかどうか不安だったが、その心配とは裏腹に、普段は厳しい先生が珍しく沢山褒めて下さる位、調子が良かった。

だが、それでも少女と彼女のおばあさんの声が上手く表現出来ない。

今迄『子供』と云うと単純に甲高い声で舌足らずに喋っていたのだが、先生曰く
「それでは通用しない」
「アニメならともかく朗読では嘘臭く聴こえてしまう」と云う先生の言葉に、
なるべく声を創らず、自分の感情のまま台詞を言ってみるのだが、イマイチしっくり来ない。

おばあさんも同様である。

「無理に子供っぽくしよう、おばあさんぽくしようとするから違うんだよ。
この女の子は、おしゃまな娘だから、むしろ大人ぶった話し方になるだろうし・・・
このおばあさんだって、外国のおばあさんは毎日キスしてるから、気持ちは若いと想うよ」

その先生の言葉に瞳から鱗が何枚も何枚も何枚も・・・(以下略)剥れ落ちる。

そうだったのだ!
感覚のベクトルが逆だったのだ。

おばあさんを演じようとして、わざと歳を取った振りをするのは『自分』を基準に考えているからだ。
そう云えば自分だって子供の頃、自分の事を『子供』だなんて想っていなかったではないか!

そう考え直してから読んでみたら、ちゃんと出来た。


改めて『朗読』の奥深さと面白さを再認識したワタクシ。


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