| 2003年06月30日(月) |
こわ〜い本(WJ31号ちょいネタバレ) |
大海赫さんの童話にハマっている。
私が小学生の頃に大好きだった童話 『ドコカの国にようこそ』の作者が 大海赫さんであった事を知ったのは、つい最近なのだが、 子供向けの童話にしては、かなりシュールで不条理な物語、 ちょっと不気味な版画やイラストに強烈に心惹かれてしまい、 幾つかの図書館を巡って彼の著作を借り漁っている。
(……と、云っても多作な方では無いので、著作は16冊程度なのですが)
後年(1990年頃)の作品では、 イラストのタッチや物語の語り口調も大分優しくなられているのだが、 個人的には初期の(1972〜80年頃)悪夢の様に怖くて、切ない雰囲気の物語が好きだ。
(『復刊ドット・コム』等でも初期の作品の方が根強い人気が有るのだが 小学生の頃は“こんなにヘンテコな本を好きなのは、きっと自分一人だけに違いない”と 勝手に想い込んでいた(←井の中の蛙))
大海さんの童話は、 幻想的で不条理な独特の世界を描いた物語だけで無く、 人間と云う傲慢な生物を厳しく糾弾している作品も多い。
“人間が車に乗ると車はとつぜん怪物に変身してしまう”(『のこのこ村の車たち』)と 痛烈に比喩したり、
“人間がブタを殺しても良いなんて、一体誰が決めたんだ! 人間は、ブタよりそんなに偉いのか! 生きものを平気で殺す奴らが、どうして偉いんだ!”(『せかいのブタばんざい!』)と叫び、
それまで家畜として扱い、平気で殺して食べていたブタ達に捕らえられて復讐されたり、 酷い目に遭わされたりする人間達を書く事に依って 「こんな大人になってはいけない」と子供達に忠告している。
また “ぼくはこわ〜い本です”と巻頭ページに書かれた『メキメキえんぴつ』と云う短編集の中に、 “生物の命をむやみに奪ったりしたら、もう絶〜対ッ!に許して貰えない!!”と云う 『こわ〜い話』が有る。
本当にゾッとする内容だった。
何も知らずにこの話を読んだ子供は、もう理由も無く生物の首を切ったり、 命を奪ったり出来なくなるかもしれない。
最近の童話は、残酷なシーンを割愛して子供に刺激を与えない様に配慮しているそうだが、 「人や生物を傷付けたり殺したりしたら『こわ〜い』罰を受けるんだ」と云う事を、 子供の内に『こわ〜い』想いをして学んでおいた方が良いのでは無いだろうか?と 大海さんの『こわ〜い本』を読みながら考えてしまった。
でも、あんまり『こわ〜』くて、トラウマになってしまいそうな物語は、 やはりちょっとマズイかもしれない。
たとえば今週号のWJの『H×H』の様な……(いきなり漫画の話でスミマセン(;;))
何も悪い事をしてない仲良し兄妹が、あんな『こわ〜い』目に遭うなんて可哀想過ぎる。
想わず『筋肉少女帯』の『最期の遠足』と云う歌を連想してしまった。 (遠足に行った子供達が山で行方不明になってしまうと云う『こわ〜い』内容)
あのキメラ・アントがクラピカの念獣だったりしたら、イヤだなぁ……
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